ベル君に憑依して英雄を目指すのは間違っているだろうか? 作:超高校級の切望
13巻以降と最新刊漸く買えた。オラトリアも……読んでストーリー作るので本編は少し待ってください。というかオリオンの矢はどうしよう
「レフィーヤ、それとって……」
「はーい」
「アイズ、それはこっちだ……」
「ん………」
「ベルくぅん、これは何処に置くんだい?」
「あ、それはこっちですよ」
「ありがとうリリ君」
ベル、レフィーヤ、ベート、アイズ、リリ、ヘスティアは【黄昏の館】の書庫の整理をしていた。本来ならこんな面倒なこと、ベルやベルと一緒に居たいであろうレフィーヤ達はともかくベートなら参加しなさそうだが、これは罰なのだ。
「ベル~、手伝いにきたよ~」
と、ティオナがやってくる。その拍子に、ドサ、と本が落ちてくる。
「何やってんだバカゾネス……」
「あれ、この本何もないところから落ちなかったか?」
ベートが呆れるがベルは本棚から離れすぎた場所に落ちた本を見て首を傾げる。天井を見れば一匹の鷹………
「………魅了」
ベルがぼそりと呟くと逃げようとした鷹がクルリと引き返しベルの手に止まった。
「うん、使い勝手が良い……しかし此奴、野生だな……」
己の新たな発展アビリティの調子を確かめつつ鷹に首輪や足輪などがないか確認する。毛並みからして飼われているものでもないだろう……動物を操るスキルの使い手の仕業だろうか?或いは自分と同じように………そうなると思いつくのが一人……この場合一柱だろうか?
「
真っ白な本を見て中を確認しようと開くベル。
「いいの、それ結構高いんじゃ……」
「どうせ俺のために用意したんだろ。ならどう使うか俺の自由だ………」
と、本を開いた瞬間背中に熱が走り書庫が眩い光に包まれる。光が晴れると、そこには誰も居なかった。
「ああ、びっくりしたぁ。何だい今の………」
「目がチカチカします」
突然目の前が真っ白になり気づけば知らぬ場所にいた。近くにいるのはヘスティアとリリだけ。一瞬慌てるも窓の外からはバベルが見えるのだからオラリオではあるのだろう。となると、ここにいないメンバーもそう遠くにとばされていないのかもしれないと落ち着く。外は、何時の間にか夜になっている。
それはそうとお腹が空いた。
「まあ転移系の魔法が事故を起こしたようなもんだろ、先に飯を食いに行くか」
「あー、確かにお腹空いたねぇ………」
「まあ皆さん高位の冒険者ですからね。よほどのことがない限り無事でしょう」
ベルはそう言うと屋敷の住人に見つからぬように窓から外に出て行った。
「お邪魔……」
「いらっしゃいま───せ?」
『豊饒の女主人』に入ると普段冷静なリューが目をパチクリと見開きバッと振り返る。ベルが首を傾げそちらに視線を向けると見慣れた顔が見えた。具体的には毎日朝起きて顔を洗う時とか風呂入っている時とかガラスの前を通った時とか………
「………ベルさんの、ご兄弟ですか?」
「え、呼びましたかリューさん?」
と、自分と同じ顔をした男が振り返り、此方に気づき目を見開く。その人物と同席していた者達も視線を追い目を見開いた。
「ベル様が二人!?」
「ど、どうなってんだ!?」
「って、僕も居るじゃないか!」
「リリ助も居るぞ!?」
「………リリにヴェルフ、命に春姫?」
リリはともかく何故【ヘファイストス・ファミリア】のヴェルフに【タケミカヅチ・ファミリア】の命と春姫が? いや、それ以前にヘスティアとリリ、自分が2人って、どう言うことだ? 疑問に思い一つの可能性を思いつく。
「………正史介入って奴か」
まあ自分という異物がこうして紛れた時点で、この世界ももはや正しい歴史とは異なる外史になったのだろうが。
「あ、あの~………貴方は?」
「生き別れたお前の弟だ」
「ええ!?」
「嘘だ」
「な、なぁんだ……いや、でもここまでそっくりだと実は……」
「本当は兄貴だ」
「兄さんなの!?」
「……………」
此奴、面白いなと長年の経験より培ったポーカーフェイスで無表情を貫くものの肩がプルプル震えているベル。目の前のベルはからかわれていると気付いたのかもー、と叫ぶ。
「からかわないでください、貴方達は結局誰なんですか?」
「平行世界のお前等だ」
「平行世界の僕?」
「例えばだ。俺がここで出て行きダンジョンに潜るかホームに戻るか選べることが出来るのは解るな?」
「えっと、うん……」
「つまり俺は帰りながらもダンジョンに潜る可能性が出てくる。そういった可能性で世界は幾つも分かれる。それが平行世界」
指を二つ立て、左右に開きながら説明するベル。平行世界なんて家に帰るのに近道するか遠回りするか程度で生まれるんだろうが今回は根本的な部分が異なる。
自分は生まれるはずだったベル・クラネルに異世界の魂が宿った可能性。目の前のは本来の歴史を歩きつつ平行世界の自分に出会う体験をする可能性。
