ハリー・ポッターと終末の魔法使い   作:サーフ

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出張で、ネット環境の無い僻地に1週間缶詰にされたので初投稿です。


ゴールキーパー

 

   数週間後、大広間に置いて、メンタルコンデションレベルが最低ラインの状態で、テーブルに身を委ねて居るロンの姿を発見した。

 

「どうしよう…」

 

「大丈夫だって。君なら上手くやれるさ!」

 

「でも…」

 

「大丈夫! 君はキーパーの腕は最高だ! 自信を持つんだ!」

 

「う…うん」

 

「なにあれ?」

 

 私達の隣で次の予習の為、図書館へと移動を行っていたハーマイオニーが呟く。

 

『さぁ? あまり気にするような事でも無いだろう』

 

『そうね』

 

 私達は、次の授業を受けるべく、教室へと移動した。

 

  その日の午後。

 

 談話室に戻るとソファーにふんぞり返っているロンが居た。

 

「まぁ、僕の実力はね、おっ! ハーマイオニー! こっちこっち」

 

「なに? どうしたのよ?」

 

「聞いてくれよ。僕ね。キーパーになったんだ! 相手のシュートを全部防ぎ切ったよ! 見ててくれたよね?」

 

「おめでとう。でも生憎とその時は図書館で、エイダとデルフィと一緒に自習してたわ」

 

「そんな…なんで! 僕の! 僕の活躍を!」

 

「まぁ、選ばれたからよかったじゃない。ハリーもそう思うわよね?」

 

「え? まぁ、うん。そうだね」

 

「まぁ…いいか…うん」

 

「ところでさ、ハーマイオニー。この呪文聞いたことある?『セクタムセンプラ』」

 

「聞いたことなわね。それより、その本まだ持っていたの?」

 

「うん」

 

『セクタムセンプラ…オリジナルかしら?』

 

『多分そうだね。僕が知る限り、そんな呪文は無かったはずだ』

 

『我々のデータベース上にも該当する項目は存在しません』

 

 ハリーは、先程ハーマイオニーに見せた本を大切そうに仕舞い込む。

 

「ハリー。最近その本ばかり読んでいるけど。一体誰のなの?」

 

「さぁ? ただ、『半純血のプリンスの蔵書』って書いてあるんだ」

 

「『半純血のプリンス』? その本の持ち主は相当ナルシストなのね。まるでスネイプだわ」

 

「スネイプ? まさか。アイツが教科書を残すなんて思わない」

 

 ハリーは笑いながら、再び本を取り出した。

 

  数日後、ハリー達はホグズミード村へと行くようだ。

 

 私達は用事が無かったので、自室にて待機している。

 

 数時間後、ハーマイオニーから通信が入る。

 

『今すぐ来て! 大変なの!』

 

『どうされました?』

 

『えっと、ケイティ・ベルが…とにかく大変なの! すぐに来て!』

 

『了解』

 

 私達は窓から飛び出すと、ハーマイオニーの反応がある地点までゼロシフトと高速移動を併用し急行する。

 

『お願い! 早く!』

 

「お待たせいたしました」

 

「え?」

 

 呼び出しから1秒足らずで到着した為、ハリーとロンは驚愕したようだ。

 

「君達…何時からここに?」

 

「私が呼んだの」

 

「ハーマイオニーが?」

 

 目の前には、虚ろな表情で、倒れている一人の少女が居た。

 

『スキャン結果だ。どうやら、彼女が手にしたネックレスには強力な呪いが掛けられている様だね』

 

 私は、少女の側に落ちている、ネックレスを拾い上げる。

 

 確かに、エネルギー反応を検知する。

 

 どうやら、エネルギーを人体に過供給された為、一種の拒絶反応を起している様だ。

 

「処置を開始します」

 

 ペン型の注射器に先程のエネルギーを中和させる使い捨ての医療用ナノマシンを充填し、首筋に注射する。

 

 注射後数秒後にはエネルギーの中和作業が行われ、脈拍なども安定し始める。

 

「何事だ!」

 

「ハグリッド!!」

 

