椎名は今、界放市にある、とあるドーナツ屋に向かっている。普段は節約のためにあまり外食などはしないのだが、今日は違った。
なにせ紫治夜宵がMCを務める人気ラジオ番組、【パープル・ヒーリング】でのお便りコーナーで、《オススメのお店はありますか?》という質問を受けたところ、夜宵は今椎名が向かっているドーナツ屋。【ドーナツの穴場】がとにかくオススメだと答えた。
夜宵のファンの1人である椎名はこれを聞いていてもたってもいられなくなり、なんとかその場所を調べ、1人で行くことを決意したのだ。
それほど楽しみなのか、鼻歌混じりにスキップをしながら上機嫌な様子を伺わせていた。だが、待ち受けていたのはとんでもない待ち地獄だった。
「す、すごい………!?」
ようやくその場所に到着したかと思えば、その店には何人もの人々が連なる長い長い行列ができていた。おそらくは紫治夜宵の宣伝能力だろう。彼女の人気が、今日の行列を作り上げたのだ。椎名は少し疲れた顔をするが、ここは致し方ない。せっかくここまで来たのだ。何か1つでも食べて帰りたい。そう思い、行列の最後尾に並んだ。
ーすると椎名の目の前にはある人物が並んでおり、
「ん?……あれぇ?……司じゃん」
「……よう、めざし」
そこにいたのは赤羽司。彼は椎名と目を合わすなり、いつものように軽く上から目線で物を言う。いや、正確には司自身自覚がないのだが、彼の性格や声の出し方から、どうしてもそのように聞こえてしまうのだ。
椎名は意外に思った。あのキザな司がこんなドーナツ屋なんぞに足を運んでいることに。椎名は悟る。間違いなく夜宵ちゃんの【パープル・ヒーリング】を聴いてたな、と。
「絶対夜宵ちゃんのラジオ聴いてたでしょ」
「なんで俺が夜宵のラジオなんぞ聴かねぇといけねぇんだ」
口ではそう言っているが、この間もバトスピ占いでのラッキーアイテムであったケチャップを手に持っていたこともあり、その言い分は信頼性に欠ける。
それ以外は特に会話することはなかった。……いや、椎名はずっと、「しりとりをしよう」「ジャンケンしよう」などと、色々と暇を潰そうとしていたが、司がそれを無視し続けた。
長い列に並び始めて1時間くらい経つだろうか、まもなく椎名達の順番が回ってくる頃だった。
「うぉぉぉぉぉぉお!!!しまったぁぁぁぁあ!!財布を忘れたぁぁぁぁあ!!」
すぐそばで今ドーナツを買おうとしていた1人の男性が大声でそう叫んだ。その声はとても太く、たくましく、男性の性格が暑苦しいのがよくわかる。
司はこの男性のことを知っているようで、
「?………お前は……【岸田 空牙(きしだ くうが)】」
男も司の声に気づいたのかこっち側を振り向いた。するとすぐさま喜びの表情へと切り替わった。
「おぉ!司ではないか!!」
******
そして、10分後、3人は近くの公園で購入したドーナツを食べていた。男性は何やら、司と椎名の2人に向かって土下座をしていた。それはそれはとても綺麗な土下座であった。
「ほんっとうっに!!申し訳ない!!この借りはいずれ返す!」
「200円払ってやったんだ、倍の400円で返せよ」
「はっはっは!まぁいいって!困った時はお互い様ってね!」
2人はドーナツを買えなかった空牙を哀れんで、割り勘で彼にドーナツを1つ買ってあげたのだ。
「ていうか、空牙って司の知り合いなの?」
椎名の質問に応えるために勢いよく空牙は土下座の姿勢を崩し、起き上がる。
「知り合いも何も!俺と司は永遠のライバルだ!」
「………誰もそんなノリに付き合ってやってる覚えはねぇぞ」
「またまたぁ、ジュニア時代、何度も何度も決勝の舞台で俺と因縁の対決をしたじゃないか!」
「全部俺の勝ちだったけどな」
「ぐっ!」
司の言葉に胸が突き刺さる思いをする空牙。
【岸田 空牙】。先の会話の通り、自称【朱雀の永遠のライバル】を名乗る男だ。椎名達と同年代であり、界放市のバトスピ学園の1つ、タイタス校に通っている。
実力は相当なものであり、赤属性のマッシブで直球な戦い方を得意としている。だが、ジュニア時代はずっと司に負け続け、ずっと準優勝止まりであった。
椎名はこの話を聞いて彼がそれなりの強者だと理解する。そうなればやることは1つだ。
「あっ!じゃあさ空牙!さっきの借りってやつ!私とバトルするじゃあダメかな?」
「……おっ!椎名もバトスピ強いのか?…………ん?待てよ、椎名?……芽座椎名ぁ!?!……まさか司に勝ったというあの!?」
