ハリー・ポッターと終末の魔法使い   作:サーフ

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皆様、GWはいかがお過ごしでしたか?


私は仕事です。




AIトム

   その後、再びスラグホーンがパーティーを開催したようだ。

 

「なぁ! 頼むよ! 君達を誘わないとスラグホーンが不機嫌になるんだ」

 

「参加する必要性を感じられません」

 

 ハリーは談話室で私達にパーティーの参加を懇願している。

 

『どうせなら君も参加しな』

 

『どうしてよ?』

 

『良い暇潰しにはなるんじゃないか?』

 

『しょうがないわね…』

 

「参加してあげたら? 私も参加するわ、だから一緒にどう?」

 

「了承しました」

 

「助かるよ。パーティーは今夜なんだ。頼むよ」

 

「わかったわ」

 

 ハリーは軽く手を振りながら自室へと戻って行った。

 

 

  パーティー開始時間。

 

 私達は前回のダンスパーティーの時のデータを応用し、ドレスアップする。

 

「用意が良いわね」

 

 ハーマイオニーは青を基調としたドレスで身を包んでいた。

 

「お似合いです」

 

「ありがとう。デルフィは今回も男装なのね」

 

「前回のデータを再利用しましたので」

 

「そうなのね。そろそろ始まるわね」

 

「行きましょう」

 

 私達はパーティー会場へと移動した。

 

 内部は立食パーティー式だった。

 

 会場に入ると多くの生徒がドレスに身を包み料理を楽しんでいる。

 

「スラグホーン先生。こちらが」

 

「やぁやぁ、来てくれたんだね」

 

 ハリーに連れられスラグホーンが接近してくる。

 

「噂は聞いているよ。君達はかなり優秀なんだってね」

 

 スラグホーンは張り付いた様な笑みを浮かべている。

 

『自分の周りを優秀な生徒で固めたいのが目に見えているわね』

 

『そう言う男だからな』

 

『貴方もパーティーに参加したんでしょ?』

 

『まぁね。それなりに収穫はあったよ』

 

『そうなのね』

 

「ハリーから聞いたんだが、複数のドラゴンを相手に勝ったんだって? 本当?」

 

「事実です」

 

「優秀なんだね」

 

 スラグホーンのメンタルコンデションレベルがさらに上昇する。

 

「ハリー、君のおかげで彼女達と会話できてうれしく思うよ」

 

「それほどでも」

 

 ハリーは愛想笑いを浮かべる。

 

 そんな時、入り口付近で騒ぎが起きる。

 

「なんだコイツ!」

 

「離せ!」

 

 騒ぎの中心でマルフォイが拘束されていた。

 

「マルフォイ?」

 

「なんでアイツが?」

 

「彼を招待した覚えは無いんだがな…」

 

 騒ぎは大きくなり、多くの生徒が集まる。

 

「何の騒ぎですかな?」

 

 スネイプが扉を開け登場する。

 

「おぉ、スネイプ先生」

 

「ドラコ・マルフォイか。吾輩の生徒がどうされましたか?」

 

「招待した覚えはないのだが、どうやら入り込んだようで」

 

「そうか。こっちへ来い」

 

 スネイプはマルフォイの腕を掴むと、退室していった。

 

 その後、白けてしまったのか、パーティーは終了してしまった。

 

 

 

  数週間後、クリスマス休暇が始まる。

 

 私達は自宅へ帰還し、周辺の防御装置の強化や、迎撃装置の設置を行う。

 

 その他、地下に大規模な発電施設の建設等を行う。

 

 作業が終了すると、ハーマイオニーから連絡が入る。

 

『ねぇ、ロンから話を聞いている?』

 

『いえ、何も聞いてはいません』

 

『なんでも、死喰い人にロンの家が襲撃されたらしいのよ。私はその時自宅にいたから大丈夫だったわ』

 

『そうだったのですか』

 

『それに、魔法省から失踪者も大勢出ているみたいだし…物騒だわ』

 

