不屈のヒーローアカデミア   作:nyasu

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個性に強弱はなくても、相性はあると思う

朝、学校の前に人混みが出来ていた。

なにあれ、きもちわるい。

 

「おう、おはよう」

「切島」

「マスコミだな、やっぱオールマイトってスゲェや」

 

そうなのか、だが入口前にいるのは邪魔だな。

このままだと遅刻になってしまうので、とにかく学校に向かう。

 

「あ、貴方!もしかして雄英高校の生徒さん?」

「…………」

「あの、ちょ、止まって」

「…………」

 

マスコミを押し切り、そのまま向かう。

あっ、コイツら抱きついてきやがった。

 

「うおぉぉぉぉ」

「ぬおっ、俺達を無視して歩き続けているぞ!」

「止まれ、記者魂舐めるなよぉぉぉ」

 

俺は足や腕、はたは背中まで抱きついてる男達を無視した。

俺の進む行動を阻もうとは、邪魔である。

押し付け、強制、それは圧政だろ。

圧政には屈しない、屈しないぞマスコミ共!

 

「アイツだけなんか違う登校してる」

「しっ、今のうちに行くぞ」

「不屈の奴は犠牲になったのだ……」

 

マスコミを振り切るのを諦めて、そのまま校門に向かった。

途中で先生が止めに来るまでマスコミは止まらない、アイツら何がしたいんだよ。

インタビューだったか、考えたら分かった。

その後は何もなかった。

学級委員を決めるとか、警報がなるとかあったが、そんなことより勉強が忙しかった。

学級員は眼鏡がなった、だろうなだって眼鏡だしな。

 

「で、なんで警報なったんだ?」

「セキュリティが壊れたらしい」

「そうか」

 

マスコミが騒いでいたのも忘れた頃だった。

何やかんやあって、体育の授業。

ヒーロー基礎学の時間がやって来た。

敷地内が広いからとバスで移動する事になった。

どうやら、学校内に災害を再現する施設があるらしい。

それを使ったレスキュー訓練が今回の授業だ。

 

「なぁ、なんか悩みでもあるのか」

「なんだ急に」

「いや、無言で人の頭を取るから」

 

隣の席の峰田が俺に向かってそんな事を言ってきた。

そう言えば、無意識で頭の……何だこれ気持ち悪い。

 

「何だお前の個性」

「超くっつく、オイラにはくっつかず跳ねる」

「ずっと取れないんだが」

「効果切れるまでオイラでもどうしようもない」

 

えっ、これ取れないのかよ。

あっ、ヤバイ両手でくっついた。

くっ、クソッタレェェェェ!

 

「すげー伸びてる、まるでピザ生地だな」

「峰田、殴るぞ」

「何で!?超理不尽!」

 

峰田の謎のもぎもぎは取れなさそうなので諦めて寝ることにした。

いや、だってどう頑張っても無理だもん。

 

「おい、寝るなよ」

「自習しすぎて寝てないんだ」

「そんなことどうでもいい、それよりお前八百万と仲がいいだろ。俺も、あの胸揉みたい」

「揉んでねぇよ、揉んでるみたいに言うんじゃねぇ」

「不屈ってよく八百万と一緒にいるよな、好きだったりして」

「……そんな訳ねぇだろ」

 

寝るのは邪魔されたが、峰田はどうして俺の隣にいるのか。

名前が近いからか、鬱陶しい。

他のやつみたいに避けられるのもいやだが、ぐいぐい来られるのも面倒だ。

バスの後ろでは個性の話で盛り上がっていた、なんか派手なとか個性の運用とか色々だ。

 

「俺らってさ、地味だよな」

「増強型だからな」

「っていうか、不屈ってアレじゃん。サイヤ人じゃん、死にかけるほど強くなるんだろ」

「俺の個性は不屈だ、サイヤ人じゃねぇ」

「そうだよな、怒りで覚醒したことあんの?」

「サイヤ人じゃねぇって言ってんだろ」

 

いや確かに似ているが、というかそのまんまだが俺は気とか操れない。

というか、あんな複合型の個性とか持ってたらヤバイ。

あんな俺の考えた最強個性みたいな主人公が、個性発現前の時代に考えられてたとかスゲェよ。

 

「俺もかっこいい個性が良かった、そしたらモテたのに」

「ブレないなお前」

「俺の個性じゃなぁ、戦闘向きじゃないし」

「どんな者だろうと人にはそれぞれその個性にあった適材適所がある。王には王の、料理人には料理人の、それが生きるという事だ。個性も同様『強い』『弱い』の概念はない……ってジャンプで見た」

「ジャンプスゲェェェェ!俺、毎週見るよ!でも個性に弱いとかあるだろ」

「使い方って話だろ、たぶん」

 

峰田と少しだけ仲良くなれた気がした。

 

「因みにオイラ、To LOVEるとか初恋限定とかエロ系しか興味ないから」

「やっぱお前はブレないな」

 

しばらくするとバスが到着した。

遊園地みたいだった、というか嘘の災害事故の施設でUSJって、パクリだろ。

 

「オイラ、ハリポタ行きたいな、ジュラシックでもいいけど」

「何しに来た、あと多分ないぞ」

「オイラ、杖でスカート浮かせてパンツ見たいんだ」

「最低だな、魔法使いが泣くぞ」

 

13号先生の偉い話が始まった。

その話を聞いて、後で提出するであろうレポートは強い個性でも使い方を謝れば危ないので強い個性のやつにはそれなりの悩みがあるんだなと書くことだ。

先生とかの話って、後でレポート出させるの多いよね。

 

