「これが6枚目のロイヤルナイツ、竜帝のエグザモン………」
ロイヤルナイツを賭けた芽座椎名と三聖騎シスターズの1人、ルージュによるバトルスピリッツ。
中盤にエースたるスピリット、デュークモンを呼び出した椎名に対して、ルージュも赤き巨大なる竜帝、エグザモンを繰り出した。この2体のロイヤルナイツが、このバトルをさらに加速させる。
「行くぜ、エグザモンの召喚アタック時効果!!」
「!!」
手のひらを天に掲げ、ルージュはエグザモンの強大な効果の発揮を宣言する。
「1ターンに一度、シンボル合計3つまで相手スピリット、ネクサスを好きなだけ焼ける!!」
「なに……!!」
「当然、アタシ様はアンタの場にあるデュークモンとディーアークを選択。焼き払い吹き飛ばせ………ドラゴニックインパクトッッ!!」
天空へと急上昇するエグザモン、そのままデュークモンへと狙いを定めて急降下。まるで隕石の落下を思わせるようなその突進は、衝突して仕舞えば間違いなくデュークモンは木っ端微塵に粉砕されてしまう事だろう。
ただし、衝突して仕舞えばの話ではあるが………
「デュークモンが相手の効果の対象になったこの瞬間、私は手札から赤のブレイヴカード、グラニの効果を発揮!!」
「!!」
「このカードを召喚する事で、デュークモンはこのターンの間相手の効果で破壊されない………来い、グラニ!!」
ー【グラニ】LV1(1)BP6000
エグザモンの航路を遮断するかのように出現したのは、赤きブレイヴ、グラニ。その力により、デュークモンを囲うように赤いバリアを展開。
椎名のバトルスピリッツの歴史において、幾度となくデュークモンはこの力によって守られ、逆転の道を作り上げて来た。
だが…………
「そう来るのは想定済みなんだよ!!……エグザモンのこの効果は、相手の効果で防げない!!」
「ッ……なんだって!?」
「よって、グラニのバリアを突き破り、エグザモンはデュークモンを焼き吹き飛ばす!!」
衝突するエグザモンとグラニのバリア。しかしそれはエグザモンの咆哮によって呆気なく掻き消されてしまい、エグザモンのドラゴニックインパクトはデュークモンへと直撃。
デュークモンは激しい断末魔を上げながら爆散。その衝撃の余波は椎名の腰にあるディーアークも粉砕して行く。
「くっ……デュークモン!!」
「そしてこれが本命のアタック!!」
「ッ……ライフで受ける!!………ぐうっ!」
〈ライフ4➡︎3〉芽座椎名
その強力無比な効果によりデュークモンを葬り去ったエグザモン。今度はその剛腕に備え付けられた巨大な槍を使い、椎名のライフバリアを1つ突き破った。
「ターンエンド!!……どうだこれがアタシ様が長年追い求めて来たロイヤルナイツ、エグザモンの力だ!!……そんじょそこらのロイヤルナイツとは比べようがないんだよ!!」
手札:5
場:【エグザモン】LV2(3)BP25000
バースト:【無】
結果的に椎名の場にはグラニだけが残る。ルージュはデュークモンを倒した事により、自身が今かなり優位性を保っている事を自覚し、そのターンをエンドとした。
次は椎名のターンだ。挽回すべく、ターンシークエンスを進めて行く。
[ターン08]芽座椎名
「メインステップ………ブイモンを再召喚」
ー【ブイモン】LV1(1)BP2000
小型の青い竜、ブイモンが再び椎名の場に姿を見せる。
「召喚時効果、デッキから2枚オープンし、その中にある対象のカードを1枚手札に加えられる………」
だが、今回の対象カードは0枚。手札は増えずにトラッシュだけが肥える。しかし、ブイモンの召喚時効果の真骨頂はここからだ。
「そしてその後、手札から緑の成熟期スピリットを2コストで召喚する…………来い、スティングモン!!」
ー【スティングモン】LV1(1)BP5000
「召喚アタック時効果でボイドからコア1つを自身に追加」
グラニ、ブイモンに続いて現れたのはスマートな昆虫戦士スティングモン。その効果でコアが1つ追加される。
そして椎名はまだまだこれからだと言わんばかりに、手札からさらに1枚のカードを引き抜き…………
