アルタラス王国
王都ル・ブリアス
アテノール城
「これは・・・正気か?」
アルタラス王国国王のターラ14世はパーパルディアから送られてきた要請文を読んで頭を抱えていた。
内容は
○アルタラス王国は魔石採掘場・シルウ トラス鉱山を皇国に献上せよ。
○アルタラス王国王女ルミエスを、奴隷
として皇国へ差し出せ。
という、とんでもないことが書かれていた。
シルウトラス鉱山は、王国最大の魔石採掘場であり、王女の奴隷化は王国を怒らせる為だけに記述されているとしか思えない、これでは戦争しましょうと言っている様なものだ。
(何故だ・・・今まで表面上は友好的に接していたはずなのに・・やはり皇帝は野心を抱いていたという事か・・)
ターラ14世は、外交官と共にパーパルディア皇国第3外務局管轄である、アルタラス出張所に出向き、真意を確かめる事にした。
◆◇◆◇◆◇◆
アルタラス出張所は、王国の建物とは異なり、優雅かつ繊細なこだわった建物だ。
「待っていたぞ!ターラ14世!」
大使室の扉を開けると、第3外務局所属のアルタラス担当大使カストが、そのぶくぶくに太った体を椅子に埋め、短い足を得意げに組んでいた。
一方の王は立ったままであり、椅子の1つもない、というより事前に撤去された様だ。
(なんと無礼な・・・)
外交官は、無礼には無礼をと、挨拶抜きに話を始める。
「あの文書の真意を伺いに参りました」
「内容の通りだが?」
と、カストはわざとらしく両手を上げ挑発する。
その後、鉱山や娘のことを聞いてもろくな答えが返って来ず、娘の事については、
「ルミエスは中々の上玉だろう?俺が味見する為だ、飽きたら淫所に売り払うがな」
といった有様だ、これにはターラ14世は大激怒、「国交を断絶する」といった趣旨の紙をカストに渡し、皇国に突っ返した。
◆◇◆◇◆◇
中央暦1639年11月18日
パーパルディア皇国はアルタラス王国に宣戦布告をした。
◇◆◇◆◇◆
この事はアルタラス王国にあるドイツ大使館から本国へ伝わった、ドイツはアルタラス国内にいるドイツ国民を保護する名目でドイツ軍を向かわせた。
◆◇◆◇◆◇
アルタラス王国
北側沿岸地域
上空ではワイバーンロードが、上空を悠々と飛び回っている。
念入りに草木を覆い被せ、偽装した火点にいる王国兵が、それを見て忌々しそうに呟く。
「畜生・・・いい気になりやがって・・」
海軍からの定期連絡は来ない、戦列艦数隻にはドイツから輸入した大砲を装備しており、最後に来た魔信によれば2隻を撃沈、3隻を大破、1隻を小破にしたという。
しかし勢いは止まらず、既に水平線いっぱいに揚陸艦が見えている、そして既に小型のボート凡そ100艘が、橋頭堡を作るべく向かっている。
「まだだ・・・まだ撃つなよ・・・」
隊長は兵士が勝手に撃たないように落ち着かせる。
皇国兵は機関銃に狙われているとも知らずに、まるで湖畔でボートを漕いでいるかの様に呑気に上陸して来た。
「・・・まるでピクニックだな」
そして皇国兵の揚陸部隊の大半が上陸し、警戒もせず荷物を降ろしている、
その後、皇国兵は散開し前進を始める。
隊長は上空に向けて信号弾を放つ。
ヒュ〜〜 シュ! ボゥ・・・
空に閃光を放つ弾が上げられた。
「・・撃てェ!!」
「待ってましたァ!」
「かかったなァ!アホがァ!」
合図と同時に王国兵士は、機関銃で皇国兵に向かって撃ちまくる、今まで見たこともない弾の嵐に、油断していた皇国兵は成すすべなくやられていく。
「げぇ?!」
「ぶっ!?」
「る"っ!?」
余りに突然の出来事に、最期の言葉もまともに喋れず死んでゆく。
「あそこだ!撃て!撃てー!!」
丘の一部が光っているのを見て、皇国側の兵士はマスケット銃で応戦するが、
まともな勝負になる訳がない。
「テェーー!」
岸壁をくりぬいた砲台から放たれた砲弾は、遠くで待機しているリントヴルムや小型魔導砲、陸軍兵士を積んだ揚陸艦に命中する。
「う、うわぁぁ」
「助けて! 神様!あ、ぁぁぁぁ」
「ぎゃあああああ!!」
リントヴルムの耳を塞ぎたくなるほどの叫び声と共に全てが海中へ引きずりこまれていく。
その後も王国軍は手を緩めること無く、皇国兵士に攻撃を続けた。
◇◆◇◆◇◆
夕方
夕陽の色なのか、兵士の血の色なのかわからないほど真っ赤になった海にあったのは、穴だらけになったボートと力無く浮く沢山の皇国兵の亡骸だった。
上陸して来たパーパルディア皇国兵約1000人全てが全滅したのであった。
ルディアスとレミールって挿絵見ると肌クッソ白いよね。
??「美白っていうレベルじゃねぇぞ」