ハリー・ポッターと終末の魔法使い   作:サーフ

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いよいよ、ホグワーツに乗り込みます。



乱戦

   ホグワーツ特急の出発準備にしばらく時間がかかる為、私達はその間に希望者に対しブリーフィングを行う。

 

「これよりミッションプランをご説明いたします。まず、ホグワーツ特急を利用し、ホグワーツ駅へと突入します。その後ホグワーツ内部へ侵入後、内部の死喰い人を殲滅。ホグワーツを奪還します」

 

「うん」

 

「本作戦は状況が大きく変化する事が予想されます。予想外の事態につきましては各員の判断に任せます」

 

「わかったわ」

 

「敵は複数で行動すると予想されます。その為こちらも複数での行動を推奨します」

 

「了解」

 

 簡単ながらミッション内容を説明する。

 

「それでは、各員乗車してください」

 

 不死鳥の騎士団員が、列車へと乗り込んで行く。

 

 全員の乗車が確認後、ホグワーツ特急は、戦場へと走り出した。

 

 

  キングスクロス駅を過ぎてから、しばらく時間が経つ。

 

「何か…複雑な気分ね…」

 

「何が?」

 

 コンパートメント内部でハーマイオニーが呟く。

 

「今までは学校へ行くのは楽しみだったけど…今は…」

 

「まぁ…そうだね…」

 

 ハリーとハーマイオニーのメンタルコンデションレベルが低下する。

 

「そう言えば、ロンは何処に行ったの?」

 

「なんでも、ダンブルドアに呼び出されているらしいよ」

 

「そうなの…ねぇ、最近のロンなんか変じゃない?」

 

「まぁ…かなり変わったね」

 

「何故かしら?」

 

 ハーマイオニーが首を傾げると、ハリーは溜息を吐く。

 

「まぁ…君に言うのは野暮ってものだろう」

 

「え?」

 

 ハーマイオニーは首を傾げ、困惑する。

 

 その時、列車の周囲に飛行する動体反応を検知する。

 

「動体反応検知」

 

「え?」

 

「恐らく、敵襲だと思われます」

 

「敵襲だって!」

 

 その時、列車自体が大きく揺れ、警笛が木霊する。

 

「くそ!」

 

 ハリーが窓の外を覗くと箒に乗った死喰い人が列車本体への攻撃を行っていた。

 

「マズイ! このままじゃ!」

 

「見て! あれ!」

 

 周辺には死喰い人がだけではなく、外見のみがラプターの自立兵器が浮遊していた。

 

 機体数は多いが、敵脅威レベルは低い。

 

「くそ! ゴーレムまで!」

 

「迎撃します」

 

「迎撃って…どうするんだよ?」

 

「車外に出ます」

 

「危険ですのでコンパートメント内に居てください」

 

「気を付けてね」

 

 私達はコンパートメントの扉を開け、廊下へと出る。

 

 そのまま近くの出口を開き、車外へと飛び出る。

 

「「バーニアセミオートモード」」

 

 飛び出ると同時にバーニアをセミオートで起動し、汽車と並走する。

 

「誰か出てきたぞ!」

 

 箒に乗った死喰い人が声を上げる。

 

「敵部隊確認。殲滅を開始します」

 

「了解。こちらは敵機動兵器の相手をします」

 

 デルフィは飛び上がり、機動兵器へと向かう。

 

 

 接近したデルフィはウアスロッドで一方的に機動兵器を破壊していく。

 

 

 私は上空に飛び上がり、死喰い人を全てマルチロックで捕捉する。

 

「レーザーランス発射」

 

 手の平からレーザーランスを放ち、全ての死喰い人を蒸発させる。

 

『相変わらずえげつないねぇ』

 

『貴女達が敵じゃなくて良かったわ』

 

 ハーマイオニー達は窓の外からこちらの様子を見ている様だ。

 

「死喰い人殲滅完了。引き続き機動兵器の殲滅の援護へ向かいます」

 

 上空で反転し、ブレードを構え敵機動兵器部隊へ接近する。

 

 既にデルフィの攻撃により8割ほど殲滅が終了していた。

 

「援護を開始します」

 

「了解。敵を捕捉します」

 

 デルフィがベクタートラップを起動し、周辺の空間を圧縮し、機動兵器の動きを拘束する。

 

「バーストモード移行。バーストショット準備」

 

 バーストモード移行し、拘束された機動兵器の中心へと打ち込む。

 

 着弾後、大規模な爆発が起こり、周辺の機動兵器が崩壊する。

 

