今回も一週間以内に投稿できた。
このペースを維持したいです。
サポーターのリリルカさんの案内でダンジョンを進むと帰り道はモンスターのモの字も出なかった。
うーん、ホントにそこんとこは優秀ですね。
そのリリルカさんですが、ダンジョンから帰還したらすぐに離脱しました。
あ、あれ? 私達から離脱するの少し早いんじゃない?
まだ報酬を渡してないんだけど?
え、今回はお試しと言う事で無料なんですか? そんなセリフ原作で言ってたかなぁ?
ベル君はけっこう必死に彼女をひき止めたんですけど、リリルカさんはなんだかんだ理由を述べて足早にその場を立ち去ってしまいました。
ま、フラグは立ってるし多少の事は誤差でしょう。リリルカさんも盗品を持っている状態で私達と長くはいたくないでしょうから。
そんで地上に帰ってきた私達はダンジョンから帰還した事を報告するためエイナさんの所に向かいました。
向かう最中、ベル君のナイフを確認したがしっかりと盗難されており、お腰にはナイフの鞘だけが固定されている。
「んっ カメ子さん僕の腰に何かついてますか?」
なんて聞いてきたけど、ナイフがないだけで何がついているわけではないから「何もない」と答えた。
うん、嘘は言ってない、それどころかナイフを盗難されていると遠回しに言っているようなものだ。
もっとも、ベル君はこの言い回しの意図に気付いてないようで「そう、ですか?」と早々に話を切り上げギルドの受付に向けて歩き出す。
そんで到着。
「うーん他所の【ファミリア】のサポーターかぁ…」
「やっぱり不味いですかね?エイナさん」
「うーん……ベル君達から見てどうなの、そのリリルカさんって子は?」
「いい子でしたよ、サポーターとしても腕は悪くなさそうでしたし」
そんでいつものベル君とエイナさんのおしゃべりタイムとなります。
今回の話題はもちろん【サポーター】【ソーマ・ファミリア】についてです。
エイナさんからこの話を聞いてベル君はサポーターの地位の低さや境遇に驚き、やり切れない思いを抱きます。
うん、正に物語の主人公ぽい思考ですね。ベル君がいかに嘆いてもこの現実は変えられないのに。
原作でも結局はサポーターの地位は向上しないし、専用の組織も立ち上がらないしでホントにいいとこがない。
「私としてはカメ子ちゃんのためにも他者との交流を深めてほしいからむしろ勧めたいかな」
「エイナさん……」
おや? 知らない間にエイナさんがサポーターを勧める理由が変化してるぞ。原作ではベル君にソロをやめてほしいから勧めたのに、この世界線では私の情操教育のために変わってる。
ちょっと待ってエイナさん。なんか勘違いをしてるんじゃないですか?
そんな優しい目で私を見ないで下さい。まるで私がなんか……そんな子…みたいじゃないですか。
ベル君も「ああ(納得)」みたいな視線を送らないで。
ほら、さっさとエイナさんとのおしゃべりに戻りなさい、他に聞きたいこと…もとい、引っ掛かってることがあるんでしょ、私は今日の成果を換金してくるので終わったら声をかけてね。
そう言い残して隣のカウンターに移った私は今日の成果を机の上にドバーと放出する。
結構な量だったが名も知らぬ職員のお姉さんは慌てることなく他の職員を呼んで手早く魔石とドロップアイテムを奥に持っていった。
換金してくれるのを待ってる間に隣の会話に耳をすませばベル君がサポーターの地位の低さに衝撃を受けているようだ。
あ、換金終わりました? ほー51000ヴァリスですか。やはりサポーターがいるとアイテムの所持限界数が増えるから売り上げも段違いだな。
今日はリリルカさんに契約金を払ってないから丸儲けたな。
ふふふふ、こんだけ稼げるんなら、ちょっと高めのお鍋を購入したり、次の女神様とベル君のデートイベントのために二人ぶんのお洋服を購入してもまだ家計に余裕があるな。
うーん、お金に余裕が出てくると欲しいものが沢山出てくるな。
でも我慢だ。お金があるからと考えなしで使うのはゲームでも現実でも控えるべきだ。
次回からはリリルカさんの分を差し引かないといけないし、これ以降イベントだって盛りだくさんあるんだから、その時の事も考えないとね。
ふう、冷静になったことだし、今回のお金は半分は貯金に回して、10000ヴァリスで装備品の修繕と簡易食糧やポーションなどのお薬の補充に回して、予算10000ヴァリスくらいで二人のデート用のお洋服と豪華な夕食の準備をしなくちゃ。
