バトルスピリッツ オーバーエヴォリューションズ   作:バナナ 

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第86話「漆黒の聖騎士と孤高の魔王」

 

 

 

 

 

 

銃魔。その名の由来は彼のオーバーエヴォリューションによって生まれたカード、銃を手に持つ魔人のデジタルスピリット、ベルゼブモンからDr.Aが取ったという。

 

特に気に入っているわけでもそうじゃないわけでもない。

 

ただ、銃魔はあの日、【自分の妹のような存在】が生まれるその日に起きた大火事で、顔に大きな火傷を負いながらも、身を呈して自分を護ってくれたDr.Aのために生き、必ず彼の悲願の野望を完遂させると誓ったのだ。

 

 

******

 

 

 

ここはDr.A達の本拠地。そこは地下だというにもかかわらず、界放市の中央スタジアム並みに広い。

 

銃魔はDr.Aに不要。と称された。

 

が、なんとなくであるがその理由はすでに理解していた。彼の性格を知り尽くしている彼だからこそ理解できることだ。

 

 

「一応、聞いておこうかDr.A。如何なる理由で俺を処分すると?」

「ヌフフフ、要らないものは要らないのです。それ以外に理由などは必要ない……まぁそうですね、強いて言うならば、貴方には資格がないと言うべきか」

「…………」

 

 

資格がない。とはどう言うことなのか、銃魔は当然のようにそれを理解しているような顔振を見せる。この3人の中で理解し切ってないのは葉月くらいのものであり……

 

 

「ヌフフフ、さぁ、Bパッドを出しなさい銃魔、私とバトルをし、デ・リーパーの壁の糧となるのです!!」

 

 

Dr.Aは遠回しに銃魔に負けろと言ってくる。

 

彼にそう言われ、懐からBパッドを取り出そうとする銃魔。しかし、このタイミングで、直ぐそばにいた青年が水を差しに来る。

 

 

「ちょっと待ってもらおうか?」

「葉月、なんですか?」

「そのバトル、俺がDr.A、あんたの代わりにやってやるよ……バトルは定期的にやっておかねぇと腕が鈍るからな」

「ほぅ?」

 

 

Dr.Aの目の前に立ち、銃魔と対峙しながら現れたのは芽座葉月。彼はこのバトル、Dr.Aの代わりに自分が受け、銃魔を倒すと言っていた。

 

 

「ヌフフフ、まぁ私としては断る理由はないですね〜〜…いいでしょう、そのバトル、貴方に任せますよ、葉月」

「だとよ……お前の相手は俺だ、銃魔……叩き潰してやるよ」

「………いいだろう」

 

 

2人はこのだだっ広い本拠地でBパッドを勢いよく展開、バトルの準備を一瞬で行い、2人の戦いが幕を開ける。

 

 

「「ゲートオープン、界放!!」」

 

 

バトルが始まった

 

先行は芽座葉月

 

 

[ターン01]葉月

《スタートステップ》

《ドローステップ》手札4⇨5

 

 

「メインステップ!!…俺はグラッジドラゴンをLV2で召喚し、ターンエンド」

手札5⇨4

リザーブ4⇨0

トラッシュ0⇨2

【グラッジドラゴン】LV2(2)BP3000(回復)

 

バースト【無】

 

 

バトルが始まり、葉月が早々に呼び出したスピリットは、黒き竜、その身には常に怨念や恨みを妬みを具現化したようなオーラを纏っている。

 

次は銃魔のターン。彼は葉月のデッキに対しどう動くか………

 

 

[ターン02]銃魔

《スタートステップ》

《コアステップ》リザーブ4⇨5

《ドローステップ》手札4⇨5

 

 

「メインステップ…俺は魂鬼、インプモンを連続で召喚する!!……さらにインプモンの効果でカードをオープン!」

手札5⇨3

リザーブ5⇨1

トラッシュ0⇨2

【魂鬼】LV1(1s)BP1000

【インプモン】LV1(1)BP2000

オープンカード↓

【ベヒーモス】×

【魔界霧竜ミストヴルム】◯

【ベルゼブモン】◯

 

 

相手が誰であろうとやる事は変わらないか、銃魔が自分の場に呼び出したのはいつも通りの紫速攻のパーツとなるスピリット達。

 

インプモンの効果も成功し、その中の対象カードである【ベルゼブモン】を新たに手札へと加え、残りはトラッシュへと破棄した。

 

 

「そして、ネクサスカード、旅団の摩天楼を配置!!カードを1枚ドロー」

手札3⇨4

リザーブ1⇨0

トラッシュ2⇨3

【旅団の摩天楼】LV1

 

 

続けて銃魔は自身の背後に巨大で不気味な摩天楼を配置。それはこの異様な雰囲気と場所もあり、より異質な存在感を示す。

 