『大方、魔法省の連中を使って死喰い人を強化しているんだろうね』

 

『強化ってどうやって?』

 

『奴隷は多い方が良いだろ?』

 

『恐ろしい事だわ…』

 

『服従の呪文はそう言う使い方をするのさ』

 

『いやだわ…まぁいいわ…明々後日からまた学校ね。またお願いね』

 

『また、ホグワーツで会いましょう』

 

『えぇ』

 

 ハーマイオニーとの通信が終了する。

 

 休み明け、談話室でロンが自慢げに周囲の生徒に話をしていた。

 

「危なかったぜ。でも僕の魔法で奴等を追い払ってやったんだ!」

 

「凄いじゃないか」

 

 ロンの自慢話を聞いた多くの生徒は歓声を上げている。

 

  そして、数日後。再び事件が起きた。

 

 ロンは現在医務室で治療を受けている。

 

「何があったの?」

 

「えっと…話せば長くなるんだ」

 

「大丈夫よ」

 

「実はね、ロンが先日惚れ薬を盛られたんだ」

 

「何処の物好きがロンを惚れさせようとしたの?」

 

「いや、僕に送られたお菓子を勝手に食べたんだ」

 

「なるほどね」

 

「納得です」

 

「君達まで…」

 

 ハリーは苦笑いを浮かべた。

 

「それで、スラグホーンに治療して貰おうと思って、部屋を訪ねたんだ」

 

「えぇ」

 

「そこで、スラグホーンからロンが蜂蜜酒を貰ったんだ」

 

「それで?」

 

「実は、その蜂蜜酒には毒が混ぜられていたんだ。死にかけていたよ」

 

「良く死ななかったわね」

 

「君なら分かると思うけど、『ベゾアール石』を使ったんだよ。スラグホーンが持っていたからね」

 

「機転が利くわね」

 

「良い判断です」

 

「僕も良く思いついたと思ったよ」

 

 ハリーは照れ臭そうに頭を掻く。

 

「さて…無事そうだし、私達は戻るわ」

 

「うん、僕も戻るよ。彼女も来たみたいだし」

 

 ハリーが指差した方には先日ロンとキスをしていた女子生徒が駆け寄って来た。

 

「うーん…は…ハーマ」

 

 私達は彼女と入れ替わる様に医務室を後にした。

 

 

  数日後、無事に治療が終了し、ロンが復帰してくる。

 

「ロン。久しぶり」

 

「あぁ…ネビル…」

 

「なんでも、惚れ薬が原因だって?」

 

「全くだよ…女のせいで死にかけるなんて…」

 

 ハリーを始めとした多くの生徒は笑顔でロンを迎え入れていた。

 

『でも、よく考えればなんでスラグホーンは毒の入った蜂蜜酒をロンに飲ませたのかしら?』

 

『情報によりますと、その蜂蜜酒は本来ダンブルドアへの献上品だったようです』

 

『つまり、狙いはダンブルドアだったって事ね…』

 

『残念だ…実に残念だ…』

 

『犯人は特定されていないようです』

 

 トムは悔しそうに呟いている。

 

 

 

  数日後

 

 ホグワーツ内で、ハリーが再び事件を起こした。

 

 ハリーがマルフォイに対して傷害を行ったという内容だった。

 

 ハリーの話しではマルフォイには、ケイティ・ベルとダンブルドアに対する暗殺容疑だという事だ。

 

 被害を受けたマルフォイだが、その場に居合わせたスネイプの応急処置のおかげで、大事には至らなかったそうだ。

 

 その為、ハリーはマクゴナガルとスネイプから減点を受けたという話だ。

 

 

 

 

  更に数日が経過した頃、私達が自室から出ると、談話室でハリーは頭を抱えていた。

 

「どうすれば…良いんだ…」

 

「きっと上手くいくさ! 多分な…」

 

「どうしたのよ?」

 

「ハーマイオニー…実はダンブルドアから命令を受けているんだ」

 

「命令?」

 

『あの老害のやりそうな事だ…嘆かわしい』

 

