大ドイツ国召喚   作:イブ_ib

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フォーク海峡戦②

グラ・バルカス帝国空母機動部隊から飛び立った航空機約200機は、ミリシアルの戦闘機を難なく撃墜し、カルトアルパスへ向かっていた。

 

 

その中の航空隊第3中隊の中隊長スバウルは、眼下の艦船の姿を確認する。

 

 

「帆船か・・笑えるな・・む・・あれか!」

 

スバウルは帆船が大半の艦隊の中で異彩を放つドイツ艦隊を確認した。

 

「眼下の敵に対し、攻撃を開始せよ!」

 

「攻撃開始!我に続け!」

 

 

スバウルの第3中隊のシリウス艦上爆撃機はドイツ艦隊に向かい急降下を開始した。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇

「回避運動を取れ!」

 

リンデマン艦長は指示を出す。

 

ビスマルクに向かい、2機のシリウス艦上爆撃機が急降下してくる。

 

 

「来たぞーーーー!!!」

 

「対空射撃始めェェ!」

「撃てェーー!!!」

 

10.5㎝連装高角砲

3.7㎝連装機関砲

2㎝四連装機関砲

 

ビスマルクに備えてある対空火器が火を吹きはじめた。

 

スバウル機他僚機は光の帯の中に突っ込んでいく。

 

「うっ!来た!」

 

ケイン神国戦以来対空砲火にさらされる事が無かったため、スバウルの操縦桿を握る力が強くなる。

 

 

バン!!

 

 

スバウルの直ぐ近くで砲弾が炸裂する。

すると隣を飛んでいた僚機が内側から血に染まり、そのままバランスを崩して錐揉み状態となり、海面に叩きつけられた。

 

「あっ!!・・クソ!!」

 

 

スバウルは機銃掃射を行いながら近付くも、被弾を恐れて少し高めのところで爆弾を投下し離脱を開始する。

 

 

◇◆◇◆◇

 

「1機撃墜!!2機依然降下中!!」

 

「撃ち続けろ!!」

 

シリウスから放たれる銃弾を対空砲の装甲板が弾く。

 

 

「敵機!投下!!!」

 

投下された爆弾は風切り音を響かせながらビスマルク目掛けて落ちていく。

 

「来るぞ!」

 

幸い爆弾は海中に落ちた為被害はなかったが、噴き上がる水が甲板の上を滝の様に落ちてくる。

 

 

◇◆◇◆◇◆

パーパルディア皇国

戦列艦

エンドラ

 

この戦列艦にもシリウス艦上爆撃機が2機迫ってきていた。

 

「わああああ!来た!!!」

 

皇国兵は取り付けられたブルーノ機関銃を降下してくる爆撃機に向けて撃ちまくるも全く当たらない。

 

 

そしてシリウスから放たれる銃弾が、木製のエンドラの船体を穴だらけにするも、撃沈するには至らない。

 

「流石に機銃だけでは沈まないか。それっ!」

 

 

爆弾が投下され、エンドラは回避運動を取るも命中してしまい爆散する。

 

◇◆◇◆◇◆

 

 

「ムーの戦闘機、消耗率50%!」

 

「ニグラート連合竜騎士団全滅!生存者無し!」

 

「敵の一部はカルトアルパスに到達、爆撃を敢行している模様!」

 

引っ切り無しに伝えられる情報は明らかにこちら側の劣勢を伝えるものばかりだ。

 

「クソ、何とかならんのか!」

 

シャルンホルストのホフマン艦長は焦った様子で叫ぶ。

 

 

すると、

 

「艦影確認!ケイル島南側から超巨大戦艦出現!艦数1!グラ・バルカス帝国の戦艦です!」

 

 

「何だと!!」

 

前方のビスマルクであまり見えないが、巨大な艦影が確認できる。

 

「ついに来たか!」

 

ホフマンは手を握りしめる。

 

 

◆◇◆◇◆◇ビスマルク

 

「前方グレードアトラスター!距離15㎞!!」

 

「主砲角度修正完了!発射準備完了!」

 

「撃てェーー!!!」

 

ビスマルクの前方2つの38㎝連装砲の砲弾は、真っ直ぐにグレードアトラスターへ吸い込まれるように向かっていく。

 

 

「4・3・2・1・・弾着〜〜今!」

 

 

今!の言葉と同時に砲弾はGAの周辺に着弾し、盛大な水柱を上げる。

初弾にしてはかなり距離が近い。

精巧な測距儀はドイツ光学技術の賜物である。

 

◇◆◇◆GA◆◇◆◇

 

マギカライヒの機甲戦列艦7隻を相手にしていたGAは、ドイツ戦艦に対して気付くのが少しだけ遅れてしまった。

 

その少しの遅れがアダとなった。

 

 

「ドイツ戦艦発砲!!」

 

 

「ーしまった!」

 

 

 

GAの周辺で水柱が上がり、GAが大きく震える。

 

艦橋にいたラクスタルもバランスを崩してよろける。

 

「被害は!?」

 

「被害は確認できません!敵弾は全て海に落ちました!」

 

 

「しかし高い命中率だ、向こうもレーダーを使っているのか? 一旦神聖ミリシアルへの攻撃を抑えてドイツへ攻撃を集中させろ」

 

「はっ!」

 

◇◆◇◆◇◆

パーパルディア皇国

戦艦パールネウス

 

艦長のボジロノは歯をくいしばる。

ここまで彼の艦が航空機やGAの被害に遭っていないのは、神聖ミリシアルの艦艇や戦列艦が被害を吸ってくれているからであった。

 

「前方には神聖ミリシアル帝国南方地方隊巡洋魔導艦隊、その後にはムー艦隊!

我々も後に続きフォーク海峡から脱出する!」

 

艦長はこれからの行動を伝えると、副長が不安一色といった様子で尋ねてきた。

 

「本当にうまくいくのですか?!」

 

 

既に戦列艦は攻撃機によって全滅、装甲艦も一隻撃沈されており、残りはパールネウスともう1つの装甲艦の2隻だけだ。

 

(最悪 ミリシアルとムーには囮になってもらうしかないな)

 

ボジロノは、到底グラ・バルカスには敵わないと判断し、ここから脱出する事だけを考えていた。

 

 

◇◆◇GA◆◇◆

GAとビスマルク、双方とも向かい合って進んでいるため距離がどんどんと詰まっていく。

 

 

「距離10キロ!角度修正、主砲発射準備完了!」

 

「テェーー!!!」

 

GAの主砲46㎝砲前方2基6門が火を噴く。

 

 

その様子をビスマルクは確認する。

 

 

「敵艦発砲!!」

 

「回避行動!面舵いっぱい!急げ!」

 

風切り音が聞こえた後、とてつもない水柱が上がり船体を濡らす。

幸いにも初弾だった為か命中弾は無かった。

 

「当たってたらやばかったな」

リンデマンが呟いた後、マイクを手に取る。

 

 

「これより我が艦隊は正面敵戦艦の右側に突入し、攻撃を行いながらフォーク海峡を脱出する!」

 

そう叫ぶと他のマイクに向けてこう言った。

 

「それと、向こう側のミリシアル、ムー、アガルタ法国、パーパルディア皇国の船に、我々が引きつけておくので無理せず脱出するように伝えておいてくれ」

 

 

リンデマンはマイクをしまうと、正面を向いて叫ぶ。

 

 

「さぁ、ここからが正念場だ!!」

 

 

 

 

 




次回はアガルタ法国の魔法もうまく使いたいですね。

あの魔法をGAに当てたとして被害はいかほどになるのか?
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