狐女房とOLさん   作:のゔぇんぶれ

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そのカップル 電車の中にて。

がたん、がたん、と揺れる車内。そう、私達は私の実家に帰るために、新幹線に乗っていた。

行く場所は、広島の私の実家。…いや、私そんな訛ってないからそんなイメージはないだろうけれど、広島なんよ。まあ、割とそういう人って多いと思うんだよね、広島の人って。関西の人とかは訛りをそのままにしておくイメージ。

どっちがいいか悪いかは人それぞれだから、あまり強く言えないけれど。訛り女性がいい、って言う人達も多いわけだしね。

 

「あ、主様主様。冷凍みかん買ってくれなのじゃ」

「いいね。駅弁もそろそろ食べようか」

「そのために朝ごはんを食べてこなかったからの、ぺこぺこなのじゃ」

 

やっぱり電車での旅って駅弁とか食べたいよね、っていう話。なんであんなに駅弁って美味しいんだろうね。いや、美味しく作ってるから、って話ではあるんだけど、なんかこう、特別感がそんな感じをさせているのか。わからないけれども、わかるのは美味しいお弁当。

なんて思いながら新幹線に揺られる間。

 

 

「中々に広島って遠いんじゃな…」

「まあ、新幹線だからね。飛行機なら一時間ぐらい、かなあ」

「そんなに早いのじゃ?!」

「そうだね。飛行機はそれぐらい。まあ、それだけお金かかるけれどね」

「そうなのじゃな。一長一短か」

「そうそう。それに、私は新幹線のほうが好き」

 

なんだろうね。本当に飛行機は便利なんだけれどなにかこう、安全性という意味では新幹線のほうが一つ頭抜けている感じがする。安さでは深夜バスだし、速さでは飛行機なんだけれどね。学生のときは深夜バスお世話になってたけれどね。

こう、なんていうかあれだよね。新幹線とか安定して乗れるようになると「あ、大人になったんだな」って思うよね。少なくとも私は思った。

 

「そろそろあれかな、静岡にはいる頃かな??」

「つまりあれじゃな????富士山じゃな?」

「そうそう、富士山。…富士山はホントどっちのものなんだろうね」

「それはもういろんな戦争の種と同じで一生決着つかないじゃろ」

「あー、かもしれない。とはいえきのこたけのこはそれこそ公式以外はそんなに煽ってなくない?」

「いや、煽ってるんじゃよなあ。それはもう、とある村が燃やされるぐらいは…」

「すぎのこ…」

 

すぎのこ、美味しかったのにね。なんかきのこたけのこ戦争に巻き込まれてそのままフェードアウトしたイメージはたしかにある。とはいえ、公式、一緒に入った袋を売ってたりするんだけどねえ。どうしてあんなに煽るのか。そして我々はその煽りに乗ってしまうのか。

それが、わからない。

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