パワプロクンポケット10〜世界の破壊者の奇跡 作:カーナビレッスン
ー門矢家ー
ーリビングー
今日、親父もお袋も家にいない。
ちょっと友達と大事な話があると話すと理解してもらえたようでデートに出かけた。
この7月の時期…どうやら仮面ライダーとスーパー戦隊の夏映画のプレミアムチケットを買いに行くようだ。
俺はその時に頼んでおいた。
3枚じゃなくて…8枚買っておいてくれって…
士『これからは見るのは仮面ライダーディケイド第6話 バトル裁判・龍騎ワールド。第7話超トリックの真犯人。この二つだ。』
さら『つーたん、私はよく仮面ライダーディケイドのことはよくわかりません。』
奈桜『私も電王とキバしか見ていないから…』
士『主人公は俺の名前と同じ門矢士。彼はただの変な写真しか撮れないカメラマンだった。
しかし、彼の友の世界が暴走して化け物が現れるようになった。
9つの仮面ライダーの世界が暴走し始めたんだ。
9つの世界を旅してディケイドは世界を救おうとした。
この話はディケイドの旅の三番目の世界、それがこの龍騎の世界だ。まあ、これ以降は番組を見てくれ。』
第6話視聴
この世界では、ライダーは裁判制度によるものとして使われている。
事件に関わった一般市民と弁護士と検事がライダーとなり、そのライダーバトルで勝ち残ったものが被告人に判決を下す。
それがライダー裁判制度である。
今回は、ある雑誌社の社長が殺害されたことを事件に行われるらしい。
その社長さんを殺したのが士の友、夏海だと側にいたのが原因で疑われた。
しかし、この時に社長はある人と会う約束をはしていた。
それがこのレンという人だ。
レンという人はかつてこの社長の会社でシンジという青年と組んでいた。
だが、このレンという人は大手の企業に引き抜かれた。
そして、今になって社長を殺したのがレンだとシンジは考えた。
レンとシンジはライダーバトルで戦い、その様子を見る三人の目は複雑になっていた。
シンジ『いいざまだな…』
さら『ほら、このレンって人はあなたと同じですね。なるほど…わかりましたよ、結局はこうなるってことはわかってましたよ。私もこうなっていたら私もあなたを攻撃しますよ!』
奈桜『……』
士『まあ、待て待て…これから7話を見てから判断してくれよ。』
第7話視聴
実はレンは真犯人ではなかった。
なんとレンはライダーバトルで時間を戻すカードを手に入れ、過去に戻りたかったのだ!
そして命がけで手に入れたカードで代わりにシンジが時を戻して社長が殺される前に社長を助けた!
なんと、犯人は怪物だった。
そして…レンが引き抜かれた真実は社長が一旦二人を離して、互いにレベルアップさせて再び一緒に頑張ろうと提案したことだったのだ。
その様子を見ながら二人とも泣いていた。
二人が第7話を見終わったあと顔は、涙と鼻水で顔がぐしょぐしょだった。
士『実にシンプルだったろ。実にシンプルで簡単なすれ違いだっただろ…このレンってひととシンジのすれ違い。』
奈桜『えぐっ…えぐっ…えぐっ…』
さら『えっ…えっ…えっ…』
士『…もういいだろ。奈桜、楽になってくれよ…頼むよ…さーたんのためにも…駄目ならもう何も…』
さら『うわああああん!わ、私は私は私は…どうすれば…でも…教えて…教えて!!私は知りたい!!』
士『…奈桜…』
奈桜『……条件があったんです…』
士『えっ!』
さら『…条件…』
奈桜『パパが…私の今のパパが…子どもを欲しがっていたんです…この時にお父さん…つまり、私と奈桜の実の父です。
お父さんが事業に失敗して貧乏だった時にパパが支援する代わりに私か奈桜…どちらかが養子に入ることが条件でした。
パパとママには子どもがいませんでした…体が弱くて子どもが作れなかったみたいなんです…だから、その条件を出した。
お父さんはすごく悩みました…でも、私たち三人がいたままなら…みんな駄目になるってわかっていました!
私はそれを知りました…私はお父さんと離れたくありませんでした!