「手札から【アーマー進化】を発揮!!……対象はブイモン!!」
「!!」
「デュークモンでダメなら、コイツで勝負だ………ロイヤルナイツ、黄金の守護竜……マグナモンッッ!!」
ー【マグナモン】LV2(2)BP8000
黄金の輝きを解き放ち、ブイモンがアーマー進化。黄金の鎧をその身に纏う守護竜、マグナモンの登場だ。
「2体目のロイヤルナイツ……今度はマグナモンか」
「召喚時効果、相手の場の最もコストの低いスピリット1体を破壊する」
「!!」
「今のアンタのスピリットはエグザモンのみ………よってそれを破壊する!!……黄金の波動……エクストリーム・ジハード!!」
マグナモンが固く両手に力を込めると展開される黄金の波動。それはエグザモンを呑み込まんと、徐々に徐々にと迫って行くが…………
「!?!」
破壊できると思った直後、エグザモンは咆哮1つでマグナモンの放った黄金の波動を打ち破ってしまう。
「フ……残念だったな。エグザモンは効果で破壊されねぇ、マグナモンの効果は無効だぜ」
「くっ……そんな効果まで……だけどまだ私のターンは死んでない。手札からブイモンを再召喚!!」
ー【ブイモン】LV1(1)BP2000
三度現れるブイモン。その召喚時効果も発揮されるが、今回も不発に終わった。
エグザモンを倒す事もできず、一見椎名の不利に見えて来るこの状況だが…………
「エグザモンが如何に強力なロイヤルナイツでも、疲労状態ならバトルに参加はできない」
「…………」
「行くぞみんな、アタックステップだ!!」
ルージュの場には疲労状態のエグザモン1体しか存在しないのに対し、椎名の場には合計4体のスピリット。ここを勝機とみた椎名は果敢にアタックを行っていく…………
「スティングモンでアタック!!……その効果でコアを増やし、LV2にアップ!!」
スティングモンが地を駆け抜ける。その召喚アタック時効果でコアが増え、LVアップ、BPは8000となる。
「その攻撃はライフで受けるぜ」
〈ライフ3➡︎2〉ルージュ
スティングモンの拳がルージュのライフバリアへと刺さり、それを1つ砕く。残りライフは2となったため、残ったグラニ、ブイモン、マグナモンのアタックをいずれか2つ倒して仕舞えば彼女の敗北が確定してしまうが…………
それをそう易々とさせる訳もなく…………
「アタシ様のライフが減った事により、手札から白マジック、絶甲氷盾の効果を発揮!!」
「!!」
「このカードは自分のライフが減った時に手札からノーコストで効果を発揮できる優れ物!!……その効果で英雄様、アンタのアタックステップはこれで終わりだ!!」
椎名達の前に立ち塞がる氷壁。エグザモンは愚か、広大な洞窟の最奥部全体を取り囲むこの氷壁があっては、椎名のそのスピリット達はこれ以上のアタックができなくて…………
「………ターンエンドだ」
手札:5
場:【ブイモン】LV1
【スティングモン】LV2
【マグナモン】LV2
【グラニ】LV1
バースト:【無】
椎名の宣言と共に氷壁は崩れ去る。だが既にターンはルージュに巡った、エグザモンを従えた、彼女の凶悪なターンが幕を開ける。
[ターン09]ルージュ
「メインステップ………アタシ様は2体目のエスパシオンを召喚する」
ー【宙征竜エスパシオン】LV2(2)BP7000
機械の体を持つ強靭なドラゴン、エスパシオン。その2体目がルージュの場へと出現した。
「召喚時効果でブイモンを焼く!!」
エスパシオンの口内から放たれた炎のブレスが言葉通り、ブイモンを焼却。
「アタックステップ開始時。エスパシオンのもう1つの効果、トラッシュからコア5までを機竜スピリット、もしくはネクサスに戻し、手札が4枚以下なら2枚ドローする………トラッシュのコア4つをエスパシオンに追加、そして今のアタシ様の手札はきっかり4枚、2枚のカードを引かせてもらうぜ」
「くっ………」
ー【宙征竜エスパシオン】(2➡︎6)LV2➡︎3