『おっと、あの木偶の坊が来たのか』

 

 ハリーはハグリッドに駆け寄る。

 

「これは…」

 

「ケイティ・ベルが危険な状態であった為、応急処置を行いました」

 

「え?」

 

「このネックレスが原因だと思われます。取り扱いには注意してください」

 

 私はハグリッドにネックレスを渡そうとするが、ハグリッドは1歩後ずさる。

 

「すまねぇが、俺は彼女を連れて行くから、お前さんはそのネックレス持ってきてくれ」

 

「了解」

 

 私達は、ケイティ・ベルの体調も考慮し、ホグワーツへと戻って行った。

 

 

 

 

  ホグワーツ到着後、私達は校長室に集められた。

 

「一体何があったのじゃ?」

 

 校長席に座ったダンブルドアがこちらを見据える。

 

「えっと…」

 

 ハリーが先程の状況を説明する。

 

「それにしても…ワシ宛へのネックレスか…」

 

『ダンブルドアは誰かに命を狙われているって事かしら?』

 

『そりゃそうだろ。あの老害の事だ。多くの恨みを買っているだろう』

 

『まぁ、そうね』

 

『何処の誰かは分からないが、成功して欲しい物だね』

 

『物騒な事言うわね』

 

 説明が終了すると、校長室にノック音が響き渡る。

 

「入るが良い」

 

「失礼します」

 

 マクゴナガルが校長室へと入室する。

 

「先程、保健室でケイティ・ベルの処置が終わりました。一命は取り留めたようですが、念の為に聖マンゴへ移送することになりました」

 

「そうか」

 

「強力な呪いが掛けられていました。応急措置が施されて居なければ死んでいたでしょう…それにしても…」

 

 マクゴナガルはハリー達を見ると、溜息を吐く。

 

「どうして、毎回…彼方達は厄介事に巻き込まれるのですか?」

 

「僕達が聞きたいですよ」

 

「ハァ…」

 

「まぁ良い。ところで、呪い掛けられていたと言うネックレスは何処じゃ?」

 

「こちらです」

 

 ベクタートラップ内からネックレスを取り出す。

 

「これがそうか」

 

 ダンブルドアは左手でネックレスを受け取ろうとするが、已の所で手を止める。

 

「これは、触れただけで死に至る程の呪いじゃぞ!」

 

「え?」

 

 マクゴナガルを始め、その場の全員がこちらに視線を向ける。

 

「大丈夫なの?」

 

「問題ありません」

 

「なら良かったわ…」

 

 ハーマイオニーは胸を撫で下ろす。

 

 私はネックレスを校長席へと置く。

 

「これは…セブルス。調査を頼む」

 

「かしこまりました」

 

 スネイプは杖を振り、ネックレスを宙へと浮かせると、その場を後にした。

 

「ふぅ…事は重大じゃな…まぁ良い。全員下がって良いぞ」

 

「失礼します」

 

 私達は一礼した後、校長室を後にした。

 

 

 

 「なんてことだ!」

 

 必要の部屋で1人、修理を続けていたマルフォイは怒りに任せ周囲のガラクタを蹴り上げている。

 

「ダンブルドアではなくグリフィンドールの生徒が…なんて余計な事を!」

 

 呪いのネックレスを用意したのは、マルフォイの仕業だった。

 

 マダム・ロスメルタに『服従の呪文』をかけて、ケイティ・ベルに渡す様に仕向けたのだ。

 

「くそ!」

 

 計画の失敗にマルフォイの怒りはさらに高くなる。

 

「ちぃ!」

 

 マルフォイは修理途中の『姿をくらますキャビネット』を見上げる。

 

 現在の修理状況は4割程度だ。

 

「次の手を…用意しなくては…」

 

 マルフォイは呟くと、必要の部屋を後にした。

 

 

 

  ケイティ・ベルの一件からしばらくが経つ。

 

 その間、ハリーはダンブルドアに呼び出され、『個人授業』を受けている様だ。

 

 また、ダンブルドアの指示があるようで、スラグホーンの授業を積極的参加するようなっており、スラグホーンからの評価もかなり上がっている様だ。

 

