グランブルーから地上へ行くのは間違っているだろうか?   作:クウト

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今回グラン君がアイテムを買ったりしますが値段設定とか適当なんで気にしないでほしい。


ゆっくり話し合うのも悪くない

ユエルを連れてホームに戻る途中に、今日の稼ぎで食べ物やお酒を買い込んで帰宅。

もちろんベル君は何故こんなに稼げているのか不思議そうだったがそこはバイトの稼ぎも残っていたと言って誤魔化した。この子は素直な良い子だけどその分すぐに焦りそうだから。

 

「そんでここが家なん?」

 

「正確にはこの地下な訳だが」

 

「地下?はーなるほどグランが好きそうなやつやな」

 

鋭いなこいつ。

俺がこの隠し階段にワクワクしたのわかってやがる。そして階段を降りていくと元気にヘスティアちゃんが迎えてくれた。

 

「おっかえりぃー!ベル君!グラン君!……と、誰だい?」

 

まぁそうなるだろうなぁ。

そんなわけで説明。一緒に冒険をした仲間で偶然にも会ってしまった。ダンジョンで会った事はボカしつつ嘘もなく絶妙なラインを見極める。

 

「グラン君の友達なら大歓迎だぜ!」

 

……なんというかちょろいんだよなぁ。

この神騙されたりしないのかなぁ。俺達相手なら問題ないのだろうが神様相手だと騙されたり都合よく転がされそうだなぁ。罪悪感とかよりも心配になってきた。

ともかくそれからは色々と話したりご飯を食べたり、ユエルの服装をヘスティアちゃんがベル君に毒だと指摘したり、そして寝床をどこにするかで一悶着。まぁ結局はベル君とヘスティアちゃんをベッドに放り込み俺とユエルはソファで座って寝る事にした。

 

「この子らすぐ寝てもうたなぁ」

 

「まぁベル君はまだまだ経験不足の冒険だしヘスティアちゃんはバイト戦士だから疲れてるんだろ」

 

「でもなんか微笑ましいわ」

 

「だなぁ。最近フロンティア号を買ったのもあってお金集めに奔走してたからみんなバラバラに散って依頼してたし」

 

「ジータが急いで金策!なんて言い出したせいで一ヶ月目安で奔走とか疲れるわ。グランと遊ぶのもお預けやし」

 

我らが団長が率いるジータ組と、俺が率いる組で別れて行動だったからなぁ。俺とジータは得意なジョブも違うし編成上ユエルとはしばらく会ってなかった。ちなみにジータが魔法メイン、俺が物理メインって感じ?まぁ魔法職も普通にできるんだけどさ。どっちも使える様に婆さんに仕込まれたし。

 

「最近なんてジータがスライムを鬼の様に探し回ってた」

 

「あの姉は相変わらずですねー」

 

「まぁそんな時に嫌な予感するとか言い出して合流した時にグランが消えたんやけどな」

 

「あーだから最後ジータとルリアが来た気がしたのか」

 

色々と納得できた。てかそれだと俺が依頼受けてる間に合流が決まったのか?確かに依頼を終えてフロンティア号に乗り込んで着替えとかも後にしてフラフラのまま寝ようとしたら駆け込んで来たような……。

それからしばらく離れてる間の団員達の状況とか聞いていると少し眠くなってきた。そろそろ寝るかな?感覚的に日付が変わる頃だろう。

 

「なんやこれ!?」

 

ユエルの方を見る。

その身体は少し光って消えるかの様に薄くなっていく。その時不思議とユエルは元の世界に戻るのだと感じた。だがそれでも焦ってしまう。

 

「どうした!?」

 

「いや、わからんけど。でも戻るんやろなぁって」

 

「ユエル」

 

「そない心配そうな顔せんといてぇや。戻ってもまた呼んでくれるんやろ?それにもし戻れなかったとしても助け出してくれるって信じとるから」

 

当たり前だ。

大切な仲間なのだから。

 

「だからまた呼んでな?それに向う帰ったらみんなに話もしとくし安心し」

 

「……頼んだ」

 

「頼まれた。……こっちでも女引っ掛けたら許さんで?」

 

「しねぇよ!!」

 

今まで引っ掛けたつもりもねぇよ!!

