神「色々改造されてるから。まぁ、頑張って?」
衛宮士郎「解せぬ」
アラヤ「お前ちょっと世界救ってこい」
衛宮改め朔月士郎「わけがわからないよ(・д・`*)」
こういう事です
英霊:美遊兄(転生憑依者)inカルデア
冬木の地
そこでとある少女達が戦っていた
己が親友を助けるため
しかし、溢れ出る泥は止まることを知らず流れ出る
男は告げる
「神話を一説進める。逃げるのなら好きにしろよ美優。だが、エインズワースの暗闇は地の果てまで覆い尽くすぞ。」
溢れ出た泥は形を成す
目標である
その様に魔法少女・・・イリヤスフィールとクロエ、遠坂凛とルヴィア・エーデルフェルト、バゼットは驚愕の声を上げる
「な!?泥が人形に!?」
「まさか・・・」
「これ一つ一つが・・・英霊なの!?」
「じょ、冗談でしょ?」
鎧を纏い、剣を取った泥を止めようとするも太刀打ちすらも難しい
聖杯を求めた泥の英霊は意思なき獣となって這う
その数は無尽蔵に増え星を埋めつくさんとする
男は告げる
「この災害を止めんとするなら分かるな?・・・自分の意思で俺の手を取れ。」
目下では少女の友がその仲間が依然として英霊と戦っている
決断を迫られる少女
自分と友を秤にかける事などこの少女には出来なかった
少女と共に戦った礼装が告げる
「いけません美遊様!ここで戻ってしまっては全てが水泡に帰してしまいます!」
男の顔が愉悦で歪む
心優しき少女の弱みに漬け込む
男の手を少女が取らんとした時
そっと・・・横からその手を掴む者がいた
「そんな手・・・握っちゃダメ・・・」
「っ!イリヤ・・・?」
「イリヤスフィール・・・っ!」
先程まで笑っていた男の顔が怒りに染まる
「・・・くだらねぇ・・・結局縋るものをすべて失わねぇと分からねぇのか!」
英霊達がイリヤに、遠坂に狙いを定め矢を放ったその時
「
その前に突如として7枚の花弁を持つ盾が展開される
次々と飛来する矢や槍を弾き、その後ろにいた3人を守る
盾が消えると同時に
何者かが近ずいてくることがわかる
「・・・そうだ、美遊。もうお前はそんな男に縛られなくていい。」
「う、うそ・・・なんで?」
「どういう・・・ことですの?」
その人物を視界に入れた凛とルヴィアは今日何度目かの声を上げる
「状況は・・・まぁ、見ただけでハッキリとわかる・・・ありがとう、妹の・・・美遊のために戦ってくれて。俺が離れていたばっかりに君達にも迷惑をかけてしまった。だから休んでてくれ・・・あとは、俺が始末をつける。」
駆け付けたものの名は衛宮士郎、衛宮美遊の兄にして
図らずして
「衛宮ぁぁぁ!!」
「お前の野望も夢も今日ここで叩き潰す・・・
───視点移動「衛宮士郎」
気がついたら死んでいた。
目を覚ませば真っ白の空間で目の前にはそこに不釣り合いのブラウンテレビ。
映し出されたのは自分を「神」と名乗った胡散臭い男と
これから自分が成り代わる人物についての説明書
有無も言わさず強制転生させられて、目覚めた先は地獄だった
焼け払われた大地を見て、自分を引き取った人物を見て
すぐに成り代わった人の事が分かった
(衛宮士郎じゃねぇか・・・)
正義の味方を目指した破綻者、自分からこぼれ落ちたものなどなく
ただひたすらに誰かの為にしか動けなかった主人公
そんな者になってたんだ、すぐに自殺しなかっただけ褒めて欲しかったもんだよ。