「ふっふ〜ん!……その通り…さ!」
【椎名】という名前でそのことを思い出す空牙。タイタス校はデスペラード校と同じくジークフリード校ととても近い地域にあるため、噂でそのような情報が流れ出てくることが非常に多いのだ。
そのことを言われて、椎名は誇らしげな表情になるが、嫌なことを思い出したからか、司は少々不機嫌な顔になる。
バトルの要望は当然オーケー。椎名と空牙は、公園の広場でBパッドを展開し、バトルの準備を行う。なんとも緑の綺麗な公園だった。短い草はらが弱い風に靡かされ、より決闘の予感を感じさせる。
ーそしていつものコールでバトルの開始が宣言される。
「「ゲートオープン!界放!」」
ーバトルが始まる。先行は椎名だ。
[ターン01]椎名
《スタートステップ》
《ドローステップ》手札4⇨5
「メインステップ!先ずは様子見だ!召喚!風盾の守護者トビマル!」
手札5⇨4
リザーブ4⇨0
トラッシュ0⇨3
椎名が様子見と銘打って早速呼び出したのは、大きな盾を有する鳥型のスピリット、トビマル。
「ターンエンド!」
風盾の守護者トビマルLV1(1)BP2000(回復)
バースト無
そのままターンを終える椎名。次は彼女にとっては未知数の空牙のターン。彼は一体どんなスピリットを召喚するのだろうか。
「……おぉ!…噂通り緑と青の使い手のようだな!」
[ターン02]空牙
《スタートステップ》
《コアステップ》リザーブ4⇨5
《ドローステップ》手札4⇨5
「……メインステップ……!……行くぞ相棒!召喚!仮面ライダークウガ マイティフォーム…!」
手札5⇨4
リザーブ5⇨1
トラッシュ0⇨3
「……仮面……スピリット…?!!」
突如として起きる謎の火柱。そしてその中で聞こえてくる謎の機械音。そしてそれらが一気に晴れると、赤き鎧をその身に纏う1人の戦士が現れていた。
ーその名もー………クウガ、【仮面スピリット】の一種だ。
【仮面スピリット】とは、デジタルスピリットのようなカードカテゴリであり、同等且つ対極な存在。デジタルスピリットとは似てはいるが、その使い手は意外にも少ない。ある意味でデジタルスピリットより希少なカード達であると言える。
「これが俺の原点にして相棒!俺と同じ名を持つ戦士!クウガだ!」
「…………!!!!!」
椎名は思わず鳥肌がたった。空牙の想いがひしひしと伝わったからだろうか、……たったこれだけの召喚でわかってしまった。このスピリットがどれだけ彼にとって誇らしい存在なのかが、今まで彼がこのスピリットと共にどんなバトルをして来たのか。そう考えるだけで椎名は心が震え上がったのだ。
「まぁ、先ずは俺も様子見だ!…これでターンエンド!」
仮面ライダークウガ マイティフォームLV1(1)BP3000(回復)
バースト無
このターンを終える空牙。彼が操る仮面スピリットの一種、クウガの力は未知数だ。
[ターン03]椎名
《スタートステップ》
《コアステップ》リザーブ0⇨1
《ドローステップ》手札4⇨5
《リフレッシュステップ》
リザーブ1⇨4
トラッシュ3⇨0
「まさか仮面スピリットとやれるなんて……最高だよ…!!……このバトル、とことん楽しませてもらうよ!」
「あぁ!存分にかかってくるといい!」
椎名は仮面スピリットと戦うのは初めてだった。仮面スピリットの特徴として、低コストの小型スピリットでもスマートなスピリットが多い。
それに対し、デジタルスピリットの低コストたちは、どれもコミカルで独創的なスタイルを持つものが多い。それはこの2種のカード達の全く異なる基準がもたらしているものだ。カードが進化を繰り返して行くことで強くなって行くのがデジタルスピリット。だが、仮面スピリットは…………
「よし!メインステップ!ガンナー・ハスキーと猪人ボアボアを召喚!」
手札5⇨3
リザーブ4⇨0
トラッシュ0⇨2
椎名が召喚したのは拳銃を持つために背に青い手を生やした犬型のスピリット、ガンナー・ハスキーと、鎖付き鉄球を振り回す、猪の頭に人の体系の獣人型のスピリット、ボアボア。
椎名の最序盤を支えるスピリット達が揃い踏みとなる。
「アタックステップ!猪人ボアボアでアタック!その効果でコアとLVを1つあげる!」
猪人ボアボア(1⇨2)LV1⇨2
ボアボアはアタック時にコアを増やしつつ高BPでアタックできる優秀なスピリットだ。