でも、私はさらを…お父さんから引き離すことは出来ませんでした。
だから私が…私が養子に行くことで二人の幸せを守ろうとしたんです!』
さら『そ…そんな!そんな!』
士『なんで言わなかった!!そんな大事なことを何で隠していたんだ!!』
奈桜『その時の奈桜にとって私はお母さん代わりみたいなものでした…幼い頃にお母さんを亡くしたさらは私をお母さんのようにすがっていました。
でも…それじゃダメだった…このままだとこの子はダメになる…
私はあえて酷いことを言って私から離した…
でも…そのためにさらは傷ついた…
真実を告げた悲しみと知らずに見捨てる悲しみは同じだと思っていました…
こんな…こんなことになるなんて知らなかった!知っていたらやらなかった!!』
さら『わ、私は…私はなんてことを!』
士『よく言ったな、奈桜。』
俺は奈桜をギュッと強く抱きしめた。
奈桜『つ、士君!!』
士『よく頑張ったな、奈桜…お前はこれまで辛かったんだろ。
お前だって妹に依存していたんだろ…それが嫌だからお前は自分に…さらに嘘をついた。
でも、嘘を抱えたまま生きていける人間なんていないんだよ。
嘘をつき続けること…他者から理解されない認めらない…とても辛かったんだろ…
それはもしかしたらさらの裏切られた気持ちと同じ…いや…それ以上に辛かったのかもしれないな。
でも、今、ちゃんと言ってくれたじゃないか。もう辛い思いはしなくていいんだ。
よく頑張ったな、奈桜、お前は凄いよ。俺なんて奈桜みたいに嘘をつき続けて笑顔をふりまいて暮らすなんて出来ないもん。
お前は凄い、お前は偉い、俺はお前の嘘をつき続けたことを尊敬に値すると思う。
だから、もう泣いていいんだよ。全力で泣いていいんだよ…奈桜…桜空(さら)…その名前の通り…桜みたいに泣いていいんだよ…』
奈桜『つ、つかさぁぁぁ!うわあああああああああああああん!!』
桜空『つーたん!!お姉ちゃん!!!うわあああああああん!』
俺は桜空も奈桜も強く抱きしめて二人の涙を笑顔で受け止めた。
やっと許された…やっとわかった。
間違ってなかったな、君が信じたもの。
奈桜も桜空もずっと同じものを探してたんだな。
だからきっといつか二人がきっと一つになる日…再び一つになる日が今日だったんだな。
その後、30分間ずっと泣き続けた二人はその場で俺が膝枕をそれぞれで使って眠った。
奈桜『…すぅ…』
桜空『…すぅ…』
士『二人とも寝顔はそっくりだな…このまましばらくしておいてあげよう。』
俺はこの二人の似たような寝顔を見て色々なことを考えていた。
仮面ライダーになった意味を…
俺は…俺は前に行ったあの世界の桜空の墓に一つの花が置いてあったのを見た。
桜空の墓には同じように数日前に事故で亡くなった父親も入っていたので誰が入れたかわからなかった。
親戚か誰かかと思っていたが…あれは奈桜だったんだな…
奈桜は桜空が自殺するのを止められなかった。
カズに話をしてもらったら桜空…いや、さらは父親が事故で意識不明になった…
その時にこの世界の生の意味を失った。
この世界で生きていくことに絶望した。
この世界で信じられる存在を全て失ったさらに生きる意味がなかった!
そして、奈桜の目の前で屋上から飛び降りたらしい。
カズ『うちもびっくりしたで〜でもな、あんたはあんたで大変やったから他人事やった。
うちに何か出来たわけでなしにあんたも五十鈴のことで大変やったからな。
ま、しょうがないって言うしかないで。』
この時…俺が…俺がさらの信じられる唯一の存在になっていたなら…俺が!なんとかしていたならば!
しょうがないという言葉は大嫌いなんだ…
その時代の彼女たちは苦しんだ。
誰にも相談できず…
奈桜は嘘をつき続けて…
桜空は人を信じなくて…
桜空はこの世界に絶望して死に、奈桜は自分のせいだと思いながら生き続ける。
どちらも本当に地獄だった。
畜生…あの時の俺の心の苦しみは…どんな奴から受けた攻撃よりも深く鋭く傷つけた!
こんな悲劇は…こんなすれ違いは起きていいわけがない!!
だけど、ただ悲劇を知ったから止めようと思ったんじゃない。
さらを…桜空をみた時に思ったんだ…
笑顔にしてあげたいって…そして…桜空のことを好きになったのかもしれない。
この気持ちがあったから…ただ仮面ライダーとしてじゃなくて、門矢士として関わったから桜空と奈桜を救えたんだ!
奈桜『…うんっ…』
桜空『ううんっ…』
俺は二人の涙をそれぞれの手で掬って一つに合わせて太陽に大空に手を出した。
士『なんて美しい輝きなんだ…これが笑顔の涙か…合わさった涙…良かったな、二人とも…これからは昔みたいに仲良くやってくれよ、な、奈桜、桜空。』
俺は二人が起きるまでずっと二人を見続けた。
この笑顔が永遠に二人にあるようにと思いながら…
ケータッチの強い輝きに気付かないほど思っていた。