パワプロクンポケット10〜世界の破壊者の奇跡   作:カーナビレッスン

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第五十七話 科学の被害者

 

葛城巧のビデオ…

俺はこれを見せるべきではなかった。

なぜなら…

 

士『気持ちはわかるけど…一々壊さなくてもいいじゃないですか!』

 

和那『あのなぁ…我慢する努力はしたわ。でも、あかんわ。こんなの我慢しろ言うのが無理な話しやわ。』

 

白瀬『何度壊しても壊したりないくらい…』

 

もう何回もこのTVを直している。

内容が思っていたより酷すぎたからな…

 

内容その1 ガイノイド

 

葛城巧『これは正確には僕の発明ではない。

しかし、僕なりのアレンジを加えてはいるので僕の発明だとも言える。

構造は乙女回路とダークの正義回路を参考にしている。

名前は性格回路、しかし完全にオリジナルのものばかり参考にしても意味はない。

そこで僕は暁美ほむらのいた世界のGGGと呼ばれた組織のコンピューターをハッキングし、人の人格をコピーするデータを手に入れた。

とりあえず誰でもいいからやってみよう。

え、オリジナルとの比較はどうするかって?

そうだな…オリジナルには出来るだけ頭のデータを取りたいから丁重に扱おう。

え?コピーの方はどうするかって?

んー…数回実験に使って使えなくなったら捨てればいいだけだよ。

どうせいくらでも作れるんだ。

え?反抗する奴等がいたらどうするかって?

そうだな…その対策もしないといけないな。

ま、でも作ったのは僕だからね、作った機械をどうしようが僕の勝手なのに。

一々歯向かわれても面倒だ。

作った僕の言う事を聞く奴ばかりだと助かるけどそれじゃデータは上手く取れない。

データが取れたらすぐに処分したいくらいだよ。

わざわざ何年も生きてもらうだけでも面倒なのに…初期型の寿命設定が上手くいかなかった。

とっとと壊れて…

 

バキュン!!!

 

 

白瀬『…………』

 

白瀬さんが後ろで微かに涙を流しながらTVを撃った。

わかっていたとはいえこの言葉は辛い。

俺にはわからないが自分の親や創造主に興味を持っていたのだがここまでとなるとな…

葛城巧の言動は確かになあ…

 

ファイル2

トーナメント

 

葛城『聞いてくれ!

今度…いや、この映像を見た君には過去の物語かもしれないな。

今度新型ガイノイドの実験に僕の案が採用されたんだ。

それが、このトーナメントだ。

僕はこのトーナメントにより、新たなガイノイドの可能性を広めるため実に有意義な大会を発明してもんだ。

新作ガイノイドの性能を広く知ってもらうためにも相手はガイノイドがいい。

え、それだと意味がないかだって?

違うよ、そこら辺にある古いオンボロを使うんだよ。

いわばリサイクルだよ、とっとと適当に作って壊れてくれたらこの上な…

 

バリン!!!!

 

 

来都『…ふざけるな…』

 

来都が右腕でTVの画面を殴り割った。

血が出ることも御構い無しに殴ったのでその手からは血がドクドクと流れていた。

浜野は彼の右手に触れて涙ながらに感謝の気持ちを耳元で囁いていた。

来都の怪我を治し、TVを直した後はやめておけばいいのにまた見始めた。

あーあ、でも…そうなるか。

 

3 超能力者

 

葛城『エクセレント!

まさかこんなにも超能力者がいるなんて素晴らしいよ!!

中々に人体実験のやり甲斐があって全くもって良い誤算だったよ!

様々な超能力者がそれぞれに違った力を持っていてとても研究しがいがあるね。

え、反抗する奴がいる?

そうだ!しあわせ草には普通の人間に超能力を発現させる力があるけどそれ以上に中毒性もある。

その中毒性を上げたり濃度を上げればもっと超能力者が増えるはずだ!!

…それだと死者が出るだって…中毒性が出て危険だって…

ならもっともっと強くすればいいだけだ!

中毒性は上げたって問題ない!