 

「アタックステップ!!行け!!魂鬼!!インプモン!!」

 

「ライフで受ける……ッ」

ライフ5⇨4⇨3

 

 

魂鬼とインプモンは葉月のライフめがけ駆け出し、2体とも渾身の体当たりでそれを一気に2つ破壊した。

 

葉月はこの時、場にいたグラッジドラゴンでブロックし、カードをドローしつつ銃魔のスピリットをどれか1体返り討ちにできたが、銃魔の手札には紫のコスト3以下のスピリットが破壊された時に少ないコストで召喚できるベルゼブモンが存在することが判明しているため、結果としてその身を捧げた。

 

 

「……ターンエンドだ」

【魂鬼】LV1(1s)BP1000(疲労)

【インプモン】LV1(1)BP2000(疲労)

 

【旅団の摩天楼】LV1

 

バースト【無】

 

 

銃魔はそのターンを終える。速攻のデッキとしては十分なターンであった事だろう。

 

次は葉月のターン。増えたコアを活かし、反撃に転ずる。

 

 

[ターン03]葉月

《スタートステップ》

《コアステップ》リザーブ2⇨3

《ドローステップ》手札4⇨5

《リフレッシュステップ》

リザーブ3⇨5

 

 

「メインステップ!……行くぞ銃魔……俺は白の成長期スピリット、ハックモンをLV2で召喚!!」

手札5⇨4

リザーブ5⇨1

トラッシュ0⇨2

【ハックモン】LV2(2)BP4000

 

 

葉月が召喚したのは、自身のデッキのエンジン的な役割を担う白の成長期スピリット、ハックモン。その靡かせる赤いマントは他の成長期スピリットと比べても異端さが目につく。

 

 

「おぉ!…出たかハックモン……」

 

「何笑ってやがる……気持ち悪りぃな……召喚時効果!!カードを5枚オープンし、その中の対象カードを加える!!」

オープンカード↓

【黒皇機獣ダークネス・グリフォン】×

【ソードール】×

【ジエスモン】◯

【アルファモン】◯

【デスマサカー】×

 

 

効果は成功、葉月は効果により、ジエスモンのカードプラス究極体スピリット、アルファモンを手札へと加えて、残りをデッキの下に戻した。

 

 

「ジエスモンにアルファモン。世界に1枚しかないロイヤルナイツのカードを2種類とも加えたか……面白い」

 

「面白くねぇわ!!俺は手札に加えたジエスモンの煌臨を発揮!!対象はハックモン!!…この時、ハックモンの効果で自身にコアが3つ追加される!!」

手札4⇨6

リザーブ1s⇨0

トラッシュ2⇨3s

【ハックモン】(2⇨5)

 

 

なぜか自分とのバトルに楽しさを覚えてくるような銃魔の態度に葉月は気味悪がりながらも、煌臨を発揮させる。ハックモンは煌臨対象になった事でコアの恵みが与えられる。

 

さらにそのまま白いオーラを身に纏い、姿形を真の聖騎士たる姿へと華麗なる変貌を遂げて行く。

 

 

「究極進化!!白きロイヤルナイツ!!ジエスモン!!」

手札6⇨5

【ジエスモン】LV3(5)BP14000

 

 

やがてその真なる姿になった聖騎士は、白いオーラを弾け飛ばし、中から現れる。その名はジエスモン。伝説のデジタルスピリット、ロイヤルナイツの1体。その手足の代わりになるように聖なる剣が生えており、周りには橙色のオーラが3つ存在する。

 

 

「ジエスモンの煌臨時効果!!相手のスピリット、ネクサスカード3枚を手札に戻す!!…対象は魂鬼、インプモン、旅団の摩天楼!!……くたばりやがれぇぇぇえ!!」

 

「っ!!」

手札4⇨7

 

 

ジエスモンが3つのオーラに指示を出し、銃魔の場を襲撃させる。橙色のオーラ達はそれぞれに突撃し、それらをデータ化、銃魔の手札へと強制的に帰還させた。

 

 

「ハッ!…他愛ねぇなぁ!!…俺はさらにネクサスカード、水銀海に浮かぶ工場島をLV2で配置する!!不足コストはジエスモンとグラッジドラゴンのLVを下げて確保する!!」

手札5⇨4

【グラッジドラゴン】(2⇨1)LV2⇨1

【ジエスモン】(5⇨1)LV3⇨1

トラッシュ3s⇨6s

【水銀海に浮かぶ工場島】LV2(2)

 

 

葉月はさらにロイヤルナイツのLVが下がる事も惜しまず背後に怪しげな雰囲気に包まれた工場島を配置する。だが、その効果はそれほどの価値があるものであって………

 

 

「水銀海に浮かぶ工場島LV2効果、俺の紫、白のスピリットは全て【重装甲:紫/白】を得る……これがどういう事だかわかるよな?」

「…!!」

 

