調子よく投稿出来て私は満足です。
これからも頑張るぞい!
悲報、ベル君に渡した全財産戻らず(涙)
あ、いや、ベル君の話では途中までは弁償はしなくていいよ的な流れでしたけど、お金の出所が私からと分かると女将のミアさんが『そうかい、あの子が用意したのかい…ならこれは預からせてもらうよ。坊主、女にここまでのことをさせたんだ、しっかり甲斐性をみせてやりな』てきな流れだったそうだ。
いや~、何となくお金は全額戻ってくるものとばかり考えてたけど……私実質無一文になっちゃった(汗)
しかもベル君ったら【ミアハ・ファミリア】から
ねえベル君、あそこのお店、回復薬の材料をダンジョンで拾ってきてあげたら値引きしてもらえるんだよ。私何時もそれでおまけしてもらってたのよ。
もしかして何時も如何にもチョロそうなベル君相手だからぼったのかな? 【ミアハ・ファミリア】も財政難だから取れるとこから取ったに過ぎないのかな。
うう、原作と違ってそういう準備全般は私の管轄で、ベル君に経験させなかったことが仇になるとは。
そんな踏んだり蹴ったりの中【ヘスティア・ファミリア】の空気は若干重くなって来てます。
「ベル君…そのサポーター君は本当に信用できるのかい?」
心配性な女神様は怪しげなリリルカさんの事を若干不信がっています。まあベル君に近づく女の子はもれなく疑いますけどね。
私は何故かベル君とベタベタしても怒られないし、逆にボクもベタベタするっと絡んで全く嫉妬されないんだよなぁ
女神様に信頼されていると思えば自然と頬が緩むのは仕方がないことである。
「ごめんねこんなこと言って、でもボクは君が心配だから……あえて嫌な奴になるよ」
確かに今のリリルカさんはまだ完全にベル君に堕ちてないから信用はできませんよね。
「その娘は何か後ろめたい何かを隠し持ってるかもしれない…それは君もわかってるんじゃないかい?」
不謹慎だが、女神ヘスティア様がちゃんと神様してるところ久しぶりに見た気がする。ベル君が来てから残念女神臭が漂ってたけど、今はちゃんと
あーあ、心当たりがあるベル君は少し曇り顔で女神様を見ている。
【…だいじょうぶ…】
「カメ子さん?」
【…きっと…まちがいじゃない…】
きっと私の言葉なんてあんまり意味はないかもしれないが、ベル君の曇り顔はあまり見ていて気持ちいいものではないし、女神様が厳しい意見を言うなら私は甘い言葉を掛けてあげよう。
だって、ベル君の心はもう決まっているのだから。
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てな感じで昨日の夜を過ごした私たちに翌朝衝撃の展開が待っていた!
「あの…ベル様、今日は10階層まで行ってみませんか?」
昨日の今日で女神様のフラグが回収された件について、いや~舌の根が乾かぬ内にとはこの事かというくらい展開が早いっすね。
「えっ…どうしていきなりそんな…?」
おーおー、あのベル君が戸惑っていらっしゃる。さすがに昨日の今日でこれでは純朴なベル君といえど苦笑いか?
「カメ子様 リリが気づかないと思っていたのですか?」
【…なんの…こと…】
「カメ子様はとうに10階層を踏破され、ベル様の実力もそれに相応しい実力があるのでしょう?」
ああ忘れてたけど確かに私は10階層まで踏破してたわ、最近ベル君のペースに合わせていたから一回行ったきりだけどよくそんな情報拾ってくるよね。
「…でも僕、この前7階層で死にかけたばかりだよ? そんな僕が10階層に行ってもカメ子さんの迷惑になると思うけど」
「ですがその失敗を経験したベル様ならもう慢心はありませんし、カメ子様もベル様に無関心ではいられません。あえて言えば痛い思いをしたベル様は冒険者として器を磨かれ、カメ子様は仲間との連携を見直されたはずです」
ほーん、リリルカさんって私のこと良く分かってるんだぁ、確かにベル君のこと最近とても大事にしようと思ってたところだし。
「それにベル様は強力な『魔法』を手に入れました。今のベル様はカメ子様に引けはとりません」
今日は嫌に私をプッシュしますねぇ、まぁ、周りから見たら私>ベル君の構図が当たり前みたいですけど、実際は私<<ベル君みたいな感じで、圧倒的に負けてるんだよなぁ。
でもベル君は私を先輩冒険者としてよいしょしてくれていますから、そんな風に言われたらコロッと騙されそう。
「…実はリリは近日中に大金を用意しなければならないのです」
おっと、渋ってたベル君もこんなこと言われたら引き返せないでしょうね、私に確認もせず10階層に行くことを快諾しました。
リリルカさんもベル君が断らなければ私も断らないとタカをくくってますね。さっきからベル君ばかり目が行ってますよ。
あーあ、手切れ金代わりの
いや、ベル君への好意があるから丸腰でほっぽり出さず武器を与えて少しでもベル君の生存率を上げてくれたのでしょう。
【…おわった?】
「あ、はい。それじゃあ行こうか?」
「…はい」
