パワプロクンポケット10〜世界の破壊者の奇跡 作:カーナビレッスン
練習後、俺は約束通りあの森に飯を食べた後に湯田君から借りていたBDと再生機をもって来た。
士『やあ、五十鈴、カズ。ちゃんと来てくれて嬉しいよ。』
和那『まあ暇やしな…にしてもなんでこのメンツなん?グダグダしたメンツみたいやん。うちと五十鈴もそんな仲良くないで?』
五十鈴『そうだな。私もクラスメイトとはそんなに話さないし…人と仲良くなりたいともあまり思わんな。』
士『そこだよ!二人ともクラスで浮いてるって自覚あるでしょ?』
和那『ま、まぁなー…うち、元々友だちなんてほとんどおらんかったし。』
五十鈴『確かにそうだな…』
士『そこでだ!二人とも知らないウルトラマンティガを一緒に見て、誰かと一緒に何かをする楽しさを学ぼうよ。ひとりぼっちなんて寂しいだろ。実際に俺、一人でウルトラマンティガ見たくないし。』
仮面ライダーも常に親と見ている俺にとって一人での鑑賞はそこそこ寂しいのだ。
五十鈴『まあ、興味はあったからいいが。』
和那『せやな、にしても幸せもんやなあ〜士。こんな可愛い女の子二人に囲まれてウルトラマン視聴なんて荷田の奴が悔しがっとるのちゃうん?』
士『大丈夫、それなら俺、今度荷田君と奈桜や隣のクラスのさーたんと一緒に映画を観に行く約束をしたから。』
五十鈴『なるほど、でも…他の人の目があったらどうする?こんなとこで女の子と一緒にいるのは?』
士『大丈夫、俺はそんな男じゃない。それに、俺にはさーたんという彼女もいるからね。安心してよ、ウルトラマンティガの視聴仲間なだけだよ。ね?いいじゃない。』
和那『ま、いいやろ?な、五十鈴。』
五十鈴『どうやら本当にそのようだな。』
士『さ、見よ見よ。』
ウルトラマンティガ1〜4話 視聴
士『いやはや面白かったな。』
和那『初めて見るけどウルトラマンも面白いなぁ〜カブトしか見たことないうちには衝撃もんやで。』
五十鈴『……インパクトというか衝撃が凄いな…赤と青に変わるウルトラマン…か…私はまだまだ慣れるのに時間がかかるな、光の星以外のウルトラマンは納得しずらい。』
士『そうか、でも結構楽しめたんじゃない。じゃ、また明日ね。』
タッタッタッ!
五十鈴『なあ…和那…あいつは…士はもの凄くお節介だな、あの隣のクラスのさーたんこと芳槻さんはあいつのお陰で笑顔になってクラスメイトととも積極的に関わるようになったらしい。』
和那『ホンマにあいつ優しいなぁ〜まるで仮面ライダー見たいやわ。ま、あいつは名前だけやでおんなじなのは。』
五十鈴『あいつが本当に仮面ライダーだとしたらお前はどうする。』
和那『……別にどうもせえへんで、それにあいつの名前からしてディケイドやろ。うちが尊敬しているのはカブトさんや。でも…もし、もしあいつがうちの尊敬するカブトさんやったなら…うち、あいつのお嫁さんになりたいわ。』
五十鈴『!!』
和那『こんななりでも結構うちロマンチストなんやで、あの人はうちの初恋の人やからなあ〜この世で最も頼りになる人物と愛を育んで赤ちゃんいっぱい産みたいわ〜そんな願望五十鈴にはないんか?』
五十鈴『…あんまり考えたことないな…私はそういうことはよく知らないし、恋愛というものがよくわからん。それに士は友だちだ。あいつには芳槻さんがいる。関係ない…』
和那『ま、そやな友だちやな…にしてもうちとあんたこんなに話すことってあんまなかったなぁ?』
五十鈴『士がいなかったらただのクラスメイトだったからな、元々私はクラスメイトと話すことは苦手だ…人と関わるのも上手くないので友人も多くはない。』
和那『うちもそんなもんやで。ま、ここに来てから紫杏や朱理とはそこそこ仲良くやっとるわ。でも、男となると…あの人以外がみんな格好悪くみえるんや。』
五十鈴『確かに私もそうだ。父親が私にとって最も頼るべき人間だったからこそ、ボーイフレンドを作りたい気持ちはなかったな。』
