我らの仕事は配管工   作:トマボ

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スヤァ…(_ _).。o○


プロローグ風な適当なナニカ

 

 

 

 

 

 

瓦礫の山、炎上する街並み。そこにあったであろう人の暮らしていた風景はその名残すらも崩れゆく。

自分と同じ年代の学生達が通っていたであろう校舎の焼け落ちた様を視界に映しつつも感傷に浸る間も与えられず。

 

蒼い眼に未だ幼いが、確かな覚悟の焔を宿した青年、藤丸立香は声を張る。

彼の傍らには、長い銀髪と強気な双眸に不安を宿した女性、フィニス・カルデアの所長オルガマリー・アニムスフィア。

そして、彼が最初に出会い、視界いっぱいに広がる炎の中でもその気配が失われぬようにと願った少女マシュ・キリエライトが控えている。

 

名も知らぬ英霊から霊器を託されデミ・サーヴァントと成ったマシュの大楯を召喚陣の代わりとし、魔が蔓延るこの特異点を修復するため、かつての英霊達へ呼び掛ける。

 

 

 

 

当然の如く、藤丸立香という少年の心の中は荒れていた。

 

 

 

_____だが、不安で潰れそうな心を顔に出さず、藤丸立香は笑ってみせる。

 

 

 

目覚めてからたった数時間で、突然の爆破事件に巻き込まれ、見知らぬ土地へとレイシフト。周りは焼け爛れた瓦礫と炎、しかも異形が這い回る。

 

少年自身の戦闘経験など当てに出来ない中、襲い来るのは異形の群れといっそう強き黒い影。かつての英霊の名残であり汚染されたナニカに突き動かされる凶悪で、明確な敵。

 

 

所長の言う通り、自身に魔術の才能もその知識も無い。

 

後輩の言う通り、自身に闘う術はない。

 

現実味を帯びない急展開にも程があるが、自分は先ほど既に殺されかけた身である。嫌でも呑気な楽観視など吹き飛ばされた。

 

目に焼き付けられた迫る刃は恐ろしく、鏃が頰を掠めたせいかやけに周りが血生臭い。

カルデアの復旧しきっていない電力と自分の足りない魔力を補う為に探し出した石を握りしめる手の震えが止まらない。

鼻をくすぐる焼けた匂いの元がなんなのかを考え、這い上がってきた胃液を無理やり飲み込むのは何度めのことだろうか。

 

 

 

_____でも、とりあえず笑って見せる。

 

 

 

通信越しに聞く、数刻前まで見知らぬ人だった彼の身を案じてくれるドクター、ロマニ・アーキマンやスタッフ達の声を聞く。

彼らは自身よりも大人だ。

 

それも文字通り、人類史という自分達の世界を救うために準備をしてきた者たちである。

 

魔術を知らぬ者ならば笑い飛ばすような理不尽な現実に向き合い歩んできた連中が、優秀でない筈がない。

 

しかし、それ故に彼らの属する組織が壊滅しかけ、所長を除く上位陣が全て居なくなってしまった今の状況のことを、誰よりも彼ら自身が理解してしまっている。

そうしなければならない状況だとは言え、応援してくれる彼らよりも遥かに世間を知らない自分に託す事が、どれほど彼らにとってストレスと成っているんだろうか。

それが、期待からくる罪悪感なのか、未熟な自分に賭ける事の不安なのかはさて置いて。

 

 

きっと巻き込まれた自分よりも状況をきちんと把握している皆の方が、叫びたい状況なのだろうと思う。

 

現に所長は先ほど合流するまで泣いていた。徘徊する骨に囲まれて、今は居ない部下の名前を呼びながら、落ち着いていれば苦にもならない相手に殺されそうになりながら。

 

職員たちもロマニが泡を食いながらケアをしつつ、役割を果たすという一点で思考を晒させ、モニター前に座らせていなければ、何人が既に心を閉ざしていたであろうか。

 

