畏れよ、我を   作:hi・mazin

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読み専に戻ってはや数ヶ月。だか、私は正気に戻った!

また再開します。





第十八話 サポーター?是非仲間に欲しいです。

 

 

 

 

いやー、昨日は散々な目に遭いましたね。

 

まさか来ないと思ってたリューさんが私の目覚まし攻撃を止めるなんてね。

 

なんか凄く優しく手を握られて諭されたの。

 

その後もベル君にも手を握られて僕は大丈夫ですから的なことを言ってたの。

 

そこまで言われたら、どんな鈍感だって気づきますって、私の善意の行動がとどめを刺す行為に見えたんですよね。

私って周りからそんなに好戦的な子に思われていたんだろうか?

 

ここで黙って頷けばいいのに私ったら……ナイフがダメなら【命ず、自ら滅せよ】をするよ…なんて口走ってしまった。

 

お陰で、リューさんからは「貴女はもう少し人の心を知るべきです」と真面目な顔で諭された。

 

失礼な、私ほど人の心を尊重してる子はいませんよ。

て、言ったら「なら、常識が足りませんね」と返された。

…散々やらかしてきたから、それについてはぐうの音もでねぇ(汗

 

ベル君からは「もう少し他人に優しくできませんか?」と懇願されてしまった。

 

違います! 誤解なんです! 私はただ親切心で行動しただけなの!

 

とどめを刺すのが親切心? うるせー【畏れよ、我を】すんぞ!

 

リューさんが心配するようなサイコパスでもなければ、ベル君が思うほど他人に興味がないわけでもないのよ!

 

ただ、ちょっと間が悪かっただけなの! ベル君! 普段の私を見てたら、私がそんな酷いことする子じゃないってわかるでしょ。

 

そんな風に脳内で言い訳を考えているうちに、リューさんは「彼女、世間の常識に疎いようなのでよく見ていてくださいね」って言って、ベル君も笑顔で「はい、任せてください!」って言ってた。

 

ちょっと待ってください!私を置いてストーリーを進めないでください!

 

私に対して何やら意味深な伏線を張らないでください! 色々誤解されてますけど、私はこの世界に神様転生してきたチート持ちの一般人ですからね。

暗くて、重くて、胸糞な過去もなくクリーンな人生を歩んできましたから。

 

ちょっと趣味(カースメーカー♀のコスプレ)に関して意固地になってますけど、私の精神はまっっったく病んでません。

 

だからそんな慈愛の目で見つめないでください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰宅後、ベル君から私の過剰防衛事件を聞いた女神様に無茶苦茶泣かれながら説教されたが、でもベル君を守ったことに関しては褒めてくれて頭をナデナデしてもらった。

 

追伸、なんとかナイフでの件は釈明できた(誤解が解けたとは言ってない)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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さあ、新しい朝がきました。

 

ベル君は新しい装備を身につけ、鏡に映った自分の姿にニヤニヤしてる。

 

今日からまた新しいイベントが盛りだくさんに始まるから私も気合いを入れて冒険の装備を準備しましたよ。

 

尤も、私と言う大型地雷のせいで次のヒロインイベントはなかったことになる可能性があるがな。

 

いや、今回の件は本当にごめんなさい。もしこのままヒロインイベントが起きなかったら、責任をもって新しいヒロインを探して来ますから。

 

一瞬、私が代わりにヒロインポジに収まることも考えたが………ごめんねベル君。何回考えてもハーレム型主人公は見てるぶんは楽しいけど、恋人としてはノーサンキューなの。最低でもレントンくらい一途じゃないと嫌なんだ。

 

「お待たせしました。カメ子さん」

 

おや、私が世界の未来について考えているうちにベル君の準備が整ったようだ。

 

「あの、カメ子さん。昨日買った服は着ないんですか?」

 

ああ、アレ。ぶっちゃけ神様から貰った初期装備以下の守備力しかないから、ダンジョンに着ていったら逆に怪我しちゃうよ、だから普段着に使う事にしたんだよ。

 

「……そうですか」

 

ん?ベル君のお顔が苦笑いをしてるぞ。

なんかまた辺な誤解が発生した気がする。ま、いいや。散々誤解されてるし、この程度誤差だよ、誤差。

 

 

 

じゃ、女神様、私たちはダンジョンに行って来ますから、目が覚めたら机の上に置いてあるご飯を食べてくたさいね、あとお弁当も用意してますからバイトに行くときに持って行ってくださいね。それから、出掛けるときは戸締まりすること、私たちはスペアキーを持ってますから気にしないでください。え~と、晩ご飯についてですけど……

