狐女房とOLさん   作:のゔぇんぶれ

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その少女 買い物に付き

さて。メイと一緒に来たデパートの二階。

 

「のう、主様」

「なぁに、メイ」

「下着と言ってもいろいろと種類あるのじゃな?」

「そうだねえ。…メイはどういう下着がいいの?」

「うーん…主様が気に入ってくれるならなんでもいいのじゃが…」

 

なかなかに難しい問題を投げられました。

いやいや、メイに似合う下着かあ…。いや、中学生ぐらいなのだから可愛い下着でいいんじゃないかな、と思もうんだけれど、でも中学生の頃ってちょっと大人っぽいのを好むだろうし…。

…いや、ちょっとまって?

 

「ねえ、メイ?」

「なんじゃ?」

「メイは、人間でいうと何歳ぐらいなの?」

「うーむ…。中学生ぐらいかの。14歳といったかや?」

「ああ、なるほど、じゃあ中2から中3ぐらいか。となるとそんなに可愛いのはあれかな?」

「かもしれないの…」

 

ふむ。私の中2ぐらいってなんだっけなあ。

…あれだ、スポーツ下着だ。そして今もスポーツ下着だ。いや着やすいんだよ、スポーツ下着。

やはり、私は参照にはならなかった。まあ、仕方ないね。帰ったらビールのも。

 

「…さて、胸囲は測っててよかったね」

「そうじゃな。Dじゃったな」

「うん、D。店員さーん」

「はい、お呼びでしょうか」

「えーっとこの子に似合いそうなDサイズの下着を探しているんですが」

「はい、こちらの方ですね?」

「よ、よろしくおねがいします」

 

少々緊張気味のメイ。まあ、そりゃ自分が変化した狐だってバレ内容にしないといけないし、そうでなくても他人に裸を見られるって緊張するよね。

…いやまあ、裸を見られるわけじゃないんだけど。まあ、なんだろうね。あれだよね。

さて、店員さんに連れて行かれたメイ(お財布にクレジットカードをいれて持たせてあげた)を見送りながら私は下着売り場をちょっとうろつく。

いや、最近の下着はすごいね。ほんと可愛いものからこう際どいものまでいっぱいある。

いや、多分私が中学生の頃からこういう可愛いものから際どいものまであったんだろうけれど。私には両方共縁遠いものだったけれどね…。

 

「主様…?」

「ん、どうしたの、メイ」

「いや…えーっと下着買えたのじゃが…ちょっと見てもらってもいいかの?」

「ああ。うん、そうだね。じゃあ、えーっと試着室試着室ー」

 

といって、試着室へ向かう道すがら。

なんかドキドキしてきました。いや、まだメイはペット…いやなんだろう、ペット…。

 

「どうしたのじゃ?主様?」

「…いやなんでもないよ?」

 

いけないいけない、顔がこう真っ赤になりそう。

…いや、ほら、ペットと主人を超えたことはなんどかしてる…かもしれないししてないかもしれないけれど。

あれぇ…風邪引いたかな…?そんなはずないよなあ…。

 

 

どきどきした試着タイム、とても満足しました。

とてもとてもかわいくてお似合いでした。


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