初めのうちはクソみたいな環境が嫌で引き取り手の爺さん・・・衛宮切嗣ともほとんど会話もなく、ただ無意味に過ごしていた
そんな中彼女に出会った
その子はFateシリーズにおいても比較的序盤は平和な世界である
プリズマ☆イリヤシリーズに登場する「朔月美遊」だった
倒壊寸前の家に1人居た少女、その子と触れて関わって共に暮らすうちに俺が来て全てが灰色に見えていた世界に色が生まれた。
美遊から初めて「お兄ちゃん」と呼ばれた時、生まれ変わって初めて笑うことが出来た。誰かの為に作る時間も料理も家族の温かさも全て美遊が与えてくれた。
それに気がついた時俺にはあるひとつの思いが生まれた
──例え、この世すべてを敵に回したとしてもたった一人の家族のためならば、俺は喜んで悪となろう──
守る為に殺す力を求めた
幸いにしてこの身は守護者と成りえた身体
素質は十分であり己には転生時に付けられた力があった
ならばそれらを極めよう
書き換えられた己の起源は《剣》と《夜》
この身は元より剣製に特化した身体。
知識として鍛錬方法は分かっている、ならばさらに過酷に熾烈に鍛えればより強くなる
何れこの些細な幸せは崩れ去る
その時、少しでも美遊に安心してもらえるよう。
心配をかけないよう、そして何よりいずれまた笑って暮らせるように
決して負けられない戦いまで
そうして鍛え上げてたどり着いた先は
いつかのために美遊を狙った魔術師は狩り尽くした。
聖杯戦争の参加者も
美遊を逃がす為にエインズワースの英雄王との戦いでも時間稼ぎに徹して俺自身も逃げきれた。
きっと自分でも知らないうちにこの世界そのものを俺は恨んでいたんだろう。
まだ、幼い少女を犠牲にしようとした世界を。
そこに暮らす人々と逃がすことしか出来ず、根本からの解決が出来なかった自分を。
救済寸前だった世界を裏切った俺は命を狙われ続けたその度に無関係な者も巻き込み殺した。
脇目も振らず走り続けた。
気がつけば俺は【魔王】と呼ばれる存在になっていた
─────視点移動「現在・三人称」
「衛宮ぁぁぁ!!」
「ジュリアン!!エミヤの名前はもう捨てた。ここに居るのはただの士郎だ。美遊の為にお前もここで潰えてもらうぞ」
駆けつけた衛宮士郎はその手に持った石斧をもって
「くっ・・・だが、今更来たところでどうする!この数相手に1人で立ち向かうつもりか!」
「確かに、目視できる限りでも俺が不利なのは変わらない・・・だが、忘れてないか?お前の前にいるのは正真正銘この世界最強の人間だ!お前が善の為に1を殺すというのなら俺は何度だって悪をなそう。覚悟はいいか!正義の味方!」
一瞬の内に空を覆い尽くすほどの無数の剣を投影し
それらを雨の如く降り注がせる事で泥人形は手も足も出ないまま砕かれる
眼前から黄金の鎧を身に纏うものが現れる。
「貴様だけは通さん。」
「奇しくも逆だな、あの時と!」
「ほざくな・・・
「お互い様だろ!お前は言ったな『無数の剣を持った所で究極の1には叶わない』と・・・ならば見せてやろう。これが俺のたどり着いた答えだ」
士郎から溢れ出る魔力は到底、人の範疇に収まるようなものではなかった。
彼の起源である《夜》それは、かの円卓の騎士と逆のもの。
日の沈んでいる間のみ自身の全ての能力を3倍にするものなのだ
英雄王から撃ち出される宝具の雨、その全てを複製し相殺しながら
士郎は紡ぐ、自身の心を、己の誇る最強を!