「そいつはライフだ!」
ライフ5⇨4
鉄球を振り回して投げ飛ばすボアボア。空牙のライフはそれに木っ端微塵に破壊された。
「まだまだ!ガンナー・ハスキー!」
「それもライフだ!」
ライフ4⇨3
ガンナー・ハスキーが放つ弾丸が畳み掛けるように空牙のライフを貫いた。これで椎名は若干優勢にたったと言える。
「……このターンはエンド…!」
風盾の守護者トビマルLV1(1)BP2000(回復)
ガンナー・ハスキーLV1(1)BP2000(疲労)
猪人ボアボアLV1(2)BP2000(疲労)
バースト無
[ターン04]空牙
《スタートステップ》
《コアステップ》リザーブ3⇨4
《ドローステップ》手札4⇨5
《リフレッシュステップ》
リザーブ4⇨7
トラッシュ3⇨0
「メインステップ……バーストをセットし、仮面ライダークウガ&トライチェイサー2000をLV2で召喚!」
手札5⇨4
リザーブ7⇨1
トラッシュ0⇨3
空牙がバーストをセットすると同時に召喚したのはバイクに乗る仮面ライダークウガ マイティフォーム。バイク独特の機械音が場に木霊する。
「アタックステップ!……トライチェイサーでアタック!その効果でデッキからカードを1枚ドローし、BPプラス3000、そして、【真・激突】!可能ならブロックしてもらうぞ!」
手札4⇨5
仮面ライダークウガ&トライチェイサー2000 BP6000⇨9000
「……!!……今の私のブロッカーは一体だけ、……くっ、トビマルでブロックだ、」
バイクに乗り、走りだすクウガ。トビマルは大きな盾を構えて戦闘態勢に入るが、そのバイクの勢いが強すぎて、ぶつかった瞬間に盾ごと吹き飛ばされてしまった。トビマルはそのまま爆発してしまう。
「さらにマイティ!」
「……それはライフだ!」
ライフ5⇨4
マイティの強烈な炎のパンチが椎名のライフを1つ粉砕した。
「これでターンエンドだ!」
仮面ライダークウガ マイティフォームLV1(1)BP3000(疲労)
仮面ライダークウガ&トライチェイサー2000LV2(3)BP6000(疲労)
バースト有
やる事を全て出し切った空牙はこのターンを終える。次は椎名の反撃だ。丸腰になった彼のライフを狙いに行く。
[ターン05]椎名
《スタートステップ》
《コアステップ》リザーブ2⇨3
《ドローステップ》手札3⇨4
《リフレッシュステップ》
リザーブ3⇨5
トラッシュ2⇨0
猪人ボアボア(疲労⇨回復)
ガンナー・ハスキー(疲労⇨回復)
「メインステップ!……よし!スティングモンをLV2で召喚!」
手札4⇨3
リザーブ5⇨0
猪人ボアボア(2⇨1)
トラッシュ0⇨3
「おお!やっとデジタルスピリットのお出ましか!」
椎名が召喚したのは、昆虫型だが、限りなく人型に近い緑の成熟期スピリット、スティングモン。スティングモンは腕を組み、その存在を強く認知させる。
「スティングモンの召喚時でボイドからコアを1つスティングモンに置く!さらにアタックステップ!スティングモンでアタック!アタック時にもコアブースト効果があるからさらにスティングモンにコアを置き、LV3にアップ!」
スティングモン(3⇨4⇨5)LV2⇨3
流れるようにコアを増やし、自身のLVを上げるスティングモン。羽で飛翔し、その鋭い針のようなものを仕込んでいる腕で、空牙のライフを破壊しに行く。
「そこはライフだ!受け取れぇ!」
ライフ3⇨2
スティングモンはそのまま右拳の一撃で空牙のライフを破壊した。だが、それは同時に彼のバーストを目覚めさせる要因であって、
「この瞬間!バースト発動!アルティメットウォール!効果でこのターンのアタックステップを終了させる!」
「……!!」
突如立ち込める吹雪に、椎名のスピリット達はなすすべがない。アタックができなくなった椎名はそのターンを終わらなければならなくなった。
「……ターンエンド」
ガンナー・ハスキーLV1(1)BP2000(回復)
猪人ボアボアLV1(1)BP2000(回復)
スティングモンLV3(5)BP10000(疲労)
バースト無
[ターン06]空牙
《スタートステップ》
《コアステップ》リザーブ2⇨3
《ドローステップ》手札5⇨6
《リフレッシュステップ》
リザーブ3⇨6
トラッシュ3⇨0
仮面ライダークウガ マイティフォーム(疲労⇨回復)
仮面ライダークウガ&トライチェイサー2000(疲労⇨回復)