ルージュはエスパシオンの効果で、エグザモン召喚の際に失ったディスアドバンテージを取り戻していく。
そしてこの効果終了直後、場にいるエグザモンの眼光が光り輝いた。
「エグザモン、アタックだ!!……その効果でグラニ、スティングモン、マグナモンを焼き吹き飛ばす!!」
「くっ……マグナモンは相手のスピリット効果を受けない」
「バカタレ!!……その効果も貫通だよ、ドラゴニックインパクトッッ!!」
「ぐっうぅ……!!」
デュークモンを倒した時と同じ技を今一度繰り出すエグザモン。隕石の衝突のようなその衝撃波は椎名の場にいるグラニ、スティングモン、マグナモンの3体を一気に蹴散らして見せた。
これで椎名の場のスピリットは殲滅、再び場にカードがない状況に陥ってしまい…………
「オラァ!!……エグザモンのアタックは続いてるぞ!!」
「………ライフで受ける………ぐっ!?!」
〈ライフ3➡︎2〉芽座椎名
今度は口内から炎のブレスを放ち、椎名のライフバリアを1つ焼き払う。
この攻撃により、椎名のライフは残り2。先も言ったようにスピリットを殲滅させられた事から、かなり危機的な戦況と言える…………
「エスパシオンでアタックと言いたいとこだが、今回はやめといてやるぜ…………ターンエンド」
手札:6
場:【エグザモン】LV2
【宙征竜エスパシオン】LV3
バースト:【無】
エスパシオンで攻撃してもまだ椎名のライフを0にする事はできないからか、ルージュはエスパシオンをブロッカーとして残し、そのターンをエンドとした。
次は巡り巡って、椎名のターンとなるが…………
「もう諦めな!!」
「!?」
「このバトル、アンタはアタシ様には勝てない」
そのターンが始まる直前、ルージュが椎名に対して勝ち誇った態度を見せながらそう告げて来た。
「なんでそう思う」
「はぁ?……見りゃわかんだろ。アンタの2体のロイヤルナイツ、デュークモンとマグナモンはこのエグザモンに倒され、場のカードも0………こりゃもうアタシ様が勝ったも同然!!……弱い者イジメは嫌なんでなぁ、さっさとサレンダーしてそのカードだけ寄越しやがれよ」
誰が見ても一目瞭然の戦力差、何よりエグザモンの体格の大きさがよりそれを流暢に表している。
彼女の言うように、確かにデュークモンとマグナモンは効果の相性もあり、エグザモンに破れ去った。ロイヤルナイツのカードを持つ者同士のバトルにおいて、ロイヤルナイツを制する事はそれだけで勝利を意味していると言っても過言ではない。
だが、それはあくまで普遍的な考え方での話。世界を二度も救った英雄である芽座椎名にその考え方は決して通用しない。
「フ………甘いな」
「なに!?」
「バトルはロイヤルナイツだけで戦うモノじゃない。自分が選んだ、40枚以上のカード達で戦うモノだ…………例えデュークモンやマグナモンが倒れても、残った38枚で、私は必ず勝機を掴み取る……!!」
「………ザレゴトを」
そこまで強く言い切ると、椎名は自分のデッキに手を掛け、ドローの構えを取る。
「それに、まだ私のロイヤルナイツも、完全に倒れた訳じゃない」
「!?!」
「行くぞ、私のターン!!」
迎えた椎名のターン、コアが増え、彼女はカードをドローして行く…………
[ターン10]芽座椎名
「メインステップ!!……ギルモンを召喚」
ー【ギルモン】LV3(4)BP6000
このターン、場のカードが0枚となった椎名がはじめて投入したカードは、真紅の魔竜、成長期の姿であるギルモン。その召喚の余韻に浸らず、椎名は手札のカードをさらに使用していく。
「マジックカード、ブルーカードを発揮!!」
「!!」
「このカードは、デッキからカードを4枚オープンし、その中からギルモンと同じ、赤一色のデジタルスピリットを進化召喚する事ができる………行くぞ、カードオープン!!」
デジタルスピリット専用のマジック『ブルーカード』…………
そのカードの効果で椎名のデッキの上から4枚がオープンされる。『ワームモン』『パイルドラモン』『フレイドラモン』と言ったカード達が次々とオープンされ、最後の4枚目にギルモンと同じ赤一色のカード『デュークモン クリムゾンモード』のカードが捲れた…………
