神通を助けた。
神通「」
神裂「えぇ...(困惑)」
「悪い者いじめ」かけて読むと良いかも。
あの軽巡が出てきたら、ですけど。
神通が起きてきた。
川内型、確か大日本帝国海軍の軽巡洋艦だった筈だ。
その二番艦、名を神通と言っていた。
「えーっと...神通さん」
「はい」
「あの...何であんな大怪我を...?」
「......」
いきなり聞くのはアレだが、仕方ない...筈。
「...深海棲艦」
「はい?」
「深海棲艦に、付けられた傷です」
?
「しん...かい...せいかん?」
「はい、我が国、いえ、全世界に甚大な被害を及ぼす危険分子。それが、深海棲艦です」
深海棲艦。確か、不知火もそんな事を言っていた。僕たちの町を、襲撃した、化物。
「...神裂さん」
神通の声が低くなる。とても冷たい、声。
「...はい」
「ここから先は、一般人が知るべき事ではありません。いえ、知ってはいけない事です。覚悟が無いのであれば、部屋を退出して下さい」
“知ってはいけない”事。つまり、この先を知れば、僕はもう元の生活には戻れないと言う事だ。
それ相応の覚悟が無ければ、あっという間に死ぬ。
「...聞かせて下さい」
「...わかりました」
神通さんは、ゆっくりと目を閉じ、そして、開く。こちらをしっかりと見据え、口を開く。
「...この世界には大きく分けて三種類の艦娘が居ます」
「...?」
...深海棲艦の話じゃない?
「建造で生まれる艦娘、海で生まれる艦娘、そして、人と人の間に生まれる艦娘。この三つです。」
「.......」
人と人の間に生まれる艦娘、僕の妹達の事だ。
「そして艦娘とは、海に出て、その深海棲艦と戦うための存在です」
「....え」
今、なんと言った。
海に、出る?
どうやって。
少し前に時雨達に艦娘について多少教えて貰いはしたが、海の事については全くだった。
「ち、ちょっと待って下さい!海?海に出るってどういう...?」
「あれ?てっきり戦う事に突っ込んで来ると思ったのですが。そのままの意味です、我々艦娘は、海に出て、深海棲艦達を滅ぼす存在、と言う事です」
「....は?」
「私達は...敵を殲滅する為の道具です」
「え、え?」
「兄さん、それは本当の事だよ。僕達艦娘は、海に出て、深海棲艦達と戦うんだ」
「.........」
「船を使う訳じゃなくて、私達が海に立つんです」
春雨が、そう言った。
「僕達は艤装の力で海に立つんだよ」
艤装、とは?
わからない事だらけだ。
「どういう...」
「ま、それは追々話すよ」
時雨に遮られた。
閑話休題と行こう。
で、話を戻した30分後。
「つまりは、私達は深海棲艦を倒す唯一の存在と言う訳です」
深海棲艦と、艦娘の特徴、艦種という艦娘の種類、何時深海棲艦が現れたか、などについて、軽い説明を受けた。
全部文章にすると2000文字行きそうなので、まとめよう。
日本「深海棲艦現れたやん、どうしよ」
↓
深海棲艦「おっ、(防衛網)空いてんじゃ~ん!」
↓
日本「やめてくれよ...(絶望)」
↓
深海棲艦「いいや限界だ!滅ぼすね!今だ!」
↓
日本「ファッ!?ウーン(心肺停止)」
↓
艦娘「助けてしんぜよう」
↓
日本「お慈悲~」
↓
艦娘「深海棲艦とかいらねぇんだよ!」
↓
日本「やったぜ。」
↓
艦娘「やることとかってないんですかね…」
↓
日本「じゃあ、国の防衛とかって言うのは」
↓
艦娘「やりますねぇ!」
という事らしい。
「まとめが汚い、-1145141919893931810364364点」
「?どうしたっぽい、時雨?」
「いや、何でもないよ」
「?」
「でも、尚更どうしてあんな傷を?第二次改装も済ませているみたいですし」
「実は、海での戦闘で、負傷して、そのまま...」
「流された、という訳ですか」
「はい、その時、私の姉も一緒に流れ着いた筈なのですが...」
姉。まあ確かに、川内型の二番艦と言う位なのだから、姉や妹が居てもおかしくはないだろう。
「...川内型軽巡洋艦。その一番艦、川内。確か彼女は、夜戦が得意な艦じゃなかったっけ、それも、この島の鎮守府の川内ともなれば...」
「...時雨さん、戦艦レ級と言う深海棲艦をご存知ですか」
「...ああ、成る程」
勝手に納得し出す時雨。どう言う意味だ?戦艦レ級?それに何がある。
「えーっと時雨?その...この島の川内ってどう言う...?」
「ん?ああ、この島の鎮守府の川内は、どの鎮守府の川内よりも、夜戦時、つまりは夜の戦闘能力がとてつもなく高いって言われているんだ。夜戦の鬼って言われてて、何でも目と耳を塞がれても応戦出来る。って言われている位にね」
「何だそりゃ、化物みたいだな」
ふと、僕が言葉を溢すと、
「.........」
「....んー、まあ、一言で言ってしまえばそうだろうね」
軽い沈黙が起こった。ヤバい、地雷を踏んだようだ。
「...さて、神通さん、貴方は、そのお姉さんを探しているんですか?」
「は、はい...」
「んー、...兄さん、買い出し行ってくれない?夕飯にしたいし」
「ん、了解した」
そう、現在時刻は実は午後9:34分。家を出た(逃げた)のが11:42分。舞風とお散歩(大嘘)をした時間の時点で、もう12時を回っていたのだ。
神通助けた時点で12:50分近くだった。起きてきたのが9:12分位だったか。
つまり神通の修復にかなりの時間が掛かったのだ。時雨曰く、高速修復剤は、艦娘の治癒能力を一時的に高めているだけであり、直ぐに治る訳ではないらしい。確か。
ので、結局はとても時間が掛かった、という訳である。
「あんたはなんか食いたい物ってあるか?」
「い、いえ、お構い無く...」
「良いって、あれだったら適当になんか買って来るけど」
「じ、じゃあ...お願いします」
「はいはい。お前らは何か食いたい物あるか?」
「兄さんの手料理だったら何でも良いよ」
「私もです」
「ぽい!」
「ん、了解。他の奴等も呼んどいてくれよー」
「うん、わかったよ」
「じゃ、行ってくる」
妹達に後ろ向きに手を振り、家を出る。
「うおっ、暗いなぁ...つか寒っ!パパッと買って早く帰ろう」
夜。やはり冬という事もあり、肌寒い。コート必須である。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「これとこれと...よしっ、全部買った。さて、帰ろう」
早く帰らなければあいつ等に何を言われるか分からないから。
コツ...コツ...