「メインステップ!ネクサス、燃えさかる戦場〈R〉を2枚配置し、2体目のクウガ&トライチェイサーを召喚!」
手札6⇨3
リザーブ6⇨0
トラッシュ0⇨3
空牙の背後が燃え上がる。まるで山火事でも起こったかのように。これはネクサスの燃えさかる戦場による演出だ。
そしてバイクに乗ったクウガがもう1人。
「アタックステップ!クウガ&トライチェイサー2体でアタック!燃えさかる戦場〈R〉はアタックしているスピリットにBPプラス3000を与える!それが2枚分で…………」
手札3⇨5
仮面ライダークウガ&トライチェイサー2000 BP6000⇨9000⇨12000⇨15000
仮面ライダークウガ&トライチェイサー2000 BP6000⇨9000⇨12000⇨15000
「び、BP15000……!?」
コスト4のそれを遥かに超えたBPを有したクウガ&トライチェイサー。【真・激突】の力でボアボアとガンナー・ハスキーに襲いかかる。
2体ともトビマル同様吹き飛ばされ、爆発してしまった。
「次だ!マイティ!………フラッシュタイミング!マジック!ライジングマイティキック!」
手札5⇨4
「………!!」
「このマジックはカード名に「クウガ」を持つスピリットがアタックしている間はコスト3として扱う!よって軽減と合わせてノーコスト使用!……BP10000までの相手のスピリットを好きな破壊し、その数分ドローする!…………いけ!マイティ!スティングモンを狙え!」
その右足に炎を纏わせて飛び上がるクウガマイティフォーム。滑空するようにスティングモンに向かっていき、その炎を纏わせた右足で蹴りつける。
通り過ぎるように着地するマイティフォーム。その瞬間力尽きたのか、スティングモンは大爆発を起こした。
「……スティングモンっっ!!!」
「1体破壊したことでカードを1枚ドローし、……マイティの本命のアタックだ!受けてみろぉ!椎名!」
手札4⇨5
「……ライフで受ける……っっ!」
ライフ4⇨3
再びマイティの強烈なパンチが椎名のライフを襲う。それはまた1つ破壊されてしまった。
「よし!ターンエンドだ!」
仮面ライダークウガ マイティフォームLV1(1)BP3000(疲労)
仮面ライダークウガ&トライチェイサー2000LV2(3)BP6000(疲労)
仮面ライダークウガ&トライチェイサー2000LV2(3)BP6000(疲労)
燃えさかる戦場〈R〉LV1
燃えさかる戦場〈R〉LV1
バースト無
ターンを終える空牙。椎名の場にはスピリットはこのターンだけで全滅。巻き返しなるか、
[ターン07]椎名
《スタートステップ》
《コアステップ》リザーブ8⇨9
「ドローステップ!……よし!」
手札3⇨4
引いたカードを見て、思わず口角が上がる椎名。そのドローカードは本当に頼もしいものであって、
《リフレッシュステップ》
リザーブ9⇨12
トラッシュ3⇨0
「メインステップ!来い!ブイモン!」
手札4⇨3
リザーブ12⇨8
トラッシュ0⇨3
椎名の足元から勢いよく現れたのはこのターンのドローカードでもあったブイモン。青い体色に、額の金色のブイの字を輝かせている。
「召喚時!カードを2枚オープン!」
オープンカード
【フレイドラモン】○
【ガンナー・ハスキー】×
効果は成功する。アーマー体のスピリット、フレイドラモンが手札に加えられた。そして椎名は即座にそれを召喚させる。
「フレイドラモンの【アーマー進化】発揮!対象はブイモン!1コスト支払い、召喚!燃え上がれ!フレイドラモン!!」
手札3⇨4
リザーブ8⇨7
トラッシュ3⇨4
フレイドラモンLV1(1)6000
ブイモンの頭上から投下される赤い独特な形をした卵。ブイモンはそれと衝突し、混ざり合う。そして燃え盛る炎の中から現れたのはスマートな竜人型のスピリット、フレイドラモン。空牙はその存在感に震え上がる。「これが噂のフレイドラモンか!」と、やはりあの日、椎名が司に勝利してから、その近辺で噂が広まっていたのが伺える。
「召喚時及びアタック時効果!BP7000以下の相手のスピリット1体を破壊してカードを1枚ドローする!……最初に出てきたクウガ&トライチェイサーだ!…爆炎の拳!ナックルファイアァァ!!!」
手札4⇨5
「ぐぅ!!」
フレイドラモンの拳から放たれる炎の弾丸は、瞬く間にクウガ&トライチェイサーを捉える。耐えきれなくなり、バイクごと爆発した。