死者が出てもしょうがない…科学の発展には犠牲がひつよ…

 

 

バリン!!!

 

 

またやった…

和那が今度は持っていた槍でTVを突き刺した

予想はしていたけどね…

 

和那『……何人死んだと思うとるんや…』

 

で、こうして今に至った。

そりゃあねぇ…とりあえず全員集まってからエグゼイドの説明をすることにした。

まず、ビルドのことを数人に話した。

そして…あの人に大事なことを言っておいた。

 

十三郎『こんな…こんな奴のために!!!チキショウ!!チキショウ!チキショウ!』

 

渡『……何が…ブラッド族だ…』

 

茜『…こんなことになってるなんて…』

 

リン『……』

 

士『…リンさん…あなたはあの女の人の事を知っているはずだ…

滝川妙羽…あなたの妹のことをね。』

 

リン・茜『!!!』

 

来都『いやいや似ていない、似てない!妙羽さんとリンさん!顔が全然…顔…そうか!エボルト!』

 

士『…わかるでしょ?桐生戦兎の時のように顔を変えて記憶を消しただけ…そしてあなたの名前は滝川凛。

鷲和兄弟のように難波チルドレンとして育てられた。

担当はスパイ活動、それによってブラッド族を調べていたがベルナージュの秘密を見つけてしまった。

それをネタにエボルトをゆすろうとしたが失敗して顔を変えられ記憶を消されてしまった。』

 

十二司『ベルナージュの秘密って?』

 

士『………ボソンジャンプ…火星の王妃が残した時間及び空間移動能力の秘密を手に入れたんだよ。そして、その技術をエボルトは木連と呼ばれる地球に差別された軍隊に送ったんだ。

それにより、地球は混乱した。』

 

リン『…時間及び空間移動能力か…確かに凄い技術ね……それで私はこの世界に。』

 

士『ああ…しかし、幸せなんじゃないか。互いに家族に近い者は手に入れて満足なはずだろ?』

 

リン『……そうね。ちらっと見たけど確かに私も妹である妙羽も愛しい家族を手に入れた。

新世界でもそれは変わらないみたいね…よかった。

でも…中には…』

 

リンさん以外にも側で二人の男が立っていた。

 

レッド『俺は大丈夫だ、まだ確かに彼女の事を引きずっていないと言ったら嘘になるが…それよりもそっちの男の方が駄目だろ…』

 

渡さんの姿から赤いスーツ姿に変わった。

こっちの姿の方が落ちつくらしい。

彼の視線の先には十三郎が立っていた。

確かに彼には近寄りがたい雰囲気があった。

……大丈夫ではないな…

 

十三郎『………本当に…助けられるのか…』

 

士『当たり前だ。そのために俺はここにいる。失われた数十年…エボルトから奪い返すためにも…』

 

十三郎『時を戻す力を持つことや…エボルトのことは聞きました…正直どうしようもない怒りがこみ上げて仕方ないんです…』

 

士『…だが、直接的に君の大事な人を殺したのはあのホンフーという奴だ。』

 

十三郎『!!なんだって!!』

 

士『俺があれほど懲らしめたのにはこの彼の彼女の事もあるんだ…その時の映像をスーパー1のレーダーハンドを過去に送って録画したんだ。それを観てほしい。』

 

俺はレーダーハンドの録画映像をTVに流し始めた。




ー第三十八回ー

ルフト・ようこ『第三十八回!後書き座談会コーナー!』

ルフト『今回はこの章の終わりについての説明じゃ、だが安心してくれ別にネタバレするわけじゃないんじゃ。』

ようこ『結構学園ものから離れたましたねえ今回の章は。』

ルフト『主役の和那ちゃんの話しの都合上どうしてもそうなるんじゃ。それは承知の上で見てほしいところもあるしのう。』

ようこ『あと数話で一旦学園の話になるのでお待ちください、私も出ますので。』

ルフト『ところでようこさんはどんな形で出るんじゃ?』

ようこ『パワポケ 10やってる人ならわかりますよ、それではお楽しみにまた次回。』

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