 

水銀海に浮かぶ工場島のLV2効果により、紫と白のスピリットは全て【重装甲:紫/白】を得る。銃魔のデッキは紫一色。これにより、ジエスモンとグラッジドラゴンは銃魔のカードの効果をほとんど受け付けなくなる。

 

銃魔にとってはかなり厄介な存在のネクサスカードであるだろう。

 

 

「最後にバーストを伏せ、アタックステップ!!…ジエスモンでアタック!!」

手札4⇨3

 

 

宙を華麗に舞うジエスモン。目指す先は当然銃魔のライフ。銃魔は場のカードを全てジエスモンによって手札に戻された事によって、身を守るものがなく………

 

 

「ライフだ………ッ」

ライフ5⇨4

 

 

ジエスモンのアタックをライフで受ける。ジエスモンはその鮮やかな剣技で彼のライフ1つをこれでもかと切り刻んだ。

 

 

「続け、グラッジドラゴン!!」

 

 

追撃と言わんばかりにグラッジドラゴンにアタックの指示を送る葉月。グラッジドラゴンがその命令を受け、地を駆ける。

 

だがここで銃魔がここで動き出す。狙いは当然、エーススピリットのベルゼブモンの召喚だ。

 

 

「フラッシュ!!俺は自身の手札を2枚破棄する事で、トラッシュにある魔界霧竜ミストヴルムの効果を発揮!!コストを払わずに召喚する!!」

手札7⇨5

破棄カード↓

【インプモン】

【旅団の摩天楼】

リザーブ3⇨0

【魔界霧竜ミストヴルム】LV2(3)BP2000

 

「なにっ!?」

 

 

銃魔の場に突如として霧がが発生していく。そしてそれをエネルギーにするかのように吸い込見ながら現れる紫のドラゴンがいた。それは魔界霧竜ミストヴルム。文字通り紫の霧のようなスピリットだ。

 

 

「グラッジドラゴンの相手はこのミストヴルムが務めよう!!」

 

 

銃魔に向かって突進してくるグラッジドラゴン。ミストヴルムはそれを妨げるようにダイブし、まとわりつく。そして自身を犠牲にするように爆発を起こし、グラッジドラゴン諸共破壊された。

 

 

「ちぃ!!相打ちか……!!」

「フッ、相打ちなものか、ミストヴルムのコストは2!!」

「2?……ッ!!」

 

 

そう、ミストヴルムのコストは2。当然そのスピリットの破壊には手札にあるこいつが黙ってはいない。銃魔が最も信頼を置くエーススピリットが………

 

 

「手札のベルゼブモンの効果!!紫のコスト3以下のスピリットが破壊された時、1コストを支払い召喚する!!」

リザーブ3⇨2

トラッシュ3⇨4

 

「っ!!」

 

「来い!!孤高の魔王!!今こそ百戦錬磨の力を世に知らしめよ!!ベルゼブモン、LV1で召喚!!」

リザーブ2⇨1

【ベルゼブモン 】LV1(1)BP7000

 

 

どこからともなく、上空から飛来してきたのは紫の究極体スピリット、ベルゼブモン。その姿はまさしく魔王と呼ばれるに相応しい。

 

さらにそれだけではない。銃魔はさらにトラッシュから効果を発揮させる。

 

 

「そして、トラッシュにあるベヒーモスの効果!!ベルゼブモンが召喚された時、トラッシュからノーコスト召喚できる!!…そのまま直接合体!!」

【ベルゼブモン +ベヒーモス】LV1(1)BP13000

 

 

ベルゼブモンは右手から謎の魔力を宿し、それを地面に向けて放つと、その魔力の塊はバイク型マシーンへと変化した。ベルゼブモンはそれに跨る。

 

 

「………ちぃ!………エンドだ」

【ジエスモン】LV1(1)BP7000(疲労)

 

【水銀海に浮かぶ工場島】LV2(2)

 

バースト【有】

 

 

葉月のこのターン、最初こそハックモンとジエスモンのコンボで優勢に立っていたものの、銃魔のコンバットトリックにより、ベルゼブモンを召喚させるばかりか、ベヒーモスでさらに強化された。

 

ジエスモンには【重装甲】が付与されているものの、状況は圧倒的に銃魔が優勢だと言えた。

 

だが問題は………

 

 

(あのバースト………)

 

 

銃魔が警戒していたのは葉月が伏せたバーストカード。あれは間違いないと言っていいほどにアルファモンだ。銃魔とてその脅威的な強さを理解している。

 

しかし、それさえをも含めて葉月に勝利する方法が、既に銃魔の手札には揃っており………

 

 