そのカードを視認するなり、椎名の口角は上がる。
「よし、私はギルモンをデッキの下に戻す事で、このカードを召喚する……!!」
「チィッ………引きやがったか」
「燃え上がれ聖騎士!!………真なる深い赤をその身に纏い、邪悪なる者皆、照らし破れ!!………デュークモン クリムゾンモード、LV3で召喚ッッ!!」
ー【デュークモン クリムゾンモード】LV3(4)BP21000
ギルモンが出現したブルーカードをくぐり抜けると、グラウモン、メガログラウモン、デュークモンを飛び越え、その最終進化形態『デュークモン クリムゾンモード』へと進化を遂げる。
文字通り真なる深い赤の鎧をその身に纏い、10枚の白い翼を羽ばたかせ、それは椎名の場へと顕現した。
「こ、これがデュクモン クリムゾンモード………ロイヤルナイツのデュークモンがさらに進化を超えた姿…………」
「あぁ、このスピリットはアタックしたバトルの終了時、相手のトラッシュにあるスピリットカード3枚につき1つ、相手ライフを破壊する」
「!!」
「気づいたか?……アンタのトラッシュのスピリットカードは、ドラゴンズミラージュの効果で散々捨ててた影響で6枚。つまり、クリムゾンモードは今、バトルの終わりにライフを2つ破壊できる、そしてアンタのライフも残り2つだ………!!」
「…………」
「アタックステップ……翔け上がれ、クリムゾンモード!!」
持ち前の以上なまでの引きの強さで本当に勝機を見出して見せた椎名。クリムゾンモードが天高く舞い上がり、急降下、エスパシオン、エグザモンのいるフィールドへと侵略を始めるが……………
その直後に、ルージュはニヤリと笑みを浮かべ…………
「かかったな………フラッシュマジック、スクランブルブースター!!」
「!?」
「エグザモンを指定。このカードの効果で、このバトルの間、指定されたエグザモンは疲労状態でのブロックが可能となる!!………クリムゾンモードを迎え撃て!!」
疲労状態となっていて身動きをしていなかったエグザモンが、ルージュのマジックカードにより復活。突如としてクリムゾンモードに襲い掛かる。
右手に握られた極太の槍でクリムゾンモードを突き刺そうとするが、クリムゾンモードはそれを紙一重で回避した。
「知ってるぜ、クリムゾンモードの効果は自分がアタック中、最後まで生き残っていないと使えないって事をな!!」
「………」
「進化を超えたとは言え、所詮デュークモンはデュークモン………BP25000もある、このエグザモンの敵じゃねぇのさ!!」
体格差を活かしてクリムゾンモードを防戦一方の状況に追い込むエグザモン。クリムゾンモードはその攻撃を回避するので手がいっぱいだ。
「これで終いだ………焼き吹き飛ばせ、エグザモンッッ!!………ドラゴニックインパクトッッ!!」
エグザモンはクリムゾンモードにトドメを刺さんと、再び上空へと飛翔し、自身を隕石のように突進させる必殺技、ドラゴニックインパクトを発動する。
クリムゾンモードは白きオーラの力で盾を形成し、エグザモンのそれを受け止めようとするが、おそらくは時間の問題。やがて盾は消え、クリムゾンモードは破壊されてしまうだろう…………
芽座椎名の1枚がなければ…………
「フラッシュマジック……シーズグローリー!!」
「!?」
「このカードの効果で、このターンの間、エグザモンのBPをマイナス7000する!!」
「なんだと!?」
ー【エグザモン】BP25000➡︎18000
突如、もう一歩の所でクリムゾンモードを粉砕できると言う直前で、エグザモンに稲妻迸る神の槍が突き刺さる。余りのダメージにエグザモンは悲鳴を上げながら地面へと落下。
「これで、エグザモンのBPはクリムゾンモードを下回った」
「ッ………!?」
「いけ、クリムゾンモードッッ!!……無敵剣、インビンシブルソードッッ!!」
その隙を決して逃しはしない。クリムゾンモードは白きオーラの力で盾を剣に変え、エグザモンに向かって十字斬り…………