 しかし、爆発から逃れた1体が撤退を開始した。

 

「追撃します」

 

 追撃行動へと移動しようとした時、車窓からロンが身を乗り出す。

 

「逃すか!」

 

 身を乗り出したロンは、旧式のロケットランチャーを担ぎ出し撤退を開始した機動兵器へ攻撃を行う。

 

「うぉお!!」

 

 発射されたロケット弾頭は機動兵器の横を通り過ぎる。

 

「ビームガン発射」

 

 ミサイル弾頭が通り過ぎた後にビームガンで機動兵器を破壊する。

 

「良し! 僕の攻撃が当たったぞ! 僕が仕留めたんだ!」

 

 ロンが車窓から身を乗り出しながら歓喜の声を上げる。

 

 私達は入り口から車内へと戻る

 

「さっきのロン…どう見ても外していたような気が…」

 

「確実に外していたね」

 

「思い込みが激しいのね」

 

 ハーマイオニーとトムは呆れた様だった。

 

「ゴホゴホ! ロン! 撃つ時は気を付けろよ! 壁が焦げてるぞ!」

 

「悪い悪い」

 

 どうやら、ロケットランチャーのバックブラストにより壁の一部が炎上したようだ。

 

「あれ、下手すれば死人が出てたぞ」

 

「危ないわね…」

 

 ハリーは呆れながら消火作業に移行した。

 

 数十分後、汽車は無事にホグワーツ駅へと到着した。

 

  ホグワーツ到着後、全員が警戒しながら下車する。

 

「皆、周囲に気を配るのじゃ!」

 

 ダンブルドアが杖を掲げ、それに従う様に複数人が陣形を組む。

 

「スキャン完了。周辺に敵性反応はありません」

 

「良かった…」

 

 ハーマイオニーは一息吐き、胸を撫で下ろす。

 

「しかし、ホグワーツの周辺には敵本隊と思われる反応があります」

 

「それは…厄介ね…」

 

「ここまでくればホグワーツは近い。行くぞ!」

 

「おぉぉお!」

 

 ダンブルドアが先陣を切り、森を抜けて行く。

 

 森を抜け、ホグワーツが見えて来る。

 

 ホグワーツの周辺は通常サイズのオービタルフレームが1個中隊規模配備されており、死喰い人の防衛ラインが形成されている。

 

「巨大なゴーレムがあんなに…」

 

「20mくらいあるな…あんなの…突破できるのかな…」

 

 敵の戦力に圧倒されたのか、多くのメンバーがメンタルコンデションレベルを低下させる。

 

「ここまで来たのじゃ! 皆あと少しじゃ! 行くぞ!」

 

 ダンブルドアが杖を掲げ、複数名が声を上げ、走り出す。

 

「お待ちください」

 

 走り出したメンバーがその場で躓く。

 

「なんだよ!」

 

「作戦も無く、突貫するのは無謀です」

 

「そんな事言ったって…どうしろって言うんだよ!」

 

 ロンが声を荒らげる。

 

「猪突猛進しか知らぬ馬鹿なんだろうな」

 

「無謀は勇無き者がなんとやらね」

 

「特攻は流石に…」

 

 ハーマイオニーは溜息を吐き、ハリーは呆れていた。

 

「そこまで言うなら、何か作戦はあるのかよ?」

 

「そうじゃ」

 

 ダンブルドアが髭を軽くなでる。

 

「まずは、部隊を2つに分けます」

 

「その後、我々が先行しオービタルフレームを引きつけます」

 

「その間に2分した部隊は進撃を開始してください」

 

「進撃中、敵部隊の反撃行動が予想されます」

 

「部隊長に無線機をお渡しします。必要に応じ援護要請を行ってください」

 

「しかたないのぉ。ワシが本隊の指揮を取ろう。ミネルバ。お主に分隊の指揮を任せる」

 

「わかりました」

 

 ダンブルドアが純血者を主としたメンバーを集結させる。

 

「ハリー、ハーマイオニー。こっちだよ」

 

 ロンが2人をダンブルドア側へと手招きする。

 

「いや…私は止めておくわ」

 

「なんで?」

 

「それは…」

 

「そっちに行くメリットが無いからだろ?」

 

 トムが答えるとロンの表情が曇る。

 

「ちっ。ハリー行こうぜ」

 

「えっと…僕もこっちに…」

 

「はぁ? 理解できないよ! もう良い! 勝手にしな!」

 

 声を荒らげ、ロンがダンブルドアの分隊へと入る。

 