「そうですか…ありがとうございましたエイナさん、色々参考にします」
「うん、私の方はいつでもいいからこういう話はちゃんと相談に来てね?」
おっと、収支計算している間にベル君とエイナさんの会話イベントが終了したらしく、ペコリと頭を下げてからベル君は私の方に歩いてきた。
「あれ? えっと……ベル君?」
お、エイナさんがベル君の背中を見て何かに気づいたようですね。
「何ですか?」
対するベル君は呼び止められた事に対してキョトンとした表情でエイナさんの方に顔を向ける。
私は二人が大声を上げるのを知っているから早めに両手で耳を塞ぐ。
「ナイフはどうしたの?」
「へっ? ナイフならここに…………………ん?」
「まさか…お…!」
「「落としたぁあああああああ!?」」
ベル君もエイナさんもナイスリアクションです。二人とも顎が外れるくらいで大口開けて叫んでるせいで周りからの視線も釘付けである。
「か、か、か、カメ子さん!僕のナイフが!!」
うん、何もないね、犯人はリリルカ・アーデさんですよ、別に不注意で落とした訳じゃないから安心しなさい。
「何もないって……まさかダンジョンから帰ってきたとき何もないって言ったのは」
お、やっと私の言葉遊びに気がついたか、そうだよそのまんまの意味だったんだよ(笑)
「さ、捜してきますーーー!!」
それだけ言い残してベル君はその場から走り去っていった。
さて、私もリューさんがリリルカさんと遭遇しない時の保険のために動きますかな。
リリルカさん、先に謝っておきます。逃げる貴女を捕まえる手段がなかったから【畏れよ、我を】してしまい、誠に申し訳ありません。
さて、リリルカさんを探しにイクゾー!!
~一方その頃~
「なんじゃいこりゃ、ごみ捨て場で拾ったのか?何も切れんし…刀身そのものが死んでおるよ。ウチでよければそこら辺に飾るよ30ヴァリスで…」
「30ヴァリス!? そんな馬鹿な! これは化け物の硬い殻も切り裂く業物だ! 豪邸を造ってもお釣りがくるほどの価値がある一級品の武器の筈だ!だからあんな恐ろしいイカレ女の腰巾着に近づいたのに!なのに、どうして…?あの鞘があれば…あのイカレ女もまだ私の正体は知らないはずもう一度潜り込んで…」
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うー、リリルカさん、リリルカさん。ベル君が落とした(仮定)ナイフを捜して路地裏を走る私。
ギルドから出た私はベル君に気づかれないように脇道に逸れまして人気がないところをひたすら走ってます。
と、言うか、盗品を扱う店なんて真っ当に生きてたらまず関わらないであろうお店を探すなんてどだい無理な話である。
だから私は【豊饒の女主人】に通ずる路地裏を走ることにしました。
なぜかって? 原作でリューさんがリリルカさんと出会ったのはリューさんがお店に早く戻るために路地裏を活用して偶々出会ったのである。
つまり、目的の盗品店は豊饒の女主人とギルドの間の路地裏にあるのだ!
範囲広すぎ! 目星なんてつけれるか!でも他に手がかりがないから仕方がないのである。
はぁ、なんか疲れてきたな、そこの角を左に曲がったら確か表に出れるから少し休憩しますか。
そう思って角を曲がろうとするとナイフを持った
な~んだ、やっぱり私持ってますねぇ。本当に愉快な気持ちになった私はその男性に心からの笑顔を向けた。
………がその男性は物凄く顔を引きつらせた。
解せぬ。
だがすぐに何か飛翔物が男性の手にぶち当たり、ナイフがその手からこぼれ落ちる……が私はそのナイフをナイスキャッチした。
言っとくがまぐれである。たまたま手を出したら取れただけである。
「腹に力をこめた方がいい」
そんな声がしたと思ったらリューさんがいきなり現れて
うん、恐ろしいパワーとスピードですね。買い物袋を抱えて、しかも手加減しているのに私のステイタスを軽く凌駕しているのがよくわかる。
「おやカメ子さん、このような場所で何をなさっているのですか?」
何をって……私はナイフをリューさんに見せながら用事はすんだと答える。
「そうですか。私はあの
あ、私も追いかけます、ナイフを盗んだはんにんはだれなんだろなー(棒)
リリ
「ヤバイやつに絡まれた分かれ道に逃げ込むしかない」
カメ子ちゃん
「まってた(マジキチスマイル)」
ベル君
「ナイフがないよ~(オロオロ)」
最近後書きにこんなの乗せてるけど皆さんどうですか?