Happy Wedding ー1番辛くて1番幸せな時間ー 作:ゆりかご5735
その関係が母にばれて、反対される2人だったが
母は、昔2人と交わした『絶対幸せにする、何があっても2人の味方になる、絶対に見捨てない』その約束を守るために
何よりも、2人の強い意志を尊重して
2人が恋人であることを認めたのであった
姉「…おはよ、桜」
妹「ん…おはよ…」
私は眠そうに返事をする
姉「ねぇねぇ桜…昨日のこと、夢じゃないよね??」
妹「うん…大丈夫、夢じゃないよ」
姉「~~~っ!…よかったぁぁ…」
お姉の嬉しそうな顔を見ると、私も嬉しくなって顔がほころんだ
妹「へへ…だね、よかったね」
姉「これで…堂々と…キスできるね…」
妹「いや、まぁそれでも恥ずかしいけどね」
姉「……あは、だね…/////」
妹「…ねぇ、小指出して」
姉「ん?こう?」
妹「うん………指切り」
姉「うん…」
妹「私達、何があってもずっと一緒だよね」
姉「うん、ずっと一緒」
妹「へへ…嬉しい」
姉「約束だよ」
妹「うん、約束」
……
妹「ねぇ…キスしよ…」
姉「…うん////」
…
妹「好きだよ…お姉」
姉「うん、私も…好き」
……………………
妹「…あー…学校行きたくない…ずっとこーしてたい」
姉「だめだよ、学校は行かなきゃ」
妹「わかってる」
重い体を起こして、布団を畳む
2人で部屋を出て、そのまま脱衣場へ向かう
家はそれほど大きくはない一階建ての古い木造建築だ
だから脱衣場に着くまでに10秒もかからない
母「あ…おはよ」
姉妹「おはよー」
この家で1番早く起きるのは決まって母さんだ
きっちりスーツを決めた母さんが、鏡の前で身だしなみのチェックをしている
母「私もう行くから、ご飯机に出してあるからね」
妹「うん、ありがと」
姉「お母さんありがとぉ」
母「あ、あと、今日帰って来れないかも、夜ご飯適当になんか食べて、じゃ」
ガチャ…バタン
姉「お母さん、忙しそうだね」
妹「…うん」
なんて、呑気に言ってる場合ではない
私たちもそろそろ準備しないと
シャワーを浴びて制服にきがえ、机に置かれた朝ご飯を口に運ぶ
姉「ん~//////おいひ~」
妹「うん、そうだね」
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7時40分
私たちは一緒の時間に家を出た
姉妹「「いってきまーす」」
ガチャ…バタン
お姉と私は同じ学校の高等部と中等部に通っているので始業時間も場所も同じということで、いつもこうして一緒に登校してるわけ
左手が暖かいのは、お姉と手を繋いで歩いているから
学生服が見えてくると、自然と私たちは手を離す
見られるの恥ずかしいから
姉「じゃあね、桜」
妹「うん、また後で」
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中等部 自教室
友「桜さぁ、まじでお姉さんと仲いいよね」
妹「え?そ、そうかな」
友「そうだよ、うちとは大違い」
妹(まぁ…違うだろうね)
妹「でも、お祭りの時とかは一緒に行ったりしてるよね」
友「ん…ま、まぁ…お兄ちゃん一緒に行く友達とかいないからね、仕方なくだよ仕方なく…」
妹「仕方なく…ね」
友「な、なによ」
妹「別に」
友「も、も~…あ、そうだ、ねぇ桜、あんた今度の土日ひま?」
妹「ひま…だと思うけど」
友「動物園のチケット、おに…とっ、友達と行く予定だったんだけど、予定合わなくなっちゃって…よかったら行く?お姉さんと」
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姉「行きたーーい!!!」
帰宅後…部屋でチケットのことを話すと、お姉は嬉しそうに飛び跳ねて喜んだ
妹「うるさいよ」
そういう私も、心の中では嬉しそうに飛び跳ねて喜んでいた
姉「うわぁ~久しぶりだよね、動物園なんてさ」
妹「うん、そうだね」
姉「うわぁ~どうしよ~~っ!何着てこうかなぁ」
妹「…」クスッ
姉「え?なに?」
妹「いや……初デートだな…って」
…
しばらく、ポカーンとした表情で私を見つめる
数秒後…ハッとして顔を赤くした
姉「…そ、そうだね…////…デートは、お母さんに認めてもらってからって決めてたもんね」
妹「うん」
姉「…」
妹「…」
姉「…」ドキドキ
妹「…」ドキドキ
自然と見つめあっていく2人
妙に気まずい
すぐにお姉は不自然に目を泳がせて、視線を外した
そのまま下を向くと、そっぽを向いて制服を脱ぎ始めた
そういえば私もまだ着替えてなかった
なんとなく、私はお姉に背を向けて着替え始めた
はぁ…私なんで初デートだなんて言っちゃったんだろ…
自分で言っておいて意識しすぎな私がバカみたいだ
なんか…なんか話を
妹「あ、そういえばさ…今日母さん帰ってこないんだっけ」
姉「うん……二人きりだね」
妹「っ…あ、だね」
姉「…」
妹「…」
姉「ごはん…食べよっか」
妹「あ、うん」
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カチャ……カチャ…もぐもぐ
姉「美味しいね」
妹「あ、うん」
姉「ふへ、さっきからあ、うんばっかり」
妹「あ、うん………あ、また言っちゃった」
姉「ふひひ」
妹「もう、お姉だって、その変な笑い方やめなよ」
姉「え、え?へ、変?…かな」
妹「変だよ」
姉「変か」
妹「うん、変」
姉「あはは」
あぁ、よかった
いつもの会話
いつもの私達だ
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洗い物、お風呂、歯磨き、宿題を済ませた私たちは
私たちの部屋に来ていた
時刻は午後8:30
普段ならまだ寝るような時間ではないんだけど、私たちは布団をひいて寝る準備をしていた
姉「…」
妹「…」
姉妹「…あ」
姉「あ…先に」
妹「いや、大した用じゃ…」
姉「…そっか」
……………
姉「……桜」
妹「…なに?お姉」
振り返るとお姉がこちらをまじまじと見つめていた
妹「な、なんだよ」
姉「…もう……我慢できないよ…」
そう言ってお姉は私に向かって手を伸ばした
読んでくれてありがとうございました
まだ続きます