そしてまだ椎名のメインステップは終わらない。トドメを刺すべく動き出す。
「さらに!青のブレイブ!双牙皇オルト・ロードを召喚し、フレイドラモンと合体させる!」
手札5⇨4
リザーブ7⇨3
トラッシュ4⇨8
突如現れる2つの顔を持つ青のブレイブ、オルト・ロード。そしてそれはフレイドラモンの最強の装備となる。
フレイドラモンとオルト・ロードは飛び上がり、空中で混ざり合う。そして新たに現れたのは、青き炎を纏うフレイドラモン。漆黒の翼を広げ、今、この場に還元する。
司はこれを見た瞬間。前のことを思い出したのか、イラだったように舌打ちをした。
「おぉ!青いフレイドラモン!」
「さらに!バーストをセットし、ブイモンを召喚する!」
手札4⇨2
リザーブ3⇨0
トラッシュ8⇨10
このバトルでは初のバーストを伏せる椎名。そして、【アーマー進化】の効果で手札に戻っていたブイモンが再び彼女の目の前に現れた。
これで準備は万端。椎名はアタックステップへと移行する。
「アタックステップ!いけぇ!フレイドラモン!アタック時効果で7000以下のスピリット、クウガ&トライチェイサーを破壊!……蒼炎の拳!ブレイズナックル!」
手札2⇨3
空中へと飛び上がるフレイドラモン。そしてその右腕から放たれる蒼炎の炎はクウガ&トライチェイサーに命中。バイク共々大爆発した。
「さらに!オルト・ロードの合体時効果で手札を3枚破棄して、自身を回復させる!」
手札3⇨0
破棄カード
【ワームモン】
【風盾の守護者トビマル】
【ワームモン】
フレイドラモン+双牙皇オルト・ロード(疲労⇨回復)
青き光を纏い、回復するフレイドラモン。これで何が起こっても勝負を決めることができる。椎名はそう思っていた。だが、ここからが正念場を迎えることとなる。
空牙は手札のカードを1枚引き抜き、それの使用を宣言する。
「フラッシュタイミング!仮面ライダークウガ ドラゴンフォームの【チェンジ】発揮!」
リザーブ6⇨4
トラッシュ3⇨5
「……!!」
マイティフォームを中心に水の柱が立ち上る。そして、マイティフォームは姿を、その色を変える。新たに現れたのは、棍棒を振りかざす青の戦士、ドラゴンフォームだ。
「【チェンジ】の効果で、シンボル2つ以上のスピリット1体を破壊し、マイティフォームとこれを回復状態で入れ替える!」
仮面ライダークウガ ドラゴンフォームLV1(1)BP4000
「……シンボル2つ以上……!?!……まずい、フレイドラモン!」
フレイドラモンを撃ち落とすべく、飛び上がるドラゴンフォーム。フレイドラモンより上に行くと、そこからその棍棒をフレイドラモンに叩きつける。フレイドラモンは撃墜され、大爆発を起こす。その爆発の中を分離されたオルト・ロードが脱出した。
ー【チェンジ】、仮面スピリットが持つ独自の効果。アクセルのようにフラッシュで発揮できるが、その後場にいる他の仮面スピリットと自身を回復状態で入れ替えさせる効果を持つ。
デジタルスピリットが【進化】ならば、仮面スピリットは【変身】。それがこの2種のスピリット達が対極関係にある理由だった。
「そしてそのアタックはドラゴンフォームがブロックする!………フラッシュタイミング!ソウルドロー!ドラゴンフォームのBPをプラス4000!」
手札5⇨4
リザーブ4⇨2
トラッシュ5⇨7
仮面ライダークウガ ドラゴンフォームBP4000⇨8000
「……!!」
【チェンジ】で出されるスピリットは召喚ではなく、飽くまで入れ替えるだけ、よって、ドラゴンフォームはマイティフォームに乗せていたコア1個しかなかった。つまりLVは1。BP4000、BP5000の双牙皇オルト・ロードの相手にならなかった。だが、それを補うようにフラッシュでの底上げ。ドラゴンフォームはオルト・ロードを超えた。
合体元のフレイドラモンがアタック中にいなくなったことにより、アタック中になったオルト・ロード。だが、その命も儚く、ドラゴンフォームの棍棒に薙ぎ払われて、散らしてしまう。
「くっ!……ターンエンド」
ブイモンLV1(1)BP2000(回復)
バースト有
仕方なくそのターンを終える椎名。トドメを刺すつもりが、逆に追い込まれてしまった。安易にオルト・ロードの効果を使用してしまったことも相まって、現在の手札は0枚。かなり厳しい状況だ。
[ターン08]空牙
《スタートステップ》
