引き続いて6月の私の家。
とりあえず泣き止んだ私はメイと一緒にリビングにある椅子付きテーブルに向かい合って座ってた。
珈琲がテーブルの上で湯気を立てている。あっちあっち言いながらメイが淹れてくれた。尊い。
あ、今はちゃんと人の顔で人の形しております。毛は入っておりません、大丈夫です。
「で、メイ」
「なんじゃ?主様」
「いや、…メイの出身地って海外だった気がするんだけど日本語が達者だなっていうのと、人化って日本独特の文化じゃないかなーって」
「あー…。あれじゃ。狐の世界は幻想郷的なところがあっての?」
「あー…。なるほど。なんだかんだでつながってる的な?」
「そうじゃそうじゃ。で、まあ、その関係でな」
「なるほどねー」
納得いった。そりゃ確かに日本語も上手にもなるし、人化もするわ。
しっかしそうかあ。幻想郷かあ…。いいなあ。ちょっと行ってみたいかもしれない。
なんて考えていたら。
「まあ、いつかの?」
って声が聞こえて。
「あれ?私声に出してた?」
「いんや?そんな気がしただけじゃ。主様はわかりやすいからの」
「そう?」
「そうじゃ」
そう言って、クス、と笑うメイ。
そうかー、私そんなにわかりやすいかー。なんて思いながら珈琲を口に運び。
「あ、ちゃんと私の好みになってる」
「確かミルクなしで砂糖2つじゃったよな?」
「うん、そうそう。ちゃんと見ててくれたんだねー」
そう言って私はテーブルの向こうに手を伸ばしメイの頭を撫でてやる。
ごきげんそうに笑顔を向けるメイ。本当に可愛い。
なでなでとしていると。
「主様。主様や」
「うん?」
「流石に撫ですぎではないかの?」
「…そう?」
それでもやめないし。なぜならメイは可愛いからだ。
「ぬーしーさーまー」
「…むぅ…。わかったわよ」
残念そうにメイの頭から手を離す私。
いや、嫌がられるなら仕方がないんだけれども。はー…メイをもっと可愛がりたい…。
「とりあえず、ビール持ってくればいいのじゃ?」
「あ、ありがとう。じゃあお願いしようかな」
「じゃあちょっとまっててほしいのじゃ」
そう言って、椅子から立ち上がり冷蔵庫の方へ向かっていくメイ。
冷蔵庫を開けて、ビールとピザが出てきた。
「夕飯まだじゃろ?冷凍でわるいんじゃが…」
「あ、ありがとー。最近の冷凍食品って美味しいのから、ねー」
「そうじゃな。最近の冷凍食品凄いのじゃね」
そう言って笑いながらこちらに持ってきたビールをこっちに持ってきたメイ。
いやはや、私一人ならきっと寂しくピザを温めてビールを飲んでたんだろうな、って思っている。
いやあ…メイが人化してくれて本当に良かった。本当によかった…。
いけない、また泣き出しそうになってきた。
「…これからもよろしくね、メイ」
「もちろんじゃ、主様」
そう言って笑いあったのでした、と。