和那『でもあいつは…士は野球バカで仮面ライダーバカやから、そんな難しいこと考えんでも付き合える友達や。
ま、あいつは優しいし、本当に仮面ライダーを人生で表しとる。ああいうの羨ましいわ、人間みんなどこかで歪む…うちもあんたも…でも、あいつは変わってない…仮面ライダーの意味をしっかりわかっとる。
だからこそ…あいつがカブトさんだったら…最高やな。』
五十鈴『私もああいう馬鹿は嫌いではないなお前ともこうして仲良くなったのだ。不思議なやつだよ。』
和那『せやな、でもあいつがカブトさんなわけないない。』
(だけど、うちホンマにあいつに助けられたとしていたら………士…)
五十鈴『そうだと思うぞ。』
(たった一回…あいつのコスプレを見ただけでこんなに仲良く…ほとんど誰にも話したことがない父親とのウルトラマンのことを…恥ずかしいと思っていたのに…
仮面ライダー革命のためにみんな馬鹿にしてきたことなのに…
あんなに楽しく真剣に聞いてくれるなんて…
士……あいつはなんなんだ…まるで…父親のような…)
その後、何故か士は北乃先輩に抱きつかれ、みなから冷やかされるという悲劇に見舞われた。
その頃…
とある球場
一人の男が欠伸をしながら歩いていた。
剣崎『ふうー疲れた疲れた。』
この男は剣崎五真。
今、彼は丁度試合を終えて帰路につこうとしていた。
彼は妻達や子ども達が待つ家に帰るため、駐車場へと足を運んでいた。
妻達や子ども達に会う…ただ、それだけで彼は元気が出る。単純だがそれが一番やる気を出すのに大事なことなのだ。
そんな、最中一人の青年と会った。
城戸『あっ!剣崎さん!お久しぶりです!』
剣崎『おっ!走司じゃないか!元気そうだな?』
城戸『ええ、いつも通りです。でも最近はわんこと瑠璃花、モモコの喧嘩がすごくて他にも色々と言われてますが……』
芽森わんこ
かつて、瀕死の犬だった彼女で、死ぬことを定められていた彼女は野球仙人つまり神様にある条件をかけられて、人間と犬の狭間の生命体になっていた。
彼女は犬っぽい特徴を遺しつつもボーイフレンドの城戸走司や友だちとともに野球をしたり、遊んだりするなど充実した生活だった。
しかし、人間になるための条件とは野球の全国大会に優勝することが条件だった。
しかし、彼女達は勝てなかった。
大好きな彼に…城戸走司に看取られながら死のうとしていた。
体の色が消えかかる…
二人は泣きながら互いを見ていた。
もう、会えなくなる二人…
運命は彼らを引き剥がそうとしていた。
わんこ『でも…本当は…、ぐすんっ、
走司とけっこんして、
家に住んで、
子どもたちにかこまれて、
おいしいごはんをいっぱい食べて、
それから…、
それから……。』
走司『うん、うん…。』
わんこ『アタシ、走司の事、大すきだよ…。
ずっと、ずっと走司と
いっしょにいたかった…。
つぎに生まれかわったら…。』
走司『………』
走司『わんこ!おい、目をあけろ!』
わんこ『あれ?
アタシ、ワンって言ってないよね。
うれしい…。
やっと人間になれ…』
彼女が消えかかろうとしたその時!!
〈ファイナルアタックライド!エエエグゼイド!!〉
士『リプログラミング!!!』
キュイーーーン!!
謎の閃光がわんこを包み込む!
すると彼女の消えかけていた体は再び輝きを取り戻していった。
彼女から閃光が消えるとそこには何の変哲もない彼女がそこにいた。
わんこ『あれ…なんで?なんで消えないの…もう…駄目だと思っていたのに…』
ビームが出た先を見た。
そこには仮面ライダーエグゼイドマキシマムマイティxがいた。
そう!門矢士がカメンライドして、彼女をリプログラミングして人間にしたのだ。
理由は簡単、彼が仮面ライダーで、話が聞こえてきたからだ。
走司『あ、あなたがわんこを…』
士『まあな、誰かが救いを求める時に俺は現れる。俺は仮面ライダー、仮面ライダーエグゼイド。それじゃ、またいつか!幸せになれよ。』
士はそのまま帰っていった。
二人は互いを抱きしめる!!
