大ドイツ国召喚   作:イブ_ib

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あああぁ、お盆休みが終わる・・・・。


バルチスタ海戦②

ウゥゥゥゥ〜〜!!!

 

ウゥゥゥゥ〜〜!!!

 

ムーのモーターサイレンが鳴り響く中、

ムーの空母5隻からマリンが、ニグラート連合の竜母4隻、パーパルディア皇国の通常竜母2隻から特殊なワイバーンが次々と発艦していく。

 

各国の艦隊も対空戦闘の用意を始める。

 

◇◆◇◆◇

パーパルディア竜母打撃群

 

【挿絵表示】

 

対空艦ヨング・ミラー

 

 

「対空戦闘用意完了!」

 

「いよいよこいつの実力がわかるな」

 

「あぁ、ワイバーン相手なら成績は良かったんだが、飛行機械は未知数だな」

 

そう言いながら兵士は対空ガトリング砲を見た。

 

◇◆◇◆◇

15騎の空色のワイバーンロードが

急降下を開始していた。

 

「憎き帝国め!目にものを見せてくれる!」

 

ニグラート連合竜騎士団団長モレノールは、高度4200mから急降下を行い、高度3000mにいる20機程の敵戦闘機に向けて導力火炎弾を放つ。

 

が、その全てが避けられてしまい、巴戦にもつれ込み全滅してしまう。

 

◇◆◇◆◇

グラ・バルカス帝国東部方面艦隊第1次攻撃隊、アンタレス艦上戦闘機のパイロット、サルバンは先程の空色のワイバーンとの戦いが終わり、再度敵艦隊へ向かっていた。

 

彼はこの世界に来てから、ワイバーンをいくつも撃墜しており、最早ワイバーンは脅威でも何でもなく只のマトと思っている。彼の機体にはワイバーンを撃墜した事を示すキルマークがビッシリ書き込まれていた。(といっても殆どのパイロットが似た様な事になっているが)

 

『下方からスコアがくるぞ』

 

下から緑色で小ぶりのワイバーンが昇ってくる。

 

『火炎弾がくるぞ!』

 

『りょーかい』

 

ワイバーンの火炎弾を避け、先程の様に巴戦に突入する。

 

サルバンはいつも通り何の苦もなく機体のマークを増やす、そう思っていた。

 

 

そして一騎のワイバーンの背後を取り、撃とうと引き金に指を掛けた瞬間だった。

 

目の前から忽然とワイバーンが消えた。

 

「?!?!」

 

『おい!背後だ!』

 

サルバンは僚機の叫び声で咄嗟に背後を向く、視線の先には、目前に迫る火炎弾があった。

 

 

「ぎゃっ!?!あっ!あ!!火!火が!か!母さん!!」

 

火炎弾は機体を包み込んで、燃料に引火し大爆発を起こす。

 

「そんなバカな?!」

 

僚機のアーレスドはその様子を見て驚愕するが、そんな暇は無い。

 

自身の目の前にもそのワイバーンが迫って来ている。

 

(ぶつかる!)

 

正面から撃つには近過ぎるため、離れようとしたその時であった。

 

ズダン!!

 

 

ワイバーンの騎兵が何かデカイ銃を撃ったのが見えた。

 

アーレスドはあれは何かと考える前に、腹部に引き裂かれる様な痛みが襲う。

 

「・・・ガハッ!」

 

風防前方が穴だらけになっており、エンジン上部にも数発の穴が開いていた。

 

自身の足、腹部にも数発当たっているのを見てアーレスドは理解する。

 

 

「・・さ、散弾をすれ違いざまに撃ち込んだのか・・化け物め・・・」

 

アーレスドはそのまま絶命し、機体は海に飲み込まれていった。

 

◇◆◇◆◇◆

 

この戦闘で使われたワイバーンは、パーパルディア皇国が新たに開発した新型ワイバーンアクロンである。

 

このワイバーンは、これまでのワイバーンよりも小回りが利き、機首反転などの動きが出来る様になっている。

 

因みにアーレスドを撃った銃は、狩猟用に作られた鳥撃ち銃だ。(あまりに威力が強く、鳥を絶滅させてしまうほどの勢いで獲れるため、近々規制がかけられるのだとか)

 

 

◆◇◆◇

 

(不味い!完全に相手のペースに乗せられている!)

