復讐するは我にあり   作:真庭烏賊

12 / 22
今回も戦描写は少ないです・・・なぜかって?

見てのお楽しみ!


死屍累々茶番戦 後編

孫家陣営

 

 

「駆けよ、駆けよ!」

 

孫権は自ら陣頭に立ち逃げる敵兵を追いかけた。

 

途中、殿に出てくる敵兵も多くいたが孫権はそのような者を斬捨て前進して行った。

 

 

「蓮華様!お待ちください!」

 

聞きなれた声に駆けながら振り向いた。

 

「何かしら冥琳。もう少しで虎牢関よ。恐らく、あいつらあそこに逃げ込むつもりよ。其の前に少しでも数を減らさないといけないわ。」

 

冥琳・周瑜公瑾に己が駆ける訳を話す。そう、母上も姉上もこうするに決まっている。

 

「分かっておいでなら、今すぐ追撃を止めるべきです!恐らく虎牢関にいるのは万夫不当の飛将軍・呂布。それに関羽がいれば我が軍は敗れるは目に見えるはず!」

 

周瑜とて孫権が追撃する理由は分かっている。

 

 

今の孫家に無い物。それは武名である。

 

江東の虎孫堅、其の娘孫策は賊退治等で武名を轟かせていた。故に江東の豪族達も其の武名に平伏していたのだ。だが、其の二人を死に孫権自体、武は其れなりとしか言えずこれを機に豪族達は孫家から離散して行ったのだ。残っているとすれば孫策と断金の友である周瑜、孫権にその力を買われ袁術の下で内部工作をしている陸遜くらい。あとは黄蓋と言った孫家の宿将、甘寧・周泰といった若手の将達であった。しかし、それだけでは足りない。豪族達や江東の民に孫家復興を知らせるには孫堅・孫策以上の武名が必要なのだ。

 

故に孫権は董卓・天の御遣い宮川が逃げる先を追撃するのだ。あの二人を討てば江東に孫家はまだ終わらない事を示せる。更に孫堅・孫策の墓前に宮川の首を並べるのだ。

 

だから駆けるのだ。孫権は。

 

それでも周瑜は追撃を止めさせたかった。孫権が死ねば今度こそ孫家は終わる。妹の孫尚香では今の孫家を纏める力は無い。それでは孫権の頑張りが無に帰ってしまう。孫堅と孫策が死んだ時、ホントならもっと多くの兵が離散するはずだった。しかし、孫権は自分が孫家の新たな頭首となる際、長かった己の髪を斬り必ず孫家を復興させると覇気を放ったのだ。それにより、兵達は新たなる頭首に忠義を誓ったのだ。周瑜とて同じであった。孫権に孫策と同等、それ以上の王器を感じたのだ。だからこそ孫権を死なせるわけにはいかなかった。

 

 

死ぬ気で武名を勝ち取らんとする孫権、孫権に忠を持って諫める周瑜。

 

そうこうしている内に虎牢関が見てきた。

そして孫権も、周瑜もそして兵達も止まった。

止まるしかなかった、目の前の惨状から固まる他無かった。

 

 

公孫陣営

 

白馬陣精鋭千騎。それが今いる公孫賛の主力部隊であった。

 

「前は五千だったんだけどなぁ。」

つい漏らしてしまう本音。異民族にも引けを取らない北方の勇者達。それが今では僅か千である。これでは異民族と対抗できるか怪しい。しかし、公孫賛は嬉しかった。こんな自分を慕ってくれる精鋭が千もいるのだから。

 

「殿!虎牢関までもうすぐですぞ!」

自分の白馬に近づく髭面の将は厳綱、新兵騎馬隊五百を指揮する将で今の公孫陣営で最も武勇ある男であった。嘗て客将であった趙雲と五十合もやり合い敗れはしたが、こんな自分を慕う頼れる将である。

 

「そうか。では白馬陣!騎射用意!!」

 

白馬陣最大の強み、それは異民族達から取り込んだ戦法・騎射術とそれを取りこんだ部隊・弓騎兵である。

 

弓騎兵は接近戦を避けながら、敵の脇、及び後方から敵を素早く急襲する。その為軽装備であり、その機動力を活かして馬を止めること無く前進、後退、右、左へと絶え間なく俊敏に動き回りながら弓矢で敵を攻撃する戦術をとる。敵の武器が届かない距離を保ちながら攻撃をし、着実に敵を後退、飛び道具を持たない敵兵は弓騎兵の攻撃下では手も足も出ずに士気を奪われ隊列を乱すのであった。

 

これにより、公孫賛は数少ない兵で黄巾賊を滅ぼし幽州の賊を討ち取ったのだ。

 

 

こうして公孫賛も虎牢関に近くなりなぜかと待っている孫家軍を避け虎牢関に矢をお見舞いする前に彼女達もまた進軍を止めたのだ。

 

 

 

 

なんと董卓・天の御遣いの両軍が虎牢関を攻めているのだ。

 

 

 

なぜ、自分達の関攻めているのだ。その答えは虎牢関に立てこもる将から発せられた。

 

 

「我が名は李確。最早この戦い我が軍の負けである。ついては連合に下る為、この虎牢関を我が友、郭詞と共に占拠いたしました!」

 

「我が名は郭詞。友、李確と共に虎牢関を明け渡したく存じます。更に、かの飛将軍と謳われた呂布・軍師陳宮も生け捕ってありまする!」

 

更に虎牢関を攻める両軍を攻める部隊があった。

 

「我らは洛陽の将、徐栄。董卓・天の御遣い両軍は、洛陽に不吉をばら撒く悪なり。ここで討ち取り、洛陽に新たな平和を築くのだ!」

 

まさしく青天の霹靂。

 

こうして止まっていた孫家軍・公孫軍も加わり、両軍は散り散りと成って逃げたのであった。

 

この戦いで、董卓軍の長である董卓が生け捕られ天の御遣い宮川及び関羽は僅か十数人で洛陽へ落ち延びたのであった。




・・・うむ、戦らしい事していないなぁ。

まぁ、史実の董卓は兵に優しく、慕われていた為か董卓政権時に将の離散は無く、ましてや仇打ちがあるほどなのですが・・・ここの董卓は天の御遣いと仲良くなりすぎて、このままでは自分達の居場所が無くなるので止む追えず反乱、な感じです。

明日から青森へ出張・・・タイヤ交換しないとなぁ。

では、また次回。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。