今までデュークモンやマグナモンなどのスピリット達を葬ってきたエグザモンだが、流石にこれは応えたか、激しい断末魔を上げながら無惨にも散って行った……………
「ア、アタシ様のエグザモンが………」
「そして、クリムゾンモードのアタック時効果……バトル終了時に、アンタのライフにダメージを与える」
「!?!」
「トドメだ………神槍の一撃………クォ・ヴァディスッ!!」
エグザモンを倒したクリムゾンモード。今度は槍を作り出し、それを天高くへと投擲する。そしてそれはやがて赤い光へとなって、ルージュのライフバリアへと滝のように降り注ぐ…………
「う、うァァァァァァァァ!?!!」
〈ライフ2➡︎0〉ルージュ
もはや何も抵抗できず、ルージュの残った2つのライフバリアは粉々になり砕け散って行く。
これにより、勝者は芽座椎名だ。ロイヤルナイツのエグザモンにやや翻弄されながらも、見事に大逆転勝利を決めて見せた…………
「私の勝ちだな………でも、良いバトルだったよ」
バトルを締めるように椎名がルージュにそう告げると、彼女のカードの1枚、エグザモンが再び赤く光り輝き椎名の元へと飛び立った。
「!!」
「ア、アタシ様のエグザモンが……!?」
ロイヤルナイツは時代によって人を選ぶ。これまでも何度かカードバトラーの元を離れ、別のカードバトラーの元へと去って行くロイヤルナイツのカードが確認されている。
だから今回もきっとそう言う事なのだろう…………
「は、葉月様のために死に物狂いで探した、アタシ様の、アタシ様だけのロイヤルナイツが………!!」
「………」
余裕がなくなり続けるルージュ。椎名は何を思っているのか、手にしたその『エグザモン』のカードを見つめる…………
そしてその時……………
「ロイヤルナイツの中でも最も破壊力があると言われているエグザモンを倒すなんて、流石は芽座椎名…………世界を二度も救った英雄なだけはあるわね」
「!!………誰だ」
一瞬気を取られた隙に、ルージュの側に2人の女性がいた。1人はメガネを掛けた水色の長い髪の少女、もう1人は肩まで伸びた金髪の少女、おそらくこの金髪の方が椎名に声を掛けたものと思われる。
「私の名前はティア。ルージュと同じ三聖騎シスターズの1人です」
「私はスイート、スイート・サンダーボルト。三聖騎シスターズのリーダー」
メガネで水色の長い髪の少女の名はティア。金髪のリーダー格の少女の名はスイート。いずれにせよルージュを含めて皆個性的なメンバーだ。
「ほら、帰りますよルージュ………全く、もっと作戦を練ってから挑むってスイートに言われてたじゃないですか」
ティアがそう言いながら、片膝を突くルージュに肩を貸すが…………
「ダメだ、帰れない。アタシ様のエグザモンを奪われたんだ………このまま引き下がれるわけねぇだろ」
「えぇ、何言ってんですか。後、ロイヤルナイツはルージュのじゃなくて葉月様のでしょ?」
「細けぇ事はいんだよ!!……おい英雄様ぁ、もう一度バトルしやがれ!!」
ティアに肩を借りてやっと立てる程に疲弊していると言うのに、全く闘志を失わないルージュ。それどころかさっきよりも燃え上がっているようにさえ思えてくる。
そんな彼女に対して「聞き分けのない子だな」とスイート。対して椎名は手に持つエグザモンのカードを…………
「ッ………エグザモンのカード!?」
「ほら、返すよ……大事なんだろ」
「な、なんで」
そのまま投げて返した。カードは地面に突き刺さり、ティアが拾う。それを受け取ったルージュは安心して気が抜けてしまったのか、そのまま気を失ってしまう。
「世界にただ1枚ずつしかない貴重なロイヤルナイツのカードを返すなんて、貴女正気ですか!?」
ティアが椎名に聞いた。
「フ……そう気にすんなよ、ただの気まぐれだから」
「!!」
お茶を濁したが、実際は椎名の優しによるものだ。彼女的には、人のカードを奪った感じがして、少しやらせない所もあったのだろう。
そしてそれを聞いたティアは…………
か、カッケェ………!!
