パワプロクンポケット10〜世界の破壊者の奇跡 作:カーナビレッスン
士『さてと…行くか。』
俺は十分な金を持ってはいないが、召喚している仮面ライダーは基本的に俺の言う事を聞くがこき使ってはいない。
意志もないがそのキャラになりきっている。
そのため、基本的に金銭面は潤っているが、恵まれない子ども達のためにほとんど使っているが少し自分のために使っている。
これくらいの自由はしたいのだ。
荷田『Gガンダーロボのシャイニングガンダーゴールデンバージョンが欲しいでやんす!お願いするでやんす!』
俺は荷田君の買い物を終えた後にデュークのいる企業に向かった。
彼らはそれぞれこの世界の支配者だったジャジメント、アジム、九百龍、カエサリオンの組織を乗っ取ってボランティア事業に精を出している。
ここはその一つ、カエサリオンの日本支部であった所でデュークに任せている。
デューク『どうも、政策は順調ですよ。』
士『ありがとう、ところであいつらは残りどれくらい?』
デューク『大体残りは10人程度で…君の学校にもいるよ。』
士『ありがとう、それじゃあ頼むよ。』
そういって俺はデュークに任せ、学校に戻った。
ディエンドのインビジブルは本当に便利で学校に簡単に入れる。
しかし…
士『ただいま、荷田君。はい、これシャイニングガンダーゴールドバージョン。』
荷田『さすがでやんす!で、それから行ったでやんすか!女子寮!』
士『ああ、行ったよ…でも…』
ー数十分前ー
士『ふーっ、少し休憩。にしても結構このおもちゃ重いな、でも俺も結構こういうの好きだしなあ…』
俺は透明になるのを解除し、森をゆっくり歩いていた。
仮面ライダーバロンのマネで捻挫するふりなどしながら森を歩き回っていた。
すると…ガサガサ…
士『ん?何の音だ?』
茂みからよくわからない音がしている。
俺は興味があったのでそこを覗いてみた。
すると…
??『ふっ!はっ!』
キャインキャイン!
な、あそこでドーベルマンを虐めているのは物凄く身長が高い青髪の女の子だった。
ドーベルマンや警備員は女子寮の安全のために男子寮と女子寮の間の森に必要なのだ。
でも、一部の生徒は警備員とドーベルマンがいない日を知っている。
これは理事長の奥さん、日高希美さんが
希美『若いうちから頑張り!!男をみせろ!!』
偶にこの人は車でドーベルマンと警備員を引き回しており、とても迷惑している。
理事長も
仁六『いや…ごめんね…車の運転をやめさせるのは駄目だったけど…私有地のここならやってもいいと…そうしないと育児のストレスが出ちゃうんだよ…』
滅茶滅茶土下座してた。
可愛そうに思えたので納得したがそのおかげで女子寮に行けるメリットもある。
まあ、危ないから行くやつはほとんどいないけどね。
荷田君も俺が止めなかったら行ってたな。
で、そんな所でドーベルマンと戦っている女の子に話しかけてみるか。
士『おーい、茨木さん。そんなとこで何してんだー。』
和那『ん?ああ、確か同じクラスの門矢士か。そんな遠慮せんとカズでええて、うちはな、今ここで訓練しとった。』
彼女の顔に覚えはあった。
彼女の名前は茨木和那。
歳は俺たちより一つ上だが、数年前、仮面ライダーカブトとなって俺から救われた後に色々とマスコミが騒いでしまい、追っかけ回される羽目になり一年間学校を休んだため、仕方なかった。
本当に悪いことをしてしまった。
士『訓練かぁ…そんなに強くなってどうするんだよ。』
和那『ああ、これはなある人と同じくらいに強くなりたいんや』
士『ある人?』
和那『ああ、うちは子どものときに大勢の高校生に武装して囲まれたんや。本当に怖くて怖くて今にもちびりそうになっとった。そこであの人は颯爽と現れてうちを守ってくれたんや。』
