「な、なんだよそのにやけ顔は……」
まるで蛇が獲物を狩るかの様な鋭く細い視線をこちらに向け、ゆっくりと口角を上げたその顔は今から自分たちは狩られるのだと思わせる感覚があった。
はぁ…はぁ…
不味いな、地雷でも踏んじまったか……
ふっ…と身体が軽くなった
「ウヒヒ、ソンナにビビんなって、オイラがちょっと威圧したダケでソンナだとコノ先思いやられるゼ、全く…」
「言っとくケドナー、オイラは怠惰の罪ダゼ、なんでワザワザ他の世界を侵略しなきゃイケナイのさ」
「マァ簡単に言っちゃうとオイラの支配してる世界はココ『ボアム』ってなワケ、滅ぼされたって言ってもマダ生命は生き残ってるんダゼ、マ!生き残りが少なすぎて支配してるオイラへのしっぺ返しもないし、最高のダラけ場所ってなワケ」
「なるほどな、流石は怠惰の罪って言った所か、自分がだらける為には全力って訳だな」
だとしても、支配者がこんな穴蔵みたいな所にいるなんて、不自然な話だな、何か理由があるのか…
「ンァ?ナンカ言いたげな顔してるなどうした、変なもんでも食ったか?」
「あぁ、いや何でもない、ただ外の世界のことがちょっと気になってな」
「外の世界?ンなモン行けば分かるダロ」
「いやいや、行けば分かるって言ったって今ここダンジョンの中だし、どうやって出るんだよ」
「あぁ!やっぱりお前が支配してるってだけあって出口とかもちゃんと分かってるのか!」
これで一安心だな、外は滅ぼされたって言ってたけど、生命がまだいるって言ってたし取り敢えず呪いで骸骨にされたとかで、話し合いに持ち込めるかな?まぁ一旦出てみないと話しにならないな。
「ンァ、出口?何でオイラがそんなもの知ってなきゃいけないのサ、マ、取り敢えず外の世界に連れてきゃ良いんダロ」
怠惰の罪はそっと手を前に出した
《ワームホール》
「ンジャ、行く世界は自分で決めてイイゼ、もっかいコッチの世界来たら挨拶ぐらいはしていけよ」
「ちょ!待っ
プギーー!!
溢れんばかりの光を持った謎の球体が、爆発したかのように俺たちの視界を光で埋めた。
◆ ◆ ◆
(何処だここは?)
(目の前が真っ暗だ、第六感も身体の感覚も何も感じない)
(浮いてる?この表現が一番合ってる気がする、ただ、今自分が前に進んでいるかも分からない…一体何処なんだ此処は)
「「「選べ」」」
(選べ?一体何の事だ、誰だ、誰が居るんだ)
「「「選べ」」」
「貴様に許された世界は今は三つ、その中から一つを選べ」
「俺の世界は憤怒と◼︎◼︎の世界」
「私の世界は色欲と◼︎◼︎の世界」
「儂の世界は暴食と◼︎◼︎の世界」
「「「選べ」」」
(なんだ、言葉の後半がよく聞き取れなかった、もう一度聞けないのか?)
「………!———!!」
(こ、声が出ない!なんでだよ!今あいつらが言った世界から一つを選べなきゃ行けないのか!?)
(あぁもう!声が出ないのにどう伝えればいいんだよ!)
「念じろ、俺達に聞こえるくらい強く念じろ貴様のような脆弱な者の声も俺達は聞いてやろう」
(念じる!?ふんぬぬぬぬ!!もう一回世界の説明お願いします!!)
「ほぅ、骸骨風情が生意気にも俺を選んだか…」
「あらあら、残念ね、じゃあまたね骨の坊や」
「ホッホッ、憤怒の奴の所を選ぶとはなかなか骨のある奴じゃのスケルトンだけにな、フォフォフォ!」
(あれぇ?なんか話進んでない?え、僕何処の世界行くって?憤怒?明らかにやばそうじゃないですかーー!!)
「俺の世界に貴様の様な骸骨は入ってきた瞬間溶けきる、新しい身体を用意してやる、後は知らん、勝手にやってろ」
(ちょ、ちょっと!待てーーー!!!」
「取り敢えずは歓迎してやるよ、骨野郎」
「ようこそ、憤怒と機械の世界へ…」
ひっさびさの投稿、また暇があったら書きます!