「あー寒っ、霜焼けになるわこんなもん」
コツ...コツ...
「....?何か足おt
ズドンッッ!
「ぐおわっ!?」
近くで、爆発が起きる。
コツ...コツ...コツッ。
夜の闇の向こう、そこから一人の女性が出てくる。
後で知る事になったのだが、この人こそが、かの夜戦の鬼と言われる...
....川内、その人だった。
「ほ、砲弾...?」
僕のすぐ近くに砲弾が落ちて来た。あと少し右に寄っていたら、どうなっていた事か。考えただけでもゾッとする。
「あちゃ~外したか~もう少しだったんだけどなあ~」
「....!も、もう少しってどういう意味だよ!お、お前、いきなり撃ってきて、何のつもりだ!?」
「んー?...ああ、それはねーーーーー
ーーーーーーーアンタから妹のニオイがするから、かな?」ギロッ
「....!?」
蛇に睨まれた蛙、とはこう言う事を言うのか、と思った。足がすくみ、手がガタガタと震え、息が荒くなっているのが自分でもわかる。
「さて、お兄さん、洗いざらい全部吐いてくれれば私的には楽何だけどさ」
「あ、洗いざらいって...な、何をだよ...?」
「私の妹の居場所」
「ッ...!」
僕の直感が言っていた。こいつに教えてはいけない、と。
「ん?お兄さん、なーんで後ろに下がってるの?逃げたら酷い事になるよ?」
「ヒッ...!」ジリッ
気付けば、後退りをしていた。自然と足が、身体が、後ろに下がって行っている。
「んー、じゃあこうしようか、お兄さんは今から私が10数えるから逃げる。そして私はそれを追いかける。ルールは無用の鬼ごっこ。タイムリミットは夜明けまで。
お兄さんが逃げ切ったら、私は身を引くよ。でも、私が捕まえたら...ね?」
「あ...ああ...」ガタガタ
「ね?簡単でしょ?じゃ、数えるよ?いーち」
「は...ははっ...」
「にーい」
「...お、おい」
「さーん」
「ま、待ってくれ、頼む、止めろ、おい」
「よーん」
「ハアッ...!ハアッ...!ハアッ...!ハアッ...!」
「ごーお」
「ッ...」
「ろーく」
カウントダウンは、止まらない。それがわかった。
「なーな」
「...おいおいおいおい、ちくしょう...ふざけんなぁぁぁぁああぁあ!!!」ダッ
夜の街に、僕の声が響く。当の僕は、背中を向け、勢い良く走り出す。レジ袋をその場に置いて。
ああ、すまない妹達よ、悪いが今日の飯は、抜く事になるかもしれない。
「はーち」
「うおああああああああああああああっ!!!」
「きゅーう」
「があああああああああああっ!!!!」
「じゅう。よーし、追いかけるぞー!ひっさしぶりの夜戦だー!」
「あああああああああああああああああ!!!」
「えいっ」ドオンッ
「のわっ!?」
砲弾が飛んできた。そんなのありかよ。
「まーてー!」
「待てって言って待つやつは普通は居ないよ!」
「もーすばしっこいなあー...おりゃっ」ダダダンッ!
「なっ!?」
川内がその場で跳躍し、こちらに飛んでくる。速い。
「ちょこまかと逃げられると困るから...ていっ」グジャッ
グジャッ。肉の抉れる音が鳴った。不快な音が。
「...え」
肩の。
肉が。
皮膚が。
抉れた。
「っぎゃあああああああああああああああああっ!!!!?????」
「んもー五月蝿いなあー、肩が抉れた位で喚かないでよ」
「あ...ああっ...ああああああああ!」ダッ!
走る。走る。走る。
この絶望から、逃げる為に。
投稿遅れてすみませんでした!
フォートナイトが楽しいのがいけないんや...(小声)
次回予告。
「こんにちは!白露です!」
「時雨だよ」
「んもー、お兄ちゃんなにしてんだろ、遅すぎないかなぁ」
「うん、家をでてから38分22秒32経ってる。何かあったんだろうか」
「ん?あ!こら山風!お兄ちゃんの服をもってくなぁー!」
「...やれやれ、次回、鬼の軽巡 下。お楽しみに」
「でも、兄さんに傷を付ける事は関心しないなぁ」ギロッ<●><●>