魔力の少ない青年、魔力を多く食べる魔剣   作:煩悩の姫

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はじまり

とある魔界の、とある街。そこに建っている一軒家。俺の家は、何処にでもありそうな、そんな家だ。

昼過ぎだっただろうか。夕方の酒場のバイトまで時間があったから、近くにある森にでも出かけようと考えてた。

「…ちょっと、森まで行ってくる」

「あら、行ってらっしゃい。魔物が出るかもしれないから、気を付けるのよ」

こう、クソババァ…いや、母親が言って見送った。

 

森に着いた。この森は、比較的小さいし、何回も来てるから、まず迷うことはない。何故この森に来たかと言うと…森の中に秘密基地を作ったのである。俺も最初は子どもらしいと思ってはいたものの、いざ作り始めてみると案外楽しくなった。こんな俺でも、「童心」ってのはあったみたいだ。最近は「ある事」が原因で、この森に来る頻度は増えた気がする。

 

秘密基地に着いた。すると、秘密基地の中から小さな鳴き声が聞こえてくる。最近、この秘密基地が、森に住む野良猫どもの集会場になっているのだ。もちろん、仔猫もいる。猫たちを見ると、本当に可愛いのだ。本当に癒されるのだ。たまに遊んでやっている。

 

最近、秘密基地の近くに、古びた武器、さらに言ってしまえば「魔剣」のようなものがある。いや、「古びた」という表現は違うか。どう見ても近代技術、いやオーバーテクノロジーなのだもの。私は、この「魔剣」の正体を図書館で調べたから知っている。知っているからこそ、自分では使うことの出来ないという事が痛いほど分かる。確か…「S級魔剣」…いや「SS級魔剣」だったかな。俺が操れるのは、せいぜい「AA魔剣」1本だから、絶対に操れない。

 

なんで、こんな小さな森に「魔剣」があるのかは、分からない。しかし、この「魔剣」がここにあるということを、「魔剣機関」が気づいてない訳がないだろう。なら、何故回収されないのか…。それとも、回収出来ない理由があるのだろうか。

そんなことを考えてるうちに、時間が迫ってきていた。そろそろ帰らないと…か。こうして、俺は家に帰り、夕方からの酒場のバイトへ向かっていった。

 

俺がバイトしている酒場は、夕方時から賑わっており、その中には、もちろん魔剣使いもいる。常連の魔剣使いのおっちゃんが話しかけてきた。

「おう、あんちゃん。聞いたぞ。またあの森に行ったんだって?」

あのクソババァ、人に言ったんかよ。憤りを感じながらも「はい、そうですけど…」と素っ気なく答えた。

「そうかそうか。おじさんも昔はな、あの森に行ってたんだ。なんか変わったこととかあったか?」

おっちゃんが聞いてきたから、森の奥にある、あの「魔剣のようなもの」の話をした。すると、おっちゃんの目が変わった。

「…あの魔剣か…」

「何か知ってるんですか?」

「あぁ、『魔剣機関』で噂になってる『光線のようなものを出す連弩型魔剣』だろうな…。何処にあるまでは言ってなかったが、まさかそんな場所にねぇ…。おい、あんちゃん。そいつには、あまり近付かねぇ方がいいぜ…」

何か嫌な予感がしたのか、おっちゃんは目の前のジョッキにあったビールを飲み干すと、そそくさと帰る準備をしていた。その顔は、少し青ざめてた気がした。

 

バイトが終わった時、酒場の店主に呼ばれた。何か綺麗な石をもらった。もらった時に店主に「もしも、危険になったらこれを使いなさい」って言ってた。てことは、常時持ってろってことか。

 

そのまま、俺は家に帰った。帰ったら、すぐ寝た。疲れてたから当然か。

 

次の日、街の様子がおかしかった。魔剣使いが、俺がよく行く森に向かっていくではないか。…気になったから、俺もどさくさに紛れて森に向かった。昨日店主からもらった石と愛剣「ひのきのぼう」も一緒に持っていった。

 




…最初の話に出したい魔剣を出せない病の私です。
暇つぶし程度と舐めきって書いてたら楽しくなりました。
てことで、書き始めてみたものの、皆さん、タイトルだけで何の魔剣か分かっちゃいますよね…すみません、タイトルが思いつかなくて安直なタイトルになってしまいました。













最後にひとつ…
ねこはいます。
よろしくお願いします。
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