「ッ13号、生徒を守れ!」

 

俺が考え事していたら黒い靄が現れる。

アレはブラックホール、ではないんだろうな。

 

「動くな、アレはヴィランだ!」

「な、なんだってー!?」

 

なんかいっぱい人が現れる。

恐らくだが、あの靄はワープする個性だ。

最近、空間をつなげる奴をアニメで見た。

魔法少女の敵として戦ってた。

 

「はじめまして。我々はヴィラン連合」

 

話してる途中で爆豪と切島が動いた。

いや、ダメだろ。

物理は効かない、空間系能力者は漫画で近接に強い描写があるからな。

気付いたら、俺は岩場にいた。

 

「はぁ?」

「ここは……」

「ヒャッハー!」

 

どうやら飛ばされたらしい、周りには八百万と耳郎がいる。

周囲の状況を確認していたら、刃物を持ったヴィランが上から降ってくる。

そして、俺の肩にナイフがあたってキンッと金属がぶつかった音がした。

骨がぶつかった時に発生した音だ。

悪いな、俺の骨って丈夫なんだわ

 

「えっ、ぐぼぉ!?」

「よくわかんねぇが、殴れば良いんだろ」

 

ヴィランに人権はない、なので容赦はしない。

 

「不屈!」

「おお、腕が伸びた。ゴム人間かな、スゲェな」

「お二人とも、真面目にして下さい!来ます!」

「えっ、なんで私怒られてるの?」

 

腕を伸ばしたヴィランが岩を投げてくる。

しかし、それは耳郎の個性によって妨害され途中で頓挫した。

爆音がヴィラン達を襲ったのだ。

あれか、コスチュームで補強されてるのか。

俺のは丈夫なだけだからな、ナイフで切れてないのはスゲェと思うけど。

 

「崖を常に背後に、頭上にも警戒して!」

「あぁ」

 

八百万の指示に従い、崖を背に……俺は遠距離攻撃とか出来ないので意味ないぞ。

 

「やっぱ無理だ、取り敢えずツッコむ」

「なっ、馬鹿なんですの!死ぬんですの!」

「ちょ、マジか、クソ!死ぬなよ、不屈!」

 

ヴィランの元まで俺は走った。

囲むようにいるヴィラン達、にしても異形型が多いな。

相性が悪そうな奴が居ないだけが救いか。

 

「うおぉぉぉぉ!」

「やめろ、離せ!嫌だ、嫌だぁぁぁぁ!」

「こっち来んな!」

 

俺はヴィランの一体を捕まえ、振り回すことで他のヴィランを攻撃する。

ヴィランでヴィランを殴れば、一石二鳥である。

筋力がないと出来ないが、俺は可能だ。

 

「集団で嬲ろうとするなんて悪党どもめ、気兼ねなくぶん殴れるぜ」

「抜かせ、食らうが良い!」

 

ヴィランの一体が岩を片手に飛んでくる。

その岩は身体よりも数倍大きい岩で、持ち上げてることから増強型だと思われる。

 

「俺の個性は物を軽くする個性、押しつぶしてくれる」

「いや、岩から重さを取る利点がないだろ。軽いならどかせられるし」

「あっ」

「流石に、アンタほど間抜けなヴィランは今まで会ったことなかったぜ」

 

俺はそう言って、ヴィランの一体を殴り飛ばす。

 

「うおぉぉぉぉ!」

 

全身鎧のヴィランがやってくる。

個性か、どんな個性か分からんが体格はよく巨体で重そうだ。

そんな鎧のヴィランが、タックルを仕掛けてくる

 

「フ、フハハハ!さぁ、来いよヴィラン!」

「俺は生まれながらに鎧だった。固くて大きい、それは最強って事だ!」

「うおぉぉぉぉ!」

 

俺は正面から押さえかかる。

そんな俺を、鎧のヴィランは押し出していく。

地面がえぐれた、ズルズルと俺の身体が動いたからだ。

後方へと押し出されたが、しかしそれでも止めることは出来た。

 

「止まったな」

「なんだそりゃ?俺は鎧と一体化している、打撃は効かないぜ」

「鎧ってのは地面に衝撃を逃してるらしいな、知ってたか」

「ぐあぁぁぁぁぁぁ!?」

 

鎧を空中に放り投げ、殴りまくる。

どんな個性か知らんが、俺の方が物理的に強かったな。

 

「悪いが相性最悪だぜ。俺は全身毒人間、触れたら侵される。さぁ、苦しむ顔を見せてゲボォ!?」

「悪いな、昔から薬とか効かないんだわ。ちょっと、しんどくなったか」

「象すら動けなくなる毒なのに、グハァ……」

 

全身が毒とかいうヴィランを殴って蹴って、転がしておく。

確かに毒とやらに侵された、全身が痛くて気持ち悪くてしんどいだけだ。

気合でどうにかなる、動けないわけじゃない。

 

「死にな!」

「テメェが……八百万!?悪い、反射的に殴っちまった」

「馬鹿な、俺の変身に気付いていたのか」

「変身する個性か、紛らわしい奴め」

「だからどうした、クラスメイトを殴れゲェ!?」

「中身がヴィランなら殴れるわ」

 

八百万の顔が腫れ上がるまでぶん殴る、まぁ見た目だけだな。

中身はヴィランだからいいだろう。

 

 

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