「
「
固有結界の詠唱と共に別の作業を並行して行うという自殺行為も甚だしい技を駆使して剣を作る
「
「
「ただ一度の復讐をこの身に・・・黒い炎にて剣を打つ・・・担い手は一人・・・最後の願いを家族に告げる・・・」
「小癪な!その魔術、エインズワースに対するの侮辱に他ならん!」
宝具の射出速度が上がり士郎1人での対処が難しくなる
いや、この英霊に対して人の身のままでここまで対処した事が異常なのだ。
そして切り払えなかった宝具の1本が士郎の眼前に迫り
「ならば、全てを捨てようとこの身体は悪を成す!?(マズい!払い損ねた!)」
「そのまま進んで!お兄ちゃん!」
頭部に刺さる寸前もう1人の
無言のままに詠唱を再開、更に二人がかりで宝具の雨を切り開く
「
「あら?仮面が外れてるわよ?英雄王さま?」
「小娘が!調子に乗るな!所詮馬鹿の一つ覚えだ!」
「
2人の
だから・・・
「無駄だ」
「死ね(・・・もう1人は・・・)」
剣を士郎に振り下ろそうとした時足元から予想外の一撃が彼女を襲う
「ぐっ!(空間置換の意識外・・・!?そうか!こいつは転移の使い手!)」
士郎にばかり目が向いていた彼女には
クロエの行動が見えておらず彼らの罠にまんまとハマってしまったのだ。
「
それと同時に士郎の詠唱も完成した
彼の手には無限を内包した1本の
そのあり方はまるで人々の幻想を束ねた星の聖剣のようであった
「お前の宝具も見飽きたよ。道を譲れ!英雄王!」
「
英雄王を撃破した士郎は手にした剣を振りかぶり
己を体現した剣の名を高らかに吠える
「これで・・・終わりだ!ジュリアン!お前から!世界から俺の妹を返してもらうぞ!」
「ふざけるな!なぜこの世界の救済から目を背ける!この悪魔が!」
「
「貴様に幸せなど訪れるものか!呪われろ!衛宮士郎ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「
剣から放たれた極光は地を裂き、空を穿ちジュリアンを飲み込み
泥を消し飛ばす。
その姿を後ろから見ていた美遊、イリヤ、クロエ、凛、ルヴィア、バゼットは佇みこちらを見る士郎に。
そして、士郎は自分を見る彼女達に、お互いに微笑みを浮かべ
「おかえり美遊」
「ただいま!お兄ちゃん!」
兄弟は再会を果たす
しかし・・・
「え?」
士郎の戦いは終わらない
再開と同時に青年の姿は消え
[衛宮士郎・・・いや、朔月士郎と呼ぼうか。君に依頼がある]
[人理修復に向かってもらう。あぁ拒否権は無い]
「・・・アラヤのクソッタレが・・・」
ここはとある場所にある建物
ここでは今まさに世界を救う戦いが行われていた
組織の名は[人理継続保障機関フィニス・カルデア]
その組織のとある部屋に人類最後のマスターが居た
「先輩?どうしたんですか?」
紫髪の眼鏡の少女がオレンジ色の髪の少女に問いかける
「もちろん!英霊召喚だよマシュ!」
「なるほど、だからみなさんも一緒なんですね?」
先輩と呼ばれた少女のそばには赤い外装を纏った男
青い鎧を纏った美少女、その少女によく似たメイド服の女性と数えるのも嫌になるほどの英霊を連れていた
「六花ちゃん、準備OKだよ!」
「ありがとうロマン!よーし、英霊のみんなどうか私に力を貸して!」
《守護英霊召喚システムフェイト・・・起動します》
英霊を特別な形で召喚するこのシステムでは
英霊又はマスターとの絆によって召喚されるサーヴァントが決められている・・・が。今回アラヤからの介入によってある特別なサーヴァントが召喚される
「こ、これは!!登録されてない霊器だ!クラスはエクストラクラス!サーヴァント召喚されるよ!」
登録されてない霊器さらにエクストラクラスとあって
既に召喚されていたサーヴァント達には動揺が走る
そして召喚機から虹色の光が溢れサーヴァントが姿を現す
召喚されたサーヴァントは男性で
黒のボディーアーマー右肩は露出、そこに赤い外装を纏い、額にも同じカラーのバンダナをしている。
露出した部分から見える肌は褐色部と肌色で別れており、頭髪は八割が白髪残りがオレンジ色だ
サーヴァントが見えるとその場にいた英霊達にさらなる動揺が走る
「まさか・・・し、士郎・・・」
青いブリテン王はありえない姿の元マスターに驚き
「・・・この感じ・・・お母さん?」
殺人鬼の少女は青年の纏う死の臭気を感じ取り懐かしむ
「・・・ほぅ」
青い槍兵は過去に共闘し成長した青年を見定めるような視線を送り
「・・・貴様・・・っ!」
赤い弓兵は自分ではたどり着かなかった・・・たどり着くことのなかった答えを出した少年に怒りを抱いた
そして、彼らのマスターは
「ようこそ!人理継続保障機関フィニス・カルデアへ!歓迎するよ!これから宜しくね!で、貴方は何処の英霊なのかな?」
「随分グイグイ来るマスターだな・・・まぁ、いい。サーヴァント
これは
期せずして主人公に転生憑依してしまった男が
己の家族を救うため世界と敵対し
その後、世界を救う戦いに望む物語