これが本物の芽座椎名、くぅ〜〜〜……マジカッケェ……!!
後喋っちゃった、喋っちゃった!!
内心ですこぶる感動していた。実は彼女、椎名と敵対する側にいながら、彼女のファンと言う矛盾を抱えた存在でもあった。実際は初対面で緊張しててしょうがないのである。
「………今日の所はこの辺にしておきましょう。いずれ貴女と、一木花火の持つロイヤルナイツは我らが葉月様の手に収めて見せます」
スイートがそう言うと、Bパッドの画面をタップして渦状のワームホールを形成。三聖騎シスターズ達は退散しようと、そこへ足を踏み込んで行く………
「ッ………待て、葉月の居場所は………」
「そんなの、教えるわけないでしょう。ルージュには後でキツイお仕置きが必要みたいね………!!」
「ヒェェェ………」
どれ程キツイお仕置きが待っているのかは知らないが、別に受けるわけでもないティアが震え上がっているのを見るに、相当凄まじいお仕置きなのだろう…………
「さらばです、芽座椎名………精々、足掻いて見せなさい」
「………」
三聖騎シスターズ達はスイートのその最後の言葉を残し退散。椎名は彼女らを深追いするそぶりは見せず、結局そのまま黙って3人を見送った。
ヨーロッパの辺境にある洞窟の最奥部にて1人になった。今回の件で分かった事は、葉月が遂に本腰を入れて全てのロイヤルナイツを回収しようとしているという事…………
「………ロイヤルナイツ」
椎名は自分のデッキを取り出し、その中のロイヤルナイツカード、デュークモンとマグナモンを見つめる。
「なんで葉月はコイツらを全部集めようとしてるんだ………バトルで強くなる方法なんて、他にいくらでもあるのに………」
昔からそれが気掛かりであった。葉月が強さを欲しているのは幼少期から分かっていたが、その根源がロイヤルナイツだと知ってからは何故そこまで執着する必要があるのか疑問視していた。
確かにロイヤルナイツは元々芽座一族のカード。葉月がそれを全て集めたいと言ってもおかしい話ではないのだが、椎名はどこか葉月のロイヤルナイツ集めに違和感を感じていて…………
「ロイヤルナイツが詳しいアイツに聞いてみるか………」
直後、椎名はBパッドを取り出し、ある人物と連絡を取った。
次回、EP3「神速のアルフォース」
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〜〜オリカ紹介〜〜
【エグザモン】
コスト12
色:赤
軽減シンボル:0
系統:究極体、戦騎、龍帝
LV1(1)BP14000
LV2(3)BP25000
シンボル:赤
このスピリットカードは効果で召喚できない。
このスピリットカードを召喚する時、自分のコスト4以上で赤1色のスピリット/ネクサスを3つまで破壊する事で、破壊した数1つにつき、このカードのコストを4減らす。
LV1、LV2『このスピリットの召喚/アタック時』
1ターンに一度、シンボル合計3つまで相手スピリット/ネクサス/創界神ネクサスを好きなだけ破壊できる。この効果は相手の効果では防げない。
LV1、LV2
このスピリットは効果で破壊されない。
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