グランブルーから地上へ行くのは間違っているだろうか?   作:クウト

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見切り発車行くよー


星晶獣の仕業って言えば解決じゃない?

目が覚めた。

知らないところだ。

 

「…………ん!?」

 

あっれぇ!?おかしくね!?

俺さっきまでグランサイファーの中に居たよね!?自分の部屋で寝て起きたら廃墟の中とかなにこれ!!

 

「教会か?いや、本当にどこだよ」

 

考えてみよう。

ここにくる前、つまりグランサイファーの中に居た時の事だ。外が騒がしかったのは覚えている。けど俺は依頼を片付けた後だったしベッドに吸い込まれるかのように寝たのだ。最後にジータとルリアが駆け込んで来たことは覚えているが……。

 

「ふーむ。身体も無事みたいだし、なんとかなるかな?外にでも出てみるか」

 

何故か落ち着いてるって?

そりゃ二度目ですから。高校生として生きていたら突然死んで生まれ変わったらグラブルの世界だったよ。グランって呼ばれた時とビィくん見た瞬間に確信した。でもジータが居たので混乱もした。

 

「姉がいたとは俺にも予想外」

 

そこから健やかにとは言えないが成長していきあれよあれよとザンクティンゼルを出ることになってストーリーを進んで行くんだが団長はジータで俺が副団長になってしまった。団員は課金勢の如く増えていき騎空艇が二隻なった時点でお察しである。

 

「外から見るとこの教会ボロボロだな」

 

とにかく情報収集だ。

適当に歩き回ってみよう。幸い武器もつけたまま寝たからか最低限の装備はあるし自衛ならできるだろう。回復アイテムとかは無いけど避ければいい。

 

「どこかわからないから移動のしようもないけど……。飛ぶか」

 

協会の屋根上からならある程度は見渡せる事が出来るだろう。トントンっと壁を蹴り上げ屋根に駆け上る。にしても本当にヒューマンとは思えない身体能力だよなぁ。なんて考えながら目の前に広がった景色は

 

「見事に町外れでした。てかでっかい塔があるんですけど……」

 

にしてもでかい。

まるで違う世界のようで。

…………。

 

「やっべぇ。一番ダメなパターンか?」

 

もしかして、異世界とか?

 

 

 

あれからとりあえず塔を目指して歩き出した。

路地をそのまま進むと迷ってしまうと思った俺は建物の上をピョンピョン跳びつつ移動中。

 

「とりあえず大通りでも見つけて手前で降りよう」

 

にしてもチラホラと人は見るけどいろんな人種ないるなぁ。ヒューマンにエルーンにハーヴィン?小さいけど丸みというか可愛い感じはないよな?けど暫定でハーヴィンでいいや。ドラフだけが今の所居ないよな?角生えてる奴いた!って思ったけど装備だったし。男なのに身長も大きくないし。

 

「そろそろ降りるか」

 

大通りが見えて来たので一旦降りる事にする。

そのまま歩いて大通りに向かう途中前から小さい人。おそらくハーヴィンが歩いてくる。

外装を着て顔を見せないようにしてるし見るからに怪しい。うーんここは乗っかるか。

少し体を揺らして財布の在り処を教えてあげる。まぁここが異世界なら使えないお金だと思うけど?お小遣い程度しか入ってないし。うちの団は俺だけお小遣い制にしてくるのはおかしいと思う。俺だってシェロの店で色々と買いたい。

それはそうと相手は思った通り俺の財布をかすめ取ってきた。

 

「おっと。返してもらうよ」

 

相手が俺の財布を懐に隠す前に取り返してみた。

 

「!!」

 

そこからハーヴィンの行動は早かった。

速攻走って逃げようとする。まぁただで逃げるのは許さないけど。

 

「待って待って」

 

「離してください!」

 

「まぁまぁ悪いようにはしないって。話したいだけだから」

 

「……なんですか?」

 

ハーヴィンの子は声からして女の子かな?

とりあえず話を聞いてくれるみたいだから何個か質問してみる。

 

「俺すごい田舎から旅してるんだけどさ。ここってなんて街かな?」

 

「オラリオを知らないんですか?」

 

フードで顔が見えないがすっごい呆れてるというか怪しい奴を見るような顔をしていると思う。どうやらこの街は知っていて当然なのだろう。

 

「なんでもすごい田舎だからね。何もなさすぎて森と空ぐらいしかない所なんだけど目的あって旅に出たけどちょっと迷ってね。気がついたらこの街に行き当たったって感じかな」

 

嘘はついてない。

ザンクティンゼルは田舎(たまにエゲツない強さのやつらが現れる)だし目的あって旅も出た。此処に来たのも迷ったと言えば迷ったのだろう。

 

「此処は迷宮都市オラリオです。誰でも知っている事ですけど……」

 

「あーオラリオね。うん、聞いたことはあるよ。興味ないから聞き流したような記憶がある」

 

「もう離してもらえます?」

 

「もう少しね?此処に行き当たったのも何かの縁だしもうちょっと詳しく教えてくれない?」

 

そこから聞いた話は想像もしてない事だらけだった。広大な地下迷宮ダンジョンを中心に栄えた街。人々は冒険者となる為にこの世界にいる神様の眷属となりその恩恵を得るのだとかなんとか。そしてファミリアという騎空団のようなのを運営してダンジョン攻略を目指す。まぁファミリアにも色々とあるみたいだから攻略だけが目標という訳ではないみたいだけど。

 

「まぁわかった。ありがとね」

 

「ならもう行きます」

 

「またねー」

 

ぴゅー!っと走っていくハーヴィンの子。

まぁ結構な時間拘束しちゃったしこんな所をジータ達に見られたら危なかった。犯罪者呼ばわりされたり心配されたりで大変な事になる所だったぜ。

にしてもだ。

 

「完全無欠に異世界だな!!!」

 

唯一変わらないのは青い空だけだった。

 

 

 

あ。

 

「……そうだよやっべぇ。一部の奴らに俺がいない事わかったら大変な事になるじゃん」

 

おそらく俺の顔も真っ青だ。




ここ違うやんけ!って思う人もいるだろうけどごめんな。謝っとくね

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