雄英に来た。
すごい、流石日本一知名度の高い学校だ。
俺はそのまま教室に向かう、今日はガイダンスとか校長の話があるそうなので早く帰れる。
早く帰れることは良いことだ、遊ぶことが出来るからな。
一度教室で集まり、クラスで体育館に向かうのが今日の日程だった。
教室に入ると一瞬視線が集まり、ヒソヒソと囁かれる。
何だ、ズボンのチャックでも開いてたのか?
「何かようか?」
「い、いえ、すいません」
「……そうか」
俺の方をジッと見て喋っていた女の子に話しかけたが応えてもらえなかった。
何だってんだ、ったく。
黒板に張ってあった席順を見て自分の席に着く。
どうでもいいが、この椅子と机小さい。
取り敢えず目一杯後ろに下がらねぇと座れねぇな。
「うひょー、流石だぜ!レベル高いぞ、顔採用あっただろこれ」
「何だ」
なんか声が聞こえて横を向いたら、小さいやつが震えていた。
なんか、個性的な髪型だな。
「うん、何だ?アンタもおっぱいが気になるのか?」
「…………はぁ?」
「ひぃぃぃ、何急にキレてんだよ!畜生め、おっぱいぷるんぷるーん!」
聞き間違いだと思って聞き返したら、すごい速さで居なくなる個性的な髪型の奴。
隣の席なのに名前聞いてない、あとキレてない。
「うふふ、僕は青山優雅よろしくぅー」
「……あぁ、そうだな」
なんか後ろから話しかけてきた奴もヤバそうなのがいるんだが。
アレだな、花輪くんだな。
メルシーとかいいそうだ。
「君は何位か聞いたかい?アレには驚いたね」
「……アレ?」
「オールマイトさ、まさか投影されるなんてびっくりだったよ」
「合格通知の紙しかなかったんだが」
「えっ、機械が入ってなかったかい?」
どういうことだよ、おい。
入れ忘れか、いやもしかしたら俺の両親のどちらかが持ってたのか。
謎だ、まぁ別にそんな好きじゃないから別にどうでもいいけど。
決してミーハーじゃないんだぜ、俺はオールマイトのファンとか言うミーハーじゃないんだぜ。
他にまともなやつはいないのか。
「くっ、我が封印されし力が……落ち着け、ダークシャドウ……」
「……あぁ、頑張れ」
おかしい、このクラスおかしい。
ド変態とナルシストと中二病がいるんだが、どうなってやがる!
個性が強すぎるだろ、ある意味な。
女子からはヒソヒソ何かを言われ、仲の良さげな男子のグループも出来ており、そこに馴染めないような個性の強い奴らが点在している。
まぁ、最初の日だしすぐには友達にはなれないだろうさ。
そう思ってたら、ドアが勢いよく開いた。
「何見てんだぁ!あぁ!?ブッ殺すぞ、チッ!」
ヤンキーだ、ヤンキーまでこのクラス入ってきた。
おっ、後から真面目そうなやつが見える。
なんだよ、ちゃんとしたやつもいるじゃん。
「君、机に足をかけるな!雄英の先輩方や机の製作者方に申し訳ないと思わないのか!」
「思わねーわ、てめーどこ中だよ、端役が!」
えぇ、初日に喧嘩とか真面目ってレベルじゃないぞ。
そこは空気読んでほっとけよ、先生が注意すんだろうしさ。
何だお前クソ真面目か。
取り敢えず、ガイダンスの概要とか読むことにした。
周りは談笑しているが、何故か俺のまわりには人が居ないからだ。
何でみんな俺を中心に避けるんだ。
……ハッ!?しまった、眠ちまった。
あれ、誰も居ないんだけど何でだ。
「な、何してますの?」
「……誰だ」
「あの、グラウンド集合なんですけど、大丈夫ですか?着替えてなさそうですし」
あ、あれか。
ガイダンス終わって、その後の授業の時間が来たって事なのか。
取り敢えず、グラウンドに行くか。
「なっ、ななな……」
「何だ?」
「は、破廉恥ですわ!」
そう言って、俺に話しかけた女子が廊下を走って行った。
なるほど、目の前で着替えたからか。
それにしても……。
「リアルにですわって言うやついたのか」
俺の中でさっきの女子をお嬢様という渾名で呼ぶことにした。
