1月経った。遂に完成した……アイアンマンに俺はなる!
「束さーん、来ましたよー。」
「やあやあ、来たかい。え〜っと……名前なんだっけ?」
「言ってませんでしたからね。五反田弾です。」
「じゃあだーくんだね!」
「はいはい、それでたばちゃん。どうです?」
「うんうん、さあご覧あれ!」
カバーの布を盛大に剥ぐとそこにはアイアンマ……ン?
「……これは?」
「あはは〜、ちょっと気分が乗ってね。束さんカスタムにしました〜ぶいぶい!
名付けて、『ライトニング』!」
MGRの雷電だコレェェェ!!あ、でもプロローグのやつだ。
「メイン装備は刀型高周波ブレード!火力なら白騎士よりも上にいくよ!サブはマイクロUziを元にしたサブマシンガンに投げナイフ!以上!
あ、PICは付いてるから空は飛べるけどバーニアは無いから高速機動は出来ないよ。その代わりに走る速さで言えば白騎士を超えるよ!やったね!
単一仕様能力は自分でなんとかしてね!
さあ!試運転だよ!」
「……こう来たかー。」
カッケェェェェ!
やばい、やばいぞぅ。手を加え過ぎてそもそもアイアンマンじゃあないけどワクワクが止まらない!
「は〜い、フィッティングに設定完了したよ。一次移行するまで少し待っててね。」
数分待つと一次移行が始まった。
「おお……!」
改良後の雷電だ……!バイザーが任意てわスライドして顔が隠せるのも良いよね。
「あ、でもさ、束さん。何でこんなISを作ったんですか?」
確かISは宇宙開発用に使われる事を想定しているはずだ。
「うん……まあ、簡単に言えば抑止力だよね。元々の用途と違う使い方をして兵器としての役割を見せつけたんだから、それを見た各国のバカな連中が戦争に利用するでしょ?条約なんてあって無い様なものだし。」
「なるほどね。でも、俺がまだ5歳ですよ?」
「そんなんだよね〜。なんとかならない?」
「ならない。」
「ぶーぶー、じゃあ12歳位までは練習にしよっか。」
「そうですねー。」
よし、12歳になったぞ。
何?一気に飛び過ぎじゃないかって?しょうがないだろ。ただ練習も束さんの作ったゴーレム試験機とか銃弾が四方八方から飛んでくる部屋とかそんなもんだよ。
日常風景?蘭がとっても可愛いです。料理の腕が上がりました。以上。そんなもんでしょ?
話のネタも同じのばかりだと飽きちゃうからね。
「じーちゃーん。」
「おう、どうした。」
「ちょっと出掛けて来る。」
「そうか、分かった。」
「悪いね。んじゃあ、また。」
「?おい、弾てめぇ……!」
うん、すまない失踪するんだ。本当に申し訳ない。そう言う話になっちゃったんだ。でも、心配だよなぁ。俺も蘭が心配で心配で……。
ぶらりと歩いて束さんの研究室。
「やっほ、束さん。」
「やっほ、だーくん!
さあさあ、今まで研いできた牙をやつらに食い込ませる時が来たよ!」
「それで、どこに行くんですか?」
「もう決めてるんだ。ワールドワイドにライトニングを見せつけるならうってつけの舞台、アメリカ!その研究所だよ!」
「へぇ、随分でかい所を狙うんですね。」
「もっちろん!世界に見てもらわないとね!」
「へいへい。そんじゃま、行きますか。」
それにしても弾少年身長高いね。将来有望だわ。
都会の中にもこんな研究所ってあるもんなんだな。人里離れた場所にばかりあると思ってた。
『準備は良い?今回の目標は研究所内部に侵入してデータとバックアップを完全に破壊してくる事。それと逃亡時に研究所を破壊するための爆弾の設置の二つだよ。』
「もちろん。やってやりますよ。」
『うん、頑張ってね。目標はライトニングに設定してあるから。
あっ、それと出来るだけ姿が残る様にね。人に見られるとか、写真を撮られるとか、一番良いのはテレビカメラだね。』
「りょーかいりょーかい。初陣だ、ラニ。」
ライトニングって地味に長いからね。
展開されるとすぐにバイザーを装着する。
「視界良好、行くぞ。」
ただ走る。流石白騎士を超える速さだ、まあ、防御力と遠距離だと勝てないけどネ!
「……失礼。」
背中から衛兵の胸に刀を刺す。
何だって?躊躇いがない?そんなもん束さんのせいで慣れちゃったよクソッタレ。
「悪いね、でも俺も仕事だから。」
ISも研究するのは良いけど悪用とか戦争に使っちゃダメだからね。束さんも公表してたし、しょうがないね。
「IS部隊を呼べ!」
「うん、それで良いんだよ。」
ついでに回収もしちゃうか、必要無いだろ。
「食らいなさい!」
「当たらないよ。」
サブマシンガンを撒かれるがラニに搭載された特殊兵装の雷身一体を使い電気を流して筋肉と機体の動きを活性化させて避ける。
この能力便利だわ。その気になれば体感速度を落として銃弾を見切って斬る事も可能になる。
「あーらよっとぉ。」
敵のISに飛びかかり首を軸にブレードで回転する様に斬ると絶対防御が発動し、そのままISをショートさせて強制解除させる。
「まあ、ちゃんと束さんの言う事を守らなかったからさ。運が無かったって事にしてよ。」
せめて痛みの無いようにと思い首を飛ばす。
「あー、やだやだ……。」
ぶつくさ言いながらうさぎ印のハッキングプログラムを使い研究所に侵入して深部に進んで行く。
戦闘シーンはカットだ。グロい所なんてお子さんに見せられないよ!まあ、単純に近付いて斬るだけの単調な戦いだからなんだけどね。
「到着っと。」
研究所中心にある目標の機械にケーブルを繋ぐ。
「束さん。」
『まっかせなさい!ちょちょちょっとやってはーい、終わりー。
後はよろしくね。』
「はいはい。」
テキトーに走りながら爆弾を投げていく、量が多いから丁寧に設置すると時間が足りない。
「さて、と。後は帰るだけか。」
研究所の正面から出て爆弾の起爆スイッチを押すと研究所が大爆発する。その音を聞いて人が集まると全員の目が研究所か俺に向く。
『じゃっじゃ〜ん!全世界の皆々様ご覧あれ!あ、テレビカメラ近くに無いみたいだから電波ジャックさせてもらったよ!
今映ってるこの子はー、え〜っと〜、どうしよう名前考えてないや。』
えぇ……まあ、言ってなかったし、ここは少し偉そうな感じに。
「俺は雷電だ。」
『そうそう雷電!この子は違法研究等に対して働く抑止力だからみんな覚えておいてね〜。無視したりしたら……後ろの研究所と同じになるからね!じゃっ!』
「……さらばだ。」
……今のかっこよくない?どう?
それはともかく任務達成ってね。
「んー、んー?よしっ!後はあれだけなんだけどなぁ。」
今俺は自分で作ったラボにいる。束さんに習った技術で独自でアイアンマンを作ろうとしているんだけど。
「問題はヴィブラニウムだよな……。パラジウムを使う気は起きないし。
あーあ、どっかからヴィブラニウム出てこねぇかなぁ。欲を言うなら加工するための機材も!」
まあ、そう無いよなぁ。一人呟いていると外から爆発音が響く。
「うおっ!?どっかの軍隊のミサイルか!?」
慌ててラニを展開して外に出る。
するとある金属と加工機が置いてあった。
「えぇ……何これご都合展開ぃ……。」