[ターン04]銃魔

《スタートステップ》

《コアステップ》リザーブ1⇨2

《ドローステップ》手札5⇨6

《リフレッシュステップ》

リザーブ2⇨6

トラッシュ4⇨0

 

 

「メインステップッ!!魂鬼を召喚し、ベルゼブモンのLVを2にアップ!!」

手札6⇨5

リザーブ6⇨3

【魂鬼】LV1(1s)BP1000

【ベルゼブモン+ベヒーモス】(1⇨3)LV1⇨2

 

 

銃魔は前のターンでジエスモンによって手札に戻されていた魂鬼を召喚するとともに、ベルゼブモンのLVをアップさせた。これで準備は万端か、銃魔は目の色を変え、強く意気込むようにアタックステップへと移行する。

 

 

「アタックステップッ!!ベルゼブモンでアタック!!……さらにフラッシュ!!ベルゼブモン ブラストモードの【チェンジ】の効果を発揮!!」

「っ!!」

 

「この効果により、貴様と俺のリザーブからコストを支払いベルゼブモンと回復状態で入れ替える!!」

リザーブ3⇨1

トラッシュ0⇨2

 

「…ちぃ!!」

リザーブ1⇨0

トラッシュ6s⇨7s

 

 

ベルゼブモン ブラストモードのコストの支払い。これは自分のアタックステップに限って相手のリザーブからでも支払うことが可能である。

 

葉月のリザーブが謎の魔力でトラッシュへと移動してしまう。

 

 

「来いっ!!ベルゼブモン ブラストモード!!」

手札5⇨4

破棄カード↓

【シキツル】

【ベルゼブモン ブラストモード+ベヒーモス】LV2(3)BP22000

 

 

そして、ベルゼブモンには新たな4枚の漆黒の翼が生え、右手に陽電子砲が装着された。さらに、もともと合体状態にあったベヒーモスはバラバラに分解され、ブラストモードと合体を遂げる。

 

この時、葉月のネクサスカード、水銀海に浮かぶ工場島のLV1、2の効果により、銃魔は手札のカード1枚を破棄した。

 

 

「ベルゼブモン ブラストモードはアタック時、紫のシンボルを1つ追加する……よって、その合計シンボルは3!!」

「っ!!」

 

「お前のバーストは分かっている………終わりだ!!」

「バーストのアルファモンを予想し、事前に葉月のライフを3以下にダウンさせ、ブラストモードとブレイヴとの合体で一撃で仕留める………ヌフフフ、銃魔考えましたね〜〜」

 

 

これが銃魔の作戦だった。

 

こうなる事を予想していた銃魔は、アルファモンが伏せられなかった最初のターンでアタックを仕掛け、葉月のライフを3以下に、そして次のターンでブラストモードのアタックで一撃でバトルを終わらせる。

 

たしかに葉月のバーストはアルファモン。それ以外の何者でもない。

 

だが………

 

だが、

 

 

「終わるわけないだろう?…フラッシュマジック、リアクティブバリア!!不足コストは水銀海に浮かぶ工場島のLVを下げて確保する!!」

手札3⇨2

【水銀海に浮かぶ工場島】(2⇨0)LV2⇨1

トラッシュ7s⇨9s

 

「っ!?」

 

 

葉月が咄嗟に手札から使用したのは白のマジック、リアクティブバリア。だが、この効果はこのアタックの終わりがアタックステップの終わりになるという効果。

 

つまり、ベルゼブモン ブラストモードの一撃を止める力はない。意味がないのだ。

 

 

「そんなものに意味はない!!……やれぇ!!ブラストモード!!……混沌炎…カオスフレアァァア!!」

 

 

ブラストモードは左手で魔法陣を描き、それに向けて右手の陽電子砲の一撃を発射。魔法陣を潜り抜けて放たれるそれはより強靭な一撃となって葉月のライフめがけて飛び行く。

 

だが、相手はあの芽座葉月。無闇に意味のない行動などやるわけがなくて………

 

 

「俺は手札のフェイタルダメージコントロールを使用!!カードは自分のライフが一度に3つ以上減る時にコストを払わずに使用できる!!」

手札2⇨1

 

「なにっ!?」

 

「そのアタックはライフで受ける………ただし、フェイタルダメージコントロールの効果で、減る数は1だ」

ライフ3⇨2

 

 

カオスフレアが葉月のライフに直撃する直前、葉月の前方に、ライフバリアとは別のバリアが出現。ライフバリアと合わせて二重の守りに入る。

 

カオスフレアはそれさえをも砕き、葉月のライフを破壊するが、威力は弱まっていたか、葉月の減ったライフの数は僅か1に終わる。

 

さらに……

 

 

「俺のライフが減ったな……」

「っ!!」

 

「ライフ減少により、バースト発動!!アルファモン!!効果により魂鬼をデッキの下に置き、俺は手札を4枚になるようにドロー!!」

手札1⇨4

 