グラウンドに行くと、何やら説明をしていた。
こっそりと背後に並んで誤魔化す。
高校は退学があるからな、授業は真面目に受けないとダメだ。
「成績最下位の者は、見込みなしと判断し、退学処分としよう」
あっ、やっぱり。
高校って厳しいと聞いていたが、日本一だとスゲェ厳しいんだな。
うん、さっきの女子だ。
「おい」
「あ、貴方は……」
「あー、さっきは悪かった。あと今、何やってんだ」
「今は個性把握テストですわよ、先生の話し聞いてなかったんですか」
「あぁ」
だって今来たからな、おいそこやっぱり不良ってなんだ。
俺は不良じゃねぇ、それが理由で避けてるのか。
「助かった、じゃあなお嬢様」
「お、お嬢様!?私は、八百万百ですわ!」
「……そうか、俺は不屈闘士だ」
男達のグループの後ろに座る。
座った瞬間、さっと避けられたがウゼェ。
特に緑色の髪のやつが俺の顔を見て悲鳴を上げた、そうか顔が怖いのか。
「取り敢えず、思い切り投げれば良いのか」
体育はあまり好きじゃなかった。
俺の個性は異形型みたいに自分でどうこうできるタイプじゃない。
だから、普通の人間と違って常に身体強化されてるので怪我をさせちまう。
セーブしながらやるから、見学ばかりしていた。
思い切り振りかぶる、結構な距離を飛んだ。
その後も人のを見ながら試験をする。
お嬢様、八百万がいきなり服を脱いだかと思ったら腹からバイクが出来てびっくりした。
アイツの個性はきっとドラえもんだな、間違いない。
俺に似た個性の奴もいた、緑色のチビだ。
俺と違って身体強化の類なのか、指を抑えていた。
あれだ、個性を使うと怪我するタイプみたいだ。
治れば俺とお揃いだった。
「因みに退学は嘘。君達を奮いたたせる合理的虚偽という奴だ」
「なんだ嘘なのか」
「あんなのウソに決まっているじゃないですか……ちょっと考えればわかりますわ」
ちょっと考えて分かってなかった、コイツさては頭良いな。
所で、どうして余計に人が避けてるんだろうか。
初日だからか、親交を深める為にグループごとに遊びに行く奴らが居た。
当然のように、俺はぼっちだった悲しい。
悲しいが腹は減る、学食はずっとやってるらしいので放課後に飯を食う旨い。
「あっ」
「…………」
何かお嬢様がいた。
何で食堂にいるんだ、それと何故近付いてくる。
「あの、何で避けますの」
「…………何かようか」
「いえ、目があったのでクラスメイトですし」
「そうか」
取り敢えず飯を食う。
どうしよう、めっちゃ見られてる。
何でだ、何でこんな見られてるんだ。
「つかのことお聞きしますけど、どうして不良なんてやってるんですか」
「不良じゃねぇよ」
「でも授業中は寝てるし、見た目は怖いですし、髪も不良みたいですよね」
「不良じゃねぇって言ってんだろ」
そう言いつつ、気になったので前髪を弄ぶ。
金髪、確かに染めても居ないのに金髪なのは目立つな。
でも個性が原因で髪の色が派手なのはいる、ブロッコリーとか紅白饅頭みたいな奴らもいただろう。
「おい、女がそんなに食って良いのか?」
「私の個性は脂質を変換してますの。だから、食べなくてはいけないのですわ」
「食べても太らないのか、便利だな」
「あんまり嬉しくないですわ」
そうか、大変なのな。
俺も回復する際に、色々と成分を使うのか燃費は悪い。
医者の話なんざ覚えてないが、食べなきゃいけないのは一緒だ。
あと、勝手に筋肉質になるから食ってないとカロリー消費がやばくて死ぬ。
「その、今更なのですけど」
「なんだ」
俺の前でお嬢様がモジモジしていた。
なんだ、トイレでも行きたいのか?
「せっかく同じクラスですし……お友達になりましょう」
「……あぁ、よろしくな」
「私、男の子の友達は今までいませんでしたの。不屈さんは私の初めての相手ですね」
「ゴホッ、ゴホッ!?」
「だ、大丈夫ですの!?」