少し離れた位置で周りを警戒してくれている外套に身を包んだ人物。協力関係と言いながら、シャドーサーヴァントとの戦闘の途中に庇ってくれたキャスターにはきっとバレているだろうと思う。

 

決して見せまいと震える身体を抑えつけていた自分に、あえて陽気に笑いかけてくれた本物の英霊。

 

この地で行われていた聖杯戦争の正式な参加者のうち、最後の真っ当な生き残りだと言う彼の前で、自分を護ろうとマシュ・キリエライトは、その覚悟を疑似宝具という形にしてみせた。

 

ならば、応えたくなるのは当然ではないか。

 

 

_________だから、()()()()()笑ってみせよう!

 

 

こんな自分でも、誰かの不安を笑い飛ばして笑顔に出来るのだと、物語の英雄に示すように。

 

 

 

 

 

 

 

少年の後ろで見つめる二人はそれを見て不思議に思う。

 

気丈に笑う少年に対してもそうであるが、それ以上に当の本人、藤丸立香の様子の変化に対して。

 

呼び出される英霊が、どんな人物かは分からない。

聖晶石の無色の魔力を触媒に、属性とすれば善である藤丸自身の縁による召喚ではあるが、話が通じない反英雄が出てくる可能性もある。

最後のマスターである藤丸を守る為にも最大限の警戒をしていたマシュとその知識を持って直ぐに判断を下さなければならないオルガマリーにとっては、縋れる希望の糸でありながらも、同時にこれが失敗すればほぼ詰みだ。

気の抜けない瞬間を今か今かと待ちながら、彼女達は備えていた。

 

しかし、召喚陣に光が灯り輝きだしてからの事。突然に、緊張で上がっていた藤丸の肩がリラックスしたように下がったのだ。

 

まるで、呼び出す誰かが分かっているかのように。心配など全く感じていないようなその表情に。

 

見知った誰かを出迎えるかのような仕草に変わった藤丸の様子に、つい気を緩めてしまいそうになる。

 

こんなに心配しているのに、まったくどんな表情をしているというのか…。

呆れるぐらい無邪気に笑うマスターに対し、これは後で問いただした後にお説教の必要があるなと思うマシュと、訝しげにイかれたんじゃないかと思うオルガマリー所長。

 

 

そんな心配をよそに、けれど確実に、藤丸立香は確信していた。

 

下手をすれば自分が笑っていたのは、強がりでも、周りを安心させようとした上でのことですらなく、それにつられた結果なのかもしれない。

 

 

脳裏に響く陽気な声の持ち主達は、どんな時でも下を向いたりなぞしていなかった。

何度、助けるべき相手が拐われても颯爽と助けに向かい、敵が無限に湧いてこようとも、知恵と勇気で闘い続けた。

 

 

何度もリアルファイトにもつれ込んだ事を思い出しながら。

きっと創作上の彼らのような、優しくて、誰もが一度は憧れた、そんな誰かが応えてくれる、と。

 

 

 

そして遂に一層光が強まり、魔力が収束する。目を開けていることが出来ず、ほんの数瞬眼を閉じる。

 

やがて光が治まり、藤丸が眼を開けると、そこには、特徴的な赤い帽子を被り、幾度と無く姫を救い、時には姫自身にマグマに叩き落とされながら、それでも闘い続けた英雄の姿。

ジャンプが得意そうな彼は、燃え盛る周りを見渡すと直ぐに、背中に背負った武器を構え、さあ、仕事の始まりだとでも言いたげに、片手でコインを弾いて陽気に叫ぶ。

 

 

 

 

「イヤッフウウウウウウウウウウ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

_________________________

 

 

 

 

文章力もないくせに無駄に遠回しに書こうとして失敗した導入はともかくとして…だ。

 

もう、おわかりだろうか?

