ゲゲゲの鬼太郎 天翔の少年   作:狂骨

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【挿絵表示】


主人公と猫娘です。


西洋妖怪襲来

 

 

山奥にあるボロボロな教会。そこには過剰な信仰を行う宗教団体が集う場所があり、人々は近づかず、近隣の村人には恐怖の対象とされていた。

 

だが、その場所は既に昔の“ある事件”によって焼け落ちており、人の気配は勿論だが動物達の気配もない。

 

そんな廃墟に二つの影があった。

 

「何だいきなり?こんなとこに呼び出して」

 

「新しい知らせよ。海外にいる私の助手から」

 

一人は龍崎。そしてもう一人は鈴鹿である。鈴鹿は懐から一枚の写真を取り出すと龍崎へと見せる。

 

「…ん?」

 

そこには巨大な月を背景に一人の金髪の少女が箒に乗りながら空を飛んでいた。

 

「誰だコイツ?見るからに西洋妖怪の魔女だが」

 

「えぇ。その子が日本に向けて飛んでくのを見たんだって」

 

「何のために?」

 

「さぁ?けど、魔女がこんな急に日本に来るなんて普通じゃないわ。多分だけど……」

 

 

そう言い鈴鹿は自身の憶測を龍崎へと話す。彼女の話を聞いた龍崎は目の色を変えると笑みを浮かべた。

 

「……そうか。ならソイツらが来たらまとめて消してやるとするか」

 

「その方が手っ取り早いようね。今回はアンタに任せるわ。わざわざ私達全員が“ソイツら”ごときの為に集まる必要もないし。まぁ炎谷と麒麟児には伝えておくから」

 

「あぁ」

 

そんな中であった。

 

「「…!!」」

 

突如として二人は日本妖怪にはない異質な“妖気”が日本へと入ってきた事を感じ取った。

 

「……この気配…妖気…いや、魔力か」

 

「ご登場…って訳ね。それに場所は…人間界じゃ無さそうだわ」

 

「好都合だ。一度行ってみたかったからすぐに向かうよ。『ゲゲゲの森』へ」

 

そして 龍崎は飛び立つと、ある一点から感じ取れる妖気を探りながらその場を後にしたのであった。

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

その一方で いつものどかで静かなゲゲゲの森は_____

 

 

 

 

 

 

____戦場と化していた。

 

生い茂る緑を次々と飲み込む炎が各地で燃え上がり、それを消すべく奮闘する妖怪達を、現れた西洋妖怪が蹴散らしていった。

 

 

「あはは!!弱い弱い。所詮島国のやつなんてこの程度なのね〜♪」

 

その現状を嘲笑いながら見渡す妖艶な女性の名は吸血鬼『カミーラ』彼女の手によって生み出された無数の蝙蝠がゲゲゲの森を飛び回り、子泣き爺達を襲っていた。

 

「そうそう…よく噛んで…食べるんだよ〜♪」

 

そんな蝙蝠に苦しむ妖怪達を食らうが如く現れた凶悪な合成獣(キメラ)とそれを操るフランケンシュタインの少年『ヴィクター』

 

 

ーーーーーーーー

 

 

そして 場所は変わり平地となる広大な場所では___。

 

 

「随分と生意気な猫だなぁ…!!!」

 

猫娘と対峙する凶悪な狼男『ヴォルフガング』その身体は満月の夜によって不死身となっており、つい先程に猫娘から付けられた切り傷が一瞬にして修復されていった。

 

「鬼太郎には指一本触れさせないわ…!!」

 

「ハッ!ならばまず貴様から先に片付けその首を手土産にしてやろうかぁ!!!」

 

鋭利な爪が生える剛腕を向けながら迫ってくるヴォルフガングに向けて、猫娘は爪を構えると、ヴォルフガングに向けて振り回した。

 

「ヴァア!!!」

 

「ニヤァオッ!!!!」

 

 

二人の鋭利な爪がぶつかり合い、周囲に衝撃が伝わっていく。

 

 

そして両者は次々とぶつかり合っていった。

 

「ふん。どうした?速さがおちているんじゃないかぁ?」

 

「ハァ…ハァ…ハァ…!!」

 