『最近のハリーのスラグホーンに対する媚の売り方は露骨ね』

 

『まぁ、スラグホーンは媚び売られるのは大好きなタイプだからな』

 

『でも、なんであんなに媚を売っているのかしら?』

 

『ダンブルドアの指示だろうね』

 

『どうして?』

 

『大方、スラグホーンから聞きだしたい事でもあるんだろう』

 

『そうなのね。でも一体何を――』

 

「やぁ、君達」

 

 談話室でハリーが声を掛けて来る。

 

「あら、ハリー。どうしたの?」

 

「いや、大した事じゃないんだけど、今度スラグホーン先生のディナーパーティーに参加することになったんだよ」

 

「そうなのですか」

 

「そう。そこでさ、君達も良かったら参加しない?」

 

「「お断りします」」

 

 私達は同時に答えた。

 

「うっ、スラグホーンは君達に来て欲しいようだったけど…まぁ仕方ない。ハーマイオニーは?」

 

「そうねぇ…」

 

『行った方が良いかしら?』

 

『スラグホーンのパーティーは、優秀な生徒を手籠めにする為の餌みたいなもんさ』

 

「私も遠慮するわ。ロンでも誘ったら?」

 

「うっ…まぁ…そう言う事なら、別の相手を探すよ」

 

 ハリーは肩を落とし、自室へと戻って行った。

 

 

  翌日。

 

 朝食の時間、ロンは極度の緊張状態で放心していた。

 

「あ…あぁー…あー」

 

「おい…ロン。大丈夫か?」

 

「大丈夫? 大丈夫な訳無いだろ! 僕のせいでクィディッチは負けるんだ!」

 

「まだ、結果どころか試合自体してないじゃないか」

 

「僕がキーパーなんだぞ…結果は見えているじゃないか」

 

「はぁ…」

 

 ハーマイオニーは溜息を吐くと、紅茶で唇を濡らす。

 

「あぁ…どうしてこんな事に…」

 

「とりあえず、これでも飲んで落ち着けって」

 

 ハリーはロンに飲み物を手渡す。

 

 その際、手にした未開封の小瓶を振りかけるような動作を行う。

 

「ハリー…これって」

 

「飲めよ」

 

「フェリックス・フェリシスって試合で使っちゃダメなはずだわ」

 

「関係ないね」

 

 ロンはそう言うと、グラスの中身を全て飲み干す。

 

「反則になるわよ」

 

「グラスの中身をスキャンした結果、禁止薬物等は検出されませんでした」

 

「え?」

 

「さっ、さぁ! 行こうぜ! ロン! 早く!」

 

「お、おう…」

 

 ロンとハリーは立ち上がる。

 

「あれ、入ってるんだよな?」

 

「え? も、持ちのロンさ!」

 

「…信じるぞ…」

 

「あぁ!」

 

 2人は駆け足で大広間を後にした。

 

「あれって、入って無いの?」

 

「薬物の混入は確認されませんでした」

 

「なら良かったわ。少なくとも反則負けは無さそうね」

 

 私達は朝食を済ませると、自室へと戻って行った。

 

 その後、今回のクィディッチの試合は強制参加という事で、私達も観戦させられた。

 

 今回の試合内容は、多少の失点はあった物の、無事グリフィンドールの勝利となった。

 

 試合が終わった後、談話室でパーティーが行われた。

 

 今回のMVPはロンに送られたようで、談話室の中心で、ロンは両手を広げ称賛を集めている。

 

 そんな時、談話室から歓声が上がる。

 

 そこには、グリフィンドール生とキスをしているロンの姿があった。

 

『彼女はお世辞にも綺麗だとは言えないな』

 

『まぁ、ロンとならお似合いじゃないかしら?』

 

『外見の相性ならば高い値を出しています』

 

『お似合いです』

 

 完成は留まる事無く、パーティーは熱気を帯びて行った。

 




この作品の被害者にロンがエントリーしました。


下手すれば一番の被害者になるポテンシャルを秘めています。
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