誰だ!?海外のアニメと格ゲー原作だからそこまで伸びないんじゃないかとか言ってた奴!出てこい!ぶん殴ってやr)ゴッ
…という自演は置いておきまして、ルーキーだけに留まらず、通常の日間ランキングにも載せて頂きまして、感無量です。
感想、誤字報告、評価などなど本当にありがとうございます。
それでは気をとり直して、本編をどうぞ。
襲い来るデスストーカー並びにジャイアント・ネヴァーモアを撃退したルビー、ワイス、ブレイク、ヤン、ジョーン、ピュラ、ノーラ、レンの8人は自分達の勝利に浸り、喜びを露わにしていた。
「やったわね」
「まぁ、こんなもんでしょ」
「死ぬかと思ったぁ…」
「なんとかなったね」
不安定な環状列石から少し戻り、その手前の土の上で、各々が緊張を解き、武装を解除している。戦闘にまだ慣れていない様子のジョーンやデスストーカーに壁へ投げつけられたレンはぐったりと倒れこみ、無事切り抜けた事に安堵していた。
「みんな〜!早く登っておいでよ〜!」
「もう、すぐ行きますから少しは落ち着いていなさい」
今回の1番の功労者であるルビーは崖の上から叫び、ワイスはやれやれと首を振るが表情は柔らかい。
ギィェアアアア!!!
『!?』
全員が、その咆哮に反応した。全員が同じ方向へ顔を向けると、そこには先程まで戦っていたものと同じ形をした
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「なっ!?何ですか!?あの巨大なネヴァーモアは!先程の個体よりも更に大きいなんて!
それにあの姿は…!?オズピン教授!
いくら、この試験に教員は介入しないと言っても、あれは規格外です!直ちに教師陣を突入させましょう!」
グリンダはかつてないほどに焦っていた。自身は生徒達を預かる身だ。ハンターの訓練には危険が伴うとされていても、不測の事態で生徒を無用な危険に晒し、万が一命を落とさせたとあっては、生徒を預けて頂いている親や、他国のアカデミーに面目が立たない。
更に、あのネヴァーモアはグリンダ自身も見た事がない姿をしており、正直自分1人であれを退治することが出来るかどうかも怪しい。それほどの威圧感を放っていた。グリンダはすぐさま、スクロールでハンターに出動要請を出そうとした。
しかしーー
「え?オズピン教授?何を……」
それを止めたのはオズピンだった。オズピンはモニターに映された、1人の青年を見つめながら言った。
「大丈夫だ。まだ彼が残っているからね」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「なに…あれ…」
「私の目がおかしくなったんじゃなければ、赤黒い棘がいっぱい生えたネヴァーモアに見えるわ」
「あ、みんなそう見えてるの?良かった…
俺の目がおかしくなったんじゃなかったんだ…」
「そんな事言ってる場合ですか!?」
特異なネヴァーモアの接近に8人はパニックに陥っていた。そうしている間にも、ネヴァーモアの姿はどんどんと迫ってきている。そんな中、ヤンがある事に気付いた。
「あいつ…!ルビー!
あれはあんたを狙ってる!早くそこから逃げて!」
「逃げるっていっても、もう力が…」
ルビーは先の戦いでオーラをほとんど使い切り、余力は僅かしか残されていなかった。それは他のメンバーも同じで、誰もがルビーのいる崖上へすぐに駆けつける事は困難だった。
ネヴァーモアは翼を傾け、ルビーのいる崖を生えている棘によって削り取るように攻撃を開始した。幾度となく往復し、翼による攻撃を繰り出すネヴァーモア。ルビーは自身の残された僅かなオーラを使い、センブランスを発動させる事でギリギリ避けていた。しかし、それも長くは保たず、オーラが不足し、棘がルビーの肩を掠める。
「キャアッ!!」
「ルビー!!」
痛みと風圧による衝撃で、ルビーは崖際まで転がり、立ち上がる事が出来ずにいる。それを確認したネヴァーモアはトドメとばかりに、鋭利な
「ルビィィィイイイ!!!」
ヤンの叫びが崖で反響する。その光景を見た、誰もが最悪の展開を予感した。
ズガァァァァン!!
ネヴァーモアの突進によって、崖が崩れ、岩がガラガラと音を立てて堕ちる。砂埃が舞い、辛うじて見えるのは、ネヴァーモアの巨大な頭だけだった。
「そんなっ……」
ヤンは力無く膝をつき、目からは涙がボタボタと止めどなく頰を伝い、土に沁みた。誰もが諦めたその時ーーー
「ったく…なんとか間に合ったな…」
その声がひどく鮮明に聞こえた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「クソがっ!今のあいつらにアレを相手にする余力はねぇ!間に合ってくれ!」
ラグナは自身に乗せていた強化を脚力に集中させ、森を疾走していた。しかしながら、あのネヴァーモアの体躯と飛行に比べて、こちらの速度はどうしても遅れをとる。徐々にだが、遠ざかっていく異形の姿に、ラグナも焦りを募らせた。
ネヴァーモアが攻撃を開始した時、ラグナも遺跡の手前にやっと到着した。
(あいつが狙ってるルビーは厄介な事に崖の上…どうやって登る?