《コアステップ》リザーブ2⇨3
《ドローステップ》手札4⇨5
《リフレッシュステップ》
リザーブ3⇨10
トラッシュ7⇨0
仮面ライダークウガ ドラゴンフォーム(疲労⇨回復)
「メインステップ!ゴウラムを召喚!」
手札5⇨4
リザーブ10⇨8
トラッシュ0⇨1
まるでクワガタのようなメカが飛翔してくる。仮面スピリットではないものの、それらを十二分にサポートする力を持ったカードだ。
「召喚時効果!トラッシュにある仮面スピリット1枚を回収する!俺はこの効果で仮面ライダークウガ&トライチェイサー2000を回収し、そのままLV2で召喚!」
手札4⇨5⇨4
リザーブ8⇨4
トラッシュ1⇨2
トラッシュから空牙の元へと舞い戻ってくる仮面ライダークウガ&トライチェイサー2000。そのまま再び場へと帰還した。
「さらに、マイティフォームを再び召喚する!」
手札4⇨3
リザーブ4⇨1
トラッシュ2⇨4
【チェンジ】の効果で手札に戻っていたマイティフォームが再び場へと姿を現した。この時点で空牙の場にいるスピリットの総数は4、椎名のブイモンを通り越して残ったライフを破壊できる数になった。
「ここで決めるぞ!ドラゴンフォームのLVを2に上げ、アタックステップ!クウガ&トライチェイサー!【真・激突】でブイモンを蹴散らせ!」
リザーブ1⇨0
仮面ライダークウガ ドラゴンフォーム(1⇨2)LV1⇨2
手札3⇨4
「くっ!……ブイモンでブロックだ」
強制的にブロックを強いられる椎名。当然残ったブイモンしか選択肢はない。
ブイモンは果敢にバイクを止めようとするが、あっさり吹っ飛ばされて破壊されてしまった。
「次はゴウラム!マイティ!」
「どっちもライフだ!」
ライフ3⇨1
ゴウラムの突進。マイティの強烈なパンチが椎名のライフを一気に2つ破壊した。いよいよ椎名の残りライフは1。だが、ここで椎名の伏せていたバーストが発動される。
「ライフの減少でバースト発動!No.26キャピタルキャピタル!効果によりこれを配置!」
「……!!」
椎名の背後から現れたのは空中都市。それは空牙の場、全体に影響を及ぼす。
「キャピタルキャピタルの効果で相手はソウルコアが置かれていない相手のスピリットはリザーブのコアを1つトラッシュに置かないといけなくなる」
「……!!…今の俺のソウルコアは……くっ!マイティに置いているっっ!…これじゃあこのターンはアタックができない」
空牙の場にあるコアをよく見てみる。ソウルコアは既にアタックを終えたマイティに置かれていた。リザーブのコアもないため、空牙はこのターンはアタックを封じられてしまった。
「ぐっ、仕方ないこのターンはエンドだ……だが次で必ず仕留めてみせる」
仮面ライダークウガ マイティフォームLV1(1s)BP3000(疲労)
仮面ライダークウガ ドラゴンフォームLV2(2)BP6000(回復)
ゴウラムLV1(1)BP2000(疲労)
仮面ライダークウガ&トライチェイサー2000LV2(3)BP6000(疲労)
燃えさかる戦場〈R〉LV1
燃えさかる戦場〈R〉LV1
バースト無
「……凌いだか、だが手札は0枚、場にはその場しのぎのネクサスのみ、………この程度でくたばるなよ、めざし、…お前を倒すのは俺だけだ」
そう呟く司。代表バトルの一件以後、この2人のライバル意識は異常なほどに上がったと言える。
空牙も何故か油断できなかった。椎名の手札は0枚で、次のドローステップでも1枚にしかならないというのに。それほどまでに芽座椎名が凄かった。湧き出てくるオーラが自分が今まで感じてきたものと全く違ったからだ。それが彼をより気を引き締めさせていた。
(だが、手札には2枚目のマイティフォームがある、これで一度はブロックできる……)
空牙の手札には2枚目のマイティフォームが確認できる。マイティフォームも仮面スピリットの1体、当然【チェンジ】の効果を持っている。回復状態で現れるため、次のターンのブロッカーに回すことができる。
「楽しいよ、空牙!……このターンのドローで全てが決まると思うとワクワクしてくる!」
「あぁ!俺もだ椎名!さぁ!ドローしろ!」
ー椎名のラストターンが始まる。
[ターン09]椎名
《スタートステップ》
《コアステップ》リザーブ4⇨5
「……ドローステップ……ドロー!!!………!!よっし!」
手札0⇨1
(なんだ、一体何を引いた?……なんで笑ってる?)