 

「ンベッ……はーい、いってら…」o(__*)Zzz

 

寝惚けながら返事をする女神様に半ば苦笑いを浮かべながらベル君と共にダンジョンに向かう私であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さあ、今日も頑張ろう!」

 

そう言いながら元気にダンジョンに向かうベル君。私はなるべく目立たないように後ろをついて行く。

ああ、原作通りなら、そろそろなんだけど、流石に今回は無理か………はあ~憂鬱な気分だ。

 

「お兄さん、お兄さん。白い髪のお兄さん!」

 

「ん?」

 

なんてことはなかったぜ!やっぱりベル君は世界に愛されてますね!ご都合主義万歳!なんか知んないけど成し遂げたぜ!

 

だが、まだ安心は出来ない。せっかくエンカウントしたのに、私のせいで仲間フラグが立たなかったら目も当てられない、ここはとびきりの笑顔で彼女の警戒心を和らげよう。

 

女神様曰く「まあ、最初の頃よりは良いと思う…よ?」って言ってくれたし、皆がどん引くマジキチスマイルは無事卒業出来たわ。

 

よし。おーい、二人で盛り上がってないで私も仲間にいれてよ~(スマイル)

 

「うひゃあぁぁぁぁぁ!?」

 

女神様の嘘つきー。しっかりビビッてらっしゃるじゃないですか!

 

あ、いや、背後からいきなり声を掛けたせいである可能性が……

 

「きゅ、急に声をかけないでください。びっくりしてしまいます!」

 

よし!セーフ。さて、ベル君、離れて聞いていたけど、その子はサポーターなんでしょ?私は是非仲間に加えたいよ(にこやかスマイル)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ベンチに座りながら彼女…リリルカ・アーデとお話しするベル君……と少し離れて立ち聞きする私。

 

これは別に二人にハブられている、とかではなく、私の善意の行動である。

 

何の善意かって? 少しでも世界の流れを正常にしようという私の努力だよ。

 

別に原作は原作、この世界はこの世界で分けて考えても良いが…原作通りに進まないとベル君が不幸な人を救えないから、最低でもあと一、二年は世界の流れを変えないようにしようと思ったからだ。

 

どうやらベル君はリリルカ・アーデが犬人(シアンスロープ)と分かり昨日に会った少女とは別人と信じてしまったようだ。

うん、顔も髪型も服も昨日の少女と瓜二つだな。正直、もっと頑張って変装しろよと言いたいがスルーしよう。

 

「それで、お兄さんどうでしょうか。リリを雇ってもらえませんか?」

 

おっと、二人の話も佳境にはいったようだし私も傍観者から関係者に戻りますかな。

 

二人の前にまで移動するとベル君は「も~何処に行ってたんですか」と言い、リリさんはビクッ、と一瞬肩を震わせたがすぐに人当たりの良い笑顔に戻った。

 

まあ、雇うのは決定してるけど、取り敢えず当たり前の事を聞いておきますか。

 

『サポーターなら…私の事を知らないはずはないよね? …何で声を掛けたの?』

 

「…確かにリリの耳にもお姉さんの噂は入ってきてます…」

 

やっぱりね(涙) どんなに歪曲された噂かは聞きたくないのでスルーしよう。

 

こら、ベル君、私の噂を想像して暗い顔をするのはやめなさい。私まで泣きそうになる。

 

「…でも、お姉さんはよくギルドの掲示板に仲間募集の張り紙をしてました…」

 

お、ここで私のボッチ時代の産物が出てくるとは、ダメ元でもやっててよかったよ(参加者0)

 

「…だから、噂ほど恐ろしい人ではないと思ってお姉さんのお仲間であるお兄さんに声を掛けました…リリはこんなに小さいですし、腕っぷしもからっきしですけど……リリを雇ってもらえませんか?」

 

うん、可愛い。この後すぐにベル君のナイフパクるけど可愛いからいいや。

 

ベル君、この子雇うから。絶対雇う。リリルカ・アーデさん、私カメ子コンゴトモヨロシク。

 

 

 

 






リリ
「イカれ女めっちゃ怖いけど高値で売れるナイフのために我慢しよう」


カメ子ちゃん
「絶対に逃がさない絶対に逃がさない絶対逃がさない絶対逃がさない絶対逃がさない絶対逃がさない絶対逃がさない絶対逃がさない」

ベル君
「仲間が増えて嬉しいな~」

多分こんなことを考えているはず。



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