「そう。スラグホーンからヴォルデモートの秘密を聞きだせって」

 

「え? 秘密?」

 

『おっと…これは…』

 

「どういうことかしら?」

 

 ハーマイオニーは口に出すが、これは恐らくトムに向けた言葉だろう。

 

「なんでも、スラグホーンは学生の頃のヴォルデモートに何かを教えたらしいんだ。それを聞きだせって…でもうまくいかないんだ」

 

「へぇ…一体何なのかしら? 興味があるわねぇ…」

 

『おっと…心拍数が上昇しているぞ。落ち着いたらどうだ』

 

『詳しく話してもらおうかしら』

 

『ま、まぁ…後で話すさ。少し落ち着けよ』

 

「はぁ…まったく…運が無いみたいだな」

 

 ロンはハリーを慰めるように、肩を叩く。

 

「運…そうだよ! 運だよ!」

 

 

 

 急に騒ぎ出したハリーは、ポケットから、フェリックス・フェリシスの小瓶を取り出す。

 

 

 

「これで、幸運を呼び寄せる!」

 

 ハリーは言い切ると同時に、フェリックス・フェリシスの小瓶の栓を開け、中身を一気に飲み干した。

 

 ハリーの体内で、脳内麻薬のエンドルフィンが過剰分泌され、体温の急上昇を確認する。

 

「どうだ?」

 

 ロンが聞くと、ハリーは立ち上がる。

 

「すっごくいい気分だ! こんなに素晴らしい気分は始めてだ!!」

 

 恐らく、エンドルフィンの過剰分泌により、多幸感が得られているのだろう。

 

「ハリー…楽しそうね…」

 

「あぁ! 楽しいさ!」

 

「スラグホーンは、いつも早めに食事を済ませて、散歩をした後、それから自分の部屋に戻るらしいぞ」

 

 ロンがスラグホーンの行動パターンをハリーに告げる。

 

「わかった…ハグリッドに会いに行ってくる!!」

 

 

 

 テンションの高いハリーは何故かハグリッドの名を口に出す。

 

『なんであの木偶の坊なんだ?』

 

『さぁ?』

 

「ハリー! スラグホーンと話すんだろ! なんでハグリッドなんだ?」

 

 ロンは出口へと向かうハリーの背中に問いかける。

 

 しかし、ハリーは振り返ると、テンションが高いまま、口を開く。

 

 

 

「分かっているさ! でもね、今はどうしてもハグリッドの所へ行きたいんだ!」

 

 

 

 言い終えると、テンションが高いまま、ハリーは扉の向こうへと消えていった。

 

 

 

「あれ…どう思う?」

 

「さぁ? まぁ…良いんじゃないかしら?」

 

  ハーマイオニーはそう答えると自室へと移動した。

 

「さて、答えて貰おうかしら?」

 

 自室に入るなり、タブレット端末をベッドへと投げる。

 

「おいおい、もうちょっと丁寧に扱ってくれよ」

 

「分かったわ。じゃあ説明をお願いね」

 

「分かったよ。さて、どこから話そうか…」

 

「最初から、一体スラグホーンに何を教えてもらったの?」

 

「分霊箱の作り方さ」

 

「分霊箱?」

 

「分霊箱、別名、ホークラックス。魔法界で最も邪悪な魔法と呼ばれる闇の魔術です」

 

「そう。魂を分割してその断片を何らかの物に隠す魔法さ。殺人を犯す事で魂が引き裂かれる現象を利用し、自分の魂を分割することで何らかの物質や生物に憑依させる。スラグホーンからはそう教わったよ」

 

「つまり貴方は…学生の頃にすでに人を…」

 

「まぁ、そう言う事。生贄は確か…マートル・エリザベス・ワレンだったな」

 

「嘆きのマートル? そんな…分霊箱は全部で何個あるの?」

 

「6個かな? 僕は最初の1つ目さ」

 

「6個も? なんでそんなに…」

 

「7と言う数字は魔法界で最も強い魔法数字だからね。そう考えたんだ」

 