 

攻撃隊隊長のアモデスはまた僚機が煙を吐きながら高度を下げていく様子を見て大いに焦る。

 

(ワイバーンだからといって慢心していた!)

 

 

『総員ドッグファイトをやめ、振り切ってから一撃離脱で敵を仕留めろ!』

 

アンタレスは速度を上げワイバーンアクロスを振り切る。

十分振り切った後、一撃離脱で仕留めていく。

ワイバーンは何とか逃げようとしたが、全滅してしまった。それでも4機ものアンタレス艦上戦闘機を撃墜出来た事はかなりの戦果であった。

 

◇◆◇◆◇

 

「アクロス隊全滅」

 

「最後の魔信で、敵戦闘機を少なくとも3機程撃墜したようです」

 

「おお!」

 

「凄い!流石皇国!」

 

(でも全滅しているではないか)

 

マータルは歓喜など何処吹く風、これから来るであろう敵攻撃機に戦々恐々としていた。

 

ーーーブオォォォン・・・ーー

 

迫り来る敵機の重低音に各乗員は気を引き締める。

 

◇◆◇◆◇

防空艦テチ・タ

 

「魔導モーター、魔力装填」

 

「銃弾装填完了」

 

テチ・タの2㎝Flak38が上空を向く。

 

『絶対に竜母に傷1つつけさせるな!』

 

モーターサイレンが鳴り響く中、竜母に防空艦が追従する。

 

「来た!」

 

敵は既に前方の艦隊に攻撃を開始している、こちらに来るのも時間の問題だ。

 

◇◆◇◆◇

『目標確認!』

 

『進路そのまま!降下!』

 

シリウス爆撃機は一際目立つ竜母を目標にして急降下を開始する。

 

ーーグワァァァアン!!ーー

 

 

 

 

「爆撃機が来るぞ!撃て!」

 

迫り来る敵爆撃機に向けてヨング・ミラーの機銃の全てが火を噴く。

 

これまでの比ではない弾幕に一機のシリウス爆撃機が避ける間も無く蜂の巣となり、火達磨となって海に落ちる。

 

「一機撃墜!」

 

「油断するな!撃て撃て!!」

 

ガトリングが絶え間なく回り続け、敵機を迎え撃つ。

 

 

その時、隣にいた戦列艦から大きな爆発が起こり、木っ端微塵にされてしまう。

 

「魔導戦列艦、カミオ轟沈!!」

 

「クソ!!」

 

 

ヴェロニア甲板上でも備え付けられた機関銃と葡萄弾を撃つが、機銃掃射で甲板がズタズタにされ、竜母としては使い物にならなくなってしまった。

 

 

監視員が海面スレスレを飛ぶ雷撃機を確認する。

 

「低空に敵機、機数3、10時の方向!」

 

「総員、低空飛行をする奴を叩け!」

 

 

パールネウス、装甲艦の主砲から対空砲弾が撃ち出され、海面にいくつもの飛沫をあげ、戦列艦の魔導砲も葡萄弾を使い対空砲撃を行う。

 

「おらぁ!くたばれ!!」

 

どの艦の弾かわからないがそのうちのいくつかが命中し、一機の雷撃機がズタズタにされて海面に落ちる。

 

 

「敵機、海中に何かを投下!2機とも上昇します!」

 

 

「泳ぐ爆弾がくるぞぉ!」

 

『装甲艦[フルヘ]へ!左舷を警戒せよ!敵の攻撃が来る!』

 

『左舷海表面に航跡らしきもの確認!』

 

「取舵一杯!!!」

 

『ダメだ!避けきれない!』

 

魔信から悲鳴が上がり、その直後に爆音が鳴り響く。

 

ドカン!

 

ドカン!

 

[フルヘ]に2発の魚雷が連続で命中し、急速に傾き始める。

 

『応急修理不可能!総員退艦!』

 

 

装甲艦や戦列艦からボートが出て救助に当たるも、沈むフルヘの水流が渦を巻いて兵を飲み込みながら沈んでいき、救助出来たのは2割にも満たなかった。

 

 

第1次攻撃隊が帰投し、しばらくした後に第二文明圏連合騎士団が到着した。

 

既に敵もおらず、上空をフラフラ飛んでいるだけのワイバーンを見て、救助に当たっていた皇国兵は。

 

「遅すぎる・・・」

 

と、苛立ちを隠せずに言った。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆

バルチスタ海域北部

 

魔導連合艦隊と同行するように、ドイツ艦隊がいた。

 

グラーフ・ツェッペリンの艦長、フォン・ヘルシングは自国の艦隊と、ミリシアルの艦隊を眺める。

 

「どうやら世界連合軍はこっ酷くやられた様だな」

 

艦隊司令のヘルマン・クランケは次々と届く報告を聞きながら艦長に話しかけた。

 

「ええ、しかしあれは実質囮です。

実質的に主力は我々なのですから」

 

 

すると、通信員が報告に来た。

 

「神聖ミリシアル帝国より入電!

