「う、うわぁァぁぁァぁぁァアあ!!!」
吹き上がる真っ赤な血飛沫………
実体化したベルゼブモンのショットガンの弾丸によって右肩を射抜かれ、激痛と恐怖心にもがき出す椎名。
その様を見ていられないのか、銃魔は冷静沈着な表情をしながらも静かにその瞳を閉じ、出来るだけその椎名を視認しまいとしていた。
「………鬼化できない貴様など、ただの邪魔者でしかない………なら、俺がここで殺すまでだ」
言葉は冷酷で残酷な………
……しかし、心の底ではそれを望んではおらず……
ただ【命の恩人であるDr.A】のためだけに、彼は、銃魔はそれを受け入れ、どんな酷な仕事をも熟す。
銃魔とは、そういう人間なのだ。
「ぐっ!!……ぐうっ!!」
痛みに僅かながらに慣れ始めてきたのか、椎名は貫通した右肩を左手で抑えながらもBパッドに向かう。呼吸は荒く、満身創痍で今にも倒れそうな状態だ。
「無駄だ。今の攻撃で貴様の右肩の骨は粉砕。それと同時に右腕が動かなくなったはずだ………もはやドローもできまい」
「…………」
銃魔の言う通り、椎名の右腕はピクリとも動かず、ドローなどできやしない。このままでは間違いなく椎名は銃魔に殺される。
「……貴様の負けだ、【エニーズ】……この世界で同じ時間を分かち合った友と共にこの世を去るがいい!!」
「………私が…………負ける………!?」
椎名は激痛に耐えながらも、咄嗟に考えた。
いや、考えた、と言うよりかは勝手に頭に入ってきた。と例えた方が適切であろう。
自分がここで負けたら………
……みんな消える……
真夏も司も雅治も夜宵ちゃんもじっちゃんも………流異君も……みんなみんな…この世から姿を消してしまう。この銃魔とDr.Aによって………
………それだけは絶対に許されていいものではない……
「………ッ!?」
椎名はまた何かを感じ取った。
何かが体の中で疼き、張り裂け、また何かが解き放たれ、それが体中に巡る感じ………
咄嗟に思い出した。これが前にも一度会ったこと……その事をすっかり忘れてしまっていた事……
「グッ……ッガァァアァァァァアァァッ!!!!」
「……ッ!!…来たか………!!」
椎名のツノのようなアホ毛が本物の外骨格、ツノとなり、牙が伸び、目の色が真紅に変わる。その表情はまるで本能剥き出しの野生の獣。
それが今にも銃魔に飛びつかんと威嚇するように雄叫びを上げた。そして、それだけではなく、何故か風穴の開けられた右肩もみるみるうちに塞がれていく。その超回復とも呼べる現象も、また鬼の力と言えるか………
そのようすを見て、銃魔はまるで心待ちにしていたかのような声を上げる。そうだ。自分の見たかったものはコレ。この姿。この【鬼化の力】を真に扱えるようになったその時……自分たちの計画は最終段階へと移行するからだ。
「……オ、オ前ガ……ッ!!」
「っ!?」
「………オ前タチガ……ミンナヲコ、殺スナラ…ッ!!……ミ、見過ゴス、訳ニハ……イ、イカナイ……ッ!!」
「……ほお、2度目の鬼化は理性を僅かながらに保つか……やはり貴様は俺よりこれの才能がある……!!………流石はDr.Aが造った人造人間だっ!!」
具利度王国で初めてこの姿になった時は、あまりの破壊衝動に理性が完全に吹き飛んでいた椎名。
しかし、これも慣れ始めているのか、このスピリットアイランドでの2度目の【鬼化】は若干ではあるものの、理性を保ち、ギコチナイが言葉も喋る。
具利度王国の時の鬼化が【暴走状態】というのであれば、この状態は言わば【半暴走状態】……これは椎名が鬼化の力を自覚し、使いこなしてきている証拠であって………
「……ふふ、ふはははっ!!いいだろう!!その力!!存分に俺へとぶつけてみろっ!!ターンエンドッ!!」
【ベルゼブモン ブラストモード】LV3(7)BP20000(疲労)
【旅団の摩天楼】LV1
【旅団の摩天楼】LV1
バースト【無】