「……くっ……!!」

 

 

アルファモンの効果が起動する。魂鬼の背後からデジタル空間が広がり、そこから伸びた黒い腕が魂鬼をそこへと引きずりこんで行った。

 

そして、この効果発揮後は召喚だ。

 

 

「黒きロイヤルナイツ!!アルファモン!!LV1で召喚する!!」

リザーブ1⇨0

【アルファモン】LV1(1)BP7000

 

 

上空に出現するデジタルゲート。そこから白きマントを靡かせ、現れるのは黒鎧のロイヤルナイツ、アルファモン。葉月のエーススピリット的存在だ。

 

銃魔のここまで完璧だった作戦を全く意に介さず、葉月はそれを易々と召喚してみせた。これにより、白と黒、それぞれのロイヤルナイツが場に居合わせた。

 

 

「リアクティブバリアの効果でアタックステップを終了させる……」

 

「っ!!」

 

 

全てのアタックの流れが終わったことにより、葉月の発揮させていたリアクティブバリアの効果が適応される。猛吹雪が吹き荒れ、ブラストモードの行く手を阻む。

 

 

「……やるな、ターンエンドだ」

【ベルゼブモン ブラストモード+ベヒーモス】LV2(3)BP22000(回復)

 

バースト【無】

 

 

エンドの宣言をするとともに猛吹雪が止む。結果としてブラストモードをブロッカーとして残してのエンドとなった。

 

次は見事にアルファモンの召喚を成功させた葉月のターン。勝負を決めに行く気なのか、そのオーラが銃魔の方からでもビンビンに伝わってきており………

 

 

[ターン05]葉月

《スタートステップ》

《コアステップ》リザーブ0⇨1

《ドローステップ》手札4⇨5

《リフレッシュステップ》

リザーブ1⇨10

トラッシュ9⇨0

【ジエスモン】(疲労⇨回復)

 

 

「メインステップッ!!アルファモン、ジエスモン、水銀海に浮かぶ工場島、共にLVアップ!!さらに異魔神ブレイヴ、竜機魔神を召喚し、アルファモンに右、ジエスモンに左合体!!」

手札5⇨4

リザーブ10⇨2

トラッシュ0⇨1

【水銀海に浮かぶ工場島】(0⇨2)LV1⇨2

【アルファモン+竜機魔神】LV1⇨2(1⇨3)BP17000

【ジエスモン+竜機魔神】LV1⇨3(1⇨4)BP18000

 

 

アルファモンとジエスモンのLVが上昇するとともに現れたのは、機械型の竜の異魔神ブレイヴ、竜機魔神。そして竜機魔神は両手から光線を放ち、右にアルファモン、左にジエスモンへと繋ぎ合わせて合体状態とする。

 

2体のロイヤルナイツはより強靭なスピリットへと仕上がる。

 

 

「アタックステップ!!アルファモンでアタック!!その効果でブラストモードのコアを2つリザーブへ置き、ジエスモンの効果で手札に戻す!!」

 

「っ!!……ベヒーモスは場に残す」

手札4⇨5

【ベヒーモス】LV1(1)BP6000

 

 

アルファモンが開くデジタルゲートから放たれるタ弾の波動弾と、ジエスモンの刃の飛ぶ斬撃が、ブラストモードをこれでもかと切り裂いていく。

 

堪らずブラストモードは身体をデータ化され銃魔の手札へと帰還する。合体していたベヒーモスは再びバイクの姿となって場へと残った。

 

 

「さらに異魔神ブレイヴ、竜機魔神の右合体時効果!!お前はお前の手札1枚を破棄する!!」

 

「………これにしよう」

手札5⇨4

破棄カード↓

【シキツル】

 

 

銃魔の手札が紫のオーラを纏い宙へ浮かぶ、銃魔はその中から1枚のカードを手に取り、トラッシュへ送ると、それらは彼の元へと戻ってきた。

 

 

「そして、アルファモンは2コア支払い回復する!!」

リザーブ2⇨0

【アルファモン+竜機魔神】(疲労⇨回復)

 

 

ダメ出しと言わんばかりに回復するアルファモン。

 

 

「ブロックしろベヒーモス!!」

 

 

単身でアルファモンへと走り出すバイク型マシーンベヒーモス。だが、アルファモンとのBP差は歴然。

 

 

「究極戦刃王竜剣!!!」

 

 

アルファモンは葉月の叫びに呼応するかのようにデジタルゲートから独特な形をした剣を手に取り、向かってきたベヒーモスを一瞬にしてそれで薙ぎ払った。

 

 

「まだ行くぞ!!アルファモン二度目のアタック!効果によりさらに回復!!さらにお前の手札を破棄!!」

【アルファモン+竜機魔神】(3⇨1)LV2⇨1(疲労⇨回復)