こうして私たち三人は10階層へと降りていく、そこで何が待ち受けているかは分かり切っているが、ベル君が何とかしてくれるだろう。
しかし、想定以上の事が起こったら私は家族を守るために遠慮はしないだろう…
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10階層は今までの階層と様子ががらりと変わりほかの階層より自然が多く濃霧のせいで視界が悪い場所である、故に死角からの攻撃にはとても注意が必要な場所でもある。
世界樹の迷宮知識で10階層ごとに雰囲気が変わるのを知ってる私としてはさほど驚きはないし、ベル君も初めて来たにしては落ち着いて周りに注意を払っている。
まぁ、10階層に来てすぐにズシン、ズシンと大型のモンスターの足音が聞こえてくれば嫌でも緊張するよね。
霧の中から現れたのは大型級モンスター『オーク』である。イメージ的に馬鹿で動きの鈍いモンスターだと思われるが意外と素早くダンジョンに生えてる
今回は一匹だけなので速攻で三人ともバラけ、ベル君はオークに突撃しオークの上段を素早く躱し脇腹に一太刀入れ、私は少し離れた距離から手枷についる鎖をジャラジャラならしオークの注意をこちらに向けるように動く、私の鳴らす音が癇に障ったのかオークは脇腹を切ったベル君から視線を外し私に注意を向けてしまった。
その隙をベル君は逃すはずなく背後からオークの頭に
流石に頭をつぶされたオークはそのまま地面へと倒れていった。
「やった⁉ よしっ止めを!」
確実に死んでいるように見えるが、まだ微かにオークの指がピクついているのに気付いたベル君は確実に息の根を止めるため
「カメ子さん!誰から狙われてます!?」
おっとイベントの始まりかな? 最初のオークは既に瀕死だからほぼ安全は確保されてる。
さて、リリルカさん、 私への対策はしてま……!?
【みぎゃぁぁ!!】
「カメ子さん!?」
油断しきってたら顔に何か水ポイものをかけられ目に入った!
でも、滲みるわけでも、痛いわけでもないが……めっちゃっスースーする!
クーリッシュタイプの目薬をしたみたいにスースーする!
前世から苦手な攻撃をくらい、マントの端で目をごしごし拭き少しでも早くスースーから逃れるようとしてるとリリルカさんの声が聞こえてきた。
「…ごめんなさいカメ子様…でも…これであの恐ろしい魔法でリリのこと狙えませんね」
く、目のスースーがだいぶ落ち着いてきたが、まさかこんな手で私の魔法を無効化してくるとは……でも、私対策としては温すぎじゃない?
私の魔法は見てる範囲に効果があるんじゃなくて、私が敵と思った相手に効果があるんですよ。
だから視界を潰すのは効果的じゃないんですよ。
「オ、オークが四体…!? カメ子さん動けますか!」
【…動ける…でも…まだ見えにくい…】
あ、ちょっとばかりピンチッぽいかな?アニメやゲームとは違い敵はまってはくれず、どんどん攻撃を繰り出してくる。
ベル君が派手に動いてくれているお陰で私への直接的な攻撃はないが棍棒持ちの奴は攻撃範囲が広いため巻き添えを喰わないように立ち回る必要があるし、ベル君の動きの邪魔をしない位置取りもしなくてはならないなど結構ピンチだ。
まあ普通の冒険者ならね。
だが私はボウケンシャーなのだ! 乱戦時の対策くらいありますよ!
【ベル君…目を…!】
そうベル君に注意勧告してマントの下のポーチから閃光弾(一個8000ヴァリス)をオークの集団に投げつけるとモンハンよろしくな光が辺りを包み、マトモにくらったオークは動きを止めたり無茶苦茶に棍棒を振り回し同士討ちなったりと大混乱だ。
そのすきにベル君と合流しちょっと安心した。
さて、あとはベル君にリリルカさんの説得を任せれば一件落着かな。
【…ベル君…追いかけあげて…】
「え?でも…」
【…私は大丈夫…ベル君…あの娘を…助けてあげて…】
まあ、実際リリルカさんの不安や寂しさをほんとの意味で分かってあげられるのはベル君しかいませんし。
私? 私じゃ無理ですよ、ある意味私は救われたからこの街にいるんですから。
「でも、いくらカメ子さんでもこの数相手じゃ…!」
【畏れよ、我を】
行き渋ってるベル君の心配をよそに今日も私の魔法は絶好調である!
『ゲブォォォォォォ!!!』
オークの集団は目潰しの混乱から一転して汚ない悲鳴をあげながら狂喜乱舞をはじめ大混乱だ。
【…問題ない…行って…】
「はい! 後で迎えにきますからカメ子さんも無理しないでください!」
まったく、本当に可愛いなぁベル君は…こんな惨状を見ても私を迎えに来るつもりですか。
普通は迎えに来る奴なんていませんよ。
ま、向こうも蟻の大群が相手ですしすぐに片付けて合流しますか。
ではオークの皆様死んでください…
【命ず、輩を喰らえ】
次回、ヒロインが増えたことでベル君ハーレム型主人公の本領が発揮され始める。その時カメ子のとった行動とは?
カメ子ちゃん「…喧嘩するなら私がもらう…」
お楽しみに!