「うーん、そういうの神の間でも結構話題になってたけど………確か『一番近くて一番遠い』だったかな?ようするにちょっとのことでそうなる世界なのにそれを見ることは出来ないって奴。君はどうやって来たの?」
「それが解れば苦労は………あ、いや待てよ?」
と、ベルは己のステイタスを確認する。あった……
『【ワールド・ジャンプ】
・自動発動
・世界を移動する
・目的地の世界を自動で探し続ける
・その世界でやることが終わると10分後に移動する
・最終目的地より帰還後消滅 』
なんだこのふわっとした説明文。
取り敢えず解ったことは、この魔法が勝手に発動してここに来たという事。というかまた消える魔法だ。
「うん、俺の魔法の暴走みたいだな。やることってのが解らんが………」
「えっと……つまり魔法が発動すれば帰れるのかい?」
「発動さえすればな…………仕方ない、暫く宿を取るか」
その前にダンジョンに潜って魔石を………
「ふむ、どうも今は帰れないみたいだね。なら、僕達のホームに来ないかい?」
「………良いのか?」
「世界は違えどベル君達はベル君達だからね。構わないよ、ベル君も良いだろ?それに、ボクが野宿ってなんか変な感じだし」
「はい! 僕ももう一人の僕と話してみたいです!」
「おお! 流石僕とベル君、太っ腹だねえ!」
「どんな世界でもベルは優しいですね」
「………ありがとな、ヘスティア、ベル」
「はにゃっは!?」
と、突然ヘスティアが椅子から転げ落ちた。見れば顔が赤くなっている。うっかり魅了してしまったかと焦る。
「べ、ベル君が……僕を呼び捨てで……い、いや落ち着くんだ。幾ら顔と声と身長が同じでもこれは別のベル君……」
「ていうか向こうのリリ、今ベル様呼び捨てにしてませんでした?羨ましい」
「……………」
ある意味『ベル・クラネル』に既に魅了されていると言うべきか。
「あっちの『ベル』様は、まさか『ヘスティア』様と……」
「てか今更だが性格がちげーな」
「目の色も異なるのですよ」
「………しかしお前等、やけにあっさり信じるな」
「まあな。何せつい最近喋る──と」
ヴェルフの言葉から推測するにこの世界にも
「しかし本当に性格がちげーな。何つーか、堂々としてる………このベルなら女とデートもしてそうだな。てか恋人いそう」
「何言ってるのさヴェルフ」
「恋人はいないがオラリオに来てからもデートは何回かしたな。ここにいる『アーニャ』や『クロエ』、『リュー』とかとも」
ガッシャーンとリューがすっころび運んでいた皿を落とす。
「も、申し訳ありません」
「手伝おう」
「いえ、お客様にしていただくわけには………あの、それよりデートというのは?」
「そうだよもう一人の『ベル』君!だいたい、その言い方だと複数の女性とデートしてるみたいだけど!?」
『ベル』はしたからな、とあっさり返し此方の世界のベルがえぇ!? と叫ぶ。他の面々も驚きで硬直していた。
「す、すごい……もう一人の僕はおじいちゃんの言ってたハーレム作ったんだ」
「あの爺、こっちでもかわらねーのか……」
その言葉に呆れてため息を吐くベル。考えてみればイレギュラーは自分なのだから祖父の性格が変わっている可能性は低いか。だが、一つ気になることがある。
「なあ、こっちの俺って【ロキ・ファミリア】と──」
「あー! いた、『ベル』~♪」
それを問いかけようとした瞬間酒場の扉が開き褐色の物体がベルに飛びつく。そのまま床をゴロゴロ転がった。
「ティオナさん!?」
「あれ、こっちにもベル? じゃあこっちは………うん、『ベル』だ」
ベルに話しかけられ『ベル』に飛びついた気になっていたティオナは首を傾げベルを見る。此方も『ベル』だ、というか探していたのは此方で間違いない。
「な、ななな! ななななぁぁぁ! なぁにをしてるんだい君はぁ!」
「あ、ヘスティア様やっほー。こっちの世界のヘスティア様だよね? メイド服じゃないんだ」
「はぁ!?」
「おーい、もう一人のアタシ、急に走らないでよ」
「あ、ごめんアタシ……」
そして入ってくるもう一人の
「何処の世界でも変わりませんね」
「まあ良いことだとは思いますけど」
「おお、向こうの『ティオナ』は大胆やな~」
そして【ロキ・ファミリア】の主な面々。その内アイズ、ベート、レフィーヤ、ティオナが、二人居た。
アルテミス様とフィルビスをどうしよう
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アルテミス様だけ救おう
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フィルヴィスだけ救おう
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どちらも救おう
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どちらも救ってフラグを立てよう