 

「………」

手札4⇨3

破棄カード↓

【インプモン】

 

 

LVが降格するものの、ほぼ同じ動作でアルファモンが回復し、銃魔の手札が破棄された。

 

この時点で銃魔の勝利はないと言えよう。だが、椎名の影響を受けているためか、彼は最後の最後まで諦めず………

 

 

「俺は手札2枚を破棄し、トラッシュにある魔界霧竜ミストヴルムの効果!!LV3で召喚する!!」

手札3⇨1

破棄カード↓

【インプモン】

【ベルゼブモン ブラストモード】

リザーブ5⇨0

【魔界霧竜ミストヴルム】LV3(5)BP3000

 

 

霧が発生し、またそこから紫の霧竜が姿を見せる。

 

 

「アルファモンをブロックしろ!!ミストヴルム!!」

「…ちぃ、しぶてぇ、…目障りなんだよぉぉお!!…王竜剣ッ!!」

 

 

しかし、現れたのも束の間、アルファモンの王竜剣の一撃がそれを容易く切り裂いた。

 

 

「まだだ!!まだ俺は足掻くぞ!!俺はこの破壊により、手札のベルゼブモンの効果を発揮!!1コストを支払い、召喚!!さらにベヒーモスの効果で再びトラッシュから召喚し、合体する!!」

手札1⇨0

リザーブ5⇨0

【ベルゼブモン+ベヒーモス】LV2(4)BP17000

 

 

ミストヴルムの破壊に反応するように、再び上空からベルゼブモンが地上へと降り立つ。さらにベヒーモスまでもが復活を果たし、今一度ベルゼブモンを乗せる。諦めない心が生んだ状況とも言える………

 

………だが、

 

 

「………銃魔、Dr.Aがお前の事を用済みと言った理由がよくわかったぜ………」

「?」

「お前は椎名の奴に当てられ、弱者に成り下がった………バトルを楽しいだのとうつつを抜かす雑魚にな!!…進化した世界に、お前は確かに不要な存在だ!!」

「………」

 

 

葉月もようやく理解した。Dr.Aにとって銃魔がいらない理由。強さを求めていないからだ。強さを求めないものに、世界を変革させることはできない。だからこそだ。

 

もっとも、この芽座葉月は、世界の変革ではなく、ロイヤルナイツの情報を得たいがためにDr.Aについているのだが………

 

 

「ジエスモンでアタック!!効果によりベルゼブモンを手札に戻す!!」

 

「くっ!!……ベヒーモスは場に残す」

手札0⇨1

【ベヒーモス】LV1(5)BP6000

 

 

ジエスモンが再び宙を舞う。そして腕部の剣から飛ぶ斬撃を放ち、ベルゼブモンを切り裂く。ベルゼブモンはまたデータ化され、堪らず手札へと帰還してしまう。

 

ベヒーモスはスピリット状態で場に残るものの、

 

 

「ジエスモンは効果によりブロックされないっ!!」

 

「っ!!…ライフだ………ッ」

ライフ4⇨2

 

 

ジエスモンは自身の効果によりブロックされない。残ったベヒーモスでブロックを行うことができないのだ。そのままその攻撃を受けることになる。

 

ジエスモンの目にまとまらない剣技が銃魔を襲い、そのライフを一気に2つ破壊した。

 

 

「アルファモンでアタック!!竜機魔神の効果でベルゼブモンを破棄し、ジエスモンの効果でベヒーモスを手札に戻す!!」

 

「っ!!」

手札1⇨0⇨1

破棄カード↓

【ベルゼブモン】

 

 

回復しているアルファモンで再度アタックを仕掛ける葉月。竜機魔神が残ったベルゼブモンのカードを破棄させ、ジエスモンの飛ぶ斬撃がベヒーモスを切り刻み、銃魔の手札に戻した。

 

アルファモンは銃魔のライフを破壊すべく、ゆっくりとその場を歩む。

 

 

「お前の手札は1枚……ミストヴルムは使えん…終わりだな」

「あぁ、そうだな………」

 

 

もう勝負は決した。圧倒的な力を見せつけた葉月の勝ちだ。今の界放市のこの空間では、デ・リーパーの影響によって、敗北者は消滅し、街の上空を覆う壁になる。

 

にもかかわらず、銃魔は…………

 

 

「芽座葉月、良いバトルだった……貴様とバトルできた事を俺は誇りに思う…!!……縁があればまたやろう!!」

 

 

笑顔は見せていないものの、満足気な表情、物言いで葉月に対してそのような言葉を述べる銃魔。

 

 

「気色悪りぃっつってんだよぉ!!縁なんてあるわけねぇだろがぁぁ!!…俺の眼前から失せろぉ!!…銃魔ぁぁあ!!」

 

