ロウリア王国東方征伐海軍
海将 シャークン
「いい景色だ。美しい」
美しい帆船が、帆いっぱいに風を受けて大海原を進む、海が見えない程の大艦隊だ
6年をかけた準備期間、列強パーパルディア皇国からの軍事援助も受け、ようやく完成した大艦隊、この大艦隊を防ぐ手立てはこのロデニウス大陸には無い、、それどころか列強パーパルディアでさえもそれなりに被害を与えられるのでは無いか?
(いや、パーパルディア皇国には船ごと破壊出来る[砲艦]と言うものがあるらしいな・・・)
彼はすぐに野心の炎を打ち消し、征服すべき東の海を見据える
(・・・ん?何だあれは)
目の良いシャークンは
一瞬海面に何かが見えた気がした、
流木の類では無い、黒い何かが・・・
シャークンは先日国籍不明騎が王都ジン・ハークを攻撃した事を思い出した、
(もしかしてこれも、その類なのか・・・?)
シャークンはとても言い表せないとてつもない不安な気持ちに襲われていた
「全船、前方に注意せよと伝えておけ」
「はっ」
シャークンは部下にそう命令した矢先・・・
ズガァァン!!!
二つほど隣にいた帆船の船首から水柱を上げて粉々に砕け散る
余りにもいきなりの出来事にシャークン及び部下達が慌てふためく
「??!!なっなんだ!何が起こった!」
「敵か?!敵の攻撃か!!??」
「敵船など影も形もありませんぞ!」
ボオォォン!!!
すると今度は最前列の帆船に水柱が上がり、木片と肉片が飛び散る
「全船攻撃体勢に入れ! 周囲に警戒!」
ドオォォォン!!!
更に爆発し、左舷に穴を開けられた帆船は浸水してひっくり返り船員が逃げる暇もなく飲み込んで沈んで行く
「クソォ!どうなってやがるんだ!!」
「たっ、助けてくれぇ!!」
水夫達は恐怖のどん底に叩き落される
ロウリア王国海軍4400隻はドイツ海軍が仕掛けた機雷原に入ったのだ、
4400隻もあるのだから多少適当に敷設しても馬鹿みたいに当たる、ましてやロウリア海軍には機雷と言う概念すら無いのだ、まさにボーナスステージ 、入れ食い状態である
これにより混乱をきたした帆船同士が衝突し沈没したり、爆発により火災を起こした帆船によって引火し被害が拡大していた
「我々は海神の怒りを買ったとでも言うのかぁ!!」
シャークンは揺れる中マストにしがみ付きながら叫んだ
至る所から爆発音が聞こえ
爆発音の数だけ船が沈んでいった
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爆発が止んだ時ロウリア海軍の帆船の数は3200隻になっていた
「爆発は止んだのか・・・」
シャークンはよろよろと甲板から起き上がる
「・・・何と言う事だ・・・」
シャークンの目の前にはほとんどの船の至る所が破損し、焼けている悲惨な有様な艦隊の姿があった
周りにいた部下達の顔は明らかに疲弊していた
「これは明らかに人間の仕業ではありません!神の成すことだ!」
「神はクワ・トイネに味方をしていると言うのか!!??」
部下達も混乱している、その様子を見てシャークンは考える
このまま撤退するか?
艦隊の三分の一を失っての大潰走
しかも敵の攻撃によってでは無く
説明のしようのない出来事によってである、こんな事を報告したらシャークンは気が狂ったと言われ牢に放り込まれるのがオチである
「・・・我が艦隊はまだ3200隻ある、このままマイハーク港へ向かう」
決してこのままでは終われない、
必ずやマイハークに攻撃を加えなければ・・・シャークンは苦悶の表情で征服すべき東の海を見据えた
14日頃からロウリア海軍が侵攻する事を想定して、機雷を敷設
26日まででおおよそ2000〜3000個の機雷が敷設され、見事にそこにロウリア海軍が引っかかったという感じで。