告白、したような、告白されたような、あの夜の次の日。
私とメイはベッドの上で裸で、抱き合っていました。…いえ、流石にそういう場所じゃないからね?自重はしたよ?
したかったけれど自重した。いや、ほら、ホテルの皆さんにそういう行為の後始末させるのもちょっとあれだしね。チップ払うあれもないし。
…あれ?最近日本でもチップ、みたいなのって出てきたんだっけ…?なんて思いながら上体を起こすと。
「んぁ…主様…おはよう…」
「あ、ごめん。起こしちゃった?…まだ、朝早から寝てていいよ?」
「んぅ……。そうかや…。でも、朝餉の用意を…」
「ホテルだから、大丈夫だよ」
「…そうじゃった…」
そう言ってもう一度、眠りにつこうとするメイ。そのメイの頭をなでて。
私はベッドから出て、ベッドの近くにある時計をみる。
「…5時かあ…。ううん、私ももう一眠りする…?」
と呟いたはいいけれども、なんとなくそんな気分にはなれず、メイが起きないようにカーテンを開ける。
清々しいほどのいい天気です。…梅雨明けにはまだちょっと早い気もするけれど、きっと今日明日、ぐらいで梅雨はあけるはず。
夏が。始まる。メイと、初めての夏が。
…いや、別に初めての夏ってわけじゃないんだけど。メイ、私の家きてから3年はたっているから。でも、なんとなくこういう事になってからの、夏だから、初めての夏、って事でいいんじゃないかな、と自分に言い聞かせる。
なんか、コーヒーが飲みたくなってきたので、客室にあったコーヒーメーカー(UOCのやつ。)で、コーヒーをいれて、近くにあったコップに注ぐ。
うん、割と馴染みのある味というか。うちの会社にも、さらに言えばお家にもこのコーヒーメーカーおいてあるからよく飲んでるというか。まあ、客室にあるコーヒーメーカーだから文句は言えない。ホテルにまでおいてあるのがお家で飲めるぐらいいい時代になったというべきなんでしょう。
「…主様」
「あれ、眠り浅かったかな?おはよう、メイ。コーヒー、いれたら飲む?」
「んんー、いいのじゃ。空腹にコーヒーはあまりよろしくないし、もうすぐ朝餉じゃろ?ちょっとその前に顔洗ってくるのじゃ」
そういって、私に断りをいれて、浴室へ向かうメイ。後姿もかわいいなあ、なんて思いながらそれを見て。
確か朝のバイキングがやってるレストランは7時ぐらいから開いているから、それぐらいに向かうとして。ちょっと、客室でイチャイチャ出来るかなーなんて思っていると。
「のぉ、主様。ちょっとラジオつけてもいいかの。ニュース知りたいのじゃ」
「ん。テレビじゃなくていいの?」
「んんー、テレビでもいいのじゃが、どちらかといえばラジオ派じゃしの」
「そういえば、ラジオ派だったね。んじゃあラジオつけようか」
「ん、わかった。じゃ、入れるね。メイ、窓際の椅子に座ってて」
「はい。主様のぶん開けておくのじゃ」
「わーい。メイ大好き」
「ふふっ、儂も主様大好きじゃよ」
そう言ってベッド近くのラジオの電源を入れる私。ラジオを入れると、ますますコーヒーが飲みたくなる。
まあ、あんまり空腹にいれるのはよろしくないのはわかっているから、よしておくけど。
そして、メイの隣のあいてる席に座って。愛しいメイの頭に、空いてる手をおいて。愛おしく撫でて。
そうして、ホテルのレストランが開くまでの間、愛おしい時間を過ごしたのです。