さて、私、高森帆乃香とメイ、豊田琴子さんと梵亜希子さんはデート中であります。して、行き先はというと、大きな百貨店で洋服を探しております。
いえ、水着から、と行きたかったところなんですが、豊田さんが
「こういうのはゆっくりお店を回るのが大事なのです…!」
と力説してきたので、ゆっくりお店を回ることにしました。
いやまあ、でも百貨店ってそういう楽しみ方もあるからね。わかる。まあ、すぐに目的を済ませてその後ゆっくり回るっていうのも乙なものだと思うので。
こうね、豊田さんにばれないように水着売り場へと急ぎつつ、かといって、他のところをおろそかにせず、みたいな回り方をしておりますよ。ふふっ、いやでもバレそうなところはあるけれども。
「ね、ねえ皆様?すこしだけ、すこしだけ早く回っておりませんか?」
「えー、そんなことないよ?」
「そうですそうです、ないんですよ」
「そ、そうじゃなあ。そんなことはないな…」
「皆様白々しくありません?!まだ水着は買いませんよ?!」
くっ、バレていらっしゃる。いや、メイが明らかに動揺してたから仕方ないんだろうけれども。
しかし豊田さん、スタイルはいいんだからそんなに水着になることに拒否しなくていいのに、とは思うのだけれども、まあ、それは個人的なところがあるのでしょう。深く突っ込んで嫌われるのもあんまり好ましくないからね。
ということで水着回はもうないです。そう、豊田さんが断ったからね。無理強いはできない。
「いやー、残念だなー。琴子の水着見たかったなー」
「………(ぼそ)」
「ん?…ああ、そうだね。そうしよう」
「……」
そんな会話をしたあと、少し顔を赤くしてそっぽを向く豊田さんと少しほっぺを書く梵さんをみて、なんとなく察しました。そうだよね、そうなるよね。
…もうなんだろう。告白とかすっ飛ばして結婚とかしてません?このお二人。ちょっと羨ましさはある。
「…主殿。儂も後で、その…」
「……………ん、あとで、ね」
「にしし、新しい水着、見つけてきたのじゃ」
「…いつの間に?」
「内緒、じゃ♪」
なんて、いたずらっぽく笑うメイを、とりあえずなでてやる。いや、まあ、ほら。私達もそんな事あるよね、みたいな。うちの彼女は世界一かわいい。どのカップルもそう思うんだろうけれども、うちの彼女が一番かわいい。
こっちもなにかこう、照れくさくなり頭をなでながら顔をそらしていたのでした。
「「………むっ、そろそろ………」」
「あ、すみません。梵さんなにかありました?」
「い、いや。こちらこそ申し訳ない。高森さんもなにかあったのでは?」
「そ、そうですね。そろそろご飯のお時間かなーって」
「そう。そうだな、そうしよう」
「…メイさん、高森さんと亜希子はどうしたのでしょうか?」
「どうしたんじゃろうか?」
何か気まずくなった私と梵さん、に対して、小首をかしげながら顔を見合わせるメイと豊田さん。
うん、まあ、どちらかといえば私達のほうが初心だったということで…。
ということで、ご飯へいって解散となりました!デートおしまい!