陽だまりと歌姫の恋   作:穂乃果ちゃん推し

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弟子志願

紗夜「私に……ギターを、教えてくれないかしら?」

 

 

5人「え!?」

 

 

紗夜の突然放った一言に、紗夜を除いた全員が驚愕する。友希那とリサに関しては別の意味で捉えていたらしいが……燐子とあこは状況が整理出来ていたみたいだ。

 

 

冬也「どうして……そう思った?」

 

リサ「き、きっと……紗夜は何か勘違いをしてるんだよ〜……きっとそう、きっとそう」

 

友希那「確かに彼のギターの技術はピカイチよ。でも、誰かに教えられる程の技量は無いはず……!」

 

紗夜「私が指摘されたポイント……自分でも分からなかったポイントなの。白金さんの言葉を借りるなら、『自信が無い』所なのよ。」

 

 

その言葉に今度は冬也以外の全員が驚愕する。何とかフォローに入ろうとあこと燐子は声を掛ける。

 

 

あこ「し、仕方ありませんよ!自信が無いポイントなんて、誰にでもわかる物じゃないんですから!」

 

燐子「そ、それに……弾いている時は、『間違った』と思っても、修正できませんし……」

 

紗夜「そこを的確に突いてきたのよ、彼の指摘は。」

 

友希那「そんな事……」

 

 

紗夜が簡潔に纏めると、友希那は声が詰まったかの様に覇気が無くなっていく。それにはリサも同じみたいだ。冬也はしばらく考えてから、こう答える。

 

 

冬也「……分かった」

 

友希那/リサ『冬也!?』

 

紗夜「それじゃぁ……!」

 

 

一瞬紗夜の顔が明るくなりかけた所を見計らって、冬也は待ったをかける。

 

 

冬也「待った」

 

紗夜「!?……どうして?」

 

冬也「見るのはいい、それは誰にだってできる。だが、Roseliaは頂点を目指すんだろ?……そうだよな、友希那?」

 

友希那「え、ええ……そうよ」

 

 

冬也から発せられた問いに、少したじろぎながらも同意の答えを返す友希那。それを聞いた冬也は改めて紗夜へと向き直る。

 

 

冬也「やると決めたからには、俺の全てをお前に教える。もちろん……手は絶対に抜かない。俺が『ここまでだ』と思ったら、今後一切お前の練習には付き合わない。……それが俺を師匠として迎え入れる為の最低条件だ、呑めるか?」

 

紗夜「分かったわ。私は絶対に手を抜いたりなんてしない。Roseliaが頂点に立つ為にも、私にギターを教えてくれないかしら?」

 

冬也「……分かった」

 

 

そう言うと、冬也は右手を差し出し、視線で合図を送る。そしてこう言う。

 

 

冬也「今日からお前を弟子として迎え入れる。俺の言葉は友希那の言葉と取ってもらって構わない。……良いよな、友希那」

 

友希那「……貴方には後でお灸を据える必要がありそうね」

 

冬也「……」

 

友希那「でも……分かったわ。Roseliaのギターを任せるわ、徹底的にシゴいてちょうだい」

 

 

最初に友希那が言っていた事が聞き取れなかったものの、友希那はそれを渋々ながらも承諾した。それを受けてリサが紗夜へと声を掛ける。

 

 

リサ「もし、冬也をあたしと友希那から奪うような事をしたら……許さないよ♪」

 

紗夜「……さて、どうでしょうか」

 

 

影でこんなやりとりがあったことを、ほかの4人は知る由もなかった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〔大空家:リビング〕[5時間後]

 

Roseliaの練習を終わらせた冬也は、リビングのソファーに座り込んでテレビを見ていた。時刻は午後8時を指そうとしている。

 

 

冬也のスマホ♪♪♪

(BGM:Roselia[Re:birthday])

 

 

その時冬也のスマホが鳴り響いた。1件は先程交換した紗夜からで、もう1件が母からのメッセージだ。確認の意味合いを込めて冬也はメッセージアプリを開く。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〔氷川紗夜:トーク〕

 

紗夜『先程の練習はありがとうございました』

 

冬也『別に構わない。さて、ギターを教える為に、日程を合わせて置きたい。何分こちらは引っ越して来て間もないからな、学校への転入手続きもあるから早めに決めて置きたい……どうだ?』

 

紗夜『分かったわ、少し予定を確認してみるわね。……あと、師匠を引き受けてくれてありがとう』

 

冬也『そうか。紗夜を徹底的にシゴいてやるからな……覚悟はしておけよ?』

 

紗夜『分かったわ、それじゃぁお休み』

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〔母:トーク〕

 

母『冬也〜、転入先の高校について提案があるのだけれど……いいかしら?』

 

冬也『何だよ』

 

母『もぅ……冷たいわね。まあ、いいわ。貴方……花咲川学園って知ってる?』

 

冬也『花咲川学園?何だそりゃ』

 

母『今年度まで女子校だったんだけどね〜、来年度からは共学の学校にするという事になってるらしいのよ』

 

冬也『………』

 

母『そこには、私の従姉……つまり、あかり姉さんが居るの。何と……花咲川学園の理事長をしてるのよ!私から話したら、喜んで引き受けるという返事を貰ったわ〜!』

 

冬也『……わかった、そこに行けばいいんだな?』

 

母『さっすが!私の愛する息子!分かってるわ〜!……それじゃぁ転入にあたっての説明をしたいらしいから、明日10時までに花咲川学園の理事長室へと行きなさいね〜?……あ、そっちに行く際は私服でも構わないって事らしいから〜それじゃね!始業式の日は伝えて?お母さん、そっちに行くから!』

 

冬也『分かった』

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

冬也は母と紗夜からのメッセージの返信を終える。だが、この選択が後に大きな出来事を引き起こしてしまう事をまだ冬也は知らない。




今回はここまでです!如何ですか?最初にも載せたプロフィールの中身とは違いますが……次回は学校への編入のお話です!それではまた次回!



評価とお気に入り登録、ありがとうございます!UAも増えていて、本当に嬉しいです!これからもよろしくお願いします!
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