ホテルをチェックアウトした後、私とメイはちょっとしたデートをして、家に帰ってまいりました。
まあ、明日からまたお仕事だしね…。なんかしょんぼりしてきた。
「主様?」
「……休み明けだからね…」
「ああ、なるほどなのじゃ。あの日曜日の夜によくなるやつじゃな?」
「そうそう、それだよぉ…。はー、やだよぉ、働きたくないよぉ…」
「むぅ。気持ちはわからんでもないが、主様や」
「正論はなしね」
「うっ…」
「わかってはいるんだよぉ、働かないと生きていけないことぐらい。でもぉ、もうちょっと休んでても…」
「……そうじゃなあ。のぅ、主様」
「ん?」
「今度はどこへいこうかの、デート」
「んんー、そろそろ暑くなってくるからね、避暑地とか海とか、行きたいよね」
「そうじゃな。じゃあ、其のためには?」
「お金が必要」
「そうじゃな。儂とのデートのお金を稼ぐ、と考えれば頑張れる、かの?」
「…うん」
そう言って、なんとなく笑った私の頭を撫でるメイ。うん、撫でられるとちょっとだけやる気が出る。ちょろい、かもしれないけれども。
いやだって、好きな人に頭なでられてみて?すごいやる気出るよ?本当に本当だよ?
もうちょっと甘えたくなって、ぎゅうって抱きしめてみると、抱きしめ返してくれるメイがとても愛おしくて。
「…えへへ、メイ」
「ん、なんじゃろ、主様」
「大好き」
「……儂もじゃ」
ぎゅーと、抱きしめ返してきた力がちょっと強くなるメイ。顔を見たいんだけれども、多分私も、メイも顔真っ赤だから見れたものじゃない。
まあ、仕方ないっちゃ仕方ないのだけれども。なにせ告白して返事をもらってまだ一日ちょっとである。初々しくもなるよ。
というか実際初々しいよ。付き合いたてだもの。
「…えへへへへへへー」
「ふふっ」
「めーいー」
「ぬしさまー」
「めーいー」
「ぬしさまー」
なんてやり取りを何回もやっちゃうよ。だって二日目だもの。
…まあ、こんなやり取りしてると割とすぐ分かれるっていうデータもあるからそんなにしない方向にしようかな、と思うけれど、それはそれ、これはこれ。
後、二人共、こういう関係になる前に3年間ぐらい一緒に居て、性格はわかっているから、まあああいうやり取りを続けてても別れないけれどね。別れるぐらいなら私は死ぬ。
「…別れるわけないのじゃ。主様が死ぬまで、一緒にいるのじゃよ」
「…健康に、長生きするね」
「もちろんじゃ。儂も料理など、主様の健康を気をつけるからの。あんまり働きすぎないようにの」
「うん」
「お酒も控えるようにの」
「…それは、約束はできない」
「むぅ……。まあ、主様がストレスで倒れるよりは」
「でしょ?」
「だが、のぉ。…まあ其のへんはおいおいじゃな」
「ん」
なんて言いながら二人で、ベッドへと向かったのでした。
明日から頑張るぞ。
間違えて「恋する吸血鬼」のほうでやっちゃった…