復讐するは我にあり   作:真庭烏賊

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ちょうりょう

華雄は大きな道に入り、自分の胸の高鳴りを聞いていた。

 

もうすぐで自分の願いが達成させられる。

 

最強と殉死

 

それがいま彼女の胸の中にあるものだった。

 

 

 

だがそれを遮る者がいた。

 

「何をしている。李儒、張遼。」

 

 

華雄の行く道を遮る人影があった。黒頭巾を被った女性李儒と死人の張遼であった。

 

 

「そんなの決まっているじゃない。」

 

そう言うと李儒は頭巾を取り、眼鏡をかけ華雄を睨みつけた。濁った瞳に映るのは憎悪の感情。

 

「あなたを殺すのよ。私達が、貴女を。」

 

 

「私を殺すか・・・面白い。」

 

華雄は隠されない敵意に笑みが零れた。

 

 

試練

 

 

試練なのか、自らの覇願が達成させられるかどうかの。

 

成らば挑もう。

 

 

そして、死なせてやろう。張遼・・・張梁よ!

 

 

張梁

黄巾党を結成した三姉妹の末っ子。

 

彼女は日々、戦況が悪化する自陣を見て敵総大将代行華雄に降伏を申し込んだ。条件は上の姉二人の救助であった。

 

しかし、結果として残ったのは張角、張宝の死。

 

怒りと憎しみに染まった彼女は、手中にあった『太平妖術の書』を使い華雄の下に入り、李儒という偽名を使い謀略の一手を引き受けた。

 

そして彼女は駒を手に入れた。

 

神速として名高い、張遼文遠を。

 

 

そして彼女はいま、復讐を果たす。

 

華雄に死を、世界に呪いをと。

 

 

 

 

 

「おーほっほっほ!賊の分際で漢王朝に逆らい、遂には滅ぼし領地を増やすですって!!」

 

袁紹は怒り狂った。

 

自分の無い脳味噌をフルに回転させ導いた連合が、自らの道が閉ざされつつあるのだから。

 

 

「ですが・・・好機ですわ。」

 

皇帝が死んだ今、新たな皇帝を立てれば良い。幸い、益州牧の劉章は落ちたが幽州牧の劉虞はいる。彼は凡愚だが、今は尊い劉氏の血を引く物。そして、それを傀儡とし実権を自分が握り全てを征圧し凡愚に禅譲させれば、自分の天下となる。

 

武には北袁四天王が。

 

智には田豊を筆頭に、沮授・郭図・逢紀。

 

将には審配・淳于瓊・甥の高幹がいる。

 

「完璧すぎますわ。後の修正は翁にでもやってもらいましょう・・・そこ!!」

 

そして、弓を引き敵を射る。

 

あとは、この窮地をいかにして抜け出すか。

 

彼女はまたしても無い脳味噌を使いながら考え、適当に弓を引き襲いかかる敵の額に矢を放ち続けた。

 

 

 

孫権は動けないでいた。

 

周りを見れば、黄蓋は自分と同じく唖然としていた。

 

周瑜は、涙に耐えていた。

 

 

そこにいるのは包帯女。

 

全身を包帯で巻き付けた賊が一人、自分達と対峙した。

 

両手の双戦斧は今しがた味方の兵を斬り殺し、血に染まっていた。

 

白い包帯も返り血で染め上がっていた。

 

 

知っている。自分達は知っている。死んだと聞かされ、闇雲に彼女の後を追う為に王になった自分の前に、追っていた王が前にいた。

 

 

「あなたは、其処でなにをしている。」

 

ふと口が開いた。出るのは否定の言葉。認めたくない、故に言葉にする。

 

前にいるのは、最愛の姉にして我らが王。

 

「雪蓮姉様!!」

 

孫策伯符其の人なのだから。

 




おひさーーー雪をみて骨折したトラウマがぶり返しました。


再び新展開ですねー(棒

取敢えずまた感想お待ちしています。

ではまた次回。
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