脚力強化で届くか?いや、早まるな、一度ミスったら終わりだ…
どうする…どうするっ…)
ラグナは辺りを見渡す。周りには戦いで崩れたであろう遺跡の残骸が散乱しているのみだった。しかしーーー
(そうか!あれを使えば!)
ラグナはアラマサを抜き、それを2本に変形させた。といっても、刃があるのは片方だけで、もう片方にはソウルイーターの波動を這わせる事で刃を形成する。ヴェイルの武器屋に改良され、増えたアラマサの新形態「双刀」である。ラグナが仮面の男との戦闘後、センブランスにより身体強化を組み込んで戦うようになった事を受け、オズピンから速度を重視した戦術も出来るようにと勧められた事が、この形態になった主な理由である。
ラグナは武器屋の店主が話していた内容を思い出した。
『弄らせてくれって頼んだのは俺だけどよ…本当にこの形でいいのか?
まあいいや、取り敢えず、2本に分離したのをもう一度1本に合体しやすくするために、2本の柄同士に引力が発生するようにしておいた。便利だぞ!1本が手から離れても、もう1本を持って引力を発動させれば…この通り!手元に戻ってくるんだ!すげえだろ!』
この「双刀」状態では、刀の柄同士に引力を発生させる事が出来る。実際に店主に見せて貰った時はラグナ自身も驚いた。それならば、投げた方に自分を引き寄せ
そこで、遺跡の残骸である大きな岩にセラミックの刃を持つ1本を突き刺し、
フードを引っ張った瞬間、「グエッ」という女子にあるまじき声が聞こえた気がして、ラグナは申し訳なく思いながら、ルビーを抱きかかえる体勢に変えた。
崖の下、環状列石の向こうでは、ヤンが膝をつき、涙を流している。
「ったく…なんとか間に合ったな…」
ヤンへ手短にルビーの無事を伝えるべく、ぶっきらぼうにそう言った。
「う〜ん…何が…?」
腕の中にいるルビーが呻き、意識を取り戻したようだ。
「怪我は…ちょっとあるみたいだが、大丈夫そうだな」
「ラグナ!?」
「みんなのところまで跳ぶ。しっかり掴まってろよ」
「う、うん」
ルビーが肩に手を回したのを確認したラグナは、崖の岩肌からヤン達の待つ遺跡の麓まで跳んだ。ルビーを腕から降ろし、8人が揃っている事を確認する。
「ああ!ルビー!無事で良かった!」
「お前らも無事だな。ちょっと待ってろ」
「え…ちょっと待って!まさか、あれと戦うつもり!?」
「それしかねえだろう。お前達はオーラが残り少なく、逃げるのは無理だ。
それに、お前達の戦いは見せて貰った。今度は俺の番だ」
ネヴァーモアはルビーへのトドメが失敗した事で、怒りを露わにしていた。頭上を旋回し、攻撃の機会を伺っている。ラグナがみんなを後ろに下がらせ前へ出て、ネヴァーモアへと向き直ると、ネヴァーモアは咆哮をあげ、翼をラグナの方へ振り放ち、その羽根と棘を飛来させた。
「お前らそこから動くんじゃねえぞ!!」
ラグナはアラマサを大鎌の状態へと変形させ、飛来する無数の刃を鎌を振り抜いて撃ち落とす。 ネヴァーモアの羽根は見かけによらず硬度が高く、それに加えて赤黒い凝固した血のような棘までもが迫り来るため、後ろへの落とし残しが無いように鎌を振る。
「すげぇ…」
ジョーンの感嘆を耳に入れながらも、ラグナはネヴァーモアを見据える。羽根の射出は終わらず、ネヴァーモアは眼前を羽ばたき射出を続けながら、こちらの様子を伺っている。
「やっぱり、飛んでやがると厄介だな。引き摺り下ろせるか?」
ラグナは鎌を両手で振り抜いてそのまま、先ほど使った双刀状態に持ち替えた。羽根を叩き落としながら、射出の止む瞬間を見計らう。射出がほんの僅かな時間止んだ隙をついて、セラミックの刃をカウンターとしてネヴァーモアへ向けて投擲。その剣はネヴァーモアの腹部の比較的柔らかい部位に深々と突き刺さり、ネヴァーモアは苦悶を浮かべ、体を捻って剣を取り去ろうと試みる。
「逃がすかよ!!」
先ほどとは違い、今度はしっかりと地面を踏みしめながら片方の剣を地面に突き刺して杭とし、引力を発動させる。ネヴァーモアは少しの間、抵抗を試みていたが、逃れられない事を悟ったのか、一転し、ラグナへ
「うわぁぁ!!こっちにくる!もうお仕舞いだあ!」
「ラグナ!危ない、避けて!」
「顔の怖い人!死んじゃうよ!?」