士『あっ!あの時の青髪の子か!』
大江『えっ?なんであんたが知っとるん!』
士(ぎくっ!!)『い、いやあ…ニュースになったからねぇ…』
和那『ああそうか、たしかにあったなあ…仮面ライダーカブト現る!!って…うちはあん時に結構大きく載ったからな!いやぁ〜あん時はマスコミに追いかけ回されて大変やったわ。』
士『それで覚えてたんだよ。だって、仮面ライダーファンとしては気になるニュースだからね。にしても凄い人だね。』
和那『うちが尊敬して…いや…憧れている人間なんや。うちはこんな身長やからみんなからいじめられて人間不信に陥ってたときに来てくれたから…本当に救われたんや。誰が助けたか少し調べたけどわからんかった。』
士『ま、それが仮面ライダーだからね。悪の組織を潰した時もそうじゃなかったっけ?』
和那『ああ、あの仮面ライダー革命の時のか。ありゃあびっきりしたなあ、でも…格好良かったけどカブトは日本におらんかったなコーカサス、ケタロス、ヘラクス、ドライブ、ルパンやからな。』
士『へぇー、もしかしてカズも仮面ライダーファン。』
和那『違うで、仮面ライダーカブトファンや、あの人のことをもっと知りたかったから…あの時の人のことは知らんけどいつかは会える…そして会ってお礼を言いたいんや。ありがとうって。』
士(……ごめんね。俺もそう言いたい…君のことを助けたのは俺だと。でも、まだ終わってないんだ。正義の味方としての仕事が終わっていない以上…正体は言えない。)
和那『うちはな…みんなからいじめられないように力をつけたんよ。でも、力を持った人間が複数いたら敵わないことを知った。これでも、昔は少年漫画のヒーローに憧れとったんやで、敵を一斉に100人倒す。そんなの凄いやないの。』
士『でも、仮面ライダーはいるだろ現実に。』
和那『そうなんやて…あの時、ホンマにあの時あの人に助けられなかったらうちは男性恐怖症やら対人恐怖症で何も出来ない奴になってたと思う…ホンマに嬉しかった…』
涙を目に貯めながら話す彼女を見て俺は胸が苦しくなった。
俺は救ってよかったと思ったがそれ以上に完全に悪を倒せていない自分に腹が立っていた。
それに、もし打ち明けたら色々と周りがうるさくなってしまう。
一年間もマスコミに追っかけ回されて学校に行けなかった彼女のことを思うと複雑な心境となった。
だから俺は一つ嘘をついた。
士『実はな…俺はその仮面ライダーカブトに会ったことあるんだよ。』
和那『な、なんやて!!!!』
士『ああ、あの人は凄かったよ。あの仮面ライダー革命の時もアメリカに攻めて行く前に俺は会ったんだよ。そして、俺は彼に聞いたんだよ。あなたは何がしたいのか?と。そうしたら…』
士『おばあちゃんが言っていた…ただ、一人の人間が泣いている。戦う理由はそれでいい。守るために戦う…俺の力はそのためにあるのだ。とな。』
和那『!!!…そうか…あんがとな。うちもな、頑張っとるんよ。こうして自主的に力をつけてうちも誰かのために戦いたいんや。仮面ライダー革命によってほとんどの悪の組織はなくなったとはいえいじめはある…それが辛い人間がおるんや…さすがにそこまで仮面ライダーは救えへん。』
士『……仮面ライダーは神じゃない。出来ないことも多いはずだ。だけどそれでも彼らは手が届く場所に手を伸ばして助けるんじゃないか。』
和那『……』
士『そして君は救われた。偶々だったかもしれない。それでも、カズは助かったんだろ…だったらそれでいいじゃないか。本当に助けてほしい時に助けてもらう存在がいない人にとって仮面ライダーは救いなんだ。カズにとって仮面ライダーカブトはそんな存在なんだろ。だったら俺たちは彼らに出来ないことを彼らの代わりにやる。それが最大級の恩返しじゃないのか。』
