最弱の蟹で学生が航海へ   作:°C

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第2話となります。
相変わらずの拙い文となっていますがご容赦ください。
お気に入りに入れてくださった方もいるのでその人達の期待を裏切らないように精一杯頑張りますので、よろしくお願いします…


では、本編どうぞ!


鏡の世界へ

目を覚ますともう、不良はどこかに行ったようだ。カバンが漁られた形跡もなく安心する。これで学生証とかあれを見られていたら面倒になっていたかもしれない。起き上がろうとする。しかし、止められる。誰に。分からない。

「大丈夫?さっきはありがとう。私のせいで…ごめんね…」

「大丈夫」

さっきの女子高生か…あいにく女性と話すのに慣れてない僕は、顔も見ずに答えた。

「大丈夫じゃないよ。ひどい怪我だよ。家近くだからとりあえず来なよ。」

僕の体は大丈夫だが、こいつの頭の中は大丈夫なのか?家に連れていく位なら病院に連れていくべきだと考える。女子の家なんて行ったこともない。今はなにより自分の家に行きたい。

「とりあえず、乗って。」

何にだよと思うと彼女は僕をおんぶしようとしてくる。

「いや、大丈夫だから。」

振り払い立ち上がろうとするが、よろけてすぐに倒れる。そしてまた、意識が遠のく。

 

 

 

 

次に目が覚めると、見慣れない天井が広がっていた。やはり生身でのダメージは厳しい。そしてここは病院では無いことも分かった。何故病院に連れて行ってくれないのだろう。すると声が聞こえる。

「起きた?ひどい怪我だったから、手当しておいたよ。」

それよりもどうやってここまでくる僕を運んだのだろう。そして彼女の家の人は平気なのだろうか。その事を聞くと

「今日はパパもママも遅いみたいだから、私しかいないんだ。それに私鍛えてるから、おんぶして運ぶのもそこまでキツくなかったよ。」と答える。

我が家は一人暮らしなのでパパ、ママが恋しいなぁと思う。決してふざけている訳では無い。本気でそう感じた。

「じゃあ、1人でお留守番の時に不審な男がいるのは危ないだろうから帰りますね。わざわざありがとうございました。」

ならばということで帰ろうとする。体は動くし問題は無い。先程のようにはならないはず。

「待って。まだ、しっかり手当も終わってないし、少し休んでいきなよ。夕飯も作るしさ。」

この人は何を言っているのだろう。もし、我が家に母親がいれば、夕食を急に減らさないといけなくなったりして迷惑になるとかないのだろうか。そして、もう、夕食なのか…どんだけ人の家で寝ていたのだろう。罪悪感を感じる。

「一人暮らしでしょ?家に電話かけても誰もいなかったし。もうひとつの番号はここら辺のやつじゃなかったし。」

なるほど。まぁ、共働きとかの可能性もあるがこの際どうでもいい。なんで俺の自宅の番号知ってんだよ…

「なんで番号分かったの?」

「実は…スマホ開かせてもらっちゃった。ごめんね。」

なるほど、確かに僕は自宅の番号を2つ設定している。実家と一人暮らししてる家だ。まぁ、スマホの中の見られて困るものは見てないみたいだし良しとしよう。それ以上にそれについて怒る方がキツいからね。

「まぁ、いいけど…」

もう、帰れない流れな気がする。明日は土曜日この感じだと部活も行けないくらいボコボコだし。一仕事しないとだし。ここにいる時間はないというのに。

「良かった〜。私、渡辺曜っていうんだ。この春から秀介君と同じ学校に通うことになったんだよ。」

なるほど、名前まで知られているのか。そんな時、音がまた聞こえる。昼間は無視していたが人を襲う前になんとかした方が良い。と思うと、突然鏡から化け物が飛び出る。憂鬱な事を後回しにした罰だろう。1番めんどくさい所で出てきてしまった。

「きゃぁぁ!」

渡辺が叫ぶ。俺は素早くカードデッキをカバンから取り出す。少し取り出すのに時間がかかる。

「変身!」

 

 

 

僕の身体が蟹をモデルとしたスーツに包まれる。出てきた怪物は渡辺を襲おうとしているがそれを引き剥がし鏡の中に戻す。こいつは仮面ライダーになってからの1年の間で最も強い相手だろう。勝てるかどうかがギリギリ。だから、今朝こいつに遭遇して、今日の内に駆除しないといけないことを知って憂鬱になっていたのだ。鏡の世界に入ると僕は素早くカードを取り出しバイザーにベントインする。

「ガードベント」

これが僕の使える数少ない道具だ。モンスターの攻撃を全てこれで受ける。よく分からないが、盾があればある程度の技は防げるようになっていた。

「アドベント」

攻撃手段が少ないのでこれに手伝ってもらう。元々はとてつもなく弱く契約したのを後悔したが、倒したモンスターを食わせると少しずつだが、マシになっていった。モンスターの攻撃は激しさを増し盾でも防げなくなりつつある。上手く、ボルキャンサーが攻撃しているが力の差は歴然で押されている。僕も余裕のあるタイミングで殴り返すもののその倍の力でやり返されるのでじわじわと追い詰められる。そんな時盾が弾かれた。こんなことは久しぶりだ。過去に数回しかない。いつもなら、盾とボルキャンサーでじわじわと相手を疲れさせ、持ち前のスタミナ戦にして、とどめを刺すのだが…

「ストライクベント」

こうなればこいつだ。今までは盾がなくなれば逃げていたが、今日はそうはいかない。ここで逃げれば渡辺に危害が及ぶ。僕のせいで人が傷つくそんな記憶を背負って生きたくない。覚悟を決めた。モンスターの攻撃が当たる。覚悟が決まった僕には痛みなどどうでも良くなっていた。シザースピンチを持ち上げ何度もモンスターに当てる。狂ったように何度も。その倍ほど殴られているだろうが気にならない。

 

そろそろいいだろう。

 

 

 

「ファイナルベント」

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