出来ることを全て終え、そのターンをエンドとした銃魔。次は鬼化した椎名。
[ターン08]椎名〈鬼〉
「スタートステップ……コアステップ……ドローステップッ!!」
リザーブ14⇨15
椎名がドローステップを宣言した直後、デッキが真紅の色の光に染まり出す。その禍々しいとも取れる輝き方はまるでこの世の恐怖と言う感情を全て注ぎ込んだかのよう……
……この光は【オーバーエヴォリューション】……人間という生物の進化にデッキが作用して起こる摩訶不思議な現象。通常の人々ならその生涯でただ一度しか起きないものだが………
……鬼である椎名は違う。
……その溢れんばかりの進化の力を使い、何度も何度も意のままにそれを繰り返すことができる。
「………ドローッ!!!」
手札4⇨5
先ず、椎名は手始めと言わんばかりに………
「リフレッシュステップ……メインステップッ!!マジック、フェイタルドローッ!!カードヲ3枚ドローッ!!」
手札5⇨4⇨7
リザーブ15⇨19⇨16
トラッシュ4⇨0⇨3
ライフが1という危険時の時、カードを3枚ドローできる強力なマジック、フェイタルドロー。椎名はその中の3枚を見つめる。その中には椎名さえも見たことのないカードが確認できる。それはオーバーエヴォリューションで獲得したカードであり、
彼女はそれを今召喚する。
「……地獄ノ底ヨリ……今目覚メヨッ!!……メギドラモンヲLV3デ召喚ッ!!」
手札7⇨6
【グラニ】(疲労⇨回復)
リザーブ16⇨4
トラッシュ3⇨10
「……っ!!」
地響きを上げながら蠢く地底、そこからマグマを上げながら飛び出してくる何か………その竜の名は【メギドラモン】……存在そのものが地獄の魔竜だ。
椎名が【鬼化】した時、それはいつでもオーバーエヴォリューションによって生成され、ただ一つ、目の前の敵を焼き払うのみ………
「サ、サラニッ!!……ブレイヴ!!双牙皇オルト・ロードヲ召喚シ、……メ、メギドラモント合体ッ!!」
手札6⇨5
リザーブ4⇨0
トラッシュ10⇨13
【メギドラモン+双牙皇オルト・ロード】LV3(6)BP20000
意識が朦朧とし始めながらも、椎名は青のブレイヴ、二つの首を持つ獣、オルト・ロードを召喚。メギドラモンと合体させる。
しかし、その様は合体と言うよりかは吸収に近い。メギドラモンは目の前のオルト・ロードを鷲掴みにし、そのデータごと自分の体へとロードした。今までフレイドラモンやデュークモンと言った椎名のエース達の姿を変化させてきたオルト・ロード。その力がメギドラモンにも流れ込む。
だが、オルト・ロードの蒼の力はメギドラモンの真紅の力に圧倒的に劣るのか、その蒼は黒く塗りつぶされ、
身体はよりスマートに、鋭利に尖っていく。目に瞳は無く、もはやただの殺戮兵器………
「アタックステップッ!!メギドラモンデアタックッ!!」
椎名の指示を聞いて、メギドラモンがその眼光を強く放つ。そしてこの瞬間、メギドラモンには発揮できる強力な効果があり………
「アタック時効果ッ!!コノスピリットノBP以下ノスピリット1体を破壊スルッ!!」
「……なにっ!?」
「ブラストモードヲ破壊ッ!!地獄ノ咆哮!!……ヘルハウリングッ!!」
唐突に放ったメギドラモンの咆哮。地をも震撼させるその技は、ベルゼブモン ブラストモードを捕え、その肉体を音のみでバラバラに引き裂いてしまう。
「サラニッ!!オルト・ロードノ効果ッ!!手札3枚ヲ捨テ、メギドラモンヲ回復ッ!!」
手札5⇨2
破棄カード↓
【ギルモン】
【グラウモン】
【スティングモン】
【メギドラモン+双牙皇オルト・ロード】(疲労⇨回復)
椎名の三枚の手札が燃えるように消えていく。だがそれはメギドラモンにさらなる力を与える絶対条件。メギドラモンは今一度回復状態となり、このターン、2度目のアタック権利を得た。
「アタックハ継続中ッ!!」
「……それははライフで受けるっ!!……ぐっ!!ぐおぉっっ!!」