わんこ『うれしい!うれしい!奇跡だ!奇跡だ!最後の最後でアタシのことを救ってくれた人がいた!もう奇跡だ!これから…これからも…走司と…走司と一緒に!』
走司『当たり前だ!!デートでも…なんでもどこでも連れてってやる!もうお前を離さない!わんこ!ありがとう!ありがとう!!』
二人のそんな姿を物陰から見た士はくすりと笑みを浮かべてその場を後にした。
彼にとって仮面ライダーとしての報酬は人の喜びだ。
それ以外に欲しいものはなかった。
士は破壊者だ。しかし、破壊するのは幸せではない。
理不尽なルールや運命をだ。
そしてもう一人
モモコ
彼女はいわゆる人間ではない存在。
桃の木の精霊であった。
彼女は子どもにしか見えない精霊であり、トトロや特撮的にはヤマワラワに近い存在である。
そんな彼女は走波と交流を深めるが彼が大人になったことで消えてしまおうとしていた。
いや、正確には見えなくなると言った方がただしいのかもしれない。
そんな最中だった。
モモコ『走司君が悪いんじゃないわ。
しかたのない事なんだもの。
それにね、それはとてもいいこと
なんだから。』
走司『い、言ってる意味がわからないよ!』
モモコ『ごめんね。
せっかく友だちになれたのにね。』
走司『…どうしてなんだよ?
どうして、さよならなんだよ?』
モモコ『ヒトは、
わらわとちがって、
せい長するものだから…。
…さような』
今にも消えそうな彼女の前に士が変身したマキシマムマイティxが現れた。
士『それは違うぞ!!』
走司『あなたは…仮面ライダー!』
モモコ『わらわは…もう…』
士『友達なんだろ!!諦めんなよ!!なんでこれからも一緒に生きたいと思わないんだ!!』
モモコ『…そうしたいのはやまやまじゃ…だが、わらわはせい長しない…わらわは…』
士『違う!!確かにあんたのことは俺はよく知らない!!だがな、一つだけ言ってやる!俺はだからやけどって言葉が大嫌いだ!
そして、そんな言葉を使う奴等も嫌いだが…一番嫌いなのはそんな言葉を使わせるこの世界だ!!
俺は世界の破壊者だ!常識も破壊する!』
〈ファイナルアタックライド!エエエエグゼイド!!〉
士『リプログラミング!!!』
モモコ『えっ…なにが…わらわは…』
士『…あんたの精神を二つに分けた。
というよりかは人間の細胞から作った体にあんたの魂の一部を入れたのかな。ゴーストの力も一部使っておいたからな。』
走司『わん子の時といい、あなたはどうしてこんなことを』
士『簡単な理屈だよ。俺の理想のラブアンドピースのため!以上!!』
彼はまだ…その行為の重大さに気づいていなかったが…少なくとも彼の行動は三人を救ったのだ。
いや、四人になるのかもしれない…
ー現在ー
瑠璃花『ちょっと!そんな不味そうなものを走司に食べされようとするなんて!』
わんこ『こっちのほうが美味しいの!』
モモコ『いや、わらわのだ。』
俺にどちらの弁当を渡すかどうかの喧嘩が常に行われているんだ。
他にも何人かいるようだ。
剣崎『はっはっはっ、まあ重婚制度を使えばいいだろ。
俺は思ったんだよ…人間誰しも選ばなきゃ…何かを捨てなきゃいけないって思う時が…俺にもその時が来たって…でもな、全部救って何が悪い…俺はみんなが好きなんだ!!
それをとやかく言われる筋はない!!
そのおかげで俺は子どもたちに会えたんだ。一人もかけて欲しくない…大事な…大事な子どもたちが!』
走司『はい…ですが、それにも問題があってですね…』
[瑠璃花『重婚制度でも私が走司の第一よ!!』
わんこ『いいや!アタシよ!』
モモコ『わらわだ!』]
走司『中々困ってますよ。』
剣崎『まあ、そんなもんか…まだまだ子どもだなぁ…でも、良かったじゃないか愛されていて。』
走司『それはそうですけど…』
剣崎『ともかく難しく考えるなよ、そうだ。俺の家に来るか?これから暇なんだろ?』
走司『あっ、はい!お願いします。』
剣崎『ちょっと電話す…
その時だった!!
がしゃん!!!!
剣崎の体が突然切れた!!
全身からおびただしい量の鮮血が走司に飛び交った!
剣崎『が、がっ…』
走司『剣崎さ…
彼も同じだった。
がしゃん!!!!
そんな音で彼の体にも傷がついた。
全身から血が出る同じような傷を…
走司『ぐわあああああっ!』
彼ら二人は数分後、他の選手が見つけて救急車へと運ばれていった。
しかし、彼らに危害を及ぼした犯人や凶器は見つからなかった。
この時、彼らの側にあったのは鍵のささってない車だった。