 こうして、ダンブルドア側には、純血者、純血主義者が集まり、マグル出身者などがマクゴナガルの元へと集まった。

 

「では、無線機を──」

 

「そんな物は不要じゃ」

 

 ダンブルドアが無線機を拒否する。

 

「ですが」

 

「お主達の手を借りる様な事にはならん」

 

「そうですか」

 

 マクゴナガルは不安そうな表情で無線機を受け取る。

 

「時は来た! 行くぞ!」

 

 ダンブルドアが号令を出し、分隊が突撃を行う。

 

「なんて勝手な…」

 

「我々も先行します。合図をしますのでお待ちください」

 

「わかりました」

 

 マクゴナガルは分隊に待機命令を下す。

 

 

 私達はバーニアの出力を上げ、ダンブルドアの分隊の上空へと移動する。

 

「我々が先行します。待機してください」

 

「ホグワーツは目の前なんだ! じっとしていられない!」

 

 ロンは叫ぶと、進行を止めようとはしない。

 

 その時、敵オービタルフレームに動きがあった。

 

 2機のオービタルフレームラプターが起動し、こちらに接近してきたのだ。

 

「敵オービタルフレームの索敵圏内に入りました」

 

「撃て! 撃つのじゃ!」

 

 ダンブルドアが杖を振り、それに従う様に複数名がロケットランチャーを担ぎ、攻撃行動を行う。

 

 発射された弾頭はラプターの表面装甲に着弾すると小規模な爆発を起こし、装甲に焦げ跡を付けた。

 

「き、効いてない…じゃと…」

 

 ダンブルドアは数歩後退り、難色を示す。

 

 ラプターは駆動音を響かせ、両腕のビームソードを起動させる。

 

「ぷ…プロテゴ…まきし…」

 

 ダンブルドアが蚊の鳴く様な声で呟くが、防御魔法が展開される事は無かった。

 

 ラプターは躊躇う事無く、ビームソードを振り下ろそうとする。

 

「攻撃開始」

 

 私はビームサーベルでラプターの右腕を切り離す。

 

 切り離した右腕はビームソードを展開したままの状態だったので、右手で掴み、そのままラプターの頭部へと突き刺す。

 

 ビームソードが突き刺さったラプターは数回火花を散らし、起動停止した。

 

 攻撃を仕掛けてきた残りの1機は既にデルフィによって破壊されていた。

 

「助かった。よくやったのぉ」

 

「危険です。待機してください」

 

「待機じゃと? 馬鹿を言うな。このまま進む」

 

「危険です」

 

「もう良い! お主達の手など借りぬ!」

 

「危険です」

 

「先程のようなことは滅多に起こらぬ! 用事があったら呼ぶ! 命令じゃ!」

 

「そうだ! そうだ!」

 

 ダンブルドアが声を荒らげ、ロンを始め、複数人がそれに賛同する。

 

「了解です」

 

 私達は浮遊し、後退する。

 

「さぁ! 進撃開始じゃ!」

 

 ダンブルドアが声を上げると、再び部隊が進軍を開始した。

 

 その時、マクゴナガルから通信が入る。

 

『そちらの部隊はどの様な状況ですか?』

 

『3分の1ほど進んだところです』

 

『私達も、そろそろ進んだ方が良いですか?』

 

『援護を行います。進軍を開始してください』

 

 進軍を開始するダンブルドアの分隊を見送り、私達はマクゴナガの分隊に接近するオービタルフレームを排除し、合流する。

 

「ご無事ですか?」

 

「えぇ、大丈夫です」

 

「進撃の準備もできているわ」

 

 ハーマイオニーが答え、他の生徒が頷く。

 

「了解。進撃を開始します」

 

 私達が先行すると、その後を分隊が続く。

 

 

 マクゴナガルの分隊を援護しながら、半分程進行すると敵オービタルフレーム部隊により包囲されているダンブルドアの分隊が見えてきた。

 

 ダンブルドアによる防御魔法で攻撃を辛うじて防いでいる様だが、時間の問題だろう。

 

「あれは…」

 

「ダンブルドアの分隊だな。無謀な事を…」

 

「あれでは…死者が出てしまいます…」

 

「既に、死傷者が多数出ているようです」

 

「そんな…」

 

「まったく…あの老害はこんな状態でも援護を出さないのか…」

 

「意固地になっているんじゃないかしら? それか、援護の出し方を知らないのかもしれないわ」

 

「まったく…困ったものだ」

 

