「………いやぁ」
「……………。なんじゃろうね、凄い緊張するのじゃ」
「いつも、とそう、かわらないはずなのにね」
「のじゃ」
はい、私の実家で、一組の布団で二人で寝る、という状況になっております。それはまあ、普段、どおりといえば普段どおりなのでそんなにおかしい話ではないのだけれども。ホテルとかでもよくやってるし緊張する、ということもないんだろうけれども。
なんだろう、心臓が凄い鳴っている。これから、何言われるのか、とかそんな不安もあるのだろうけれど。そりゃ、アルバム見てたらね、色々と聞きたいこともあるよね。
「のう、ご主人」
「……うん、どうする?今から話すと徹夜になるかもだけど」
「じゃあ、よしとくのじゃ。彼氏の家で徹夜とかそんな勇気はないのじゃ」
「そうしとこう。……いや、うん。合体もそんな、しないほうがいいよね」
「壁薄いんじゃろ?よしとこ」
心臓がバクバクしているのに、この、何もできない感じ。なんだろう、初夜に近い感じがする。いや、私達の初夜はこんな初々しいものではなかったけれども。めっちゃくちゃ酔ってる状況で、っていうことだったかもしれないし…。
あ、いや、あれをなしとするなら、やっぱり初夜になるのか…?いや、全然そんなことなかったわ。その後それなりに数をこなしていたわ。だから、このドキドキ感は…初めてかもしれないし、そうじゃないかもしれない。
「主様…。あのじゃな…」
「うん?やっぱり聞く?」
「…いや、それじゃないのだ。いやそれも聞きたいんじゃが」
「まあ、明日、その子の…お墓いくし」
「お墓!?…いや、お姉さまの話では基本人外だからお墓なんて」
「……まあ、そうね。そういう話なんだけど。まー、なんていうかその」
「もしかして…」
「そう、出会った頃からもう彼女は…。……なんだろうねえ、言われたときは驚いたしショックも受けたよね」
「それで夢を見ることに」
「そうだね。…まあ、多分そろそろ墓参りこいって話なんだろうけれど」
ここ数年はあまり顔を出してなかったからか、いよいよ顔を見せろ、ということであの夢を私に見せたのだろう。それならあのときのままの夢じゃなくてちゃんと、と思ったけれど夢魔ではないからそれは無理なのかー、とは思った。
いや、夢魔だからといって夢に入られるのはあれなのだけれども。ホント勘弁してほしい。
「いい人、だといいじゃが」
「まあ、いい人、だとは思うよ。良い幽霊、か。少なくとも悪霊とかそんな感じではない、と思うけれどどうだろう…」
「悪霊だったら逃げるのじゃ」
「そうだね、逃げよう」
なんていいながら、眠くなるまで会話をしていたのでした。