「いやぁ…うん、やっぱこの時期はお家でダラダラするのがいいよね」
「それ毎季節聞いてた気がするのじゃが」
「毎季節、やっぱりお家でダラダラするのがいいんだよ。春は花粉だし、夏は暑いし、秋は花粉だし、冬は寒いからね」
「花粉がかぶっているのじゃぁ…」
そう言いながら、リビングにあるソファーでダラダラしている私とメイ。
いやほらね、あれなんですよ。今の季節、夏真っ盛りですよ。そら外暑いですよ。
メイの水着は見たいけれども、それでも暑いのはちょっと外へ行く気力が削がれるよ。
「花粉をなめてはいけないよ、メイ。あれはね、人を間違いなく殺める」
「そうなのじゃ?!」
「アレルギー反応だからね。玉ねぎとかと一緒」
「それは確かに人を間違いなく殺めるのじゃな」
私の説明を聞いて、うんうん、とうなずくメイ。いやほんとね、植物さんも生き残るために必死なんだろうけれど、だからといって人類を滅ぼしかけるのはやめてほしい。確かに薬とか飲めばなんとか収まるんだけれど、それでも、きついときはきついからホントやめてほしい。
科学でなんとかなるとはいえ、どうしてもならないところがあるわけで。そのなんともならないあたりがとてもつらい。花粉、人体から抜けるのもだいぶ時間かかるからね。できるだけおとなしく飛ばしてほしい。
と、ここでメイがふと、思いついたように。
「そういえば花粉症になる人は動物にも弱いと聞いたことがあるのじゃが」
「あー。というか、ダニの死骸とかによわよわ、ってなる人はいるかな。同じようなアレルギー物質だからね」
「そうなのじゃな。でも、ご主人は動物にはよわよわではないのじゃろ?」
「そうだね。よわよわだったらメイ飼ってないからね。そのへんはつよつよだよ」
「よかったのじゃぁ…」
ほ、と小さく安堵の息を落とすメイ。まあ、それは不安になるよねえ。というか、私も動物の毛とかダニの死骸に弱かったら、なんて思うと、少しゾッとする。
だって、それはつまりメイに会えなかったということで。動物アレルギーだった私はそれで平気なのかもしれないけれどそうじゃない私は平気ではない。大切な家族が一人いない、となるときっと悲しみにくれるのである。
ほんと、動物アレルギーはなくてよかった。心の底からそう思う。
「んー、ごしゅじーん」
そう言いながら、甘えるように体を擦り付けてくるメイ。頭をなでながら、開いてる手でこちらに寄せる私。
うん、今日やることはやったし、まだちょっと太陽は温かいけれどベッドへ…?
「いや、ベッドはまだいいのじゃ」
「冷静に心を読まないで?!」
「そういう雰囲気ではないのじゃ、まだ」
「…そっか。じゃあそういう雰囲気になるまで、こうしてよっか」
「そうじゃな」
なでなで、と頭をなでながらそういう私とうなずくメイなのでした。