 

銃魔の言葉など全く響かない葉月。そして、アルファモンが銃魔の眼前へと迫り、その王竜剣を天に掲げ………

 

 

「………ライフで受ける」

ライフ2⇨0

 

 

振り下ろした。

 

その銃魔のライフは跡形もなく砕け散った。

 

デ・リーパーの壁の影響により、銃魔は自身のBパッドやデッキごとその体を消滅させていく。だが、その様子は今までのものと若干異なっており、妙に一粒一粒が太く、天には向かわず、その場で線香花火のように全てが消滅した。

 

Dr.Aはその事に違和感を覚える。しかし、少しだけ考えると答えがすぐに見つかり………

 

 

「ん?………あ〜成る程成る程!!」

「あぁん?どういう事だ!!何がおかしい!!」

「いやはや、全くしてやられたよ……流石は銃魔、腐っても私の1番の部下だったね〜〜……まさか自分のデータのバックアップを残してたなんて〜〜ヌッフフ」

 

 

銃魔がどこへと消え去ったのかは、まだ誰もわからない事であった。しかし、今言える確かな事は、

 

銃魔がまだどこかに潜んでいるという事………

 

 

「ちぃ!!往生際が悪い奴だなぁ…俺がもう一度片っ端探して………」

「いや、やめておきなさい」

「はぁ!?なんでだよ!?」

「ヌフフフ、どうせあの子は私を裏切らない……そんな事よりデ・リーパー……聞こえますか?」

 

 

銃魔がまだ生きていると確信しても何故か追い込もうとしないDr.A。しかし、それは銃魔の性格を知り尽くしている彼だからこそできる決断であって………

 

……そして、彼の呼び声の元、どこからともなく、暗がりの陰から椎名によく似た姿をしている少女、デ・リーパーが不気味な笑みを浮かべながら姿を見せる。

 

 

「うっふふ、なんだいDr.A?」

「いやなに、そろそろ反旗が翻る頃だと思うんでね?…少し上で罠でも貼って相手してやってくれ」

「うっふふ、やっと会えるのね、わかったわ……楽しみね〜〜!!」

 

 

【反旗が翻る】……と、口にしたDr.A。まだ誰かが彼に対して反抗してくるとでもいうのか……デ・リーパーはその人物の事を理解しているのか、また不気味な笑みを浮かべて、闇へと姿を消した。

 

 

「反旗が翻る?……誰があんたに刃向かうってんだ」

「ヌフフフ、まだわからないのかい葉月?……君のよく知る人物ですよ?」

「………よく知る………っ!!」

 

 

葉月もようやく理解した。その人物は………

 

 

「椎名か……」

「そう。……で、あと1人は…………君だよね?」

 

 

そう言いながら、Dr.Aは部屋の扉の方を振り向く。まるで誰かが今からやってくるのを予期しているかのように………そしてその予期は的中する。

 

 

“バーーン!!”

 

 

刹那、スタジアム程に広いこの部屋の鉄製のドアが勢いよく開いた。その人物は、Dr.Aの元親友にして、葉月の実の祖父…………

 

……心優しき御老人………

 

 

「……六月ぅぅ!!」

「まさか馬鹿孫と一緒とはな!!もう驚かんぞ…お前が若返ってもなぁ!!暗利ぃい!!」

「………クソジジイ……っ!!」

 

 

芽座六月。彼は若返ったDr.Aを見て、すぐにそれを本人だと認識し、大きな声で叫ぶ。

 

彼はこの大そびれてしまった大きな戦いに終止符を打つことができるのか………

 

 

 

******

 

 

一方ここは界放市の海岸付近。ある一台のボートが凄まじい勢いで海の上を走っていた。その操縦席には椎名が確認できる。心配なのは、そこには椎名しかいないという事であって…………

 

 

「よっし!!見えてきたぞ界放市!!……にしたって不気味な空だなぁ、いったい何があったんだろう……」

 

 

今の界放市の上空にある、デ・リーパーが作り上げた空にある不気味な壁を見て、そう呟く椎名。そこには倒されていった人達のデータがあるなどこの時は知る由もなく………

 

 

「じっちゃんのボートをどこかに止めないとね」

 

 

だが、彼女はここでとても重要な事に気がついてしまう。それは本当に致命傷的な事であり………

 

 

「どこに止めようかな〜〜!!…ブレーキ、ブレーキ………っと…………あれ、ブレーキどこだ?」

 

 

ブレーキの場所がわからなかった。今まで何となくマニュアルを読んで何となく運転していたからだ。ただ、そのマニュアルは海の潮風を浴びても今なおも健在。椎名はそれを読破し、ブレーキの場所を見つける。

 

 

「えぇ〜〜と、あっ、あったあった!!これだなぁ」

 

 

ブレーキの場所を見つけ、安堵する椎名。後はボートを波止場にでも止めれれば………

 

 

「よし!!あそこに止めよう!!こういうのは少し早くブレーキをかけて速度を落とすんだよね!!」

 

 

椎名はテレビで観た情報を元に何となくタイミングを計る。そして、今この時、ブレーキのレバーに手をかけ、それを全力で降ろした。

 

………すると、

 

 

“バキ!!”

