パワプロクンポケット10〜世界の破壊者の奇跡   作:カーナビレッスン

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遅くなってしまい、申し訳ありません。
なるべく月曜日に投稿したかったのですが、事情によりできませんでした。
今後は毎週月曜日投稿する努力をしますので、よろしくお願いします。


第八十話 俺の嫁

 

ー親切高校ー

ー屋上ー

ー昼休みー

 

ここ、親切高校の屋上で待ち合わせをするものがいた。

芳槻さらがまず、そこにいた。

一人でずっとそこにいて、じっと出入り口を見つめていた。

彼女は待っていた。

門矢士を待つこと5分、門矢士はおぼつかない足で歩いて屋上に来た

転校生が来てからもう既に4日経っていた

明日には彼らは帰り、普通の生活に戻るだろう。

でも、その前に門矢士と芳槻さらは会わないといけなかった。

 

士『…久しぶりだね。さら…元気…ではなかったよね。

ごめん…俺が変なことしたから…』

 

さら『……』

 

面と向かって話す士の顔を見れないさら…

当たり前だ。

想像妊娠と判断してから二人は顔を合わせず、互いに避け続けていた。

それが、互いのためになると…

 

士『辛かったよな…あれから…俺も…何度も何度もさらのお腹の中の子の事考えてた。』

 

さら『……』

 

士『……でも、それだけじゃダメだった……さら…いや…桜空…本当はもっと自分の事を見て欲しかったんじゃないのか…』

 

さら『………』

 

士『…自分のことを…芳槻桜空としての自分と…芳槻さらとしての自分を…受け入れて欲しかったんだろ。』

 

さら『………』

 

士『いくつもの自分がいて…そんな自分それぞれを見て欲しかったのに…認めて欲しかったのに…俺はそれを否定してしまった。』

 

さら『……』

 

士『人を信じることも人を疑う事も重要だ。そしてそれをバランスよく考えて使う事も重要なんだ。

それが出来なかったんだろ?』

 

さら『……………は…い……どうしてわかったんですか……』

 

士『桜空は人を信じすぎる、さらは人を疑いすぎる。だからどっちかしかないから馬鹿な俺でも簡単にわかったよ。

でも、どちらも理解しなかった俺は……愚かだよな…最低な奴…だよな…』

 

桜空『そんなことありません!!!』

 

士『さら…いや…桜空…今はどっちなんだ。』

 

??『…どちらでも、あります。桜空でありたいしさらでもありたい…私はあなたが言った様な人になりたいんです。』

 

士『え…』

 

桜空『言われなくても私はそのことに気づいてますよ。

人を信じる桜空としての私…』

 

さら『人を疑うさらとしての私…』

 

桜空(さら)『ふたりの桜空(さら)をまとめる事が大事だって、でもそれを上手く使えないんです!』

 

士『だから俺がここにいる!!!!!!!』

 

さら(桜空)『え…』

 

士『信じる桜空じゃなく、疑うさらでもない。もう一人の桜空(さら)になってほしいんだ。わかるよな?』

 

桜空さら『もう一人の私…それってまさか…』

 

士『そう…それは…』

 

士『俺の…』

 

さら桜空『士の…』

 

士・桜空『嫁としてのさら!!』

 

そういうと士は桜空に走りこんで腕で強く抱きしめて熱い口付けを行った。

互いの唇が離れることを知らない…

いや、最初からまるで一つだったかの様に二人は繋がっていた。

 

シュン!!

 

春川『あんたらもういいでしょ。』

 

口付けを続けていた二人を影から見ていた春川は呆れた様に出てきた。

しかし、春川の声かけに反応しない二人に春川は少しイライラしつつも声をもう一度かけた。

 

春川『二人ともいい加減にしなさい!』

 

ビクッ!!!