11時方向に敵艦隊発見、戦艦10、空母9、巡洋艦40、小型艦多数」

 

「コイツはまた・・・」

 

「ちと多いですな」

 

司令、艦長共に顔を渋める。

 

「まぁ、良い。航空隊発艦!」

 

グラーフ・ツェッペリンからbf109Tとju87がカタパルトを使い空を舞い、ミリシアルと共にグラ・バルカス艦隊へ攻撃に向かった。

 

◆◇◆◇◆◇◆

 

「速いな・・」

 

天の浮舟部隊長カノンは、自機よりも上を飛ぶbf109を見て思わず声を漏らす。

 

ムーのマリンと比べ、スマートな機首、研ぎ澄まされた機体。

最初に見た時、思わず美しいと思ってしまった。

 

「いかんいかん、作戦に集中しなくては・・・」

 

カノンは気を引き締め周囲を警戒する。

 

「ん?」

 

カノンは目を細めて太陽の方を見る、そこには機影が見えた。

 

「敵だ!」

 

カノンの上空から下へ敵が通過する・・・がその内の何機かが、煙を上げてそのまま海面に突っ込んでいく。

 

 

◆◇◆◇◆

会敵前

迎撃隊のアンタレス艦上戦闘機が100機がレーダーで捉えた敵攻撃隊に向かっていた。

 

「今度は航空機か?ワイバーンばかりで手応えがないよ」

 

戦闘機パイロットのグレイシャーは不満を漏らす。

 

ワイバーンとの立て続けの戦闘は、戦闘機同士の空戦の勘を鈍らせる。

 

(暫くしたら内地で空戦の訓練かなぁ)

 

そうボンヤリ考えていると、下に敵、この世界の最強国家とかいう国の航空機が見えた。

 

(これなら上から先制出来る!)

 

 

そう思っていた時であった。

 

『前方に敵機!』

 

 

「何だって?!」

 

下の敵機にすっかり気を取られていた迎撃隊はドイツ戦闘機に上を取られてしまった。

 

◆◇◆◇◆

ドイツ海軍航空隊

 

bf109tパイロットのディルクは、すっかり下に気を取られていると敵機の様子を見て口角を上げる。

 

 

隊長機からのハンドサインで攻撃開始の合図が出た。

 

各自フルスロットルでbf109はアンタレスに襲いかかっていく。

 

「死ね」

 

両翼と、モーターカノンの20ミリ機関砲、機首の13ミリ機関銃が一斉に火を噴く。

 

アンタレスに機銃の雨が襲いかかり、一気に4機が撃墜される。

 

『そのまま速度を上げ、再度一撃離脱だ!絶対に奴とはドッグファイトはするな!』

 

神森で得た零戦の知識がここで生きる。

 

 

「っ!速い!追い付けない!」

 

bf109は最高速度が約620㎞/hに対し、アンタレスは約550㎞/hで、70㎞/hも差があるのだ。

 

アンタレスのパイロットはこの世界、もしかしたら前世界ユグドでも経験がなかった初めての出来事に驚きを隠せない。

 

「嘘だろ?!アンタレスが追い付けない!」

 

『敵機旋回!』

 

「また来る!」

 

 

重力を味方につけ加速して飛んで来る

bf109にまたアンタレスは撃ち落とされる、bf109は数機被弾したのみで未だ撃墜されていない。

 

あまりに久し振りの同格との戦いで、腕が鈍っていたアンタレスパイロットは翻弄されっぱなしであった。

 

 

◆◇◆◇◆◇

 

アンタレスがbf109に気を取られているの見てこれを好機とカノンは捉えた。

 

『今だ!我々は敵艦隊に攻撃に向かうぞ!』

 

カノンは魔信に向けて叫ぶと再度隊列を組み、ドイツ雷撃機と共にグラ・バルカス艦隊へ向かっていった。

 

◇◆◇◆◇◆◇

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