 

私が、◯リオです。

 

ほら、◯天堂の代表キャラの1人だよ。

 

まあ、正確には、配管工という職人達の魂の叫びが形を持つために、彼の姿を借りて集まり、一つの意識、人格の形成の失敗によって、バグのやうに産まれた◯リオさんもどきが俺です。

 

バグ部分?あー、説明しづらいけど、とりあえずプラス1って言っておこう。

 

そんなんだから、生前の記憶は混ざり合ってあやふやだし、何処かで死んだこの若い人格を仮ベースにしている職人たちの集合体。

仮にベースがいるとはいえ、やはり引っ張られているせいか呼称はバラバラで不安定。意識もあるのか無いのかハッキリしない。

 

そこにまさかのプラス1である。

 

そうだよ!どっからか紛れ込んだ日課のトイレ掃除が好きだった、ただのゲーオタですよ!

 

笑うなら、笑えよ。俺達…まあ、今出てるのは俺だけだが。

 

見事不安定な野郎共は、ケツで空飛ぶ髭のおっさんに成りましたとさ。

 

ぐすん。泣けるぜ…。

 

いや、◯リオさんに不満がある訳じゃあ無いんだけどさ…。

 

でも、その…ね?

 

 

…………ね?

 

 

 

 

 

 

それはさておき、なんか呼ばれた気がする。

 

座だか英霊だかなんだか知らないが、そもそもそんな立派なものじゃないし、俺たち個人の活躍なんてたかが知れているんだ。

若くして死んだ職人もいれば、寿命でくたばるまで続けた頑固者もいる。

好きだからやっていた奴、目的の為にやっていた奴、手に馴染んだから続けたっていうだけの奴。

 

だが、最後まで工具とボルトを握りしめて、世界の各地で走り続けた、そんな奴らの集まりだ。

 

私は、俺は、僕は、ワシらは、英雄なんかじゃなかよ?

 

 

ただのしがない配管工だ。

 

 

だが、配管工の魂が叫んでいる。この呼ばれた先で、繋がなきゃいけねえパイプがある!と。

水が通らず消さなきゃいけねえ火が点いちまっている。

 

なんの処置もしてねえ場所に処理できずに溢れている泥が溜まっちまっている。

 

 

しかもそれだけじゃあないみたいだが、力を貸してくれるのは、どうやら俺たちだけじゃあ無いらしい。

 

ビックリするわ。まさにオールスターってか?

 

くははは!!

 

いや、違えな。これじゃあいけねえ。

 

 

こう、じゃあないな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

呼ばれて出たのは、知らん街。絶賛周りは火事現場。

 

聖杯とやらこら知識が断片ずつ送られてきているが、んなもん今はどうでもいい。

 

目の前の少年がマスターで、周りに数人。

 

マップ上には敵がわんさか。サーヴァントってのは、人間相手だけじゃなく、こーゆー奴らとも闘うもんらしいな…。

 

 

でも、それだけじゃあねえよな?少年。

 

そんなことだけじゃあないはずだ。

 

じゃなけりゃあ、もっと他の奴が呼ばれて出てきていたはずだから。

 

 

なあ?真っ直ぐ見つめてくる、良い目をしたマスターよう。

 

そいつは、期待かい?

 

だったら応えようじゃねーか。きっと、マスターがそれを望んだからこそ、俺みてえのが呼ばれたんだろう。

 

よっしゃ。じゃあ、この頑固もん職人達のごとくこの口は上手く動かんだろうから、行動で示そう。

背中の装備をハイドロポンプに切り替えて、先ずはこのムカつくほど燃え盛る火を消し飛ばしに。

 

さあ、行くぜ!!

 

 

 

 

「イヤっフウウウウウウウウウウう!!!」

 

 





なんか違う!!!ちゃうねん。こうじゃなくて、もっとこう!なんつーか、ゆるーくね?

冬木の泥をスパッと無くして、エエ〜〜!?みたいに

オルレアンのワイバーンを1upしたり卵投げたり

セプテムにエアライドしたり

オケアノスで砲弾運びしたり

ロンドンで◯イージのゴーストバスターズしたり

アメリカでFCカップしたり

砂漠で◯リカーしたり

ウルクで百人組手したりする感じがネタだったんですけど?

あ、てかもう限界でふ。zzz…

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