 

 

そんな何かがへし折れるような鈍い音が自分の手の側から鳴り響いた。

 

 

「………え?」

 

 

椎名はふと、嫌な予感がして、自分のブレーキレバーを引いた右手の方を見つめる。すると、そこには無残な姿となったブレーキレバーの姿が………

 

……椎名は恐怖で頭の血がサァーっと流れ降っていくのを肌で感じた。

 

 

「う、うわぁァァぁぁァァァァあア!!!お、折れたァァぁぁァァぁぁあアあ!!」

 

 

止まらないボート。狂ったようにどんどんその走行速度を加速させていく。パニックに陥り、焦る椎名。その小さい脳味噌を捻りに捻った答えは………

 

 

「う〜〜ん、よし!!ボートが壁にぶつかった瞬間に飛んで降りよう!!多分行けるでしょ!!」

 

 

まさかのボート身代わり作戦。タイミングよく飛び出し、着地しようというのだ。普通の人間ならまず間違いなく死に至る。走行中のボートには慣性の法則が働いているため、ぶつかった瞬間に凄まじい勢いで前方に放り出される。

 

しかしこの芽座椎名が慣性の法則なぞ知る由もなく………

 

 

「そうと決まればボートの先端部へゴー!!」

 

 

どこからその自身は湧いて出てくるのか………椎名は操縦を放ったらかし、ボートの先端部へと移動した。強風が潮風と共に椎名を襲う。それでも椎名は姿勢を崩さず、構えて………

 

……波止場にぶつかるタイミングを合わせ………

 

残り20メートル

 

残り10メートル

 

残り5メートル

 

 

……そして………

 

 

「たぁぁぁぁぁぁぁぉぁぁぁぁあ!!!!!」

 

 

ボートが波止場に激突した直後、勢い良くジャンプした。オリンピック選手顔負けのジャンプ力でより高く前へと飛んで行った。その距離実に10メートル。慣性の法則が働いているとは言え、立ち幅跳びは堂々ぶっちぎりの世界1位の記録だ。

 

 

「ぶへっ!!」

 

 

顔から落ちて、前方に転がる椎名。強い衝撃が身体全体を襲ったはずだが………

 

 

「あぁ!!びっくりしたぁ!!意外と飛ぶんだなぁ!!」

 

 

生きてた。まるで何事もなかったかのように、遊園地の絶叫アトラクションマシーンにでも搭乗した後のような感想をベラベラと述べ始める。終いには普通に自分の足で立ち上がった。

 

 

「あっちゃ〜〜これはやっちゃったかな〜〜ボートっていくらくらいするんだろ?………3000円で足りるかな?」

 

 

仕方なかったとは言え、結果として六月のボートをコンクリートの波止場にぶつけて壊した椎名。なんとか弁償しようと自分の財布の中にある金額を思い出していた。

 

因みに、このボートは3000円の実に10000倍の3000万円だ。とても椎名が支払える額ではない。

 

そんな時だ。黒い煙を立ち上げているボートを申し訳ない気持ちでまじまじと見つめていた椎名の背後から、ある人物の声が聞こえてきた。

 

その人物は………

 

自分の良く知る人物………

 

 

 

「…やはりな、界放市の交通手段が断たれた今、お前がボートあたりで来るのは予想していた」

「!!」

 

 

その耳覚えのある声に思わず反応する椎名。すぐさま振り返ると、そこには………

 

 

「そして、この界放市にある波止場はこのタイタス区だけ…………なぁ、エニーズ?」

「………つ、司……!?」

 

 

椎名の目の前にいたのは他でもない。Dr.Aに拉致されたからそれっきりとなってしまっていた赤羽司だった。

 

不思議と漂う緊迫感と緊張感。今、椎名と司の両名がこの場に再び出揃った瞬間であった……………

 

 

 




〈本日のハイライトカード!!〉


椎名「本日のハイライトカードは【ベヒーモス】!!」

椎名「ベヒーモスはベルゼブモンが乗りこなすバイク型マシーン!!トラッシュにある時、ベルゼブモンが召喚されたら一緒に召喚できるよ!!」


******


〈次回予告!!〉


次回、バトルスピリッツ オーバーエヴォリューションズ…「お前を待っていた」…今、バトスピ が進化を超える!!


******


※次回サブタイトルは変更の可能性があります。

最後までお読みくださり、ありがとうございました!!

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