そのドローに思わず口角を上げてしまう椎名。このターンのドローステップでドローしたカードはまさしく奇跡の一枚と言えるだろう。だが、それは椎名のこれからの運も試されるものであって、
《リフレッシュステップ》
リザーブ5⇨15
トラッシュ10⇨0
「メインステップ!ブイモンをLV2で召喚!」
手札1⇨0
リザーブ15⇨10
トラッシュ0⇨2
「……!?!…このタイミングで成長期スピリットだとぉ!?」
椎名が召喚したのは2枚目のブイモン。それが場に飛び出してくる。さらに椎名はその召喚時の効果を使用し、逆転を狙う。
「召喚時効果!デッキから2枚オープンし、アーマー体か成熟期を手札に加える!………カードをオープン!」
カードがゆっくりとオープンしていく。1枚目は、
【猪人ボアボア】×
1枚目は外れ、ボアボアはデジタルスピリットでもないカードだ。次の2枚まで勝負が決するといっても過言ではないだろう。
空牙はこの空気の重さに、思わず固唾を呑む。普段は堂々としている自分がここまで緊張するのは初めてだった。
「……2枚目ぇ!!オープンっっ!!」
2枚目がオープンされる。そのカードは、
【エクスブイモン】○
エクスブイモンのカードだ。このスピリットカードは成熟期、よって椎名の手札に加えられた。
「よっし!!成熟期のエクスブイモンを手札に加えるよ!!………さらにアタックステップ!その開始時にブイモンの【進化:青】を発揮!ブイモンを手札に戻し、成熟期のエクスブイモンへと進化させる!!」
リザーブ10⇨9
エクスブイモンLV3(4)BP7000
ブイモンが0と1のコードに巻かれていく、それは次第に膨れ上がっていき、破裂。新たに現れたのはブイモンが1段階正統に進化した姿。エクスブイモン。青い体にマッシブなボディ、ドラゴンらしい翼。なにより腹部にブイの字から線が2本足されてエックスの字になっているのが印象的だ。
「おぉ!進化したか!!……だがこれだけでは足りんぞ!」
そうだ。いくら進化したとはいえ、エクスブイモン1体ではどうしようもできないだろう。飽くまで1体だけではの話ではあるが、
椎名はさらにエクスブイモンの召喚時効果を発揮させる。
「エクスブイモンの召喚時効果!デッキから2枚ドローし、その後2枚破棄する、だけど、【進化】で召喚されていたら破棄するカードを1枚にする…………よし、ブイモンを破棄!」
手札1⇨3⇨2
破棄カード
【ブイモン】
エクスブイモンの召喚時効果は青属性らしい手札交換効果。これにより椎名はブイモンを破棄した。普通はデジタルスピリットのデッキで大切な成長期スピリットを破棄したりなどしない。
つまり椎名が引いたのはそれよりこの場で重要なカードだということ。空牙もそれを悟り、より一層気を引き締める。
「アタックステップは継続だ!いけぇ!エクスブイモン!」
駆け上がるエクスブイモン。BPは7000。空牙の場に残ったブロッカーのドラゴンフォームは6000。だが、この攻撃だけでは空牙の残った2つのライフはゼロにはできない。彼は一度フラッシュの権利を放棄して様子を見ることにした。
「そっちがないなら私のフラッシュ!……マジック!ストームアタック!…………この効果で空牙のドラゴンフォームを疲労させ、私のエクスブイモンを回復させる!」
手札2⇨1
リザーブ9⇨5
トラッシュ2⇨6
エクスブイモン(疲労⇨回復)
「……!!…ここで究極カードを引き当てたぁ!?」
仮面ライダークウガ ドラゴンフォーム(回復⇨疲労)
椎名が引き当ててたカードはその強力さ故にデッキに僅か1枚しか入ることができない究極カードのストームアタック。緑の風が吹き上げて、ドラゴンフォームを疲労させると同時に逆方向にいたエクスブイモンを追い風により回復させる。
これでブロッカーを消すと同時にエクスブイモンによる連続アタックで椎名の勝利……………かと思われたが、
「このままでは終わらん!俺はドラゴンフォームを対象に2枚目のマイティフォームの【チェンジ】を発揮!回復状態で入れ替える!」
仮面ライダークウガ&トライチェイサー2000(3⇨1)
トラッシュ4⇨6
仮面ライダークウガ マイティフォーム(2)LV1
「………!!?!」
思わず目を見開く椎名。ドラゴンフォームを中心に火柱が立ち上り、その姿を変えていく。そして2体目のマイティフォームが現れる。これで空牙の場にブロッカーが1体復活した。エクスブイモンでは彼のライフを全て削りきれない。
「……どうだ!椎名ぁ!俺の勝ちだ!!!」
流石にこれは勝ったと思い。勝利宣言する空牙。だが、そう思うのはいささか早かったと言える。
椎名は残った1枚の手札を引き抜き、それを発揮させる。
「……運も実力のうちってね!……フラッシュマジック!スプラッシュザッパー!」
手札1⇨0
リザーブ5⇨1
トラッシュ6⇨10
「……!?!!」
「この効果で2体のマイティフォームとクウガ&トライチェイサーを破壊!……いっけぇ!!!」
鋭い水の斬撃が仮面スピリットたちを襲う。3体ともいとも容易く切り裂かれ、爆発してしまう。