 

士と嫁桜空は大声を聞いたのちに唇を離して春川の方へ目を向けた。

 

士『な、なんだよ春川さん。』

 

嫁桜空『…ず、ずっと見てたんです…か…』

 

顔を真っ赤にした二人が春川をじっと見つめる。

はぁと溜息をついた春川は制服のポケットに手を入れてブランクライドウォッチを取り出して渡した。

 

春川『これはライドウオッチ…といっても既に私の力は入れてある。

嫁桜空、士あんたらが一緒にこのボタンを押すことでこれはファイズライドウオッチになるのよ。』

 

士『どうしてこれを…』

 

春川『あんたらがしっかりと答えを出したからよ。嫁桜空は新たな自分を、士は桜空とさらを受け入れる自分を見つけた。

いくつもの自分を見つけ、受け入れる事それこそが私が持っていたファイズの力を受け入れる強さ。』

 

嫁桜空『ファイズの力…だからあなたは私にファイズを。』

 

春川『それもあるけど、あんた自身オルフェノク達から教えてもらう事も多かったでしょ。ファイズはあんたが見ておくべき大事な作品だったのよ。

そして、もう一つ…あんたのポケットに入ってるそのブランクライドウオッチ出してごらん。』

 

嫁桜空はポケットに手を入れて出すとそこにはブランクライドウオッチがあった。

先程感じた違和感の正体を見て嫁桜空は少し驚いていた。

 

嫁桜空『あ、これって…ブランクライドウオッチ…』

 

春川『それは仮面ライダー電王のライドウオッチ、で、それを使うには…』

 

ガチャッ

 

優巧郎『僕の力が必要なんだよ…』

 

入口の扉から出てきたのはなんと転校生の優巧郎だった。

彼は少し悲しみの顔を見せながらも笑顔を作り、俺と嫁桜空の元に来てすぐにふたりの手を握った。

 

嫁桜空『え…ちょっと…』

 

士『な、何を…』

 

戸惑う二人は手を離そうとするがそれをさせないように優巧郎は強く握る。

 

春川『とりあえずそのままでまずそのあんたが持ってた奴を押して…その後にこのライドウオッチを押して。』

 

嫁桜空『は、はい。』

 

ちゃ

ファイズ!電王!

 

ボタンを押したらブランクライドウオッチは

 

士『な、なんで…』

 

春川『そりゃあ決まってるじゃない。この優巧郎があんた達の息子だからよ。』

 

士・嫁桜空『えっ!ええええええええ!!』

 

二人は驚いた。

そりゃあそうだろう。

目の前の人間が自分達の息子だと聞かされたら驚くのは当然だろう。

 

春川『はぁ…わかったはずでしょ、ヒントは名前よ。

海場優巧郎…ファイズと電王の登場人物から連想できるでしょう。』

 

士『確かに…そうだった。』

 

春川『まあ、ここ数日おかしかったから知らなくても仕方ないけどね。』

 

優巧郎『そうだよ…パパ…ママ…』

 

嫁桜空『あなたが…私の息子…』

 

士『ちょっと…待て…ということは…天加夏海は…まさか!!』

 

春川『察しがいいわね。そうよ、あんたの…娘よ!』

 

!!!!!

衝撃が走る。

しかし、春川は少し冷ややかな目で声を荒げていた。

士は不安そうな表情を浮かべ、冷ややかな春川の様子から考えた。

そして、ピンと浮かんだ答えがあった。

 

でも、それは…それは!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

春川『気付いたんでしょ…天加夏海…の正体は…』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やめろ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

春川『カドヤナツミ…そして…その母親は。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やめてくれ!!!

 

もう!

 

俺は…嫁桜空の…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

春川『茨木和那よ。』

 

 

ガタン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





烏丸ちとせ『みなさん、こんにちは烏丸ちとせです。
作者の事情とは?なんだと思いましたか?
本当に色々とバイトで、忙しかったのもあるんですが…スーパーミニプラのギャラクシーメガ、デルタメガを作るのに大変だったのです。
本当に申し訳ありません。
こんな人ですが、これからも応援よろしくお願いします。』

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