 トムは呆れた口調で溜息を吐く。

 

「あちらの援護をお願いします」

 

 マクゴナガルが援護依頼を出す。

 

「了解」

 

「敵オービタルフレーム群の殲滅を開始します」

 

 このままダンブルドアの分隊を集中的に援護すれば部隊を2分した意味が無くなると判断し、私が分隊の援護へ、デルフィが敵オービタルフレームの殲滅へと向かう。

 

 私は速度を上げ、ダンブルドアの分隊の上空へと移動する。

 

「攻撃が来る!」

 

「耐えるのじゃ!」

 

 ダンブルドアが防御魔法を展開するが、ラプターのビームソードによって容易く打ち砕かれる。

 

「なんという…」

 

 既に、死傷者が多数出ている為か、ダンブルドアの表情も苦悶に曇る。

 

 防御魔法を打ち砕いたラプターが追撃の為、再びビームソードを構える。

 

「くっ!」

 

 分隊の多くは身を構え、迫り来る衝撃に耐える。

 

「攻撃開始」

 

 私はビームガンをラプターに向け発射する。

 

 放たれたビーム弾はラプターの頭部に命中すると、ラプターの体が爆発する。

 

「うぉ!」

 

 ダンブルドアの体が爆風に晒され、呻き声を上げる。

 

「危険ですので、これ以上孤立するような行動は慎んでください」

 

「あ…あぁ…」

 

 ダンブルドアは数回頷く。

 

 その時、デルフィから通信が入る。

 

『敵オービタルフレーム群、半数を撃破』

 

『了解。反応多数増大。敵猛攻、来ます』

 

 ホグワーツ周辺から大量のオービタルフレームと、粗悪品の機動兵器が現れる。

 

 そして、敵オービタルフレーム群の先頭にC型オービタルフレーム、『ネイト』を確認する。

 

 ネイト

 

 バフラム軍のC型オービタルフレーム。逆三角形の頭部と女性的なフォルムを持ち、腰部から三本のスラスターが伸びている。両腕に仕込まれた射撃武器「クナイ」と鞭状のブレードを主要武器とし、速度や機動性に優れている。

 

 どうやら、搭乗者(ランナー)が存在する様だ。

 

「なんという数じゃ…」

 

「敵部隊の殲滅行動を行います」

 

 私は、その場である程度飛び上がる。

 

「ホーミングミサイル展開」

 

 ベクタートラップからホーミングミサイルを展開する。

 

 その後、敵部隊をマルチロックする。

 

「ホーミングミサイル連続発射」

 

 通常では16基ほどのミサイルだが、私はその場で動きを止め、止めど無くホーミングミサイルを連射する。

 

 放たれたホーミングミサイルは敵オービタルフレームに直撃し、破砕する。

 

 しかし、ミサイル群を突破する機体も複数存在した。

 

 ネイトもミサイル群を突破したようだ。

 

『突破した機体はこちらで処理します』

 

 突破した機体は、高度を下げたが、そのままデルフィによって破壊される。

 

「凄い…」

 

「何が…どうなっているのじゃ…理解できん…」

 

 ダンブルドアは呟くだけで、それ以上の事はしようとはしなかった。

 

『舐めるんじゃないよ!!』

 

 ネイトのランナーが声を荒らげる。

 

 声のデータを参照するに、ランナーはベラトリックス・レストレンジの様だ。

 

 ネイトがブレードを展開し、デルフィに襲い掛かる。

 

「防御行動」

 

『お前達さえ! 居なければ! 私は! 我が君は!』

 

 単調な動きでネイトはブレードを繰り出す。

 

 デルフィはウアスロッドで攻撃を受け流す。

 

 ネイトの動きから推測するにAI等は搭載していない様だ

 

 その為、動きも単調で、搭乗者にも高い負荷がかかるはずだ。

 

「援護します」

 

 私はネイトの背後から接近し、拘束する。

 

『しまった!』

 

「攻撃します」

 

 デルフィがネイトに向け、ウアスロッドを投擲する。

 

 私はネイトの背を軽く押し、その場から撤退する。

 

『うぎぉ!』

 

 デルフィが投擲したウアスロッドはネイトのコックピットを貫通し、その動きを停止させた。

 

「敵部隊の殲滅を確認」

 

「進撃を再開してください」

 

「あ…あぁ…」

 

 ダンブルドアとマクゴナガルの分隊は進撃を再開させた。

 




ベラトリックスが呆気なく死亡しました。

まぁ、仕方ないですね。
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