ジョーンが泣き喚き、ルビーが叫ぶ。初対面の人を堂々と「顔の怖い人」呼ばわりするノーラには後でラグナからの脅しが入るだろう。
「第666拘束機関解放、次元干渉虚数方陣展開、イデア機関接続、『
ラグナは右腕である蒼の魔導書の力を起動させると、ネヴァーモアの嘴を避け、そのまま懐へと潜り込んだ。禍々しく変化した腕に、更に黒い波動を集中させ、巨大な獣の腕を形成する。その巨大化した腕をもって、翼を鷲掴み、そのまま地面へと叩きつけた。
「堕ちろ!!」
ネヴァーモアは背中から地面へ墜ち、悲痛な叫びが、そのダメージを物語っていた。ネヴァーモアがまた飛び立たない内に仕留める為、腕への波動の収束を解除し、翼を伝ってネヴァーモアの身体を駆け上がる。そして、腹部に刺さっている剣を引き抜き、再度鎌の形状へと変化させた。
「ブラックオンスロート…ブラックザガム」
鎌はソウルイーターの波動によってさらに巨大な刃を備え、ラグナはそれを一心不乱にネヴァーモアへとぶつけた。
「ナイトメアレイジ…デストラクション!!」
幾ばくかの猛襲の後、右腕に集まる波動を黒い獣の頭の形に変化させ、アラマサと共に撃ち出し、薙ぎ払う。ネヴァーモアは無惨に切り刻まれ、ルビーがいた崖の岩肌まで吹き飛んで息絶えた。ネヴァーモアの身体から黒煙が立ち昇り、消滅し始めている事を確認すると、ラグナも右腕を振り払い、蒼の魔導書を停止した。
その戦いを観ていた8人は驚愕し、茫然としていたが、少しずつ気を取り戻し始めていた。
「わぁお!その武器やっぱりカッコいい!ねぇ、今のどうやったの!?見せて見せて〜!!」
「うぉっ!?ルビー、離れろって!」
「ラグナ、またルビーを、私達を助けてくれてありがとう。本当に…なんて言ったら良いか…」
「気にすんな。お前達の戦いも観てたよ、困った時はお互い様だ」
「ラグナ貴方…強かったのね。驚いたわ」
「……まあな…」
「助かりました、ありがとうございます。ラグナ、でよろしいでしょうか?」
「ああ、いいぜ。あとお前、ちょっと話がある」
「え?私?」
窮地を救った事で、ラグナに対して心を許し始めるメンバー。武器に興味津々で言い寄ってくるルビー。まだ瞼に涙を溜めているヤン。素直にラグナを賞賛するピュラ。そして、レンからの申し出を快く承諾し、ノーラの「顔が怖い」発言を気にしていたラグナによる説教が始まったが、それを他のメンバーは微笑ましく眺めていた。
その後、ビーコン・クリフに戻る最中、ラグナはふと思い出したように言った。
「あ、俺、
そう言うや否や、足を180度向け直し、寺院へと急いだ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「なんなのですか…あの子は…?
なんなのですか…あの力は…!?」
グリンダは驚愕を露わにし、スクロールにて先の戦いを見直していた。あのグリンダ自身も勝てるか疑問だったネヴァーモアをたった1人で討伐してしまう身のこなし、ルビーを助けた時の武器を扱うセンス、そして、あの黒い力。間違いなく規格外だ。
その隣で満足そうに微笑む人物がいた。オズピンである。
「あのネヴァーモアの詳細は分からないが、大事には至らず良かった。ラグナ君のお陰だね」
オズピンはうんうんと頷き、スクロールを閉じると、ビーコン・クリフに戻ってきた生徒達を迎えるために、生徒達が待つ場所へと向かった。
「オズピン教授!彼は何者なのですか?」
「彼は私達の生徒だ。それ以外の何者でもないだろう?」
「…………」
オズピンの有無を言わさぬ返しに、グリンダは押し黙り、その背中を見つめた。そして、オズピンは思い出したかのようにこう続けた。
「あぁ、チームが組めなかったラグナ君の処遇だがね。この映像を職員会議に出して、教師陣の意見を求めて、決めるとしよう。どうなるか楽しみだね」
というわけで、アラマサの新形態「双刀」お披露目です。あの大鎌状態になれるならこれもいけんじゃねって事でどうか1つ…
では恒例の謝辞を
今回も読んで頂き、ありがとうございました。
また次回。
追記:投稿してすぐに、読者様にアラマサについての盛大な勘違いのご指摘を受けまして、顔真っ赤///です。「双刀」形態の形、武器屋との会話を変更致します。投稿後すぐに読みに来てくださった方々にはご迷惑をおかけします。
ご指摘頂いた春風さん本当にありがとうございます。