ほなまたな。と軽い感じでユエルは光と共に消えていった。

この魔法、召喚してから日付が変わるまで有効なのか?そこから自動的に戻されると仮定しておこう。正直ユエルがどうなったか気になって仕方がないが今マジックポーションも持っていない。準備不足のまま使うのも怖いしまだわかってない部分が多すぎる。

朝にすぐアミッドちゃんの所でマジックポーション買ってこよう。

 

 

 

あれからぐっすり寝れるわけもなく気がついたらもう朝だった。まぁ早朝にはベル君の訓練があっから俺も身体を動かしながら待っていた。

 

「おはようございますグランさん。ってユエルさんは?」

 

「んー。昨日用事思い出したって言って帰ったよ」

 

まだ召喚の事は言わないでおこう。ヘスティアちゃんと相談の後に明かす事にする。まぁたぶん俺以外にベル君を支えれる仲間ができてからだな。

それからベル君と訓練を行っていく。ステイタスの更新をしたから成長が早い、しかし誤差レベルたがその成長について行けていないのかズレが出ている。そのズレをある程度だが調整をしていく。

 

「ベル君。ステイタスの伸びが良かったりしたかな?前より結構速くなってるけど」

 

「はい。ミノタウロスから逃げたからか敏捷が大幅に上がっていました」

 

それだけかな?

まぁ同じファミリアとはいえ人のステイタスを聞くのはマナー違反だろう。急激に伸びが良くなりズレが出るなら俺がそのぶん叩いて調整してあげればいいか。……いつの間にか追い抜かれてたらどうしよう。まぁその時はその時に考えればいいか。さてと。

 

「そろそろダンジョンに行こうか」

 

「はい!」

 

ダンジョンでは別行動だがそこに行くまでは一緒でもいいだろう。俺とベル君は仲間なのだから。

 

 

 

ベル君とオラリオの街を歩く。

その時たまに感じる視線。

 

「まただな」

 

「これ、やっぱり見られてますよね?」

 

「そうだねぇ。見られて死ぬわけじゃないし気にするだけ無駄だよ」

 

「あの……」

 

俺とベル君に声をかけてきたと思われる声。振り向くと何処かのウェイトレス風なヒューマンの少女。

……なるほどグラン君察した。

 

「じゃあベル君俺予定あるから先に行くね!」

 

一息に早口で言い切る。

 

「え!?ちょっとグランさん!!」

 

そしてそのまま走り去った。

ベル君の俺を呼ぶ叫び声が聞こえるが無視無視。ベル君、それは君の目標の第一歩だよ!頑張れ!!!

そしてそのままディアンケヒトファミリアに向かう。もうファミリアに向かう冒険者の人通りも多いし店も開いているだろう。

そうしてやってきたのはディアンケヒトファミリア。まだ朝だというのに治療や俺のように買い物客で賑わっている。

 

「あ、グランさん。ようこそディアンケヒトファミリアへ」

 

「あぁ、おはようアミッドちゃん」

 

「なにかお探しですか?」

 

こちらへどうぞとカウンターの方に案内される。

それについていき俺が欲しいアイテムをいくつか言っていく。

 

「マジックポーションが五個と初心者用に回復用のセットなんかあればそれを一つ。いくらぐらいになるかな?」

 

「マジックポーションをそんなに?グランさんはまだ新人では?」

 

「まぁ色々とね。備えがあったら安心でしょ?」

 

「それはそうですが。わかりましたでは全て含めて五万ヴァリスです」

 

五万?

えっとマジックポーション一つで8700ヴァリスで五つだけでも43500ヴァリス。そこにセットで15000ヴァリス。8500ヴァリスも低いんだが。

 

「低くない?」

 

「はい。ですがこの短期間の間でマジックポーションを五つも買う冒険者は少ないです。ですから今のうちに恩を売っておこうかと」

 

すっぱり言い切ったな。

うん。でもその隠し事をせずに言い切るのは気持ちいい。

 

「なるほど。そのうち何らかの依頼を受けるのが条件に入るって事でいいかな?」

 

「それと今後もディアンケヒトファミリアでのお買い物。あとは秘密とさせてもらいます」

 

秘密?まぁいいか。

俺も得する相手も得する。

そんな大きな買い物でもないし気にもしない。

 

「ところで、アミッドちゃんはいつもこんなに早くここに居るの?」

 

俺のアイテムを用意してくれて居る間、暇潰しがわりに世間話をしてみる。

 

「昨日ロキファミリアの方々がダンジョンから戻られたそうですから、お願いしていた依頼の報告を受ける為に待機していました」

 

「大手ファミリア相手だったら色々と考えてるんだなぁ」

 

「そうですね。他とは待遇の違いはあるかと、ただそれだけこちらからもお願いをするので」

 

商人って大変だなぁ。

いつ来るかもわからない相手だろうに待たせないように考えて朝から待機するのか。

シェロカルテも気がついたら居たりしたような……。

アミッドちゃんがアイテムの用意を終えたので俺も五万ヴァリスを支払う。

 

「手持ちのヴァリスは大丈夫ですか?」

 

「後一万ヴァリスあるし今日もダンジョンに行くから大丈夫だよ」

 

「そうですか。では、お気をつけて」

 

次はダンジョンだ。

また魔法を使うとしても誰を呼ぼうか。……あいつかなぁやっぱり。

久しぶりに会える仲間にワクワクしながら俺はダンジョンに向かうのだった。




考えていることが感想で言われたりするから次の話が出しにくくてって思ってしまった

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