ライフ3⇨1
そのメギドラモンの咆哮はブラストモードに止まらず、銃魔のライフまでもを消し飛ばした。彼にも椎名と同じように多大なるバトルダメージが発生する。
一気に2つのライフが消し飛び、銃魔もいよいよ残り1となった。
「……ハァッ、ハァッ、……モウ一度ダッ!!メギドラモンッ!!」
鬼と化した椎名の命令で、邪悪な漆黒の翼を大きく広げ、地を低空飛行で駆けるメギドラモン。目指すは当然銃魔のライフ。
彼はこれを受けて仕舞えば敗北。しかし、まだ奥の手があったのか、その1枚に手をかける。
……本当に、これが本当の真剣勝負の場であったのなら、銃魔はこのカードを前のターンに使用し、椎名を倒していたのかもしれない。だが、今回は仕事、失敗は許されないが故に、今ここでの使用を宣言する。
「甘いっ!!フラッシュマジックッ!!【式鬼神オブザデッド】!!」
手札2⇨1
リザーブ9⇨8
トラッシュ2⇨3
「……ッ!!」
「この効果でトラッシュにあるベルゼブモンを再召喚ッ!!来いッ!!」
リザーブ8⇨0
トラッシュ3⇨8
【ベルゼブモン】LV2(3)BP11000
地面に絵が描かれる謎の紫の淡い光を放つ紋章。そこから飛び出し、復活してくるのは孤高の魔王。それは何度倒そうと銃魔の場に何回でも蘇る。
「ベルゼブモンの召喚時効果ッ!!貴様のグラニのコアを除去し、消滅ッ!!」
手札1⇨2
「……ッ!!」
【グラニ】(1⇨0)消滅
登場するなり、二丁のショットガンでグラニを狙い撃つベルゼブモン。グラニの翼をもぎ取り、撃墜させた。これで椎名のアタック可能なスピリットは現在進行形で2度目のアタックを行なっているメギドラモンのみ。
「メギドラモンのアタックはベルゼブモンでブロックッ!!迎え撃て我が右腕よぉっ!!」
低空飛行で駆けるメギドラモンを真正面から迎え撃つベルゼブモン。二丁のショットガンを連射するが、メギドラモンには全く通じず、眼前へと迫ってきたメギドラモンはそれをショットガンごと弾き飛ばしてしまう。
BP差は圧倒的、
メギドラモンがほぼ確定で勝利を収める。だが、銃魔の狙いはそこではなく……このターンを生きながらえること、次まで来ると椎名のライフは1。ブロッカーもいないとなれば確実に勝てる。
それが彼の戦術で、勝利の方程式であった。
しかし、鬼と化した椎名には一歩及ばなかったか、椎名は手札へとさらに手をかけ………
「フラッシュマジックッ!!ワイルドライドッ!!」
手札2⇨1
リザーブ1⇨0
【メギドラモン+双牙皇オルト・ロード】(6⇨4)LV3⇨2
「なにっ!?」
「コ、コノ効果デ……メギドラモンノBPヲ3000上ゲ、バトル勝利時ニ回復スル効果ヲ与エルッ!!」
【メギドラモン+双牙皇オルト・ロード】BP16000⇨19000
椎名が反射的に使用したマジック。
トータルBPは下降するものの、これでメギドラモンはバトルにさえ勝つことができればさらに3度目のアタックを行うことができる。しかし、BPが下降したとはいえ、ベルゼブモンとのBP差はあまり縮まってはおらず………
メギドラモンに吹き飛ばされ、ショットガンを失ったベルゼブモンが反撃に転じる。鋭い鉤爪で接近戦に持ち込もうと活気に突進してくる。
しかし、メギドラモンは素早い動きでベルゼブモンの動きをすべて見切るかのように回避し、一瞬の隙を見てベルゼブモンの背後に回り、首根っこを捕え、その身体ごと勢いよく地面に叩きつける。
そして、その倒れたベルゼブモンへと下に首を傾け、口内に獄炎の炎を溜め………
「獄炎の………メギドフレイムッッ!!!」
ベルゼブモンに向け、一気に放出。ベルゼブモンはそれに耐えられるわけがなく、全てを焼き尽くされ、終いには大爆発を起こした。
メギドラモンの爆発による爆煙の中に聳え立つその様は、まるで地獄の化身と言っても過言ではない風貌であって………
「……ハァッ、ハァッ………ワイルドライドノ効果デ……メ、メギドラモンヲ回復………」
