「…………」
「どうしたのじゃ、主様。難しい顔して、アイフォーンを見て」
「いや…母親から連絡が」
そう言って母親からのラインが来ている画面をメイに見せる私。
いやほら、そら今日の夢見は悪かったしそんな感じのラインが来るかな、みたいな予感はしていたけれども。はー、そうですか。そんなに来ますか。
「…そうじゃな。そろそろ連絡する、時かもしれんの」
「えっ?!メイ?!何を言い出すの?!」
「………。なあ、主様。儂達、付き合って何ヶ月じゃ?」
「2ヶ月、ぐらいになるかな」
「うむ。そうじゃ。2ヶ月じゃ。知っとるか、主様、世の中のカップルは2ヶ月になると親御さんに紹介するそうじゃ」
「………た、たしかにそんな風潮はありますが」
「じゃろう?だったら、儂はそろそろ主様の親に紹介されるべきだと思うし、してほしいのじゃ」
真剣な顔で私を見るメイ。…確かに、それはよくある話だし。
でも、それでも…
「儂の外見、かや?でも、よくいるような感じ、じゃろ?」
「中学生、なら」
「んー。…んぅ…」
少し考えるような仕草をするメイ。だが、一瞬でやめ、こちらを見やると。
「化粧、でどうにかならんかのぉ」
「化粧で…?」
「化粧で、じゃ。主様もよくやっとるじゃろ?」
と言ってきたのである。
確かに、化粧で化ける人は化ける。私も化ける方、と言われるが、まあはたから見ればきっとそうなんでしょう。私はそんなに変わらないと思うんだけれどもなー、なんて思いながらも。
でも、しかし化粧。メイの肌に合えばいいけれど、あわないと大変なことになる。アレルギー反応で死んでしまうことだってあるかもしれない。そんなことになったら私は生きていけない。メイのいない私の人生なんてもうカッスカスのカッスカスである。
私が難しい顔をしていると。
「まあ、主様の考えることもよくわかっておる。じゃが、そのへんは心配ご無用じゃ」
「…へ?」
「笠間様と王子様に儂に合う化粧品を見つけてもらうか、いざとなったら作ってもらえば良い」
「…………作れるの??」
「まあ、作れる人材はちょちょいのちょいで集めてくれるじゃろ」
かっかっか、と笑うメイ。……そうだよね、王子様と笠間様、そういうの強そうだものね。いや、まあそこまで権力があるかはわからないけのだけれども。神使ってそんな力あるものなの??神様の代わりってことぐらいしかわからない。
だけれども、だけれども、だ。
「………本当に、大丈夫、なんだね?メイは覚悟、あるんだね」
「覚悟、というほど大げさなものではないけれども。主様と一緒なら、どこへでも」
「わかった。……一週間後、ぐらいに実家、帰ろうか」
「はい」
私も、覚悟をして。母親へのラインに「一週間後、彼女連れて帰える」と書いて送るのでした。