「じゃあ、日記の貴方が1つ目なら他にも5個はあるって事?」

 

「そうだね。現代の僕が他に予備を作って無ければね」

 

「そう。ちなみに今の貴方は分霊箱なの?」

 

「それは違うな。今は完全にAIとして存在しているよ。分霊箱はダンブルドアの前で壊されたさ」

 

「そうなの。それは良かったわ。貴方を削除しなくて済みそうだわ」

 

「おやおや、これはお優しいこと。珍しいじゃないか」

 

「私は常に優しいわよ。他の分霊箱も貴方みたいに意思はあるの?」

 

「それは無いと思うな。僕はある種イレギュラーみたいなものだから」

 

「他にもいるならやかましくなるところだったわ。それで、他の奴は何なの? 全部日記?」

 

「いや、僕が覚えている限り、変更が無ければ残りは別の物さ」

 

「そうなの?」

 

「あぁ、1つ目はマールヴォロ・ゴーントの指輪だ。確かこれには呪いを掛ける予定だった。ダンブルドアの腕が変色しているのもそれが原因だろう」

 

「つまり、貴方の悪巧みは上手くいったって事ね。おめでとう。で? 残りは後4個って事?」

 

「その筈。後は、サラザール・スリザリンのロケット。あれは蛇語を話せなければ開けられないから安全だと思ったんだ。それに分霊箱自体、壊すのは難しいからな」

 

「確かに開けられる人は限られるわね。ちなみにどうすれば壊せるの?」

 

「分からないな。作り方は聞いても、壊し方なんか聞かないさ」

 

「じゃあ、どうするの?」

 

「さぁね? 壊した本人に聞いてくれ」

 

「え? あぁ。そうだったわね」

 

 ハーマイオニーはこちらに視線を向ける。

 

「必要以上のエネルギーを送り込み、破壊しました」

 

「まぁ、普通の壊し方じゃないな。ダンブルドアも恐らく指輪を破壊しているだろうし、魔法でも壊せるはずさ」

 

「そうなのね」

 

「後は、ヘルガ・ハッフルパフのカップだな。場所は…分からないな」

 

「あと2つね」

 

「次が、ロウェナ・レイブンクローの髪飾りだ」

 

「そんな物何処で見つけたのよ?」

 

「灰色のレディって知っているか? ロウェナ・レイブンクローの娘。ヘレナ・レイブンクローさ。彼女から隠し場所を聞きだしたんだ」

 

「そうだったのね。どこに隠したの?」

 

「さぁ? 覚えて無いな。僕が分かるのはここまでだ。最後の1つは分からない」

 

「そうなの…なんでそんな事を…」

 

「不死の魔法…不死身になりたかったのさ。不死身になって世界を征服しようとでも思ったんだろう」

 

「なんで…」

 

「僕は、サラザール・スリザリンの末裔にして純血の魔女メローピー・ゴーントとマグルのトム・リドル・シニア…どこにでもいるマグルの間に生まれた混血の魔法使いだ」

 

「え? 純血主義者じゃ…」

 

「混血故のコンプレックスみたいな物かな…今となっては分からないな」

 

「そうなの…ご両親は…」

 

「母親は僕を生んで死んだよ。父親は僕が生まれる前から蒸発していたよ。だから僕は孤児院で育った。そこでダンブルドアに出会ったんだ。いや目を付けられたっていうのが正しいかな」

 

「そうだったのね…」

 

 ハーマイオニーはそう言うと、タブレット端末を抱きしめる。

 

「何をしているんだ?」

 

「なんだか…分からないけど…こうしたいの…」

 

「そうかい…まぁ…好きにすると良い」

 

「えぇ…」

 

 そのまま、ハーマイオニーはしばらくの間タブレット端末を抱きしめ続けた。




もし新作を書くとしたら、またこの双子で書きたいと思っているんですが、設定だけ引き継いだ続編という事で書こうかと思っています。




需要があるかどうかは知らん。
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