大ドイツ国召喚   作:イブ_ib

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新章突入です、今回は割と短めに終わらせる予定。


間章&閑話
狂騒!第三文明圏!


神聖ミリシアル帝国

 

港町カルトアルパス

とある酒場

 

酒を持った男たちが、酒場においてあるテレビジョンに注目している。

 

この世界広しなれども、こうして一般の店にテレビを常時放送できるのはムーと、ここ神聖ミリシアル帝国ぐらいなものだろう。

(パーパルディアは皇都内で試験運用、ドイツも同様にベルリン内での試験運用に留まっている)

 

◇◆◇◆

 

 

『こんにちは、世界のニュースの時間です。今日は重大ニュースを発表いたします。

 

最初のニュースは、アルタラス王国に対し、殲滅戦を宣言し三度の攻勢をかけていた列強パーパルディア皇国が、先日アルタラス王国に対し、「皇国の寛大なる慈悲によって王国を寛恕する」と宣言いたしました』

 

これを聞いていた客がそれぞれ呟き始める。

 

「パーパルディアが一歩引いた形か・・」

 

「しかしあれだろ、アルタラスは文明圏外だろ?それにパーパルディアが諦めるなんて、なんかあったのか?」

 

 

『続いてのニュースです、パーパルディア皇国はロデニウス大陸にある文明圏外国のドイツ国と国交を結びました。

その国交樹立の際パーパルディア皇国は、治外法権を認めない事を了承したとの事です」

 

つまりは列強が、ぽっと出の文明圏外の新興国に対し、対等の国として扱うと発表したのだ。

 

これは酒場の人々にかなりの衝撃を与えた。

 

「まじか、パーパルディアはどうなっちまったんだ?」

 

the・プライドの塊であったパーパルディア皇国が、二つの文明圏外国に対してこの様な対応を取っている事に客らは信じられなかった。

 

この日の酒場は、大きく変動するかも知れない第三文明圏の話題で持ちきりであった。

 

◇◆◇◆◇◆◇

その渦中のパーパルディア皇国

パラディス城

 

「なんなんだ・・これは」

 

机に山積みになった資料を見ながら、

皇帝ルディアスは頭を抱えていた。

 

その資料とはカイオスやパーラスによって調べ上げられた属領の統治機構による不正や暴行についてが書いてあった。

 

その中に、アルタラス統治機構の長官に配属される予定であったシュサクについても、前に配属されていた属領でもその土地の女性を適当な理由を付けて連れて行き辱めて殺したと、密告した内容が書かれていた。

 

 

これにはルディアスも激怒し、

 

「ふざけるな! 栄えある皇国の恥晒しどもめ・・・!!!」

 

ルディアスは即座に、持ってきた資料にあった者達に対し即座に拘束する様に通達した。

 

 

その後、シュサクの他、戦争時に、命令を無視して略奪行為に走ったベルトラン等、多数の統治機構役員や将校らが粛清されたという。

 

◇◆◇◆◇◆◇

 

リーム王国

王都ヒキルガ

セルコ城

 

王の間では今、王バンクスとリバルが話をしていた。

 

「ー成る程、パーパルディアに攻め込むのであれば今が最善であるというのだな?」

 

「はい、現在パーパルディアは文明圏外国に対し二度も譲歩の姿勢を取っています、これは皇国の力に翳りが現れた事に他なりません。

それに属領支配によって支配されてる民を扇動すれば皇国軍を混乱させることも容易です」

 

しかも今は大規模な粛清で穴が空いてる地域が存在する、そこから侵攻すれば容易いと考えていた。

 

「成る程な、しかし皇国のマスケットや地竜に対して対抗出来るのか?」

 

王の不安材料といえば、皇国をここまで強大にした要因である2つの兵器だった。

 

しかしリバルは問題ないといった顔で、

 

「陛下。心配ありません、我々はこの時の為に十分に訓練して来ましたし、何より秘密兵器が御座います。

必ずやリーム王国に勝利をもたらし、

列強の座に導いて差し上げましょう」

 

この日、リーム王国国王バンクスの名において、パーパルディア皇国に対して戦争を行う事を宣言した。

 

◆◇◆◇◆◇

〜数ヶ月前〜

 

リーム王国 クボモリ港

 

草木も眠る丑三つ時・・・

 

リーム王国最大の港の一角に、一隻のガレオン船が寄港した。

 

しかし、その船には接岸できる最低限の光しか点っておらず、国旗の類も掲げられていなかった。

 

その船に向かって、これまた黒いマントを見にまとった男達が荷車を引いてやってきた。

 

 

すると、船内から出て来た男は集団に向かってこう話しかけた。

 

「4808」

 

「モンブラン」

 

「よろしい、これが例のブツだ。」

 

 

そういうと、中から沢山の木箱が運び出されてくる。

 

地面に置かれた木箱をマントの男達は、我慢出来ないとばかりにフタを開ける。

 

 

なんと木箱の中にはミニエー銃が入っていた。

 

 

「おお・・これが・・・」

 

「俺にも見せろ!」

 

「まてまて、あまり騒ぐな」

 

マント集団の中でリーダーと思われる男が制すと、船の男に向かって話す。

 

 

「我々の協力に感謝する。代金は荷車に積んである。」

 

「解った」

 

船員達は金貨の入った木箱を次々と船へ詰め込むと、再び船は暗闇の中に消えていった。

 

◆◇◆◇◆◇◆◇

 

中央暦1640年

8月9日

 

パーパルディア皇国

属領グーズ

 

属領統治軍の兵士が何時もの通り見回りをしていたその時であった。

 

 

バン!!

 

バンバン!!!

 

 

突如、何処からともなく発砲音が響く。

 

「ウワッ!」

 

そのまま兵士は倒れ、付近の坑夫達は混乱して逃げ回る。

 

 

「なんなんだ!今の音は・・・『バン!』ギャ!」

 

 

騒ぎを聞きつけた兵士が向かうも、何者かに撃たれて絶命する。

 

「て!敵襲!敵襲!」

 

皇国兵士は叫びながら大慌てで統治機構庁舎へ走って行く。

 

 

「いいぞ!今こそ我等が皇国を打ち破り

クーズ王国を取り戻すのだ!」

 

その様子を遠目で見ていたハキは興奮した様子で周りの仲間を鼓舞する様に叫んだ。

 

 

 

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