スプラッシュザッパー。青の大型マジック。コスト7以下を3体も一掃できる強力なカードだ。これで空牙の場にはゴウラム1体のみ。
「くっ!……ゴウラムは仮面スピリットじゃないっっ!!」
【チェンジ】をしようとしてももはや意味はない。入れ替えるスピリットがいないからだ。無駄に意味のない効果を使用して破棄するだけになってしまう。
ー勝負は決した。椎名は畳み掛ける。
「これで決まりだ!エクスブイモン!……闘魂の……エクスレイザーっっ!!」
エクスブイモンは腹部のエックスの字から光を放ち、それを全力で放出する。それはまさに光のごとく速さ。空牙はもうなすすべはなかった。
「……っっ!!……これが【朱雀】を倒す程の実力者……か……!」
ライフ2⇨1⇨0
光に包まれながらもそう感じる空牙。油断はできなかったとはいえ、確実に勝ったとも思っていた。まさか本当にあの場から大逆転してくるなど誰が想像できようか、
これにより勝利したのは椎名。椎名はガッツポーズを掲げて喜ぶ。エクスブイモンもまたそれに呼応するように咆哮を上げていた。
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「いやぁ、まさかあの場から本当に逆転するなんて……こんな凄い奴がこの近辺にいるなんてびっくりだぜ!」
「私も初めて仮面スピリットとバトルしたよ!……楽しかった!!」
バトルも終わり、すっかり意気投合した椎名と空牙。それを他所に相変わらずの澄ました顔で横にいる司。
「椎名は【界放リーグ】には出るのか?」
「【界放リーグ】?なにそれ?」
「っておい!知らないのか!!」
「こいつは底なしに頭悪いぞ、」
「なんだと!司!」
椎名は知らなかった。界放市にいるバトラーなら誰もが憧れる【界放リーグ】を、
空牙は椎名にゆっくりと説明した。【界放リーグ】がどのようなものなのかを、
年に一度界放市にある6つの学園。ジークフリード校、デスペラード校、キングタウロス校、オーディン校、ミカファール校、タイタス校の選ばれた生徒達が、界放市の学生No.1を決めるバトルの祭典。噂ではそれぞれの学園の理事長達がそれによる賭け事をしたいだけと言う話もあるが、
それでもこの界放市に住む生徒達にとっては青春を謳歌するにはもってこいのイベントであって、
「そ、そんな楽しいイベントがあったのかぁ!……くぅ!これだからバトスピ はやめられないよ!……よし!絶対に予選で勝ち残って代表に選ばれるぞ!!」
「おぉ!やる気になったか!俺も必ず本戦に残るから、その時はまたいい勝負をしよう!椎名!……司も!!………では俺はこれで失礼する!今日俺はバトルで負けてしまったから、逆立ちをしながら帰宅するぞぉぉぉぉぉお!!自分へのペナルティだ!……………うおぉぉぉぉぉぉ!!!」
そう言って、誓いを立てながら、自分へのペナルティと称して空牙は逆立ちをしつつ、猛烈に叫びながら歩き出す。というか、走り出す。司はそれを見て「相変わらずの馬鹿だな」と一蹴する。椎名はなにも気にせず彼に手を振った。
岸田 空牙。最初から最後まで熱い男。いや、暑苦し過ぎる男だ。彼もまたタイタス校の代表として本戦に勝ち残ってくることだろう。
「ところでさ、司は出るの?……代表予選」
「……愚問だな、めざし、出るに決まってるだろう…………そして、お前を倒すのは……………俺だ」
椎名の質問に対し、司はキザなセリフだけを残し、1人帰路に着く。椎名はそれに対しても元気よく手を振った。今からでもワクワクとドキドキが止まらない。椎名は他の学園の生徒とバトルできるのが楽しみすぎて仕方がなかった。そして心に誓う、必ず優勝すると、
予選が始まるのは後1ヶ月程。期末試験が終わった後に行われる。
******
ここは界放市のとある空港。かの有名な成田空港や、羽田空港と同等の大きさを誇っている。そんななかで、一機の航空機から降りてくる初老の男性がいた。
「いやぁ、楽しみじゃなぁ、待ってろよぉ〜…………………………椎名!」
【界放リーグ】。その学園別代表予選が始まる前に、また一波乱ありそうな感じを予感させる。
〈本日のハイライトカード!!〉
「はい!椎名です!今回はこいつ!【エクスブイモン】!!」
「エクスブイモンは青の成熟期スピリット!…召喚時にデッキからカードを2枚ドローして2枚捨てる効果があるよ!……さらに、【進化】で召喚されてたら捨てる枚数を1枚に減らしちゃうよ!」
最後までお読みくださり、ありがとうございました!
今回初めて仮面ライダーを登場させてみましたが、私自身、仮面ライダーはWくらいしか見たことないので、正直クウガがどんな感じで変身するかわからなかったです。なので少し派手な演出で描写させていただきました。
ライダーファンの皆様。私の勝手な想像でクウガを描写して申し訳ございません。クウガはバトスピコラボのライダーの中では最も一般的なライダーだと思ったので出させてもらいました。
仮面ライダーは後から色々登場させる予定ですが、なるべくかっこよく、それでいてカッコいい感じでどれも登場させたらと思っております。