【メギドラモン+双牙皇オルト・ロード】(疲労⇨回復)
緑の光をその身に纏い、三度回復状態となるメギドラモン。あと一度のアタックで終わる。椎名が勝利する………
「……メギドラモンデ……ラ、ラストアタックッ!!」
低空飛行で駆けるメギドラモン。狙うは当然銃魔の最後のライフ。
「………ふふ、ふはははは!!!!いいぞエニーズッ!!次はその力をさらにマスターすべく、上階に上がるがいい!!」
敗北を目の前にしているというのに、銃魔はらしくもなくそのテンションを上昇させていた。彼の慕うDr.Aの計画にやはり関係があるのか………
そしてメギドラモンは銃魔の元へたどり着き……
「……ウ、ウオォォォォォォォッ!!!」
椎名の雄叫びと共にそのメギドラモンの鋭い鉤爪は振り下ろされ……
銃魔のライフを紙切れのように引き裂いた………
「…………」
ライフ1⇨1
かに見えた。
メギドラモンの一撃は僅かながらに銃魔のライフからそれ、振り下ろされた鉤爪は代わりに地面を引き裂いており………
「………なんの真似だ?………エニーズ」
その様子に、銃魔は昂ぶっていた感情を咄嗟に抑え、元の冷静で冷徹な表情へと戻っていく。彼にとって、これは理解しがたい事であったがためだ。
この結果は銃魔の抵抗ではなく、椎名の意思。
彼女の意思がメギドラモンに最後の攻撃を決めさせなかった。
そしてその理由はただ1つ。
「……ハァッ、ハァッ……ダ、ダッテ、サッキライフデ受ケテタ時……イ、痛ソウナ顔シ、シテタカラ………」
「……ッ!?」
「……ワ、私ハ……銃魔ヲ殺シニ来タンジャナイ……モ、モウ決着ハ着イタ………」
そう、ただ単にそれが理由。
1度目のメギドラモンのアタックをライフで受けてた時の銃魔の痛そうな表情が目に映っていた椎名は、咄嗟に最後のアタックを逸らしたのだ。
しかし、ただ単にと言っても、一度自分を本気で殺そうとしていた人物をここまであっさりと許せてしまうものなのか………
その後、椎名はデッキを回収すると共にBパッドを畳んで、バトルを強制終了させる。
「……ンジャ、ワ、私ハ……上ニア、上ガルカラ……ツ、次コソハ……タ、楽シイバトルヲ、シ、シヨウヨ………」
バトルが終わってもその鬼化の状態が解かれる事はなく、椎名はその込み上げてくる謎めいた力に苦しみながらも銃魔に笑顔を向けながらも先を急ごうとする。
「いいのか?……上に行けばお前の失われた辛い過去が蘇るかもしれないぞ?」
銃魔は椎名に軽くそう言い放った。別に椎名を止めたくて咎めたわけではない。況してや煽っているわけでもなく………
「銃魔達ガ私ノ……ナ、何ヲ知ッテルノカハ……ワ、ワカラナイケド………私ニトッテ……過去ナンテド、ドウデモイイ……今ガ楽シケレバ別ニ………友達ガ消エル方ガ……ヨ、ヨッポド辛イ………」
椎名はそれに対し、そう言い返した。
そう教育されたこともあって、椎名は全くと言っていいほどに自分の過去には興味がない。故に、自分がDr.Aに造られた人造人間である事を知っても、おそらくは対して驚くことはない。
そんなことより、友達の方がよっぽど心配なのだ。
「……マ、マァ、司ガバ、バトルシテルナラ、シ、心配ナイト思ウケドネーーーー」
「……そうか、お前は知らないのか」
「?」
最初に上のバトルを映像で見たとき、洗脳された流異とバトルしていたのは司だった。余程信頼しているのか、椎名は司に任せとけば安全。
そう確信していた。
しかし、銃魔の言葉で、その考え方が180度回転する。
「今の功流異は………」
「ッ!?」
そして銃魔はそれを口にした。その悲しきも驚愕の真実を……今司と流異が行なっているバトルがどれ程危険なものなのかも………
椎名は鬼化の状態ながらも血の気が頭からなくなりかけるのを感じる。そして血相を変え、満身創痍の身体を奮い立たせながら銃魔を1人残しながら上階へと上がっていく。