和那『…せやな、あんたの言う通りや。うちが間違っとったわ。でもあんたがまるで仮面ライダーみたいな口調やで。』
士『はははっ、まさか俺なんかじゃなれないよ、じゃあな。特訓頑張れよ、カズ。』
和那『おおきに、士。』
俺はそのまま男子寮に戻った。
ー回想終了ー
士『というわけなんだ。』
荷田『ふーん、別に言えばいいでやんすのにところでなんでおいらには言ったでやんすか?』
士『変身アイテムを見られちゃったし、それに荷田君は仮面ライダーのことをよく知っていたからね。ちゃんと秘密を守ってくれると思ったからね。』
荷田『そりゃあそうでやんす!マニアとしてマニアを守るのは当然でやんす!あ、そういえば士君はケータッチは使わないでやんすか?持ってないでやんすか?』
士『ああ、ケータッチね。持ってるよ…でも、使わないんじゃなくて使えないんだ。』
荷田『へぇーほかに使えないのとかあるんでやんすか?』
士『うん、各平成仮面ライダーの最強フォームが使えないんだよ。』
荷田『でも今のままで十分だと思うでやんす!』
士『そうだね。』
ケータッチが微妙に輝いたのを俺は知らなかった。
俺はその後準備をして野球部の練習へと向かった。
また、ボール磨きをした。
他の先輩の練習風景を見てるとやはり凄いと感じてしまう。
これが先輩か…
ー翌日ー
クラスで大河内先生から200ペラを貰った。
ペラとはこの学校で使う通貨で貸し借りは駄目だがゲームで取引すること
俺は早速何に使うか考えた時に購買であるものを見つけた。
電池式のCDプレイヤーだ。
CDプレイヤーが200ペラで売ってたのだ。
俺はすぐさまそれを買って屋上に向かった。
士『ふわぁ〜いい天気だなぁ〜こんないい天気に暗い顔をしている奴は越後よりも馬鹿だなぁ〜それじゃ早速。』
カチ
俺はCDプレイヤーをつけて仮面ライダークウガのED"青空になる"をかけた。
士『重い荷物を〜』
そして俺は一人で歌を口ずさんだ。
この曲を歌うときの姿勢はねっ転がる。
そうするとなんとなく気分が良くなる。
そして、その歌は反対側にいる子にも聞こえたのだが、この時は知らなかった。
??『……』
数分後…
士『ふわぁ〜いい気分になったし、教室に戻るか…』
??『……』
士『ん?俺以外にも人がいたのか。おーい、そんなとこで何やってるんだい?』
??『……あなたですか…さっきから変な歌を歌っていたのは。』
士『うん、そうだよ。この歌は名曲だよ、仮面ライダークウガのED青空になる。』
??『わたしには不快な歌詞でした…』
士『そう…でも俺はこの歌大好きだよ。君を連れて行こう…悲しみのない未来まで…』
??『あなたは恵まれているんですね…私には悲しみのない未来に連れてってくれる存在なんていません。一番大事な人に裏切られた私には…そんな人は…』
士『…なら、俺を頼ってみないか。』
??『え…』
士『いきなり会ったやつにこんなこと言われてもふざけるなと思うかもしれないが俺は困ってる人間を助けたいんだ…今はまだ俺のことを信じてくれなくてもいい…だが、俺が君を信じていることだけは信じてほしい。』
??『……』
士『俺の名前は門矢士。もし、かけらでも信じてくれるのなら…名前を教えてくれないかな…』
さら『…さら…芳槻さらです。さらと呼んでください、それでは…』
彼女はそう口ずさんだ後、屋上から出て行った。
士『芳槻さらさんか…隣のクラスの子か…結構可愛いかったなぁ…でも、俺は何処かであの子にあったような…いや、似た人をみたような……うーん…よし、頑張ってみるか!』
??『ありがとう…士…』