ゲゲゲの鬼太郎 天翔の少年   作:狂骨

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見上げ入道

俺は家に着くとすぐさまベッドに倒れこむように眠る。俺の体を静かに受け止めたベッドは眠気で俺を誘って来た。俺はそれに誘われるように静かに目を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_____ッ!!

 

突然、俺は妖怪の気配を感じ取り目を覚ました。そんじょそこらの低級供とは全く違う強大な妖気だった。

 

「…………距離 2千………ドームの方からか……?」

俺は学ランを着ると屋根から屋根へとフリーランニングをし、ドームに向かった。

 

ーーーーーーーーー

ーーーーーーー

ーーーーー

 

一方そのころ、現場であるドームの内部では

 

「フハハハハハッ!!!これで49997人目の魂を取り込んでやったわ!」

一つ目の巨大な男が高笑いしていた。この男の名は妖怪『見上げ入道』。空気を自在に操り、塊として吐き出す他、相手を霊界に飛ばすという恐ろしい技を持つ妖怪だ。そしてその妖怪の目の前には龍崎とすれ違った妖怪『猫娘』とクラスメイトの『犬山まな』が立っていた。

 

「く……鬼太郎が……」

猫娘は歯を噛み締め見上げ入道を睨んだ。いや、正確には見上げ入道なよ足元にいる男を睨んでいたのだ。

そこにいる男も見上げ入道に続くように笑うと猫娘達を指差した。

 

「先生!あそこにピッチピチの魂が2つありますぜ〜!」

そう言われると見上げ入道はその男へ目を向けた。

「ねずみ男…今までよくやってくれたな」

「そりゃ勿論っすよ〜!!見上げ入道先生がこの日本を支配するというならばアッシは何でもしますよ♪」

そう言った瞬間、見上げ入道の口がその男に向かって開かれた。

 

「ふむ。では"秘技 霊界送り”ッ!!」

「へ?」

そう唱えた瞬間、見上げ入道の口から鬼火がまるで龍のように唸りながらその男へと向かい、それと同時にその男をまるで川に流すかのように霊界へと送った。

 

「チキショー!!!裏切りやがったなこのクソ坊主!!」

その男が消えた瞬間 見上げ入道の身体が赤く発光した。

 

「フハハハハハハハ!!!!これで49998人目の魂。残りの2つは貴様らだ…!」

そう言うと見上げ入道は巨大な1つ目で猫娘達を睨んだ。

その威圧に猫娘は耐えたが、人間である まな は耐えることができず尻餅をついてしまった。

その時、猫娘がまな の目の前に立った。

「……鬼太郎なら大丈夫。アンタは早く逃げな!」

そう言うと猫娘は体制を下げ、両手を地面につけ四つん這いの状態となった。

その瞬間、猫娘の顔が一変した。

 

「ニャア………!!」

眼光は鋭く 口元が耳まで裂け、更にその内部にある歯はピラニアのように鋭利なモノへと変貌した。

 

「小癪な ハァッ!!」

そう言い見上げ入道は息を吸うとその息を空気の塊として猫娘目掛けて放った。

 

「ニャアッ!!」

その塊を猫娘は前に走り出すことで避け、そのまま見上げ入道の方へと向かった。そのスピードは凄まじく、すぐさま見上げ入道の足元へと近づいた。猫娘はそのまま足から見上げ入道の体に登り、腹に手がついた瞬間、そこから顔目掛けて大ジャンプをした。

 

「シヤァッ!」

その瞬間 猫娘は自分の爪を鋭利な刃物へと変え見上げ入道の目玉への強力な一閃を放った。

 

「がぁぁ…!!儂の目を…!よくも!」

見上げ入道は切り傷のつけられた目を抑えながら巨大な手で猫娘を掴もうとした。そのつかみ取りを猫娘はすぐさま上に飛ぶようにして回避し、見上げ入道の腕に着地するとすぐさまもう一閃を浴びせた。

 

「ぐぅ…己ッ!!ハァッ!!」

「なっ!?」

見上げ入道が突然吐き出した空気の塊は猫娘に直撃し、その場から地面へと叩き落とした。

猫娘は何とか態勢を保ったもののかなりのダメージを負い所々に傷が見え始めていた。

「猫娘さん!」

「バカッ!早く逃げなさいッ!!」

マナが駆け寄ろうとするも猫娘は一喝し逃走を促した。だが、見上げ入道はそれを逃さなかった。

 

「逃げられては面倒だ。まずは貴様からだ。“秘技 霊界送り”ッ!!」

吐き出されたその鬼火はまっすぐ まな の方へ向かって来た。その炎が残りわずかな距離となったとき

 

「危ないッ!!」

猫娘がまな へと身を投げ狙いをそらした。だが、結果としては前にでた猫娘にその鬼火が襲いかかった。

「くっ…!」

「猫娘さんッ!」

その鬼火は猫娘を攫うと霊界へと流れていった。

 

 

その時

 

ドォオオオオオオオオンッ!!!!!!!

 

 

突如 猫娘のいた場所のドームの壁が崩れた。その衝撃で鬼火はかき消され猫娘はその場から床へと落ち難を逃れた。

 

「な…何だ!?」

見上げ入道は突然の崩落に驚いた。猫娘やまな も同じで3人は崩れた壁の方へ目を向けた。

その時 その近くにいた猫娘には見えたのだ。砂埃の中にある “影”を

やがて砂埃が晴れると猫娘は目を開いた。

 

「ア……アンタは………!」

そこには、夕暮れの時に自分とぶつかった少年が立っていた。

 

 

 

 

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