キャラクタークリエイトのフィクサー   作:エリちゃん助ける

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第6話

 緑谷出久

 

 

 

 八百万さんの護衛としてやってきた少女はあの夜に出会った少女だった。彼女の発言から、おそらくオールマイトが言っていた救えなかった少女の一人なのだろう。ヒーローの飽和状態のこの時代というのにトップヒーローであるオールマイトですら全てを救えないのだ。

 

「ヒーロー嫌いってのは……」

「鏡花はヒーローの両親に虐待されてたんですよね~」

「嘘だろ!」

「ヒーローが虐待なんて……」

「事実ですよ~? まさか、ヒーロー全てが聖人君子だと思っているのですか? ヒーローも人ですから、イライラが募って発散するのに子供を虐待したというだけでしょう。そして、彼女は飛び降り自殺しようとしたところをマスターに拾われ、新しく素晴らしい生活をおくらせてもらえました。それはもう彼女にとって幸せに暮らしているといっていいでしょう。つまり、彼女にとってマスターは白馬に乗った王子様です。さて、ヒーローの卵さん。貴方達は彼女の目を覚まさせることができますか?」

「できるに決まって……」

「そうですか。まあ、頑張ってください」

「それでいいの? あんた達からしたら困るんじゃ……」

「勘違いしているようですが、マスターは自分から離れることを止めてはいませんよ。私もマスターから離れて別の人と結婚しましたしね。それとご主人様というのはメイドというのも理由の一つです。雄英高校にもこれから警備のために多数のメイドが配属されます。ああ、あといっておきますが……鏡花は見た目通りの年齢ではありません。マスターの能力でアンチエイジングをすればどんな老いた老婆でも美女や美少女に早変わりです」

「なんですと!」

「それってもしかしてナイスバストにもできますか!」

「可能です! 実際に豊満な我がままボディーを手に入れたお金持ちもいますから」

「ウチ、胸が! 胸が欲しいです!」

「ワンカップ格安のたった10万円からですね」

「だす! 借金してでも手にしてやる!」

「落ち着いてください!」

 

 女性にとって胸は大事なことなのだろう。どちらにしろ、彼女を助けることがヒーローの仕事だろう。

 

 

 

 

 鏡花

 

 

 

 

「配置は終わったけれど、よく対空迎撃装置とか装甲車の許可がおりたわね」

「当然だ。オール・フォー・ワンの配下にはジャイアントレディーのような巨大な存在もいる。ミサイルといっても殺し切れない相手だ。そもそも本当に鍛えぬいた"個性"を持つ連中に旧時代の兵器などたいして効かないさ」

「それもそうね。あくまでもミサイルとかって、旧時代の人間を相手にするために作られている物だし。対物ライフルですら硬化した連中に防がれる時があるし」

 

 シノンさんがこちらにやってきて報告している。私は聞いているだけ。

 

「鏡花なら、ミサイルが降ってきたらどうする?」

「夜叉白雪で斬ります」

「正解。まあ、知覚できたらの話だろうが」

「みえないところからの攻撃なら問題ないわ」

「逆に言うと見せびらかす防衛装置は真っ先に破壊されるから不利だ。そして、対空ミサイルも本物じゃない。捕獲用につくられた電磁ネットを搭載している。銃もトップヒーロークラスには効かないしな。ここにいる先生は跳弾とか使ってあててくるが……」

「弱い人にはきく?」

「そうだ。下手な連中なら楽勝だ。まあ、鏡花は自分の仕事を頑張ればいい」

 

 ご主人様が耳元で囁いてくる。私の仕事は護衛しつつ雄英高校の情報を流せばいいとのこと。特に緑谷出久について。彼に近付くように頼まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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