睨み合う中、ヴォルフガングの身体には傷一つついていなが、猫娘の身体には所々服が破けると共に出血し始めていた。

 

 

それもそうだ。猫娘は攻撃型といえどスタミナと妖力は有限。それに対してヴォルフガングは超攻撃型な上に不死身であり圧倒的に不利であったのだ。

 

だが、猫娘は決して倒れることはなかった。

 

「絶対に…通さない…わよ…!!」

 

鬼太郎を何としてでも死守すべく、その鋭い目をヴォルフガングへと向けた。対して、ヴォルフガングは喉を唸らせながら鋭い眼光を光らせる。

 

「ふん。ただのペットの猫ごときが……野生に生きる肉食動物に敵う訳なかろうがぁ…!!!」

 

 

そして ヴォルフガングは最後の一撃で猫娘を葬るべく、飛び出した。

 

 

 

 

 

 

 

その時であった。

 

 

「見つけたぞ」

 

「ギャファン!?」

 

突如として何者かが横から飛び入るようにして入り、ヴォルフガングを蹴り飛ばした。

 

 

 

ドガシャァァァァァン

 

 

「えぇ…!?」

 

 

その場に凄まじい衝撃音が響き渡る中、猫娘はヴォルフガングを蹴り飛ばした謎の影へと目を向けると、目を震わせた。

 

「な…!…龍崎…!!!」

 

「よぅ猫」

 

流れる長いボサボサな髪に加えてその髪の下から覗かせる鋭い目。そこには全身に返り血を浴びた龍崎が立っていたのであった。

 

「アンタ……何でここに…!?」

 

「変な妖気を感じてな。それで、辿ってきたら着いた。にしても酷い有様だなぁ〜?」

 

そう言い龍崎は周囲を見渡した。

 

「まさか癇癪起こしてここまでするとは」

 

「いやこれやったの私じゃないからね!?元はと言えばアニエスが鬼太郎を……そうだ!!鬼太郎!!!」

 

 

何かを思い出した猫娘は即座に鬼太郎の元へと向かうべく走ろうとした。

 

 

その時であった。

 

「ハッ。まさか人間界の妖怪がここへ来るとは…俺達が暴れ回った為か人間界との境界が随分と崩れ掛けているようだな。まぁ良い…!!!」

 

「…ん?」

 

吹き飛ばされた先にある瓦礫の山が吹き飛び、その瓦礫の山を踏み潰しながらヴォルフガングが姿を現した。

 

それを見た猫娘は驚きの声をあげる。

 

「アイツまだ…!!!」

 

「え?あれって狼男じゃねぇか。まさかアイツが来てたなんてな」

 

龍崎も驚きの声をあげる一方で、瓦礫の山から抜け出したヴォルフガングはその場から龍崎目掛けて飛び出した。

 

 

「何人こようと無駄ダァー!俺の不死身の力の前では何もかもが無力なんだぁよぉ!!!!」

 

その言葉を置き去りにする程の速度で飛び出した狼男の身体は龍崎へと迫っていく。

 

 

そして狼男はその剛腕な腕に生える鋭い爪を向けた。

 

「俺の名は『ヴォルフガング』!!冥土の土産に持っていくがいいッ!!!」

 

「龍崎!!」

 

ヴォルフガングが迫り、猫娘の叫び声がその場に響く。

 

 

 

 

 

 

 

その瞬間

 

 

 

 

「そうか。だが最近、化学の内容を覚えるのに手一杯でな」

 

「…!?」

 

龍崎の姿が一瞬にして迫ってくるヴォルフガングの目の前へと現れ、その腕が胴体を貫いた。

 

「がはぁ…!?」

 

「悪いけどその名前を保存しておく程の余裕はない」

 

その言葉と共に、ヴォルフガングの胴体を貫いた腕が青く発光し______

 

 

 

 

 

 

 

_______大爆発を起こした。

 

 

それによって貫かれたヴォルフガングの身体はバラバラに吹き飛ばされ、黒煙を纏いながら地面へと落下していった。

 

「うそ……私じゃ手も足も出なかったやつを…」

 

 

そして その場に着地した龍崎は肩を鳴らすと上空へと目を向ける。

 

 

「さて…今度はあの2匹の魔女も駆除するか」

 

 

 

 

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