知ってしまったからだ。【ある一定の条件を満たして仕舞えば】……【流異は死ぬ】……と。
「【楽しいバトル】………か………」
誰もいない、自分だけが取り残されたアイランドリーグ会場の地下で……
銃魔はただ1人で黄昏るようにそう呟いた。
******
「「ゲートオープン、界放!!」」
一方ここはアイランドリーグ本戦会場。真夏、雅治、夜宵、六月、功宗二、Dr.Aが見守る中、【朱雀】、赤羽司とDr.Aに洗脳された功流異がバトルを始める。
司は洗脳された流異を救出するためにバトルを挑んでいる。いくら今、自分が悩み、もがき、苦しんでいるとはいえ、目の前の子供を放っておくことなどできなかったのだろう。
司は一度その感情を心の奥底へとしまい、流異との緊迫する一騎打ちのバトルに集中する。
先行は流異だ。
[ターン01]流異
「スタートステップ、ドローステップ……メインステップ」
手札4⇨5
流異はターンシークエンスをメインステップまで移行すると、手札の1枚に手をかける。
それは未だかつて誰も見たことがないデジタルスピリット……その世帯も認知されていないほどに稀な存在。それが今、殺風景と化したアイランドリーグ会場に召喚される。
「………僕は【クラモン】を召喚ッ!!」
手札5⇨4
リザーブ4⇨2
トラッシュ0⇨1
流異が呼び出したのは小さなクラゲのようなデジタルスピリット、クラモン。その今すぐにでも空気と共に消え去ってしまいそうな弱々しい印象は拭えないが、どこか心にに不安を与える不思議な存在。
「……っ!?……なんだそいつは?」
「これは【クラモン】……成長期スピリットのさらに下、幼年期スピリット………僕だけのカードだよ………」
「成長期スピリットよりさらに下の存在だと!?」
通常、デジタルスピリットとは
成長期スピリット
↓
成熟期スピリット
↓
完全体スピリット
↓
究極体スピリット
と、例外はあれど一般的にこの手順を追って進化して行く。
が故に、成長期スピリットが一番下の存在であると認知されているのが基本。
しかし、このクラモンはそれより下の存在、幼年期スピリット………これはこれまでのデジタルスピリットの固定概念を崩壊してしまうほどの事実でもあった………
「………ヌフフフフ……始まるよ……ショータイムが……!!」
クラモンが召喚されるのを視認し、Dr.Aは薄く笑いながら軽くそう呟いた。これから知っているのだ。何が起こるのかを……
……これは正に悲しきデスマッチ………
〈本日のハイライトカード!!〉
椎名「本日のハイライトカードは【メギドラモン】!!」
椎名「メギドラモンはメガログラウモンが進化を遂げた暗黒の姿!!強力なアタック時効果とバースト効果で敵を焼き尽くそうっ!!」
******
〈次回予告!!〉
ついに本格的に幕を開ける流異と司のバトル。司は序盤から有利に立ち回ろうとするが、流異の召喚したクラモンの効果に苦戦し………次回、バトルスピリッツ オーバーエヴォリューションズ「絶望の幕開け、魔王竜アーマゲモン!!」……今、バトスピが進化を超えるっ!!
******
最後までお読みくださり、ありがとうございました!!
今回は急遽二分割にしてしまい改めて申し訳ありませんでした!!次回以降このようなことがないよう心がけます!!
そういえば、最近ゴジラの新規が出ましたね〜〜知り合いの人に相談して、私も予約することにしました!!いや〜楽しみだ。
※作中でも発言がありますが、椎名は【エニー・アゼム】をモチーフにDr.Aに造られた人造人間で、エニー・アゼムが当時滅ぼした【鬼】のDNAを保有している存在です。エニー・アゼムも鬼も【オーバーエヴォリューションを繰り返す力を持っていました】一般的に人造人間と言うと、ロボットのイメージが強いですが、椎名自体は血と肉で構成された人間です。解釈は飽くまでも【人造人間(人に造られた人)】でお願いします。