中央歴1639年6月2日
◆◇◆◇城塞都市エジェイ◇◆◇◆
アデムは考えていた、先遣隊をエジェイへ向かわせても門から謎の攻撃によって
被害を受け、攻撃することができない
一度先遣隊による大規模な突撃を敢行したものの、結局は城門からの攻撃と、謎の爆発魔法によって先遣隊は全滅してしまった
「くそ、忌々しい亜人どもめ・・」
すると通信兵がアデムのいる天幕に転がり込んで来た
「大変です!アデム様!」
「何だ貴様! 無礼だぞ!」
「そんな事言っている場合ではありません!」
「なぁに?!」
「ギムが・・ギムの本陣が・・・」
「ギムがどうした?」
「ギムの本陣がクワ・トイネ、クイラ、ドイツの連合軍によって陥とされました!!」
「なっ、なにぃぃ??!!」
「いま、クイラ、クワ・トイネ連合軍がこちらに向かっているとの報告がありました!」
「ガァア!!後方部隊に対処させろ!」
「はっ!」
アデムは焦り始めた
もし、エジェイの兵が攻勢を始めたら、
後ろから来る連合軍と挟み撃ちにある
そうなれば4万の兵といえど無事では済まないだろう
「前方に展開している兵以外は陣へ集まるように伝令を出せ!」
「は、はっ!」
(エジェイに張り付いてる兵には囮になってもおうか)
◆◇◆◇◆ドイツ陣地◆◇◆◇◆
「ギムを陥した連合軍がこちらへ向かっているようです」
「では我々の仕事は終わったな」
シュミットはマイクを手に取り告げる
「榴弾砲部隊、ロウリア国陣地に向け砲撃開始」
ドガン!!
ドガン!!
ドガン!!
ドガン!!
ドガン!!
ロウリア軍征伐軍全滅のファンファーレが鳴り響く
陣地内の150ミリ重砲から次々と
撃ち出される榴弾は無慈悲にもロウリア軍の陣地へ降り注いだ
◆◇◆◇◆◇◆
「これから我々が行うのは愚かにも我々に向かって来る亜人どもの軍勢を迎え撃ちにする事である!自らがどれ誰愚かな事をしているのか思い知らせてやれ!」
「「「オオォー」」」
(このままでは最悪負ける、その前にタイミングを見計らってパーパルディアに亡命するか・・・)
アデムはそんな事を考えている時・・・
ヒュルルルル
ヒュルルルル ヒュルルルル
ヒュルルルル
ヒュルルルル
「なっなんだ!?」
「おい!何か来るぞ!」
「逃げろ 逃げろ!」
バッガッーーーン!!!
陣地のど真ん中で突如爆発が起こる
「何が起こった?!!まさかエジェイからここまで攻撃したと言うのか!!」
「アデム様!まだ来ます!!」
「なにぃぃ!!!」
陣地の至る方向から爆発する
その衝撃は連合軍からも確認できたと言う
ズガァァン!
「うっうぉーーー!!!」
アデムの至近距離に榴弾が落ち、アデムは吹き飛ばされた
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「生き残っている奴も殺せ!皆殺せ!」
連合軍がロウリア軍陣地に着いた時には殆ど壊滅状態であった
連合軍兵はアデムの遺体を見せしめにする為血眼になって探していた
「おっおい!こいつじゃねぇのか!?」
「どれ、 おっ!間違いねぇ!コイツだ!」
「いたぞーー!!アデムだ!!」
兵達が騒いでいる視線の先には
右腕がもげ、左足の付け根が皮一枚で繋がってるほぼ死にかけのアデムであった
「うっわ!エッグ!」
「へへっ!こいつぁいい気味だぜ!」
「おいっ!将軍に知らせろ!」
◇◆◇◆◇◆
「こんな姿を晒すとはな、心も体も醜い奴よ」
トーシャは軽蔑と憎悪と怒りの目で睨みつける
「うー!ううう、うう」
もはやアデムはなにを言ってるのかすらわからない
「こいつは生きるに値しない命だ!
直ちに切り捨てる!!」
トーシャはロングソードを鞘から抜き
アデムに突き立てる
「イヤぁああああ!!!」
「うっ!ふぅ!うううーー!!」
ザグッ!!
アデムの胸にロングソードが貫通して突き刺さった
◆◇◆◇◆◇
アデムだった屍は街道の木に吊るされ見世物にされていた
この世は弱肉強食、力無きものは只の肉として食され、敗れたものは無残に朽ち果てる、その様な世の掟をアデムは身をもって教えられたのだった
帝政ドイツバージョンもその内投稿したいですね。